就任パーティーでキバナさんにマスボぶつけられた
この辺で話題を逸らしたほうがいいだろう。
オレ様はそろそろユウリの顔が見たい。
「ところでユウリ、始まったばかりのチャンピオンとしての生活はどうだ?」
今期のチャンピオンには手伝いをしてくれる心強い大人やジムリーダーやオレ様とかオレ様とかオレ様がいるとはいえ、チャンピオン本人にしか務まらない仕事もある。
意外と面倒な閉会式や授賞式は終わったからともかく、なかなか多忙な毎日を送っている事だろう。
「疲れました……」
「だろうな。愚痴があれば聞くぞー」
オレ様のココ、あいてます。(胸元)
元気いっぱいのユウリだとはいえ、疲労の種類は違うだろうし、慣れぬことの連続で疲れは溜まっているはずだからな。
「まだ始まったばかりですし大丈夫です…………」
「うん、で?」
「…………大丈夫なわけがなかった!
インタビューやスポンサーとの契約ややり取りならまだしも、撮影会にCMやモデルの依頼まで……!これって本当にチャンピオンの仕事なの!?っていうのが多い気がします!」
それはチャンピオンという広告塔だからだ。チャンピオンを広告に起用すれば、話題性は抜群、売り上げも倍増するからな。
みんな通る道なんだぞユウリ……。
「私チャンピオンだよ!バトルはいつやるの!?最近バトルできてないよう……」
もしユウリにチャンピオンになった利点を聞くなら、強者とのバトルを楽しむためとこたえるだろう。
それがないとなると、バトルジャンキーにはつらかろう。
まさに、陸に上がったトサキント状態だ。呼吸がままならない。
チャンピオンだから勝手にバトルしてはいけない、とかそういうのは特にない。目と目があえばバトルだというに、今のユウリのまわりには残念かな、バトルしてくれる人間はいないのだ。
いたとしてダンデくらいか。だがいつも同じじゃさすがに飽きるだろうし、手の内が読めてしまって真新しさはない。
「よしあとで予定立ててバトルしようぜ」
「本当ですか!絶対ですよ!ウソだったらハリーセンの針とスピアーの針飲ませますからね!」
「やめてそれオレ様死ぬ」
ユウリのしょぼくれた顔を見ていたくなくて、オレ様から野良試合の提案をする。
思った通りの反応、いや、それ以上の効果があった。針こわい。
バトルするのはさすがに今日明日は無理だろうが、お互いのスケジュールを照らし合わせればなんとか1バトルくらいできるはずだ。スケジュール管理頼んだぞリョウタ!
「先日なんか、笑い方まで指導されたんですよー。笑顔がかたい!って、ほっぺたもみくちゃにされました」
「ぷっ。ほっぺた十分やわらかそうなのになー」
「バトルの時みたいな高揚感は皆無だし、疲れますよねぇ」
ユウリが言っているのは、発売されたばっかりの雑誌の写真だろう。
読む用と保存用と、まあ……色々使う用で数冊買ったからよく覚えている。
やわらかそうな頬も、そういった撮影では貼り付けただけの笑顔にもなろう。こればっかりは慣れるしかない。
ユウリ、もう少しの辛抱だ。
撮影やCMは代わりに出てやるのは無理だが、もう少し経ったら外でバトルも旅もできる。
ジムリーダーたちも、ユウリが自由でいられるため、準備してるところなんだ。頑張れユウリ……!
「といっても、撮影とかにもダンデさんが着いて来てくれますし、いつも助けになってくれてるんですけどね。
頼りになるけど、ちょっと過保護」
な ん だ と 。
「ユウリ、オレ様ももっと頼ってくれていいぞ。助けになってやるからな」
それはもう、ダンデ以上に。
吹かせるぜユウリのための風、呼ぶぜユウリのための砂嵐、舞うぜオレ様の竜。
「んーーー。ありがたいですけど、キバナさんは多忙なジムリーダーですよね。
ダンデさんは新しく始めたバトルタワーのオーナーとはいえ、今はあまりやることが少ないんだそうで。……ダンデさんの元へ辿り着く屈強なトレーナーもいないみたいですし。
あれ?キバナさん、しわしわのピカチュウみたいな顔してどうしたんです?」
確かにジムリーダーは意外に多忙だけど、ダンデばっかり頼られるとか、ずるいんじゃないか。
あと数年後、ダンデはきっとタワーの自分のオフィスに連れ込んであんなことやこんなことをユウリに……。ああー!羨ましい!!
つい、ウイのみやホズのみでも丸ごと食べたような渋い顔しちまったぜ。
丸ごと食べたことないけど。
「ダンデが助けになってくれてもな、これから先それじゃ追いつかないくらいまだまだ仕事増えるぞ」
「うへぇーやだぁー」
「だからオレ様も積極的に頼っておけって、な?」
「はぁい」
ちょいとばかし、意地悪を交えて言えば、望みの返答。
これでよし。
「あ。チャンピオンになったんだし、拠点も移すんだろ?」
「拠点?……ああ、生息地!」
生息地って、ポケモンかよ。ああいや、ユウリはオレ様にとってポケモンだったな。
「そそ、ユウリの生息地」
「ワイルドエリアでキャンp「はい却下ーーーっ!」えー」
「オレ様も一緒に探してやるから、んな危ない場所に住むんじゃありません!
ポケモンがついてるとはいえ、コンシェルジュがいてセキュリティがしっかりしてるようなところにしたほうがいいだろ、オレ様に任せろ」
「ふーむ。それは助かりますねぇ……」
オレ様の家のセキュリティがしっかりしているのは有名な話だ。
その情報が広まった時はプライバシーの侵害だと腹が立ったが、ユウリにもその認識が行ったことについてはよくやったとほめてやりたいもんだ。
「住むところ決める時は、キバナさんに頼みますね!」
「りょーかい」
しめしめ、上手く行った。
いくらチャンピオンとはいえど、ユウリにそこまでの財力があるとは思えないし、シュートシティという大都市よりは、ワンランク下の場所がいいだろう。
そう。ナックルシティなら、セキュリティがしっかりしていながらも、ワンランク下の値段の家がみつかる。
そしてオレ様の街!
すぐにユウリに会いに行けるというのは大きい。
ユウリがオレ様の街に住む時が、今から楽しみでならない。
オレ様の街から、オレ様の家への同棲だって夢じゃない。ゆくゆくは……、おっとこの先はまだ言わないほうがよさそうだな。やっぱりオレ様気が早いぜ。
オレ様はそろそろユウリの顔が見たい。
「ところでユウリ、始まったばかりのチャンピオンとしての生活はどうだ?」
今期のチャンピオンには手伝いをしてくれる心強い大人やジムリーダーやオレ様とかオレ様とかオレ様がいるとはいえ、チャンピオン本人にしか務まらない仕事もある。
意外と面倒な閉会式や授賞式は終わったからともかく、なかなか多忙な毎日を送っている事だろう。
「疲れました……」
「だろうな。愚痴があれば聞くぞー」
オレ様のココ、あいてます。(胸元)
元気いっぱいのユウリだとはいえ、疲労の種類は違うだろうし、慣れぬことの連続で疲れは溜まっているはずだからな。
「まだ始まったばかりですし大丈夫です…………」
「うん、で?」
「…………大丈夫なわけがなかった!
インタビューやスポンサーとの契約ややり取りならまだしも、撮影会にCMやモデルの依頼まで……!これって本当にチャンピオンの仕事なの!?っていうのが多い気がします!」
それはチャンピオンという広告塔だからだ。チャンピオンを広告に起用すれば、話題性は抜群、売り上げも倍増するからな。
みんな通る道なんだぞユウリ……。
「私チャンピオンだよ!バトルはいつやるの!?最近バトルできてないよう……」
もしユウリにチャンピオンになった利点を聞くなら、強者とのバトルを楽しむためとこたえるだろう。
それがないとなると、バトルジャンキーにはつらかろう。
まさに、陸に上がったトサキント状態だ。呼吸がままならない。
チャンピオンだから勝手にバトルしてはいけない、とかそういうのは特にない。目と目があえばバトルだというに、今のユウリのまわりには残念かな、バトルしてくれる人間はいないのだ。
いたとしてダンデくらいか。だがいつも同じじゃさすがに飽きるだろうし、手の内が読めてしまって真新しさはない。
「よしあとで予定立ててバトルしようぜ」
「本当ですか!絶対ですよ!ウソだったらハリーセンの針とスピアーの針飲ませますからね!」
「やめてそれオレ様死ぬ」
ユウリのしょぼくれた顔を見ていたくなくて、オレ様から野良試合の提案をする。
思った通りの反応、いや、それ以上の効果があった。針こわい。
バトルするのはさすがに今日明日は無理だろうが、お互いのスケジュールを照らし合わせればなんとか1バトルくらいできるはずだ。スケジュール管理頼んだぞリョウタ!
「先日なんか、笑い方まで指導されたんですよー。笑顔がかたい!って、ほっぺたもみくちゃにされました」
「ぷっ。ほっぺた十分やわらかそうなのになー」
「バトルの時みたいな高揚感は皆無だし、疲れますよねぇ」
ユウリが言っているのは、発売されたばっかりの雑誌の写真だろう。
読む用と保存用と、まあ……色々使う用で数冊買ったからよく覚えている。
やわらかそうな頬も、そういった撮影では貼り付けただけの笑顔にもなろう。こればっかりは慣れるしかない。
ユウリ、もう少しの辛抱だ。
撮影やCMは代わりに出てやるのは無理だが、もう少し経ったら外でバトルも旅もできる。
ジムリーダーたちも、ユウリが自由でいられるため、準備してるところなんだ。頑張れユウリ……!
「といっても、撮影とかにもダンデさんが着いて来てくれますし、いつも助けになってくれてるんですけどね。
頼りになるけど、ちょっと過保護」
な ん だ と 。
「ユウリ、オレ様ももっと頼ってくれていいぞ。助けになってやるからな」
それはもう、ダンデ以上に。
吹かせるぜユウリのための風、呼ぶぜユウリのための砂嵐、舞うぜオレ様の竜。
「んーーー。ありがたいですけど、キバナさんは多忙なジムリーダーですよね。
ダンデさんは新しく始めたバトルタワーのオーナーとはいえ、今はあまりやることが少ないんだそうで。……ダンデさんの元へ辿り着く屈強なトレーナーもいないみたいですし。
あれ?キバナさん、しわしわのピカチュウみたいな顔してどうしたんです?」
確かにジムリーダーは意外に多忙だけど、ダンデばっかり頼られるとか、ずるいんじゃないか。
あと数年後、ダンデはきっとタワーの自分のオフィスに連れ込んであんなことやこんなことをユウリに……。ああー!羨ましい!!
つい、ウイのみやホズのみでも丸ごと食べたような渋い顔しちまったぜ。
丸ごと食べたことないけど。
「ダンデが助けになってくれてもな、これから先それじゃ追いつかないくらいまだまだ仕事増えるぞ」
「うへぇーやだぁー」
「だからオレ様も積極的に頼っておけって、な?」
「はぁい」
ちょいとばかし、意地悪を交えて言えば、望みの返答。
これでよし。
「あ。チャンピオンになったんだし、拠点も移すんだろ?」
「拠点?……ああ、生息地!」
生息地って、ポケモンかよ。ああいや、ユウリはオレ様にとってポケモンだったな。
「そそ、ユウリの生息地」
「ワイルドエリアでキャンp「はい却下ーーーっ!」えー」
「オレ様も一緒に探してやるから、んな危ない場所に住むんじゃありません!
ポケモンがついてるとはいえ、コンシェルジュがいてセキュリティがしっかりしてるようなところにしたほうがいいだろ、オレ様に任せろ」
「ふーむ。それは助かりますねぇ……」
オレ様の家のセキュリティがしっかりしているのは有名な話だ。
その情報が広まった時はプライバシーの侵害だと腹が立ったが、ユウリにもその認識が行ったことについてはよくやったとほめてやりたいもんだ。
「住むところ決める時は、キバナさんに頼みますね!」
「りょーかい」
しめしめ、上手く行った。
いくらチャンピオンとはいえど、ユウリにそこまでの財力があるとは思えないし、シュートシティという大都市よりは、ワンランク下の場所がいいだろう。
そう。ナックルシティなら、セキュリティがしっかりしていながらも、ワンランク下の値段の家がみつかる。
そしてオレ様の街!
すぐにユウリに会いに行けるというのは大きい。
ユウリがオレ様の街に住む時が、今から楽しみでならない。
オレ様の街から、オレ様の家への同棲だって夢じゃない。ゆくゆくは……、おっとこの先はまだ言わないほうがよさそうだな。やっぱりオレ様気が早いぜ。