mission 3: Confession of love ~愛の告白~
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「悪魔に殺されると大抵は魂を持ってかれちまう。
ディーヴァ、残念だけどお前の力でどうこうできたとしてもここには既に魂が残ってない可能性が高い」
「それでもいい。生き返らせることができたならって、そう思うよ……」
でも、出来ない。
天使の血が流れているのなら、人の生死を操作できたっていいのに。
たらればの話は虚しいばかりで。
ディーヴァの涙はとどまるところを知らない。
「天使なんて形ばっかり……。何にもできない。挙句、ただ悪魔を呼び寄せて大切な者を死なせて。
どうせ天使の力に目覚めるのなら、御先祖様みたいな守護天使の力が欲しかった。みんなを守れる、強い力が。
大切な人を守ることも出来ないこの力は、無意味。すごく無意味だよ。
なんのためにあたしは目覚めたのかな。悪魔に捧げるため?家族を不幸にするためだった……?」
ダンテは涙声のまま、唇をかみしめてうつむくディーヴァの背を、再び優しくさすってなだめる。
「少しはその気持ちわかるぜ。
オレも幼い頃母さんを亡くした。……悪魔に目の前で殺されたんだ。
あの時もっと力があればって、今でも思うよ」
「ダンテ、も……?」
「ああ。ただのガキだったオレは、悪魔が来た時、母さんに守られちまったんだ。母さんはオレを隠し、逃して自分が囮になり……そして背後のクローゼットの中に隠れていたオレの目の前で……。
あの時に今みたいな強さがあれば、あの時に今のままで戻れれば。過去がやり直せれば……なんて何度も考える」
本当は自分の過去話など、折を見てから言うつもりだった。
けれどディーヴァの表情が、境遇が、何もかもがあの時の自分と重なり過ぎて、いつのまにかポロリとこぼさずにいられなかった。
「母さんが死んだのはオレのせいだ。
罪滅ぼしなんてちゃちなもんじゃねぇ。その元凶、悪魔が憎い。ゆるさねぇ。心には復讐心と仇討ちの思いがいつも渦を巻いてる。
だからオレは強くなった。強くなって悪魔を狩るようになったんだ」
「それがデビルハンターになった理由……?」
「まぁ、だいたいそんなとこ」
デビルハンターへの道の理由。
聞かれたダンテは、反射的にそうだと答えてしまった。
が、少し違う理由もあったりする。
悪魔に対する復讐心と仇討ちも、デビルハンターになった理由の一つではあるが、最近は悪魔を狩るという行為自体が楽しくなってきているのだ。
悪い傾向だ。
やつらの肉を断ち、血を浴びる快感。
悪魔だけでは飽き足らず、いつかその延長線で人間に手をかけないか不安でたまらない。
特に悪魔を狩った後なんかは、気が立っている事も珍しくない。ちょっとした事で、人を傷つける可能性がある。
気をつけてはいるがそのコントロールは難しい。
やはり自分も悪魔のはしくれだ―――。
「ダンテはいいね。羨ましい」
ディーヴァがこっちをちらりと覗いて言う。
「なんでだ?羨ましがる要素なんかどこにもないだろ」
「だって今は十分強いでしょ?あたしは女だし、頑張って鍛えたところで悪魔を倒すほどの
力をつけるなんて無理そうだもの。
でもあたしがダンテくらい強かったら、誰も死なずに済んだ。
お墓に向かって何回ごめんなさいしても、し足りないよ……」
「ディーヴァが悪いわけじゃないだろ。ディーヴァのせいじゃない。
天使の力だって、目覚めたばっかりでまだ使いこなせてないんだろ?どんな能力があるかもわかってないんだから仕方ないさ。
これからちょっとずつ力の能力を知ったり、使い方を勉強してけばいい」
だいたい、強くなる必要なんてひとつもない。オレがディーヴァを守るのだから。
「それでもあたしは家族を守りたかった。
これから先目覚めた能力を使って他の人を守れたって、あたしの家族は帰ってこない。
死なせてしまった罪は消えない。きっと恨んでる。あたし一人が生き残った事、許してくれない……っ」
「家族はお前を守って逝ったんだろ?なら恨むわけない。
オレが兄貴なら大事な妹であるディーヴァを守れて本望だし、誇りにすら思う。
ディーヴァがこうして生き伸びてくれてる事をすごく嬉しく思うぜ」
ぼろぼろとまたも泣き始めたディーヴァの頭に、ダンテはぽんぽんと手を置いた。
「しかし、よく泣くオヒメサマだ。
いい加減泣きやめ。体の水分なくなるぞ?」
そう言ってダンテはディーヴァの髪をわしゃわしゃとかきまわした。
ディーヴァはしばらくされるがまま、そのダンテの、相手を慈しむかのような表情を見つめていた。
ディーヴァ、残念だけどお前の力でどうこうできたとしてもここには既に魂が残ってない可能性が高い」
「それでもいい。生き返らせることができたならって、そう思うよ……」
でも、出来ない。
天使の血が流れているのなら、人の生死を操作できたっていいのに。
たらればの話は虚しいばかりで。
ディーヴァの涙はとどまるところを知らない。
「天使なんて形ばっかり……。何にもできない。挙句、ただ悪魔を呼び寄せて大切な者を死なせて。
どうせ天使の力に目覚めるのなら、御先祖様みたいな守護天使の力が欲しかった。みんなを守れる、強い力が。
大切な人を守ることも出来ないこの力は、無意味。すごく無意味だよ。
なんのためにあたしは目覚めたのかな。悪魔に捧げるため?家族を不幸にするためだった……?」
ダンテは涙声のまま、唇をかみしめてうつむくディーヴァの背を、再び優しくさすってなだめる。
「少しはその気持ちわかるぜ。
オレも幼い頃母さんを亡くした。……悪魔に目の前で殺されたんだ。
あの時もっと力があればって、今でも思うよ」
「ダンテ、も……?」
「ああ。ただのガキだったオレは、悪魔が来た時、母さんに守られちまったんだ。母さんはオレを隠し、逃して自分が囮になり……そして背後のクローゼットの中に隠れていたオレの目の前で……。
あの時に今みたいな強さがあれば、あの時に今のままで戻れれば。過去がやり直せれば……なんて何度も考える」
本当は自分の過去話など、折を見てから言うつもりだった。
けれどディーヴァの表情が、境遇が、何もかもがあの時の自分と重なり過ぎて、いつのまにかポロリとこぼさずにいられなかった。
「母さんが死んだのはオレのせいだ。
罪滅ぼしなんてちゃちなもんじゃねぇ。その元凶、悪魔が憎い。ゆるさねぇ。心には復讐心と仇討ちの思いがいつも渦を巻いてる。
だからオレは強くなった。強くなって悪魔を狩るようになったんだ」
「それがデビルハンターになった理由……?」
「まぁ、だいたいそんなとこ」
デビルハンターへの道の理由。
聞かれたダンテは、反射的にそうだと答えてしまった。
が、少し違う理由もあったりする。
悪魔に対する復讐心と仇討ちも、デビルハンターになった理由の一つではあるが、最近は悪魔を狩るという行為自体が楽しくなってきているのだ。
悪い傾向だ。
やつらの肉を断ち、血を浴びる快感。
悪魔だけでは飽き足らず、いつかその延長線で人間に手をかけないか不安でたまらない。
特に悪魔を狩った後なんかは、気が立っている事も珍しくない。ちょっとした事で、人を傷つける可能性がある。
気をつけてはいるがそのコントロールは難しい。
やはり自分も悪魔のはしくれだ―――。
「ダンテはいいね。羨ましい」
ディーヴァがこっちをちらりと覗いて言う。
「なんでだ?羨ましがる要素なんかどこにもないだろ」
「だって今は十分強いでしょ?あたしは女だし、頑張って鍛えたところで悪魔を倒すほどの
力をつけるなんて無理そうだもの。
でもあたしがダンテくらい強かったら、誰も死なずに済んだ。
お墓に向かって何回ごめんなさいしても、し足りないよ……」
「ディーヴァが悪いわけじゃないだろ。ディーヴァのせいじゃない。
天使の力だって、目覚めたばっかりでまだ使いこなせてないんだろ?どんな能力があるかもわかってないんだから仕方ないさ。
これからちょっとずつ力の能力を知ったり、使い方を勉強してけばいい」
だいたい、強くなる必要なんてひとつもない。オレがディーヴァを守るのだから。
「それでもあたしは家族を守りたかった。
これから先目覚めた能力を使って他の人を守れたって、あたしの家族は帰ってこない。
死なせてしまった罪は消えない。きっと恨んでる。あたし一人が生き残った事、許してくれない……っ」
「家族はお前を守って逝ったんだろ?なら恨むわけない。
オレが兄貴なら大事な妹であるディーヴァを守れて本望だし、誇りにすら思う。
ディーヴァがこうして生き伸びてくれてる事をすごく嬉しく思うぜ」
ぼろぼろとまたも泣き始めたディーヴァの頭に、ダンテはぽんぽんと手を置いた。
「しかし、よく泣くオヒメサマだ。
いい加減泣きやめ。体の水分なくなるぞ?」
そう言ってダンテはディーヴァの髪をわしゃわしゃとかきまわした。
ディーヴァはしばらくされるがまま、そのダンテの、相手を慈しむかのような表情を見つめていた。