mission 4:Trust me, and I'm home~信頼とタダイマ~
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ダンテとディーヴァはベッドにぎゅうぎゅうと体を寄せ合う。
もし彼女と肉体を重ねることが出来る関係になれたらベッドは買い替えた方がよさそうだ。
ダンテの激しい動きにスプリングがすぐオシャカになるかもしれないし、狭すぎて下に落ちてしまうようなベッドはナンセンス。
こういうのを獲らぬ狸の何とやら……っていうんだっただろうか。
ダンテは今からその瞬間を想像して気持ちを高ぶらせた。
思うだけなら自由である。
ダンテは普段上は何も着ないで寝る派だが、ディーヴァがいるのではしかたがない。薄手のTシャツを一枚着こんで横になっている。
自分としては暑苦しいことこの上ないが、10月も半ばだ。
彼女に熱を移すには肌寒いだろうと思うし、何より隣に寝ている男が裸では、恥ずかしさを通り越して爆発する。
ダンテは体、腕、足…全身で彼女をすっぽりと包み込むと、半魔の体ゆえの高い体温を移していった。
「すごく恥ずかしい……けどあったかい」
ディーヴァはダンテの胸元に頭をすりよせてその体温を求めた。
ダンテが抱きしめたディーヴァのぬくもりは暑苦しくなくむしろ心地よいもので、自分の中の眠る悪魔さえも癒してくれる…そんな気がした。
しばらく幸せのぬくもりを噛みしめていると、更なる要望が来た。
「子守唄歌ってほしいな」
そうすればよく眠れる気がする。
ディーヴァがしゃべる度に息が肌を滑り降り、くすぐったい。
「そんなの覚えてねぇ……あ、お袋が昔歌ってたっけ……」
母親が兄と自分に向け、優しい声音で歌っていたのを思い出す。あの頃は父親も健在で、家族4人、楽しく幸せに生活していた。
「聴きたい……聴かせて?」
「いいぜ、一回しか歌わねーからな。下手でも笑うなよ」
コホンと咳払いをして声の調子を合わせ、ダンテはたどたどしく歌詞を唇に乗せた。
In the field so green and so free
Seeds gaze up
The clouds keeps them from the light
And the sky cries white tears of snow
But still… The fragile seeds wait long for the sun to shine
Dark winter away, come spring…
「おっとここまでしか歌詞を覚えてない。最後のワンフレーズん時は大抵夢の中だったしな……」
一回だけと言いながらも、ダンテは何度もそのわかる部分を歌った。
愛しく見つめ、優しく撫でながら彼女の眠るまで何度も何度も繰り返し歌い続けた。
「素敵な歌……」
音程も合ってないような気がするくらいバラバラだった上、聞きとりづらいほど小さく歌っていたダンテ。
だが、一生懸命思いだしながら自分のために何度も歌ってくれる姿に、胸が熱くなった。
そうしてディーヴァはいつしか眠りに落ちて行ったのだった。
「まったく、ヘビの生殺しだぜ」
小さな寝息が聞こえる。
長い睫毛が彼女の閉じた目を縁取り、隈を隠しているのが見えた。
その寝顔は美しく純粋無垢で、何も知らぬ子供。
自分は男で、オオカミで、悪魔。
今すぐに全てを奪い取りたい気分になる。
穢してしまいたい衝動に駆られる。
自分の理性は今でも、眠りについた悪魔がすぐさま起きてきそうなギリギリの位置にいるのだ。
でも今は彼女を休ませてやりたい。
ダンテは、一刻も早くディーヴァが安らかに眠れる日が来るのを、暗闇の中でぼんやりと浮かぶ十三夜月に願った。
そして、ディーヴァを愛しく見守るように撫で続けていたが、いつのまにか自分も眠りに落ちていったのである。
朝6時前のこと。
傍らのぬくもりが離れていくのを感じ、ダンテは目を覚ました。
「ん……」
ディーヴァはそっと出ていくつもりでいたが、気配に聡いダンテは少しの物音で起きてしまったようだ。
振り向き挨拶を交わす。
「おはよう」
「はよ、いつも早いな。まだ6時前だぜ……」
ダンテは大あくびをしながらガシガシと頭を掻いた。その目はしょぼしょぼとしていてまだ眠そうである。
「起こしちゃったみたいだね、疲れてたのにごめん」
「いい。朝イチでディーヴァの顔を拝めるなんて幸せだ」
ダンテは申し訳なさそうに苦笑したディーヴァの顔をじっくりと覗きこんだ。
ディーヴァは覗きこまれて恥ずかしいのか照れて斜め下を向く。
「ありがとう、あれ以来初めて眠れた気がするよ」
少しだけ隈が薄まって見える。ホッとしたダンテはディーヴァの頭を軽く撫でた。
「よかったな」
「うん。ダンテのおかげ。ありがとう」
そうして学校に行く為の身支度を整えたディーヴァが、下に降りる前に声をかけてきた。
今日はダンテが起きているからである。
着たところはあまり見てはいなかったため、よく似合った制服姿についつい見とれてしまう。
主にそのミニスカートからちょろっと見える生足にだが。
その上のまだ誰も手がつけてないであろう、聖域に早く手が出したくなってうずうずする。
「せっかく起きたんだし朝ごはん食べる?」
色々な意味で、目も頭も覚醒したダンテはふたつ返事で了承した。
「ああ、たまには一緒に食うか」
二人で和やかに朝食を摂り、学校へ向かうディーヴァをバス停まで見送る。
バスに乗る直前でディーヴァがもじもじとこちらを振り返った。
「また今日も一緒に眠ってもいいかな」
一瞬考える。
自分の中の悪魔はいつ起き出すかどうかわからない。
今夜は耐えられるかどうか……。
寝るのはいいのだが、それは理性や悪魔としての自分との戦いなのだ。
だが、じっと見つめてくるディーヴァの上目使いに負け、ダンテは軽く肯定した。
「わかった。いいぜ」
その言葉に、嬉しそうに笑ってからバスに乗り込んだディーヴァ。
ディーヴァを乗せ遠ざかるバスを見守ったダンテは、その笑顔にほっとしたが、同時に今夜のことを思うと少し不安を抱かざるを得なかった。
さてさて。
夕方、学校から帰って来るディーヴァに合わせ、ダンテも今日は午後5時には既に帰宅していた。
共に夕食を食べ寝る時間が迫った頃になって、ダンテはこれからまた一緒に眠るというのを改めて考えた。
なんだかそわそわして落ち付かない。
その様子はまるで初夜の前の乙女のようで、自分がひどく気持ち悪い生き物に思えた。
夕飯、入浴を済ませ、寝る頃になってコンコンと控えめなノックの音がが聞こえる。
入室の許可を出すとともにディーヴァが枕を持って入ってきた。
「ダンテ何してるの?」
ダンテはベッドできっちりジャパニーズ正座して待っていた。
ほんと、初夜でもないというのに、ダンテは自分でもちょっとひいた。
「なあディーヴァ」
ダンテはベッドに横になり、天井を仰ぎながら隣に横になる彼女に囁いた。
「このまま恋人にならないか?」
ディーヴァは目を丸くしてダンテの方を向いた。
「もう、何言ってるの?」
一瞬ののち、クスクスと笑う。
「それよりまた昨日の聞きたいなー。ほら、ダンテの歌声っ!」
うまく逃げられてしまったようだ。
まだ彼女は奥底の感情までは許してくれないらしい。
ゆっくりやればいいか。
「よぉし!教えてやるから一緒に歌おうぜ……途中までだけどな?」
「最後のワンフレーズが思い出せるといいね」
月明かりの下で、しばし二人の歌声が響いた。
もし彼女と肉体を重ねることが出来る関係になれたらベッドは買い替えた方がよさそうだ。
ダンテの激しい動きにスプリングがすぐオシャカになるかもしれないし、狭すぎて下に落ちてしまうようなベッドはナンセンス。
こういうのを獲らぬ狸の何とやら……っていうんだっただろうか。
ダンテは今からその瞬間を想像して気持ちを高ぶらせた。
思うだけなら自由である。
ダンテは普段上は何も着ないで寝る派だが、ディーヴァがいるのではしかたがない。薄手のTシャツを一枚着こんで横になっている。
自分としては暑苦しいことこの上ないが、10月も半ばだ。
彼女に熱を移すには肌寒いだろうと思うし、何より隣に寝ている男が裸では、恥ずかしさを通り越して爆発する。
ダンテは体、腕、足…全身で彼女をすっぽりと包み込むと、半魔の体ゆえの高い体温を移していった。
「すごく恥ずかしい……けどあったかい」
ディーヴァはダンテの胸元に頭をすりよせてその体温を求めた。
ダンテが抱きしめたディーヴァのぬくもりは暑苦しくなくむしろ心地よいもので、自分の中の眠る悪魔さえも癒してくれる…そんな気がした。
しばらく幸せのぬくもりを噛みしめていると、更なる要望が来た。
「子守唄歌ってほしいな」
そうすればよく眠れる気がする。
ディーヴァがしゃべる度に息が肌を滑り降り、くすぐったい。
「そんなの覚えてねぇ……あ、お袋が昔歌ってたっけ……」
母親が兄と自分に向け、優しい声音で歌っていたのを思い出す。あの頃は父親も健在で、家族4人、楽しく幸せに生活していた。
「聴きたい……聴かせて?」
「いいぜ、一回しか歌わねーからな。下手でも笑うなよ」
コホンと咳払いをして声の調子を合わせ、ダンテはたどたどしく歌詞を唇に乗せた。
In the field so green and so free
Seeds gaze up
The clouds keeps them from the light
And the sky cries white tears of snow
But still… The fragile seeds wait long for the sun to shine
Dark winter away, come spring…
「おっとここまでしか歌詞を覚えてない。最後のワンフレーズん時は大抵夢の中だったしな……」
一回だけと言いながらも、ダンテは何度もそのわかる部分を歌った。
愛しく見つめ、優しく撫でながら彼女の眠るまで何度も何度も繰り返し歌い続けた。
「素敵な歌……」
音程も合ってないような気がするくらいバラバラだった上、聞きとりづらいほど小さく歌っていたダンテ。
だが、一生懸命思いだしながら自分のために何度も歌ってくれる姿に、胸が熱くなった。
そうしてディーヴァはいつしか眠りに落ちて行ったのだった。
「まったく、ヘビの生殺しだぜ」
小さな寝息が聞こえる。
長い睫毛が彼女の閉じた目を縁取り、隈を隠しているのが見えた。
その寝顔は美しく純粋無垢で、何も知らぬ子供。
自分は男で、オオカミで、悪魔。
今すぐに全てを奪い取りたい気分になる。
穢してしまいたい衝動に駆られる。
自分の理性は今でも、眠りについた悪魔がすぐさま起きてきそうなギリギリの位置にいるのだ。
でも今は彼女を休ませてやりたい。
ダンテは、一刻も早くディーヴァが安らかに眠れる日が来るのを、暗闇の中でぼんやりと浮かぶ十三夜月に願った。
そして、ディーヴァを愛しく見守るように撫で続けていたが、いつのまにか自分も眠りに落ちていったのである。
朝6時前のこと。
傍らのぬくもりが離れていくのを感じ、ダンテは目を覚ました。
「ん……」
ディーヴァはそっと出ていくつもりでいたが、気配に聡いダンテは少しの物音で起きてしまったようだ。
振り向き挨拶を交わす。
「おはよう」
「はよ、いつも早いな。まだ6時前だぜ……」
ダンテは大あくびをしながらガシガシと頭を掻いた。その目はしょぼしょぼとしていてまだ眠そうである。
「起こしちゃったみたいだね、疲れてたのにごめん」
「いい。朝イチでディーヴァの顔を拝めるなんて幸せだ」
ダンテは申し訳なさそうに苦笑したディーヴァの顔をじっくりと覗きこんだ。
ディーヴァは覗きこまれて恥ずかしいのか照れて斜め下を向く。
「ありがとう、あれ以来初めて眠れた気がするよ」
少しだけ隈が薄まって見える。ホッとしたダンテはディーヴァの頭を軽く撫でた。
「よかったな」
「うん。ダンテのおかげ。ありがとう」
そうして学校に行く為の身支度を整えたディーヴァが、下に降りる前に声をかけてきた。
今日はダンテが起きているからである。
着たところはあまり見てはいなかったため、よく似合った制服姿についつい見とれてしまう。
主にそのミニスカートからちょろっと見える生足にだが。
その上のまだ誰も手がつけてないであろう、聖域に早く手が出したくなってうずうずする。
「せっかく起きたんだし朝ごはん食べる?」
色々な意味で、目も頭も覚醒したダンテはふたつ返事で了承した。
「ああ、たまには一緒に食うか」
二人で和やかに朝食を摂り、学校へ向かうディーヴァをバス停まで見送る。
バスに乗る直前でディーヴァがもじもじとこちらを振り返った。
「また今日も一緒に眠ってもいいかな」
一瞬考える。
自分の中の悪魔はいつ起き出すかどうかわからない。
今夜は耐えられるかどうか……。
寝るのはいいのだが、それは理性や悪魔としての自分との戦いなのだ。
だが、じっと見つめてくるディーヴァの上目使いに負け、ダンテは軽く肯定した。
「わかった。いいぜ」
その言葉に、嬉しそうに笑ってからバスに乗り込んだディーヴァ。
ディーヴァを乗せ遠ざかるバスを見守ったダンテは、その笑顔にほっとしたが、同時に今夜のことを思うと少し不安を抱かざるを得なかった。
さてさて。
夕方、学校から帰って来るディーヴァに合わせ、ダンテも今日は午後5時には既に帰宅していた。
共に夕食を食べ寝る時間が迫った頃になって、ダンテはこれからまた一緒に眠るというのを改めて考えた。
なんだかそわそわして落ち付かない。
その様子はまるで初夜の前の乙女のようで、自分がひどく気持ち悪い生き物に思えた。
夕飯、入浴を済ませ、寝る頃になってコンコンと控えめなノックの音がが聞こえる。
入室の許可を出すとともにディーヴァが枕を持って入ってきた。
「ダンテ何してるの?」
ダンテはベッドできっちりジャパニーズ正座して待っていた。
ほんと、初夜でもないというのに、ダンテは自分でもちょっとひいた。
「なあディーヴァ」
ダンテはベッドに横になり、天井を仰ぎながら隣に横になる彼女に囁いた。
「このまま恋人にならないか?」
ディーヴァは目を丸くしてダンテの方を向いた。
「もう、何言ってるの?」
一瞬ののち、クスクスと笑う。
「それよりまた昨日の聞きたいなー。ほら、ダンテの歌声っ!」
うまく逃げられてしまったようだ。
まだ彼女は奥底の感情までは許してくれないらしい。
ゆっくりやればいいか。
「よぉし!教えてやるから一緒に歌おうぜ……途中までだけどな?」
「最後のワンフレーズが思い出せるといいね」
月明かりの下で、しばし二人の歌声が響いた。