mission 7:overcome a sad memory ~記憶に打ち勝て~
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右の太ももに付けた、銃の存在を思い出した。
幸い悪魔はダンテに気をとられ気づいていないようだ。
ディーヴァは気付かれないよう、暴れるふりをし続けながら、ホルスターから銃を引き抜いた。
何時の間にやらダンテがグリップを削っていたため、それは元からディーヴァの物だったかのように手に馴染む。
いつでも撃てるよう、マガジンだけは装填されている。サプレッサーはあるが、つける暇などない。
鼓膜が破けないようにと祈りながら、ダンテに教わった通りの手順でセーフティを外し、ハンマーを起こし……悪魔の背中へと突きつけた。
引き金にかける指に迷いはなかった。
ズドォン!!
目を固くつぶり、悪魔を撃ち抜く。
サプレッサーなしの間近で響く発砲音に、激しく耳鳴りがした。
耳が聞こえない。目も回る。キイキイとした音だけが頭の中で響いた。
背中から腹部に感じる熱い痛み、そして耳を攻撃する爆音に、悪魔は一瞬何が起こったのかわからなかったようだ。
「い、いったい何が?」
だが、ダンテにはわかっていた。
目の前の悪魔の腹に穴が空き、赤いものがこぼれ落ちる。
撃った瞬間はちょうど悪魔の体に隠れ見えなかったが、悪魔の背後から硝煙があがっている。
そして、それと共に静かに膨れあがるディーヴァの怒りにも気がついた。
「あたしは家族の死は乗り越えた。たった今ね」
悪魔の背に担がれたディーヴァが、怒気をはらんだ静かな声音で話す。
「でも家族を想う気持ちはいつまでたっても薄れない。それを利用する悪魔を、あたしは絶対に許さない!」
ディーヴァの持った銃と腹部から流れる血をようやく確認した悪魔は、ディーヴァが何をしたのか悟った。
だが、その瞬間、ディーヴァの怒りに呼応したかのように、ディーヴァの背中から翼が形成された。
ブワッ……!!
その輝きと衝撃に、悪魔は前方に吹き飛んだ。
ちょうどダンテとディーヴァの中間地点である。
「ぐぁ、ひぃぃ痛ぇっ」
痛みに苦しむ悪魔とは反対、地面に落ちたディーヴァは、その痛みに呻きもせず、まだ悪魔を見据えている。
相当おかんむりだ。
ダンテは激昂するディーヴァを前に、攻撃には加勢せず見守った。
もちろん、いざとなったらすぐに助けるつもりで。
「それにね、あたしのお兄ちゃんはそんな下品に笑わないの。化けるなら、最後の最後まで気を抜かず化けることね!!」
悪魔に照準を合わせ、言葉を風にのせる。
ただ怯え、守られるだけの存在でなく、怒りに燃え戦うその姿にダンテは拍手した。
「ひゅぅ~♪やるねぇ……さすがはオレのディーヴァ」
そして叫ぶ。
「そもそも家族の魂はもうここにはない……。あんたみたいな下品な悪魔に、利用されるわけないんだから!!」
ズドズドズドン!!
マガジンが空になるまで悪魔を撃ち続けるディーヴァ。
耳に響く発泡音。サプレッサーの必要性がわかった。
「そうでしょ、ダンテ……」
「ザッツライト、……よくできましたディーヴァ」
やはり初心者だからか、致命傷となる箇所は外してしまっていたようだ。
血まみれの悪魔が、ゆっくりと起き上がる。
「き……貴様ぁ!たっぷりいたぶってから喰ろうてやろうと思ったがやめだ!
ここで今すぐ喰ってやる!!」
あれだけの銃弾を浴びてもまだ生きていた悪魔が、飛び上がってディーヴァに襲いかかった。
「きゃあ!」
「おっと、そうはさせねぇぜ?」
ディーヴァに危害が加わりそうなら、加勢は当然だ。
一瞬にしてディーヴァのそばへ駆け寄ったダンテ、その構える銃口が、真っ直ぐ悪魔の心臓を狙う。
身一つであり、人質となるディーヴァもいない悪魔には、ダンテの銃弾を防ぐ術はない。
「しまったっ!」
ダダダダダダン!
ディーヴァの物とは比べ物にならないダンテの連射攻撃に、悪魔の体は蜂の巣と化した。
悪魔の血が四方八方に飛び散る。
その血と体はあっけなく赤い欠けらとなり、体は砂になって霧散した。
その場には静寂と空になった薬莢だけが残ったのだった。
幸い悪魔はダンテに気をとられ気づいていないようだ。
ディーヴァは気付かれないよう、暴れるふりをし続けながら、ホルスターから銃を引き抜いた。
何時の間にやらダンテがグリップを削っていたため、それは元からディーヴァの物だったかのように手に馴染む。
いつでも撃てるよう、マガジンだけは装填されている。サプレッサーはあるが、つける暇などない。
鼓膜が破けないようにと祈りながら、ダンテに教わった通りの手順でセーフティを外し、ハンマーを起こし……悪魔の背中へと突きつけた。
引き金にかける指に迷いはなかった。
ズドォン!!
目を固くつぶり、悪魔を撃ち抜く。
サプレッサーなしの間近で響く発砲音に、激しく耳鳴りがした。
耳が聞こえない。目も回る。キイキイとした音だけが頭の中で響いた。
背中から腹部に感じる熱い痛み、そして耳を攻撃する爆音に、悪魔は一瞬何が起こったのかわからなかったようだ。
「い、いったい何が?」
だが、ダンテにはわかっていた。
目の前の悪魔の腹に穴が空き、赤いものがこぼれ落ちる。
撃った瞬間はちょうど悪魔の体に隠れ見えなかったが、悪魔の背後から硝煙があがっている。
そして、それと共に静かに膨れあがるディーヴァの怒りにも気がついた。
「あたしは家族の死は乗り越えた。たった今ね」
悪魔の背に担がれたディーヴァが、怒気をはらんだ静かな声音で話す。
「でも家族を想う気持ちはいつまでたっても薄れない。それを利用する悪魔を、あたしは絶対に許さない!」
ディーヴァの持った銃と腹部から流れる血をようやく確認した悪魔は、ディーヴァが何をしたのか悟った。
だが、その瞬間、ディーヴァの怒りに呼応したかのように、ディーヴァの背中から翼が形成された。
ブワッ……!!
その輝きと衝撃に、悪魔は前方に吹き飛んだ。
ちょうどダンテとディーヴァの中間地点である。
「ぐぁ、ひぃぃ痛ぇっ」
痛みに苦しむ悪魔とは反対、地面に落ちたディーヴァは、その痛みに呻きもせず、まだ悪魔を見据えている。
相当おかんむりだ。
ダンテは激昂するディーヴァを前に、攻撃には加勢せず見守った。
もちろん、いざとなったらすぐに助けるつもりで。
「それにね、あたしのお兄ちゃんはそんな下品に笑わないの。化けるなら、最後の最後まで気を抜かず化けることね!!」
悪魔に照準を合わせ、言葉を風にのせる。
ただ怯え、守られるだけの存在でなく、怒りに燃え戦うその姿にダンテは拍手した。
「ひゅぅ~♪やるねぇ……さすがはオレのディーヴァ」
そして叫ぶ。
「そもそも家族の魂はもうここにはない……。あんたみたいな下品な悪魔に、利用されるわけないんだから!!」
ズドズドズドン!!
マガジンが空になるまで悪魔を撃ち続けるディーヴァ。
耳に響く発泡音。サプレッサーの必要性がわかった。
「そうでしょ、ダンテ……」
「ザッツライト、……よくできましたディーヴァ」
やはり初心者だからか、致命傷となる箇所は外してしまっていたようだ。
血まみれの悪魔が、ゆっくりと起き上がる。
「き……貴様ぁ!たっぷりいたぶってから喰ろうてやろうと思ったがやめだ!
ここで今すぐ喰ってやる!!」
あれだけの銃弾を浴びてもまだ生きていた悪魔が、飛び上がってディーヴァに襲いかかった。
「きゃあ!」
「おっと、そうはさせねぇぜ?」
ディーヴァに危害が加わりそうなら、加勢は当然だ。
一瞬にしてディーヴァのそばへ駆け寄ったダンテ、その構える銃口が、真っ直ぐ悪魔の心臓を狙う。
身一つであり、人質となるディーヴァもいない悪魔には、ダンテの銃弾を防ぐ術はない。
「しまったっ!」
ダダダダダダン!
ディーヴァの物とは比べ物にならないダンテの連射攻撃に、悪魔の体は蜂の巣と化した。
悪魔の血が四方八方に飛び散る。
その血と体はあっけなく赤い欠けらとなり、体は砂になって霧散した。
その場には静寂と空になった薬莢だけが残ったのだった。