mission 6:Let's go shopping! ~手を繋いで~
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ベッド購入を諦めたディーヴァは、ダンテとウィンドウショッピングを楽しむ道すがらかわいらしい雑貨屋を見つけた。
ガラス窓から見える苺模様が目に留まる。
その視線の先を追ったダンテの目にも、苺模様がよく見えた。
「かわいー、なんかダンテっぽい」
「いったいお前の中でオレはどんなイメージなんだよ……」
「赤とか苺……?」
自分がかわいいとか苺の似合う女々しいやつと言われているみたいで微妙な気分になる。
でも苺や苺味の物が好きなことは否定しない。
ディーヴァは雑貨屋が気になるようでちらちらと見ている。
「入るか」
「え、いいの?」
「もちろんだ」
ダンテは繋がれた手をくいと引き寄せて、ディーヴァを店内へエスコートした。
店先から見えた苺模様は一対のマグカップだったようだ。
黒地に苺が描かれた大きめのマグカップと、白地に同じく苺の描かれた少し小ぶりのマグカップ。
ディーヴァと二人で使うのには丁度よさそうだった。
「アナタ、起きて」と優しくキスで起こし、朝の一杯をこれに入れ手渡してくれるディーヴァが容易に想像できる。
ダンテの幸せな未来予想図を後押しするように後ろから店員の声がかかった。
「カップルで合わせて買うとお安くなりますよ」
恋人同士に間違えられたようだ。
まだ恋人同士ではないが、そのうちそうなる予定だ。
ダンテは店員のうれしい勘違いに、小躍りでもしたくなるほど幸せな気分になった。
「ディーヴァ、買うか?」
ダンテだってマグカップをふたつ買うくらいの金額は持っている。
ダンテはディーヴァの腰を抱いて引き寄せ、さも恋人同士のように店員に示した。
腰に回された手とダンテとを見比べてディーヴァはほんのり頬を染めた。
だが、直後にディーヴァは腰の手をつねりあげた。
「イテッ」
「割ったわけじゃないから買わない。
それにカップルじゃありません、ただの同居人です」
スッパリにっこりとカップルを否定するのも忘れない。
「そ、そうでしたか。すみませんでした」
有無を言わせないディーヴァの笑みに、店員はそそくさと店の奥へ退散した。
「勘違いさせときゃいいじゃねーか」
ダンテはディーヴァとの幸せな恋人気分を、他でもないディーヴァ自身に壊されて不服そうに文句を言った。
ディーヴァはそれを無視してシレッと言い放つ。
「だって『まだ』付き合ってないもーん」
ダンテは強調された言葉の真の意味に気付かず口をとがらせたのだった。
ダンテのちょっかいや、からかい、そして言動を気にしだしたら負けだ。
ダンテみたいに余裕綽々になんてなれない。
軽く口に出来るほど簡単な感情じゃないのだ。
あたしはこの芽生え始めたばかりの恋を、植物を種から育てるようにゆっくりじっくり育てていきたい。
だから、ダンテの気持ちは知ってるけどまだ言わない、言えない。
「ごめんねダンテ、もーちょい待ってね」
「???」
ディーヴァはゆっくり手を繋ぎ直した。
ダンテは機嫌が直らないのか、雑貨屋を出てから一度もこちらを見ようとしなかった。
何度目かの問答にようやくダンテの口から言葉が出た。
「ねえねえ、そんなにあのマグカップ欲しかったの?」
「違う」
ダンテはムスッとしたままディーヴァに向き直った。
「恋人じゃないからと言ってただの同居人はないだろ」
そのことで怒っていたようだ。
なんだか玩具を買ってもらえず拗ねた子供のようである。
「そうだね、同居人はないよね、ごめんなさい」
傷つけたようでちょっと後悔する。
ご機嫌取りにどうしようかと思案していると、クレープ売りのワゴンが店の外に見えた。
外に出ると中庭になっているのか、ベンチや噴水もあるようだ。
「おわびと言っちゃなんだけどクレープ食べない?」
ちょうど昼を食べ遊んで、腹もこなれた頃合いである。
ディーヴァは何か口にしたい気分だった。
ダンテも小腹が空いたかもしれない。甘いもので釣ろうという作戦だ。
ディーヴァはクレープワゴンの見える位置までダンテを引っ張り、指差した。
だがダンテは乗ってこない、ブスーとしたままだ。
「ほら、苺はさまってるのもあるよ」
苺で惹かれたのかダンテはちらりと見る。
その目はデラックスオールトッピングストロベリースペシャルと書かれた一点に止まっていた。
一番豪華で一番大きいが、一番高い。
その値段に家計を預かる者として、一瞬言葉に詰まる。
服や外食ならしかたないとは思う、だがおやつにかける値段には思えなくて。
でも、ダンテのご機嫌取りのためだと、ディーヴァは諦め、財布の紐を緩めた。
「しょうがない、デラックスオールトッピングストロベリースペシャルでどう?」
「のった!」
中庭ののベンチに座った二人はクレープを食べて、今は食休み中である。
「美味かった!」
機嫌も直ったようでひとまず安心する。
「けど、ディーヴァのストサンのがサイコーだな」
「お褒めいただき光栄です♪」
ガラス窓から見える苺模様が目に留まる。
その視線の先を追ったダンテの目にも、苺模様がよく見えた。
「かわいー、なんかダンテっぽい」
「いったいお前の中でオレはどんなイメージなんだよ……」
「赤とか苺……?」
自分がかわいいとか苺の似合う女々しいやつと言われているみたいで微妙な気分になる。
でも苺や苺味の物が好きなことは否定しない。
ディーヴァは雑貨屋が気になるようでちらちらと見ている。
「入るか」
「え、いいの?」
「もちろんだ」
ダンテは繋がれた手をくいと引き寄せて、ディーヴァを店内へエスコートした。
店先から見えた苺模様は一対のマグカップだったようだ。
黒地に苺が描かれた大きめのマグカップと、白地に同じく苺の描かれた少し小ぶりのマグカップ。
ディーヴァと二人で使うのには丁度よさそうだった。
「アナタ、起きて」と優しくキスで起こし、朝の一杯をこれに入れ手渡してくれるディーヴァが容易に想像できる。
ダンテの幸せな未来予想図を後押しするように後ろから店員の声がかかった。
「カップルで合わせて買うとお安くなりますよ」
恋人同士に間違えられたようだ。
まだ恋人同士ではないが、そのうちそうなる予定だ。
ダンテは店員のうれしい勘違いに、小躍りでもしたくなるほど幸せな気分になった。
「ディーヴァ、買うか?」
ダンテだってマグカップをふたつ買うくらいの金額は持っている。
ダンテはディーヴァの腰を抱いて引き寄せ、さも恋人同士のように店員に示した。
腰に回された手とダンテとを見比べてディーヴァはほんのり頬を染めた。
だが、直後にディーヴァは腰の手をつねりあげた。
「イテッ」
「割ったわけじゃないから買わない。
それにカップルじゃありません、ただの同居人です」
スッパリにっこりとカップルを否定するのも忘れない。
「そ、そうでしたか。すみませんでした」
有無を言わせないディーヴァの笑みに、店員はそそくさと店の奥へ退散した。
「勘違いさせときゃいいじゃねーか」
ダンテはディーヴァとの幸せな恋人気分を、他でもないディーヴァ自身に壊されて不服そうに文句を言った。
ディーヴァはそれを無視してシレッと言い放つ。
「だって『まだ』付き合ってないもーん」
ダンテは強調された言葉の真の意味に気付かず口をとがらせたのだった。
ダンテのちょっかいや、からかい、そして言動を気にしだしたら負けだ。
ダンテみたいに余裕綽々になんてなれない。
軽く口に出来るほど簡単な感情じゃないのだ。
あたしはこの芽生え始めたばかりの恋を、植物を種から育てるようにゆっくりじっくり育てていきたい。
だから、ダンテの気持ちは知ってるけどまだ言わない、言えない。
「ごめんねダンテ、もーちょい待ってね」
「???」
ディーヴァはゆっくり手を繋ぎ直した。
ダンテは機嫌が直らないのか、雑貨屋を出てから一度もこちらを見ようとしなかった。
何度目かの問答にようやくダンテの口から言葉が出た。
「ねえねえ、そんなにあのマグカップ欲しかったの?」
「違う」
ダンテはムスッとしたままディーヴァに向き直った。
「恋人じゃないからと言ってただの同居人はないだろ」
そのことで怒っていたようだ。
なんだか玩具を買ってもらえず拗ねた子供のようである。
「そうだね、同居人はないよね、ごめんなさい」
傷つけたようでちょっと後悔する。
ご機嫌取りにどうしようかと思案していると、クレープ売りのワゴンが店の外に見えた。
外に出ると中庭になっているのか、ベンチや噴水もあるようだ。
「おわびと言っちゃなんだけどクレープ食べない?」
ちょうど昼を食べ遊んで、腹もこなれた頃合いである。
ディーヴァは何か口にしたい気分だった。
ダンテも小腹が空いたかもしれない。甘いもので釣ろうという作戦だ。
ディーヴァはクレープワゴンの見える位置までダンテを引っ張り、指差した。
だがダンテは乗ってこない、ブスーとしたままだ。
「ほら、苺はさまってるのもあるよ」
苺で惹かれたのかダンテはちらりと見る。
その目はデラックスオールトッピングストロベリースペシャルと書かれた一点に止まっていた。
一番豪華で一番大きいが、一番高い。
その値段に家計を預かる者として、一瞬言葉に詰まる。
服や外食ならしかたないとは思う、だがおやつにかける値段には思えなくて。
でも、ダンテのご機嫌取りのためだと、ディーヴァは諦め、財布の紐を緩めた。
「しょうがない、デラックスオールトッピングストロベリースペシャルでどう?」
「のった!」
中庭ののベンチに座った二人はクレープを食べて、今は食休み中である。
「美味かった!」
機嫌も直ったようでひとまず安心する。
「けど、ディーヴァのストサンのがサイコーだな」
「お褒めいただき光栄です♪」