ガシャアアアン！！


ランチを食べて、のんびりして。
３時のティータイム用にと、ディーヴァがストロベリーサンデーを作っていた時のこと。
キッチンから何かが割れる音が響いた。

ちなみにこの時のダンテとリアラは、事務所でお互いの銃について談義を興じていたため、何があったのかわからなかった。


「ディーヴァ、どうしたー？」

「すごい音が聞こえたよー」


ちょうど銃のメンテナンス中で手の放せなかった２人は、事務所から声を張り上げて聞くしかない。
キッチンからディーヴァも声を張り上げて話した。


「ごめん！ストロベリーサンデー用のグラスをひとつ割っちゃったのー！」

「え、大丈夫ー？」

「すぐ終わらせて行くから破片は拾うなよー！」


急いで見にいこうと、残りのパーツを手早に組み合わせていくダンテとリアラ。
いくら急いでいようと長年使い続けた銃の組み換えは間違うことはなく、２人の手の中で元通りの形を作った。


「大丈夫だから気にしないでいいよ！…いたっ！」


ダンテが拾わなくていいと言ったのに、それを無視して拾ったディーヴァだったが…。

指の先に鋭い破片が触れたようだ。
指先が裂け、ぷくりと血の玉が出来た。

言ってるそばからこれである。
読者の皆様は『お前、絶対やると思ったよ！』とお思いなられたであろう結果になった。


「う～…やっちゃったよぉ……」


目尻に涙をためて指先を見つめるディーヴァ。

ツツツと血が重力に従い、流れ落ちていく。
あたりにはその芳香が急速に広がった。