時計を見れば、家を出るまでに３０分を切っている。


「あ。そろそろ学校行く準備しないと。あたしはもうご飯食べちゃったから、ダンテはリアラお姉ちゃんと一緒に朝ご飯食べてね」

「ああ、わかった」

「というわけでさっさと顔洗って歯を磨く磨く。髪もぐっちゃぐちゃだから早く身支度整えて！」


そう言ってぐいぐいとダンテの背中を洗面所方面へと押すディーヴァ。


「おおお！？別にオレは学校に行くわけじゃないんだから、急がなくてもいいだろ？」

「でも、せっかくの美味しいご飯なんだから、早く食べないとでしょ！ね？リアラお姉ちゃん」

「ふふ、そうだね」

「へいへい、わーったよ」

「こらダンテ！返事ははい、でしょ！」


何やら言いあいしながら、洗面所へ消えていく２人。
その掛け合いはいつか自分の世界のダンテとテレビでみたコントのようにも思えて、リアラは珍しくプッと吹き出してしまった。