6日目 サヨナラは言わない
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手を伸ばし、小さな無数の手の影に触れた。
途端、力を得ようとしていたはずの黒い影は縮こまって逃げようとしていく。
ディーヴァはそれを逃がさぬよう手で掴み、逆に天使の力を与えるようにぐっと握りしめた。
触れている箇所から天使の光が広がり、闇を光に染め上げていく。
あっという間の出来事だった。
浄化された悪魔の思念は、清浄なものへと生まれ変わらされ、影はあとかたもなく消え去った。
禍々しい装飾の鏡さえ、清らかな空気で包まれている。
よく見れば、鏡の表面が優しく神聖な光で覆われていた。
「これできっと大丈夫…」
鏡に移ったあの悪魔の魔力のみを消え失させ、道を標すために残っていたリアラと髭の魔力。
その二つを結ぶツナギの役割を果たすように光の糸が複雑に絡んでいるさまが、リアラにははっきりと見えた。
光の力が、こちらを包み込むように周りに漏れている。
とても暖かかった。
「これが、天使の力なんだね。なんて暖かい力…」
リアラに見えたその光景は髭と若にも見えたようだ。
「み、道をつなげちまった…」
「ディーヴァ、お前…」
にこりと笑顔を浮かべてこちらを振り返るディーヴァは、やはり見た目だけではなく本物の天使だと認識するに等しい存在だった。
途端、力を得ようとしていたはずの黒い影は縮こまって逃げようとしていく。
ディーヴァはそれを逃がさぬよう手で掴み、逆に天使の力を与えるようにぐっと握りしめた。
触れている箇所から天使の光が広がり、闇を光に染め上げていく。
あっという間の出来事だった。
浄化された悪魔の思念は、清浄なものへと生まれ変わらされ、影はあとかたもなく消え去った。
禍々しい装飾の鏡さえ、清らかな空気で包まれている。
よく見れば、鏡の表面が優しく神聖な光で覆われていた。
「これできっと大丈夫…」
鏡に移ったあの悪魔の魔力のみを消え失させ、道を標すために残っていたリアラと髭の魔力。
その二つを結ぶツナギの役割を果たすように光の糸が複雑に絡んでいるさまが、リアラにははっきりと見えた。
光の力が、こちらを包み込むように周りに漏れている。
とても暖かかった。
「これが、天使の力なんだね。なんて暖かい力…」
リアラに見えたその光景は髭と若にも見えたようだ。
「み、道をつなげちまった…」
「ディーヴァ、お前…」
にこりと笑顔を浮かべてこちらを振り返るディーヴァは、やはり見た目だけではなく本物の天使だと認識するに等しい存在だった。