首を傾げて上目使いで聞くディーヴァ。


「人の姿じゃなくて、おおかみさんの姿で乗せてほしいの…ダメかなあ…？」


ズッキューン！
上目使いとうるうるした瞳で言われ、リアラはダンテがディーヴァを守りたい気持ちがよくわかった気がした。
リアラはディーヴァを腕に抱き締めて、首を縦に振りまくる。


「魔狼姿で乗りたいのね！もちろんいいよ！任せて！」

「ホント？…あ、でもあたし、ちょっと重いかも……」


リアラの耳元に唇を寄せてこしょこしょと体重を伝える。

体重は言わずとも抱き締めた感触でわかるが、ディーヴァの１人や２人、楽に乗せられそうな気がした。
前に髭を乗せて悪魔を退治したこともあるが、明らかに髭よりも軽い。


「ふふっ大丈夫よ、ディーヴァちゃん」

「そうそう、ディーヴァは軽いって。半魔なオレ達なら楽々担げるぜ？んな４「うわぁ、ダンテ体重言っちゃダメー！！ってか聞いてたのー！！」…聞こえちまったんだよ」


なるほど、４０キロ台か。
管理人も初めて知りましたよ。


「胸の割りに軽いんだな」

「む、胸の割りにって…ううう」


ぼそっと呟く髭に、ディーヴァは真っ赤になってしまった。
若で慣れてるはずなのに、同じダンテのはずなのに、髭の言葉はどうしてか自分を恥ずかしくさせる。

リアラは苦笑してディーヴァの頭をひと撫でした。


「ダンテも一緒に乗る？ダンテが乗っても大丈夫だと思うよ」

「お、大丈夫なのか？オレはディーヴァと違って重いぞ」

「それくらいは任せて」


一歩その場から後退し、魔力値を高める。
冷たい空気が渦を巻き、淡い水色の光がその場を覆う。

一陣の風が吹き荒れるとともにその場に降り立ったのは、氷の狼…それこそがリアラの魔狼としての姿だった。