歌いながらいつしか２人は眠りに落ちていた。

お互いの歌声が重なり合って調和し、子守唄のような旋律を奏でる。
リアラの歌声がディーヴァの眠りを誘い、ディーヴァの歌声がリアラの戦いで疲れた体を癒すように眠りへと連れて行った。

寝顔はどちらも無垢であどけない。


２人のダンテ――髭と若はお互いの愛する人を愛おしそうにその胸に抱いて撫でた。
そして屋根へ上がるために使った屋根裏の窓に入る。


「部屋、借りるぞ」

「ああ、オレの部屋を遠慮なく使えよ。オレはディーヴァの部屋で寝るから」

「すまんな、また明日」

「ああ、オヤスミ」


リアラとディーヴァを起こしてしまわぬよう静かに話すと、２階の廊下で別れた髭と若は別々の部屋へと消えた。