魔女と魔獣の日常(小話)
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「「「もはやネスト(巣)だな」」」
だが、魔獣陣一同は、ルティアとディーヴァの発言に呆れ果てた。
「どうせそこで読む気なら、魔法の役にたつ教本を見繕ってやろう。だが、………休憩もほどほどにしなさい」
「はぁい」
「あっ、私も本持ってきてあげる。なんてったって私は今ディーヴァの魔法のセンセだものね」
ピロリーン!
ルティアはニート予備軍から脱した!
「だがルティアは休憩途中だろう?言ってくれれば俺が取ってくるぞ」
とはいえ、ルティアになんだかんだ甘いバージルである。
そのまま座っているよう言うと、頭をひと撫でして本棚へ歩いていく。ルティアはそういうわけにはいかない、とそれを追った。
今は2人仲良く本選びの最中だ。
「おい、ディーヴァお前もちったぁ巣から出て自分の読みたい本くらい選べ」
なんとかディーヴァの重い腰を上げさせようとするダンテ。
「やだ。
その間にダンテに場所取られそうだもん」
「バレたか。
いいじゃねぇか。なんならオレが座って、さらにその上にお前が座ればいいだろ?」
「ダンテの体じゃ固い!」
「おおそりゃもちろんお前が乗ってきたら一部分カッチカチになるぜー?」
あれれ~?
ダンテと話していたらまたも下ネタ全開な話に持っていかれたよ~?
「そういうの要らない。絶対ここから離れないもん……」
ディーヴァはジト目でダンテを睨むと、大好きなおもちゃを取られまいとする子どものように、ソファーに全力でしがみついた。
そんなディーヴァの元へ、ルティアが本を抱えて戻ってきた。
「はいディーヴァ、まずはこの本を読むといいよ。死神さんとバージルと選んだんだ」
「あ、持ってきてくれたんだ、ありが……絵本じゃん」
いったいいくつだと思っている。100歳以上だと知っていてこのチョイスとは。
さすがに絵本はない。絵本は。
「でも、これで勉強するのわかりやすいよ?
小さい頃私はこれで魔法の基礎覚えたもの」
「挿絵もいっぱいだぞ」
「中に難しい言葉はひとつもない。基礎中の基礎がしっかり書かれている。応用編のため、読んだ方がいいと私も思う」
タイトルも子ども向け。絵も文も子ども向け。
そんな本ばかりを持ってこられて、ディーヴァは怒りに似た何かでぷるぷると震えた。
「うぐぐぬぅ…みんなして子供扱いして………!」
解 せ ぬ !
雷落としも辞さぬ勢いである。残念ながらそう思った通りに落ちてはくれないのだが。
「悔しかったらはやくこのレベルになるよう努力するがいい」
「むう…このレベルって?」
「せめてルティアくらいにはということだ」
当然ながらどれほど潜在能力が高かろうと属性が良かろうと、独学だけでやってきた魔法レベル:低なディーヴァは、ルティアの足元にも及ばない。
ただし、家庭的な部類に使う日常魔法や、危険が差し迫った時に勝手に出る雷落としの魔法、おふざけで編み出したディーヴァの悪戯魔法についてはこれに限ったことではないが…。
先は長そうだ、とがっくりとうな垂れたディーヴァに対し、ルティアは物言いたげに口を尖らせて死神に向き直る。
「思ったんだけどさあ…死神さん私の教育の時よりディーヴァに対して優しいんじゃない?」
「当たり前だろう?
ディーヴァの教育はルティアの仕事だからな。私がディーヴァに厳しくするのは、ほんの一部。
ルティアやリアラが『鞭』になるなら、私の役は『飴』だ」
飴と鞭を均等に使い分ければ教育とは上手くいくもの。
死神がルティアに使っていた鞭は、ルティアにしかと受け継がれ、ルティアはディーヴァに鞭を使う。実によく出来たシステム。
「え…私、鞭の部分なんてディーヴァにほとんど使ってないんだけど……?
リアラだって教え方優しいし」
「ホォー?
ルティア、鞭という身の振り方がわからないのなら、また一から私の飴と鞭のレクチャーを受けてみるか?」
「死神さんの飴と鞭なんて飴ゼロ鞭マシマシなやつじゃないですかやだー」
同じマシマシなら野菜マシマシのラーメンの方がいい。生クリームマシマシのパンケーキでも可。
嫌がるルティアを見て、そこに口を挟むはバージル。安心セコム、ここに再び!
「死神…!ルティアへの過剰な鞭は俺が許さん」
「ルティアは覚えの悪い生徒のため、優しい教師役を務めているだけだろう。それを正そうというのだ。いちいち反応するな」
「覚えの悪い生徒……ひどゆす……」
ぐさり、ディーヴァのガラスのハートに死神の言葉が刺さった。
「ディーヴァが覚え悪いのは知ってるけど、死神さんはもう少し私に優しくするべきだと思うよ?」
追い討ちか。
バリン、ルティアの言葉はディーヴァのガラスのハートを砕いた。
…もう読書に逃げよう。ディーヴァは持ってきてもらった本を手に取った。
「獅子は我が子を谷底から突き落とすだろう?
これが私なりの愛だと思って甘受しろ」
「甘受って……そんな愛いらない~!」
全力で嫌がれば、蚊帳の外だったダンテが参入して来た。
「……なあ、死神にとってルティアは我が子、ディーヴァは孫みたいなもんなんじゃねぇ?」
「孫ぉ?」
「孫は目に入れても痛くないほどかわいいっていうアレだろ。オレは孫とは思わねぇけど目どころか口に入れても痛くない。口に入れてしゃぶり尽くしたいくらいだぜ」
「はい最後のは要らない情報」
その最後のがなければ、嬉しかったのに。
この男は下ネタを言わねば気がすまぬ呪いでもかかっているのか。
せっかく頭に入ってきていた本の内容がすっぱりと抜け落ちた。
「孫…ね。
ふむ、確かにどちらかといえばそんな感じだな」
「ひゃっ!?」
ひとつも気がつかなかった。
気配を消してディーヴァのすぐ後ろに立った死神が、ディーヴァの頭を撫で撫で、そしてぐりぐりとそのてっぺんを指で押した。
ちなみに頭のてっぺんにあるのは、下痢になるつぼだ。
そこを執拗に押され、ディーヴァが嫌がる。
「あと一緒に遊ぶのも面白い」
「ひぃ!そこあんまり押さないでください!お腹壊しちゃう!!」
「…それどう見ても一緒に遊んでるんじゃなくてディーヴァが遊ばれてるだけだろ」
「つい反応が面白おかしく、そしてかわいくてな。面白さはルティア以上だ」
「とりあえず私で遊ぶのと子ども扱いやめて?ねえほんとやめて?」
そこまで子どもじゃない。人間からすれば推定100歳の立派な大人。
子ども扱いはされたくない。それがディーヴァの切実な願いだった。
「あっそうそう。オレは子ども扱いしてないぞ。おもに床の間でオトナ扱いだぜ!」
「「ダンテはお呼びじゃない」」
2人の魔女はグロリオサ、ロサレプス…自前の杖をダンテに振りかぶるのだった。
だが、魔獣陣一同は、ルティアとディーヴァの発言に呆れ果てた。
「どうせそこで読む気なら、魔法の役にたつ教本を見繕ってやろう。だが、………休憩もほどほどにしなさい」
「はぁい」
「あっ、私も本持ってきてあげる。なんてったって私は今ディーヴァの魔法のセンセだものね」
ピロリーン!
ルティアはニート予備軍から脱した!
「だがルティアは休憩途中だろう?言ってくれれば俺が取ってくるぞ」
とはいえ、ルティアになんだかんだ甘いバージルである。
そのまま座っているよう言うと、頭をひと撫でして本棚へ歩いていく。ルティアはそういうわけにはいかない、とそれを追った。
今は2人仲良く本選びの最中だ。
「おい、ディーヴァお前もちったぁ巣から出て自分の読みたい本くらい選べ」
なんとかディーヴァの重い腰を上げさせようとするダンテ。
「やだ。
その間にダンテに場所取られそうだもん」
「バレたか。
いいじゃねぇか。なんならオレが座って、さらにその上にお前が座ればいいだろ?」
「ダンテの体じゃ固い!」
「おおそりゃもちろんお前が乗ってきたら一部分カッチカチになるぜー?」
あれれ~?
ダンテと話していたらまたも下ネタ全開な話に持っていかれたよ~?
「そういうの要らない。絶対ここから離れないもん……」
ディーヴァはジト目でダンテを睨むと、大好きなおもちゃを取られまいとする子どものように、ソファーに全力でしがみついた。
そんなディーヴァの元へ、ルティアが本を抱えて戻ってきた。
「はいディーヴァ、まずはこの本を読むといいよ。死神さんとバージルと選んだんだ」
「あ、持ってきてくれたんだ、ありが……絵本じゃん」
いったいいくつだと思っている。100歳以上だと知っていてこのチョイスとは。
さすがに絵本はない。絵本は。
「でも、これで勉強するのわかりやすいよ?
小さい頃私はこれで魔法の基礎覚えたもの」
「挿絵もいっぱいだぞ」
「中に難しい言葉はひとつもない。基礎中の基礎がしっかり書かれている。応用編のため、読んだ方がいいと私も思う」
タイトルも子ども向け。絵も文も子ども向け。
そんな本ばかりを持ってこられて、ディーヴァは怒りに似た何かでぷるぷると震えた。
「うぐぐぬぅ…みんなして子供扱いして………!」
解 せ ぬ !
雷落としも辞さぬ勢いである。残念ながらそう思った通りに落ちてはくれないのだが。
「悔しかったらはやくこのレベルになるよう努力するがいい」
「むう…このレベルって?」
「せめてルティアくらいにはということだ」
当然ながらどれほど潜在能力が高かろうと属性が良かろうと、独学だけでやってきた魔法レベル:低なディーヴァは、ルティアの足元にも及ばない。
ただし、家庭的な部類に使う日常魔法や、危険が差し迫った時に勝手に出る雷落としの魔法、おふざけで編み出したディーヴァの悪戯魔法についてはこれに限ったことではないが…。
先は長そうだ、とがっくりとうな垂れたディーヴァに対し、ルティアは物言いたげに口を尖らせて死神に向き直る。
「思ったんだけどさあ…死神さん私の教育の時よりディーヴァに対して優しいんじゃない?」
「当たり前だろう?
ディーヴァの教育はルティアの仕事だからな。私がディーヴァに厳しくするのは、ほんの一部。
ルティアやリアラが『鞭』になるなら、私の役は『飴』だ」
飴と鞭を均等に使い分ければ教育とは上手くいくもの。
死神がルティアに使っていた鞭は、ルティアにしかと受け継がれ、ルティアはディーヴァに鞭を使う。実によく出来たシステム。
「え…私、鞭の部分なんてディーヴァにほとんど使ってないんだけど……?
リアラだって教え方優しいし」
「ホォー?
ルティア、鞭という身の振り方がわからないのなら、また一から私の飴と鞭のレクチャーを受けてみるか?」
「死神さんの飴と鞭なんて飴ゼロ鞭マシマシなやつじゃないですかやだー」
同じマシマシなら野菜マシマシのラーメンの方がいい。生クリームマシマシのパンケーキでも可。
嫌がるルティアを見て、そこに口を挟むはバージル。安心セコム、ここに再び!
「死神…!ルティアへの過剰な鞭は俺が許さん」
「ルティアは覚えの悪い生徒のため、優しい教師役を務めているだけだろう。それを正そうというのだ。いちいち反応するな」
「覚えの悪い生徒……ひどゆす……」
ぐさり、ディーヴァのガラスのハートに死神の言葉が刺さった。
「ディーヴァが覚え悪いのは知ってるけど、死神さんはもう少し私に優しくするべきだと思うよ?」
追い討ちか。
バリン、ルティアの言葉はディーヴァのガラスのハートを砕いた。
…もう読書に逃げよう。ディーヴァは持ってきてもらった本を手に取った。
「獅子は我が子を谷底から突き落とすだろう?
これが私なりの愛だと思って甘受しろ」
「甘受って……そんな愛いらない~!」
全力で嫌がれば、蚊帳の外だったダンテが参入して来た。
「……なあ、死神にとってルティアは我が子、ディーヴァは孫みたいなもんなんじゃねぇ?」
「孫ぉ?」
「孫は目に入れても痛くないほどかわいいっていうアレだろ。オレは孫とは思わねぇけど目どころか口に入れても痛くない。口に入れてしゃぶり尽くしたいくらいだぜ」
「はい最後のは要らない情報」
その最後のがなければ、嬉しかったのに。
この男は下ネタを言わねば気がすまぬ呪いでもかかっているのか。
せっかく頭に入ってきていた本の内容がすっぱりと抜け落ちた。
「孫…ね。
ふむ、確かにどちらかといえばそんな感じだな」
「ひゃっ!?」
ひとつも気がつかなかった。
気配を消してディーヴァのすぐ後ろに立った死神が、ディーヴァの頭を撫で撫で、そしてぐりぐりとそのてっぺんを指で押した。
ちなみに頭のてっぺんにあるのは、下痢になるつぼだ。
そこを執拗に押され、ディーヴァが嫌がる。
「あと一緒に遊ぶのも面白い」
「ひぃ!そこあんまり押さないでください!お腹壊しちゃう!!」
「…それどう見ても一緒に遊んでるんじゃなくてディーヴァが遊ばれてるだけだろ」
「つい反応が面白おかしく、そしてかわいくてな。面白さはルティア以上だ」
「とりあえず私で遊ぶのと子ども扱いやめて?ねえほんとやめて?」
そこまで子どもじゃない。人間からすれば推定100歳の立派な大人。
子ども扱いはされたくない。それがディーヴァの切実な願いだった。
「あっそうそう。オレは子ども扱いしてないぞ。おもに床の間でオトナ扱いだぜ!」
「「ダンテはお呼びじゃない」」
2人の魔女はグロリオサ、ロサレプス…自前の杖をダンテに振りかぶるのだった。
