お前ら何Takeすんだよ
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ダンテとディーヴァの朝は一杯の紅茶から始まる。
そう、ダンテとディーヴァの、と言っている事から分かる通り、2人は1つ屋根の下。
ディーヴァの家にダンテが居着いた。…というより、住み始めたのだ。
ディーヴァいわく。
泊まるような人なんて滅多にないし、余ってるゲストルームもあるし、管理してもらっているのだと思えば別にいい。
…との事。
そもそも住み始めたとはいえ、ダンテがディーヴァの家に戻るのは今のところ毎日ではない。
とことん自由な魔獣だ。
「今日も紅茶が美味しい。
って言っても、紅茶じゃなくてこれハーブティーだけど!」
「朝はカフェイン摂ってすっきり目ェ覚ましたいんじゃなかったのか?」
「たまには味覚情報じゃなくて、視覚情報から目を覚まそうかと」
「そ。
にしても、相変わらずすげー色。レモンで桃色に変わるってのもまさに魔法だな」
「魔法使ってないし。
でも、魔法に近いレベルでアントシアニンが入ってるしアンチエイジングに効果高いよー!他にもいい事尽くめのお茶なの。…妊娠中や月経中は飲んじゃダメだけど」
「BBAなディーヴァにうってつけってわけか」
「なんか言いまして?」
「おっと失言」
濃いめに淹れた事で鮮やかなまでの青色をしたパタフライ・ピー。
そこに甘みを足す蜂蜜、そしてレモンを入れて色の変化を楽しみながら、ダンテが疑問を口にする。
「ここにいない日、オレがどこにいて何してるか気にならないのか?」
「聞いて欲しいの?」
すでに起きているのでおめざというよりもお茶うけな気もする、とろけるようなアマレッティを口にしながらディーヴァは答えた。
「や。そういうわけじゃない」
ダンテもそれを口に放り込む。
咀嚼すればアーモンドの芳香が心地よく鼻に抜ける。アーモンド臭とは言っても、もちろん青酸カリではない。
「ならいいんじゃない?エンゲル係数少し高くなったけど、出荷量を増やさなくちゃいけないほどじゃないし」
エンゲル係数はダンテが来る前から高い方だ。
なぜ高いか、理由は簡単だ。
ディーヴァが大食らいだからである。主にスイーツ相手に発揮すると思われがちだが、普通の食事もよく食べる。
最初こそひいていたし注意したが『いっぱい食べる君が好き』なので、ダンテは何も言わなくなった。幸せならそれでいい。
よって、ダンテ1人が増えたところでディーヴァ1人分の食事量に匹敵しない。つまり、大した負担ではないという事。
「うーん。しいていうなら、ちゃんと生活できてるのか、ちゃんと食べてるのかは心配かな?」
「!
そ、そうか…!生活はできてるぜ。食事も摂ってる。だが、ディーヴァのメシが一番美味いけど!栄養満点、味も最高、オレの体のことをきちんと考えてくれる…!大好きだ!!」
束縛の念からではなく、純粋に心配してくれたのがわかる。
ヘビ尻尾をブンブンと振り回したくなるほどに、ダンテは嬉しかった。
嬉しさは人にも広げるべきだと、ディーヴァの食事を誉めちぎる。
「嬉しい事言ってくれるねー。
今日のごはんダンテが好きなものいっぱいにするよ」
「祝いメシに、さらにオレの好物だとぅ!?
こりゃ今から腹を空っぽにしねぇとだな…!
「こらこら、空腹のままはよくないよ?」
お祝いの食事。
本日はどちらかの誕生日なのか?と思うかもしれない。
今日は、ダンテとディーヴァが仮契約の儀を執り行う大切な日なのだ。
今宵は満月が赤く大きく輝く日。儀式にはそういった魔力が満ちる日が一番だ。
仮の契約なので本当はそんなに構えなくてもいいのだが、美味しいものを食べて、心身ともに満たされて…。
それで臨んだ方がきっといい。
普段の農作物のお世話のみ終わらせたなら、昼間はゆっくりゆったりのーんびりと過ごす予定というわけだ。
「今更だけどさあ、他の魔女と仮契約してるんでしょ。そんなに大多数と仮とはいえ契約して大丈夫なの?二股三股ー、みたいなものでしょそれ」
「問題はないぜ。…多分」
とはいえ、そういうことをこれまで散々してきたからか、今となってはとある魔女1人とのみ、仮契約をしている状態なダンテ。
「多分なんだ。
ちゃんとその辺、問題怒らないならいいけど…、他の魔女とダンテを巡って争うとか、あたし嫌だからね?」
ディーヴァは争い事が大嫌い…というより諍いや喧嘩するのが面倒くさいのだ。
「大丈夫だから気にするな。
ほとんど解約済み、その上たった1人残った仮契約者の魔女には話が行ってるはず」
「あ、残りおひとりさまだったんだ」
「まーな」
ただし、その1人が厄介だったりするため、ダンテは念のため手紙を出した。
すごくゆっくり届くタイプの配送方法で、である。
これでも送ったことにはなろう。ディーヴァと仮契約をかわし終わってから知るだろうが、その時にはもう遅い。
そう。ディーヴァとの仮契約を、本契約に匹敵するような強い契りにしてしまえば。
あの魔女との仮契約のその上から、強い契りで上書きをしてしまえば、こちらのものだ。
普段は上書きまでしないが、そうも言っていられない。
…とはいえ、結局のところどちらも『仮』契約なのだが。
はやく本契約してしまいたい。それがディーヴァとなら、どんなに幸せだろう。
それほどまでに、ダンテはディーヴァを愛してしまっていた。
そう、ダンテとディーヴァの、と言っている事から分かる通り、2人は1つ屋根の下。
ディーヴァの家にダンテが居着いた。…というより、住み始めたのだ。
ディーヴァいわく。
泊まるような人なんて滅多にないし、余ってるゲストルームもあるし、管理してもらっているのだと思えば別にいい。
…との事。
そもそも住み始めたとはいえ、ダンテがディーヴァの家に戻るのは今のところ毎日ではない。
とことん自由な魔獣だ。
「今日も紅茶が美味しい。
って言っても、紅茶じゃなくてこれハーブティーだけど!」
「朝はカフェイン摂ってすっきり目ェ覚ましたいんじゃなかったのか?」
「たまには味覚情報じゃなくて、視覚情報から目を覚まそうかと」
「そ。
にしても、相変わらずすげー色。レモンで桃色に変わるってのもまさに魔法だな」
「魔法使ってないし。
でも、魔法に近いレベルでアントシアニンが入ってるしアンチエイジングに効果高いよー!他にもいい事尽くめのお茶なの。…妊娠中や月経中は飲んじゃダメだけど」
「BBAなディーヴァにうってつけってわけか」
「なんか言いまして?」
「おっと失言」
濃いめに淹れた事で鮮やかなまでの青色をしたパタフライ・ピー。
そこに甘みを足す蜂蜜、そしてレモンを入れて色の変化を楽しみながら、ダンテが疑問を口にする。
「ここにいない日、オレがどこにいて何してるか気にならないのか?」
「聞いて欲しいの?」
すでに起きているのでおめざというよりもお茶うけな気もする、とろけるようなアマレッティを口にしながらディーヴァは答えた。
「や。そういうわけじゃない」
ダンテもそれを口に放り込む。
咀嚼すればアーモンドの芳香が心地よく鼻に抜ける。アーモンド臭とは言っても、もちろん青酸カリではない。
「ならいいんじゃない?エンゲル係数少し高くなったけど、出荷量を増やさなくちゃいけないほどじゃないし」
エンゲル係数はダンテが来る前から高い方だ。
なぜ高いか、理由は簡単だ。
ディーヴァが大食らいだからである。主にスイーツ相手に発揮すると思われがちだが、普通の食事もよく食べる。
最初こそひいていたし注意したが『いっぱい食べる君が好き』なので、ダンテは何も言わなくなった。幸せならそれでいい。
よって、ダンテ1人が増えたところでディーヴァ1人分の食事量に匹敵しない。つまり、大した負担ではないという事。
「うーん。しいていうなら、ちゃんと生活できてるのか、ちゃんと食べてるのかは心配かな?」
「!
そ、そうか…!生活はできてるぜ。食事も摂ってる。だが、ディーヴァのメシが一番美味いけど!栄養満点、味も最高、オレの体のことをきちんと考えてくれる…!大好きだ!!」
束縛の念からではなく、純粋に心配してくれたのがわかる。
ヘビ尻尾をブンブンと振り回したくなるほどに、ダンテは嬉しかった。
嬉しさは人にも広げるべきだと、ディーヴァの食事を誉めちぎる。
「嬉しい事言ってくれるねー。
今日のごはんダンテが好きなものいっぱいにするよ」
「祝いメシに、さらにオレの好物だとぅ!?
こりゃ今から腹を空っぽにしねぇとだな…!
「こらこら、空腹のままはよくないよ?」
お祝いの食事。
本日はどちらかの誕生日なのか?と思うかもしれない。
今日は、ダンテとディーヴァが仮契約の儀を執り行う大切な日なのだ。
今宵は満月が赤く大きく輝く日。儀式にはそういった魔力が満ちる日が一番だ。
仮の契約なので本当はそんなに構えなくてもいいのだが、美味しいものを食べて、心身ともに満たされて…。
それで臨んだ方がきっといい。
普段の農作物のお世話のみ終わらせたなら、昼間はゆっくりゆったりのーんびりと過ごす予定というわけだ。
「今更だけどさあ、他の魔女と仮契約してるんでしょ。そんなに大多数と仮とはいえ契約して大丈夫なの?二股三股ー、みたいなものでしょそれ」
「問題はないぜ。…多分」
とはいえ、そういうことをこれまで散々してきたからか、今となってはとある魔女1人とのみ、仮契約をしている状態なダンテ。
「多分なんだ。
ちゃんとその辺、問題怒らないならいいけど…、他の魔女とダンテを巡って争うとか、あたし嫌だからね?」
ディーヴァは争い事が大嫌い…というより諍いや喧嘩するのが面倒くさいのだ。
「大丈夫だから気にするな。
ほとんど解約済み、その上たった1人残った仮契約者の魔女には話が行ってるはず」
「あ、残りおひとりさまだったんだ」
「まーな」
ただし、その1人が厄介だったりするため、ダンテは念のため手紙を出した。
すごくゆっくり届くタイプの配送方法で、である。
これでも送ったことにはなろう。ディーヴァと仮契約をかわし終わってから知るだろうが、その時にはもう遅い。
そう。ディーヴァとの仮契約を、本契約に匹敵するような強い契りにしてしまえば。
あの魔女との仮契約のその上から、強い契りで上書きをしてしまえば、こちらのものだ。
普段は上書きまでしないが、そうも言っていられない。
…とはいえ、結局のところどちらも『仮』契約なのだが。
はやく本契約してしまいたい。それがディーヴァとなら、どんなに幸せだろう。
それほどまでに、ダンテはディーヴァを愛してしまっていた。