御神籤 九枚目
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『ゥぎ!てンィの番んンぅ!』
テレビの中から悪魔さんの声が響き渡ると同時、画面には『第二回、天使編』と表示された。
ダンテの秘密ですらあそこまで暴露されまくるのだ、はたしてディーヴァの秘密とは一体なんなのだろうかと不安になる。
不安なのは本人ばかりだが。
一瞬の場面変換の後、映ったディーヴァははいそいそと自分の部屋の小さな机へと向かっていた。
何かを書いているようで文庫本ほどの大きさの革張りの茶色ノートへと、ペンを走らせている。
『えーと、今日あったことは~』
「日記だな」
「ディーヴァ、日記なんか書いてたのか?」
「あー、うん。まぁね」
「歯切れ悪いけどどしたのディーヴァちゃん」
日記は日記である、ただし普通の日記ではない。
もちろん日記だから見られるのは嫌なものだが、これは本当に見られては嫌な日記。
特にダンテには。
画面を見つめるダンテを、ビクビクしながら観察する。
ダンテから逃げる準備もしておいた方がいいかもしれない、と思いながら。
『今日のダンテはあたしのスカート三回も捲って来ました。しかも朝から変な事しようとベッドに引きずり込もうとまでして来ました。あたしにはそんな気は全くないというのに、です。ダンテの発情期はいつになったら落ち着くのでしょうか。とりあえず変態すぎるあの人にはいつか目に物見せてやろうと思います、と。
愚痴日記はこれでおしまいっ!』
ペンを置き日記を閉じて、後ろへ伸びをして体を解す。
『はぁ。
ダンテと出会ってから毎日書き溜めてる不満ばっかの日記…見られたら怖いなぁ。
そろそろ“コレ”も日本語で書こうかな、そうすればもしバレてもダンテには読めないしぃ~?』
悲しまれるならまだしもこんなことばっかり書いた日記がバレたら多分怒る。
こんな事で喧嘩したくないし、前に見た思考を悪魔にのまれた恐ろしいダンテを目の前にしたくない。
そんなことを思いながら、画面の中のディーヴァは日記の表紙をトントンと指で叩いた。
「「「…………」」」
ディーヴァ以外の3人が無言の圧力を目に宿してディーヴァを見る。
何か言いたげなそれを視線を逸らし回避していれば、画面の自分がキョロキョロ周りを気にしていた。
『ん?なんか誰かに見られてるような感じが…。気のせいか。
あ、そろそろダンテがお風呂から上がってくるね、早く隠そ~』
さすが天使というべきか。
小さな悪魔さんの気配やら、どこかで回っているであろうカメラの存在にわずかながら気がついたようだった。
しかし気にせず、ディーヴァは日記帳にダイヤル式の鍵を丁寧に『0929』と唱えながらかけ、机の中の下~~のほうへ追いやるように片付けて仕舞い込む。
「鍵の番号ってさ、もしかしてディーヴァちゃんの誕生日だったりする?」
「う、うん…よくわかったね。
あたしの誕生日、9月29日なの」
「はぁ…誕生日をソウイウのに使うとか1番やったらダメなことだろ。
ご丁寧にこっちによく聞こえるように言ってるし…あーあ、俺知らねえぞ」
ネロがため息を吐き吐き、ディーヴァの右隣からくる魔王もかくや、といったダークオーラをチラ見して言う。
ディーヴァも気がついてはいる…が、正直言って確認したくはない。
「へぇ……?」
ディーヴァのその思い虚しく肩に置かれたダンテの腕により、首は彼の方へと強制的に向かされた。
「あの日記、他にはなんて書いてあるのか家に帰ったら早く読んでみたいモンだ、
なあディーヴァ」
ゴゴゴゴゴ……!
口元には微笑みをたたえているのに、その目は細く一つも笑っていない。
空気が重いというか、視線だけで悪魔をやっつけられそうなとてつもなく恐ろしい感じ。
「………あとで覚悟してろよ。
ベッドの中でしっかりじっくりねっとりしつこく、ディーヴァの気持ちを聞かせてもらうからな」
「ひ、ひぃぃぃ…」
何を、否、ナニをされるのか考えるのが恐ろしい。
死刑宣告に等しいダンテの言葉に、ディーヴァはか細く悲鳴をあげることしか出来なかった。
「なんでもいいけど、ディーヴァの体は人間なんだから無理強いだけはすんなよ」
「うんうん、痛いことはだめよ?優しくね。優し~く」
「ああ、もちろんわかってる」
恐怖するディーヴァとは反対に、にんまり笑うダンテであった。
「ところで、ディーヴァちゃん。
日記だけど、“コレ”も日本語で…とか言ってたよね。他に日本語で何か書いてるの?」
「え!?えーと…うーん………」
「ふーん、まだ何かあるんだぁ?」
それこそがディーヴァが内緒にしておきたい秘密のひとつなんではないだろうか。
逢夏はそんな気がしていた。
「おいディーヴァ、言わないと…わかってるよな?」
「い、言うっ!言うってば!!」
隣からは地の底から響くようなドスの利いた声が聞こえてきて、ディーヴァは大慌て。
静かな声色でゆっくりと話し始めた。
「知ってもそんなに楽しいものじゃないよ。
今は画面に映ってないけど、“ソレ”っていうのはね、ダンテに出会った頃から書いてるものなの」
「何が書いてあるか聞いても?その様子じゃ、悪い事ではなさそうだよな」
「悪いのなら、既に愚痴日記があるもんねぇ」
「うん、ネロと逢夏の言う通り。
中に書いてあるのは、ダンテに面と向かって言えないような言葉や想い。
少し日本語を勉強してもらって、いつか、いつかダンテが読み解けるくらいになったらあたしの気持ちを、“いつもありがとう”っていう感謝や愛情の気持ちを形に残る物で伝えられればって、そう思ったの。
バレちゃったし、帰ったら見せてあげたいとも思う。でも、サプライズだったものだから、まだ中身は見せたくないっていうのが正直な気持ち。
……てな感じの秘密なので、期待に添えられず本当にごめんね」
胸に手を当ててその時になるのを思い浮かべていたディーヴァが、言い切って皆に申し訳なさそうな笑みを向ける。
「そうだったのか…。
そういう事なら早くそう言えよな!」
「だから!
サプライズの予定でディーヴァちゃんはダンテに言えなかったんでしょうが!
…でも、ディーヴァちゃんらしいサプライズ、とっても素敵」
「ありがと、逢夏」
「へぇ……そういう愛の伝え方も良いよなぁ」
良い事を聞いた。
いつだって言葉や行動でも愛は伝えているし逢夏に伝わっているが、お金では決して買う事のできない後世に残る愛も良いかもしれない。
「もしかしてネロも同じ事しようと考えた?」
「ちょっとな」
照れくさそうに鼻の頭をかいてネロは笑った。
「アラ。
これでも私、溢れて零れ落ちそうなほどの愛を貰ってますわよ、旦那様?」
「俺だって逢夏から抱えきれないくらいの愛を貰ってる」
ネロの照れくさげな反応残る初々しいくらいの空気が一瞬流れたと思いきや、次の瞬間にはもうやたらピンク色した甘い空気が。
手を絡めて腕をも絡め…ともすればそのままキスやらその先へなだれ込みそうな雰囲気に、丸めたスナック菓子のゴミを投げてブーイングするダンテ。
「またイチャラブしやがって!」
「ハッ!羨ましいからってこっちにゴミ投げんな」
「よしオレ達もイチャコラす「やだ」(´・ω・`)」
テレビの中から悪魔さんの声が響き渡ると同時、画面には『第二回、天使編』と表示された。
ダンテの秘密ですらあそこまで暴露されまくるのだ、はたしてディーヴァの秘密とは一体なんなのだろうかと不安になる。
不安なのは本人ばかりだが。
一瞬の場面変換の後、映ったディーヴァははいそいそと自分の部屋の小さな机へと向かっていた。
何かを書いているようで文庫本ほどの大きさの革張りの茶色ノートへと、ペンを走らせている。
『えーと、今日あったことは~』
「日記だな」
「ディーヴァ、日記なんか書いてたのか?」
「あー、うん。まぁね」
「歯切れ悪いけどどしたのディーヴァちゃん」
日記は日記である、ただし普通の日記ではない。
もちろん日記だから見られるのは嫌なものだが、これは本当に見られては嫌な日記。
特にダンテには。
画面を見つめるダンテを、ビクビクしながら観察する。
ダンテから逃げる準備もしておいた方がいいかもしれない、と思いながら。
『今日のダンテはあたしのスカート三回も捲って来ました。しかも朝から変な事しようとベッドに引きずり込もうとまでして来ました。あたしにはそんな気は全くないというのに、です。ダンテの発情期はいつになったら落ち着くのでしょうか。とりあえず変態すぎるあの人にはいつか目に物見せてやろうと思います、と。
愚痴日記はこれでおしまいっ!』
ペンを置き日記を閉じて、後ろへ伸びをして体を解す。
『はぁ。
ダンテと出会ってから毎日書き溜めてる不満ばっかの日記…見られたら怖いなぁ。
そろそろ“コレ”も日本語で書こうかな、そうすればもしバレてもダンテには読めないしぃ~?』
悲しまれるならまだしもこんなことばっかり書いた日記がバレたら多分怒る。
こんな事で喧嘩したくないし、前に見た思考を悪魔にのまれた恐ろしいダンテを目の前にしたくない。
そんなことを思いながら、画面の中のディーヴァは日記の表紙をトントンと指で叩いた。
「「「…………」」」
ディーヴァ以外の3人が無言の圧力を目に宿してディーヴァを見る。
何か言いたげなそれを視線を逸らし回避していれば、画面の自分がキョロキョロ周りを気にしていた。
『ん?なんか誰かに見られてるような感じが…。気のせいか。
あ、そろそろダンテがお風呂から上がってくるね、早く隠そ~』
さすが天使というべきか。
小さな悪魔さんの気配やら、どこかで回っているであろうカメラの存在にわずかながら気がついたようだった。
しかし気にせず、ディーヴァは日記帳にダイヤル式の鍵を丁寧に『0929』と唱えながらかけ、机の中の下~~のほうへ追いやるように片付けて仕舞い込む。
「鍵の番号ってさ、もしかしてディーヴァちゃんの誕生日だったりする?」
「う、うん…よくわかったね。
あたしの誕生日、9月29日なの」
「はぁ…誕生日をソウイウのに使うとか1番やったらダメなことだろ。
ご丁寧にこっちによく聞こえるように言ってるし…あーあ、俺知らねえぞ」
ネロがため息を吐き吐き、ディーヴァの右隣からくる魔王もかくや、といったダークオーラをチラ見して言う。
ディーヴァも気がついてはいる…が、正直言って確認したくはない。
「へぇ……?」
ディーヴァのその思い虚しく肩に置かれたダンテの腕により、首は彼の方へと強制的に向かされた。
「あの日記、他にはなんて書いてあるのか家に帰ったら早く読んでみたいモンだ、
なあディーヴァ」
ゴゴゴゴゴ……!
口元には微笑みをたたえているのに、その目は細く一つも笑っていない。
空気が重いというか、視線だけで悪魔をやっつけられそうなとてつもなく恐ろしい感じ。
「………あとで覚悟してろよ。
ベッドの中でしっかりじっくりねっとりしつこく、ディーヴァの気持ちを聞かせてもらうからな」
「ひ、ひぃぃぃ…」
何を、否、ナニをされるのか考えるのが恐ろしい。
死刑宣告に等しいダンテの言葉に、ディーヴァはか細く悲鳴をあげることしか出来なかった。
「なんでもいいけど、ディーヴァの体は人間なんだから無理強いだけはすんなよ」
「うんうん、痛いことはだめよ?優しくね。優し~く」
「ああ、もちろんわかってる」
恐怖するディーヴァとは反対に、にんまり笑うダンテであった。
「ところで、ディーヴァちゃん。
日記だけど、“コレ”も日本語で…とか言ってたよね。他に日本語で何か書いてるの?」
「え!?えーと…うーん………」
「ふーん、まだ何かあるんだぁ?」
それこそがディーヴァが内緒にしておきたい秘密のひとつなんではないだろうか。
逢夏はそんな気がしていた。
「おいディーヴァ、言わないと…わかってるよな?」
「い、言うっ!言うってば!!」
隣からは地の底から響くようなドスの利いた声が聞こえてきて、ディーヴァは大慌て。
静かな声色でゆっくりと話し始めた。
「知ってもそんなに楽しいものじゃないよ。
今は画面に映ってないけど、“ソレ”っていうのはね、ダンテに出会った頃から書いてるものなの」
「何が書いてあるか聞いても?その様子じゃ、悪い事ではなさそうだよな」
「悪いのなら、既に愚痴日記があるもんねぇ」
「うん、ネロと逢夏の言う通り。
中に書いてあるのは、ダンテに面と向かって言えないような言葉や想い。
少し日本語を勉強してもらって、いつか、いつかダンテが読み解けるくらいになったらあたしの気持ちを、“いつもありがとう”っていう感謝や愛情の気持ちを形に残る物で伝えられればって、そう思ったの。
バレちゃったし、帰ったら見せてあげたいとも思う。でも、サプライズだったものだから、まだ中身は見せたくないっていうのが正直な気持ち。
……てな感じの秘密なので、期待に添えられず本当にごめんね」
胸に手を当ててその時になるのを思い浮かべていたディーヴァが、言い切って皆に申し訳なさそうな笑みを向ける。
「そうだったのか…。
そういう事なら早くそう言えよな!」
「だから!
サプライズの予定でディーヴァちゃんはダンテに言えなかったんでしょうが!
…でも、ディーヴァちゃんらしいサプライズ、とっても素敵」
「ありがと、逢夏」
「へぇ……そういう愛の伝え方も良いよなぁ」
良い事を聞いた。
いつだって言葉や行動でも愛は伝えているし逢夏に伝わっているが、お金では決して買う事のできない後世に残る愛も良いかもしれない。
「もしかしてネロも同じ事しようと考えた?」
「ちょっとな」
照れくさそうに鼻の頭をかいてネロは笑った。
「アラ。
これでも私、溢れて零れ落ちそうなほどの愛を貰ってますわよ、旦那様?」
「俺だって逢夏から抱えきれないくらいの愛を貰ってる」
ネロの照れくさげな反応残る初々しいくらいの空気が一瞬流れたと思いきや、次の瞬間にはもうやたらピンク色した甘い空気が。
手を絡めて腕をも絡め…ともすればそのままキスやらその先へなだれ込みそうな雰囲気に、丸めたスナック菓子のゴミを投げてブーイングするダンテ。
「またイチャラブしやがって!」
「ハッ!羨ましいからってこっちにゴミ投げんな」
「よしオレ達もイチャコラす「やだ」(´・ω・`)」