御神籤 九枚目
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ネロに問いかけられた“私”と私、どちらが好みか?
狼狽えてタジタジになるばかりで答えは出ないまま、逢夏の本体である魔女は魔界へと戻って行った。
中身が1つだというのに2つの体を同時操作するのは結構疲れるとのこと。
逢夏が疲れれば結局ネロの魔力消費につながってしまうため、またしばらくは眠りについているらしい。
そして今は一息ついたところで、これから昼食を作ろうとしているところなのだが……?
「ねぇ逢夏。この格好いつになったら元に戻るの?
さっきまで着てたお洋服返して欲しいんだけど……」
ディーヴァはとある堕天使コスチュームを着た切り雀の、手に髪色と同じのハンドガンが握られっぱなし。
つまり、ぱんつ履いてません状態がなおも続く。
「ディーヴァちゃん、ネロ達は『魔女を倒せ』はクリアしなかったでしょ?だからそのままだよ」
「えっ!?その、まま…」
「やったぜディーヴァ!しばらくはその格好のままだな」
「よくない!ダンテはだまらっしゃい、撃つよ?」
ピシャリと言い放つとダンテの方へハンドガンを向ける。
これ以上何か言えばディーヴァは本気で撃つ気満々、威力未知数の銃弾を受けるのはたまったもんじゃないため、ダンテはしばらく黙っておいた。
「だいたいこのスカート短すぎじゃない?覗いてもいいのよって言ってるようなものだよ!
おヘソも見えちゃってるし、どう考えても冬向きちがう!お腹寒い!」
スカートの端っこをつまんでブーブー文句を垂れるディーヴァ。
「こういうのに季節感を求めちゃダメだよディーヴァちゃん。楽しんで着なきゃ」
「あと、あんまり暴れると見えるぞ、オレは願ったりかなったりだがな。
似合ってるしいいと思うけどな、なあ、ネロ?」
「俺に聞くなよ」
逢夏の発言に便乗し、ダンテも再び発言。
そして更にネロへ同意を求める。
…が、露出させられているのが逢夏ならいざ知らず、相手はディーヴァ。
我関せずというか、どう反応していいか測りかねるむっつりな…否、初心なネロでした。
「逢夏~。お願い、何かお洋服貸してよぉ!」
「似合ってるのはホントなんだからさ、少しの間…お昼ご飯の後くらいまでならソレ着ててもいいんじゃない?
彼氏にサービスするのもいいよ~楽しいよ~」
「逢夏もたまにはいいこと言うのな」
「でしょ?でも『たまには』は余計だからね」
正門の虎後門の狼ならぬ、赤い半魔と中身悪魔な贄の最恐タッグ。
それを見て「殺生な!」と露出した体を手で覆って後ずさりするディーヴァ。
見るに見かねて助け舟を出したのはもちろん、ディーヴァ弄りに参加していなかったこの人。
「ダンテも逢夏も悪ふざけは大概にしとけよ。
ほら、ディーヴァ」
そう言って、壁にかけておいたディーヴァがこちらの世界に来た時に着ていた上着をかぶせる。
「何もないよりかはマシだろ」
「ありがとうネロ。ううう、ネロはダンテと違って紳士……」
「オレだって紳士だろうが」
「ダンテは変態紳士!」
「やーい変態!」
逢夏までダンテを変態扱い。
けれども逢夏もダンテとともに悪ふざけと取れる発言をした身。
「逢夏も同罪だからね」
「えー」
と思ったら不服そうな逢夏に小さく届くディーヴァの声。
「焼きリンゴ。
………またあの焼きリンゴ作ってくれたら許す」
言われた言葉がすぐには理解できなくて、キョトンと固まり瞬き数回。
が、ディーヴァの可愛らしいわがままにも取れるお願いに、逢夏はクスリと微笑んで承諾した。
「ふふっ!りょーかいっ!
デザートに美味しい焼きリンゴ付けちゃうね」
「……ん」
とは言ったものの、さすがにこの格好で料理もなにも出来ないので、そのあとは結局すぐに着替えたディーヴァ。
足やお腹にスースーする部分の少ない衣服に身を包み、ほっと胸をなでおろすディーヴァとは反対に、ダンテは自分の目の保養が早くも失われたとあって少しばかり残念そう。
そのうちいいことあるよ、きっとね!
かくして、2人はまたも仲良く昼食作りに励んでいるわけだが…。
「あたしびっくりしちゃった。逢夏の本体、すごく綺麗な魔女さんなんだもん。
しかもとっても強いし!」
「えへへ、そう言われると嬉しいな」
時間もたっぷりある事だし、お昼ご飯はちょっと時間をかけ気味にキーマカレーである。
逢夏がディーヴァに言われた事でルンルン気分鼻歌まじりにカレールウを調理する横で、ディーヴァが感心したように逢夏を褒めながらナンの生地をこねこね。
「本気出したらダンテやネロ、誰が1番強いのかな?」
その疑問は最も。
先ほどの戦闘では逢夏は本気を出していないし、ネロもダンテも頭に血が上ってまともに戦っていないのだ。
「あ!もちろん、遊びでも戦って欲しくないけどね」
「わかってるよ。んー…誰が1番強いか、かあ。
ふふふ、ネロ達とだと上手くいけば互角に渡り合えるかもね?」
調理器具置き場から取り出したお玉の先を、唇近くでちょっぴり構えながら逢夏は含み笑い。
その仕草は魔女の時の逢夏同様、妖艶に見えた。
「ネロ達『とだと』互角…?」
ということはつまり。
「それってさ、スパーダさんとの戦いだと互角じゃなかったってことだよね。
どんな感じだったの?」
ぴくり、上がっていた逢夏の口角がひきつるのをディーヴァは見た。
「ディーヴァちゃん、その話は聞かないでおこうね。ね?」
「う、うん…。わかった……」
人には誰しも話されたくない逆鱗ワードが存在する。
逢夏にとっては、この話題はその逆鱗に触れる1つだったらしい。
これ以上聞いたら逢夏の煮込むカレールウの中に具材として落とされそうなそんな雰囲気。
ディーヴァはそれ以上聞かないことにした。
狼狽えてタジタジになるばかりで答えは出ないまま、逢夏の本体である魔女は魔界へと戻って行った。
中身が1つだというのに2つの体を同時操作するのは結構疲れるとのこと。
逢夏が疲れれば結局ネロの魔力消費につながってしまうため、またしばらくは眠りについているらしい。
そして今は一息ついたところで、これから昼食を作ろうとしているところなのだが……?
「ねぇ逢夏。この格好いつになったら元に戻るの?
さっきまで着てたお洋服返して欲しいんだけど……」
ディーヴァはとある堕天使コスチュームを着た切り雀の、手に髪色と同じのハンドガンが握られっぱなし。
つまり、ぱんつ履いてません状態がなおも続く。
「ディーヴァちゃん、ネロ達は『魔女を倒せ』はクリアしなかったでしょ?だからそのままだよ」
「えっ!?その、まま…」
「やったぜディーヴァ!しばらくはその格好のままだな」
「よくない!ダンテはだまらっしゃい、撃つよ?」
ピシャリと言い放つとダンテの方へハンドガンを向ける。
これ以上何か言えばディーヴァは本気で撃つ気満々、威力未知数の銃弾を受けるのはたまったもんじゃないため、ダンテはしばらく黙っておいた。
「だいたいこのスカート短すぎじゃない?覗いてもいいのよって言ってるようなものだよ!
おヘソも見えちゃってるし、どう考えても冬向きちがう!お腹寒い!」
スカートの端っこをつまんでブーブー文句を垂れるディーヴァ。
「こういうのに季節感を求めちゃダメだよディーヴァちゃん。楽しんで着なきゃ」
「あと、あんまり暴れると見えるぞ、オレは願ったりかなったりだがな。
似合ってるしいいと思うけどな、なあ、ネロ?」
「俺に聞くなよ」
逢夏の発言に便乗し、ダンテも再び発言。
そして更にネロへ同意を求める。
…が、露出させられているのが逢夏ならいざ知らず、相手はディーヴァ。
我関せずというか、どう反応していいか測りかねるむっつりな…否、初心なネロでした。
「逢夏~。お願い、何かお洋服貸してよぉ!」
「似合ってるのはホントなんだからさ、少しの間…お昼ご飯の後くらいまでならソレ着ててもいいんじゃない?
彼氏にサービスするのもいいよ~楽しいよ~」
「逢夏もたまにはいいこと言うのな」
「でしょ?でも『たまには』は余計だからね」
正門の虎後門の狼ならぬ、赤い半魔と中身悪魔な贄の最恐タッグ。
それを見て「殺生な!」と露出した体を手で覆って後ずさりするディーヴァ。
見るに見かねて助け舟を出したのはもちろん、ディーヴァ弄りに参加していなかったこの人。
「ダンテも逢夏も悪ふざけは大概にしとけよ。
ほら、ディーヴァ」
そう言って、壁にかけておいたディーヴァがこちらの世界に来た時に着ていた上着をかぶせる。
「何もないよりかはマシだろ」
「ありがとうネロ。ううう、ネロはダンテと違って紳士……」
「オレだって紳士だろうが」
「ダンテは変態紳士!」
「やーい変態!」
逢夏までダンテを変態扱い。
けれども逢夏もダンテとともに悪ふざけと取れる発言をした身。
「逢夏も同罪だからね」
「えー」
と思ったら不服そうな逢夏に小さく届くディーヴァの声。
「焼きリンゴ。
………またあの焼きリンゴ作ってくれたら許す」
言われた言葉がすぐには理解できなくて、キョトンと固まり瞬き数回。
が、ディーヴァの可愛らしいわがままにも取れるお願いに、逢夏はクスリと微笑んで承諾した。
「ふふっ!りょーかいっ!
デザートに美味しい焼きリンゴ付けちゃうね」
「……ん」
とは言ったものの、さすがにこの格好で料理もなにも出来ないので、そのあとは結局すぐに着替えたディーヴァ。
足やお腹にスースーする部分の少ない衣服に身を包み、ほっと胸をなでおろすディーヴァとは反対に、ダンテは自分の目の保養が早くも失われたとあって少しばかり残念そう。
そのうちいいことあるよ、きっとね!
かくして、2人はまたも仲良く昼食作りに励んでいるわけだが…。
「あたしびっくりしちゃった。逢夏の本体、すごく綺麗な魔女さんなんだもん。
しかもとっても強いし!」
「えへへ、そう言われると嬉しいな」
時間もたっぷりある事だし、お昼ご飯はちょっと時間をかけ気味にキーマカレーである。
逢夏がディーヴァに言われた事でルンルン気分鼻歌まじりにカレールウを調理する横で、ディーヴァが感心したように逢夏を褒めながらナンの生地をこねこね。
「本気出したらダンテやネロ、誰が1番強いのかな?」
その疑問は最も。
先ほどの戦闘では逢夏は本気を出していないし、ネロもダンテも頭に血が上ってまともに戦っていないのだ。
「あ!もちろん、遊びでも戦って欲しくないけどね」
「わかってるよ。んー…誰が1番強いか、かあ。
ふふふ、ネロ達とだと上手くいけば互角に渡り合えるかもね?」
調理器具置き場から取り出したお玉の先を、唇近くでちょっぴり構えながら逢夏は含み笑い。
その仕草は魔女の時の逢夏同様、妖艶に見えた。
「ネロ達『とだと』互角…?」
ということはつまり。
「それってさ、スパーダさんとの戦いだと互角じゃなかったってことだよね。
どんな感じだったの?」
ぴくり、上がっていた逢夏の口角がひきつるのをディーヴァは見た。
「ディーヴァちゃん、その話は聞かないでおこうね。ね?」
「う、うん…。わかった……」
人には誰しも話されたくない逆鱗ワードが存在する。
逢夏にとっては、この話題はその逆鱗に触れる1つだったらしい。
これ以上聞いたら逢夏の煮込むカレールウの中に具材として落とされそうなそんな雰囲気。
ディーヴァはそれ以上聞かないことにした。