御神籤 五枚目
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そうと決まれば行動は早い。
気持ちを戦闘モードへと切り替えた男性軍は、目の前の大きな悪魔に対抗すべく操縦把を握りしめた。
「逢夏、対処法や弱点のことは頼んだぜ」
「まかせて!」
「ディーヴァ、しっっっかり掴まってろよ」
「うんっ…!」
空を大きく飛翔し続けるインシディアスへと。スタートの合図と共に向かう二機の戦闘機。
その視界の端には、見慣れぬ『×2』という表示が。
「何だ、この表示」
「あ。言い忘れてた!ネロと私の機体、ダンテとディーヴァちゃんの機体に分かれて残機が2機あるらしいよ」
「残機ってなぁに?」
残機、それはシューティングゲームなどにおけるプレイヤー機体の予備のことである。
今現在の自分の機体があぼんしても、残機さえあればその数だけやり直せることができ、なければジ・エンド☆になる素敵なシステム。
だが、そんなことをゲームなどしないであろうディーヴァに口で言ってもわかるかどうか…。
「こういうことー!」
逢夏は行動で示すことにし、ダンテ目掛けてミサイル発射!
見事にダンテだけを真っ逆さまに撃ち落とすことに成功したのだった。
「ぎゃああああぁぁぁ!逢夏お前えぇぇぇぇ!!」
「ダ、ダンテー!?ちょ、逢夏何を………!!」
「大丈夫。すぐ復活するから見てて」
はるか下に落ち多少怪我したであろうダンテが、何事もなかったかのように隣に復活したのは逢夏のその言葉の直後だった。
「てめっ!逢夏……っ!何すんだボケェ!!!」
ディーヴァの隣で怒り狂って吼えているダンテは、服もそのまま。
落ちた痕跡などどこにもない。
「えっ?ダンテ、今落ちたはずなのに、なんでここに!?」
「ん?マジだ。オレ、落ちたのになんで戻ってるんだ」
「ふふ、だから大丈夫って言ったでしょ」
ダンテ本人はもちろん、ディーヴァもぺたぺたと、本物のダンテの体かどうか触って確認。
逢夏もネロも、その様子をクスクス笑って観察していた。
「この通り落とされて負けちゃっても、あと2回遊べるドン!ってことなんです!」
「ほへぇ〜なるほど〜…」
「って、今落ちたから予備はあと1機になったじゃねぇか!」
「そういえばそうだな。逢夏、説明するにしたって、やりすぎだぞ」
「ごめーん!」
その時、無視するなと言いたげに、エイ型巨大悪魔インシディアスが大きく雄叫びを上げた。
地獄の底から響くような、鈍く長い声が空間をビリビリ震わす。
その目玉がギョロリとこっちを向いて赤く光り、こちらに臨戦態勢をとった。
「む、光った!触手来るよ!上からミサイルも!!」
「ああ、軽くかわすぞ逢夏」
「うん!ダンテ、かわして!面舵いっぱーい!」
「了解!おるぅぅぅぅぁあ!!」
言われるまま機体を右に逸らすよう操縦把をいっぱいに倒す。
悪魔の攻撃はどれも当たることなくネロとダンテの機体すれすれを通り抜けて行った。
「よしっ!どっちも上手くかわせたな。さすが俺の逢夏の指示だ」
「えへへ、ネロに褒められちゃった」
ちゅっ!
こめかみにご褒美のキスを受け嬉しくなった逢夏は、やる気がどんどん湧いてきた。
「よーし!この調子で攻めて攻めて攻めまくるよ!逢夏、受けではなく攻めに転向しまーす」
「いや、ヒロインなんだから基本は受けでいてくれ」
積極的なのは嬉しい。
が、出来ることならば逢夏に攻められるよりかは自分が攻めたいネロなのでした。
「相手は右翼左翼の目玉が弱点だよ。ディーヴァちゃん達は右の!私達は左の目玉を目掛けて砲撃開始ッ!!撃てーーーー!!」
逢夏の合図に合わせ、全力で攻撃しまくる。
その間も迫り来るミサイルや触手の間を上手くかい潜り避ける様は、超エキサイティン!!
だが、目が回りそうでもある。
「今朝、ネロのバスター避けた時みたいに、神回避だったね!」
「ネロのバスター?何それどゆこと?」
「あー、それはあとでな!とにかくこいつをどうにかしねぇことには……」
「だな」
しかし…神回避出来るからいいが、目玉にびっしり生えたまつ毛のような触手が気持ち悪いことこの上ない。
その全てがうねりながら蛇のように襲ってくるのだ、触手には嫌な思い出しかないディーヴァにとっては、これは地獄だった。
「ひぃ!触手きもい!」
「きもきも言ってる暇あったら、ディーヴァも撃て!」
「撃ってるよ!でも、あたしのは何故か当たらないんだよぉぉぉお!!」
ダンテの放つ攻撃は全て相手にクリティカルヒットしているが、ディーヴァの方は全て見当違いの方向へと飛んでしまっている。
逃げたりかわしたりは得意なディーヴァだったが、攻撃系に関してはてんでだめなのであった。
「お二人さーん、楽しそうなとこ悪いけど、吸い込みくるよー」
どこが楽しそうなんだ!?と聞こうと振り向けば、いつの間にか目の前にあったガイコツの口が開き、掃除機か︎ービィのように吸引し始めたではないか。
「ぎゃー!吸い込まれるるるるー!」
「おっと、あぶねっ!」
ダンテはことなきを得たが、変に避けようとしたディーヴァは逆に足を滑らせた。
つるんっ!
「わーーー!ディーヴァーーー!!」
「ぴゃーーーーっ!!」
「あ、ディーヴァちゃん落ちた」
「落ちた、じゃねぇだろが。やけに落ち着いてるな、逢夏」
「まだゲームオーバーではないっしょ?」
「確かに…」
ダンテ達の残機はディーヴァが落ちたことで×0になって後がないが、それでもまだ終わっていない。
ましてやネロと逢夏の残機は一つも減っておらず実害ナシ!
それからすぐ、ディーヴァが落ちる前までいた場所にげっそりした顔で戻ってきた。
それを見たダンテは勢いよく抱き着く。
「おお…!ディーヴァが戻ってきた…!よかった……、よかったァァァ!!」
「ただいまダンテ。うへぇ、デスペナルティがリアルだったよ…夢で見たまんま」
潰れたトマト寸前を実体験。
天使の翼に空を飛ぶ機能があったらよかったのに…。
元の世界に帰ったら浮く練習じゃなくて飛ぶ練習をしよう、ディーヴァは心からそう思った。
気持ちを戦闘モードへと切り替えた男性軍は、目の前の大きな悪魔に対抗すべく操縦把を握りしめた。
「逢夏、対処法や弱点のことは頼んだぜ」
「まかせて!」
「ディーヴァ、しっっっかり掴まってろよ」
「うんっ…!」
空を大きく飛翔し続けるインシディアスへと。スタートの合図と共に向かう二機の戦闘機。
その視界の端には、見慣れぬ『×2』という表示が。
「何だ、この表示」
「あ。言い忘れてた!ネロと私の機体、ダンテとディーヴァちゃんの機体に分かれて残機が2機あるらしいよ」
「残機ってなぁに?」
残機、それはシューティングゲームなどにおけるプレイヤー機体の予備のことである。
今現在の自分の機体があぼんしても、残機さえあればその数だけやり直せることができ、なければジ・エンド☆になる素敵なシステム。
だが、そんなことをゲームなどしないであろうディーヴァに口で言ってもわかるかどうか…。
「こういうことー!」
逢夏は行動で示すことにし、ダンテ目掛けてミサイル発射!
見事にダンテだけを真っ逆さまに撃ち落とすことに成功したのだった。
「ぎゃああああぁぁぁ!逢夏お前えぇぇぇぇ!!」
「ダ、ダンテー!?ちょ、逢夏何を………!!」
「大丈夫。すぐ復活するから見てて」
はるか下に落ち多少怪我したであろうダンテが、何事もなかったかのように隣に復活したのは逢夏のその言葉の直後だった。
「てめっ!逢夏……っ!何すんだボケェ!!!」
ディーヴァの隣で怒り狂って吼えているダンテは、服もそのまま。
落ちた痕跡などどこにもない。
「えっ?ダンテ、今落ちたはずなのに、なんでここに!?」
「ん?マジだ。オレ、落ちたのになんで戻ってるんだ」
「ふふ、だから大丈夫って言ったでしょ」
ダンテ本人はもちろん、ディーヴァもぺたぺたと、本物のダンテの体かどうか触って確認。
逢夏もネロも、その様子をクスクス笑って観察していた。
「この通り落とされて負けちゃっても、あと2回遊べるドン!ってことなんです!」
「ほへぇ〜なるほど〜…」
「って、今落ちたから予備はあと1機になったじゃねぇか!」
「そういえばそうだな。逢夏、説明するにしたって、やりすぎだぞ」
「ごめーん!」
その時、無視するなと言いたげに、エイ型巨大悪魔インシディアスが大きく雄叫びを上げた。
地獄の底から響くような、鈍く長い声が空間をビリビリ震わす。
その目玉がギョロリとこっちを向いて赤く光り、こちらに臨戦態勢をとった。
「む、光った!触手来るよ!上からミサイルも!!」
「ああ、軽くかわすぞ逢夏」
「うん!ダンテ、かわして!面舵いっぱーい!」
「了解!おるぅぅぅぅぁあ!!」
言われるまま機体を右に逸らすよう操縦把をいっぱいに倒す。
悪魔の攻撃はどれも当たることなくネロとダンテの機体すれすれを通り抜けて行った。
「よしっ!どっちも上手くかわせたな。さすが俺の逢夏の指示だ」
「えへへ、ネロに褒められちゃった」
ちゅっ!
こめかみにご褒美のキスを受け嬉しくなった逢夏は、やる気がどんどん湧いてきた。
「よーし!この調子で攻めて攻めて攻めまくるよ!逢夏、受けではなく攻めに転向しまーす」
「いや、ヒロインなんだから基本は受けでいてくれ」
積極的なのは嬉しい。
が、出来ることならば逢夏に攻められるよりかは自分が攻めたいネロなのでした。
「相手は右翼左翼の目玉が弱点だよ。ディーヴァちゃん達は右の!私達は左の目玉を目掛けて砲撃開始ッ!!撃てーーーー!!」
逢夏の合図に合わせ、全力で攻撃しまくる。
その間も迫り来るミサイルや触手の間を上手くかい潜り避ける様は、超エキサイティン!!
だが、目が回りそうでもある。
「今朝、ネロのバスター避けた時みたいに、神回避だったね!」
「ネロのバスター?何それどゆこと?」
「あー、それはあとでな!とにかくこいつをどうにかしねぇことには……」
「だな」
しかし…神回避出来るからいいが、目玉にびっしり生えたまつ毛のような触手が気持ち悪いことこの上ない。
その全てがうねりながら蛇のように襲ってくるのだ、触手には嫌な思い出しかないディーヴァにとっては、これは地獄だった。
「ひぃ!触手きもい!」
「きもきも言ってる暇あったら、ディーヴァも撃て!」
「撃ってるよ!でも、あたしのは何故か当たらないんだよぉぉぉお!!」
ダンテの放つ攻撃は全て相手にクリティカルヒットしているが、ディーヴァの方は全て見当違いの方向へと飛んでしまっている。
逃げたりかわしたりは得意なディーヴァだったが、攻撃系に関してはてんでだめなのであった。
「お二人さーん、楽しそうなとこ悪いけど、吸い込みくるよー」
どこが楽しそうなんだ!?と聞こうと振り向けば、いつの間にか目の前にあったガイコツの口が開き、掃除機か︎ービィのように吸引し始めたではないか。
「ぎゃー!吸い込まれるるるるー!」
「おっと、あぶねっ!」
ダンテはことなきを得たが、変に避けようとしたディーヴァは逆に足を滑らせた。
つるんっ!
「わーーー!ディーヴァーーー!!」
「ぴゃーーーーっ!!」
「あ、ディーヴァちゃん落ちた」
「落ちた、じゃねぇだろが。やけに落ち着いてるな、逢夏」
「まだゲームオーバーではないっしょ?」
「確かに…」
ダンテ達の残機はディーヴァが落ちたことで×0になって後がないが、それでもまだ終わっていない。
ましてやネロと逢夏の残機は一つも減っておらず実害ナシ!
それからすぐ、ディーヴァが落ちる前までいた場所にげっそりした顔で戻ってきた。
それを見たダンテは勢いよく抱き着く。
「おお…!ディーヴァが戻ってきた…!よかった……、よかったァァァ!!」
「ただいまダンテ。うへぇ、デスペナルティがリアルだったよ…夢で見たまんま」
潰れたトマト寸前を実体験。
天使の翼に空を飛ぶ機能があったらよかったのに…。
元の世界に帰ったら浮く練習じゃなくて飛ぶ練習をしよう、ディーヴァは心からそう思った。