御神籤 五枚目
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「そういえば、次にくじひくのってあたしだよね」
チーズ餅をにょーん!と、伸ばして食べながら言うディーヴァ。
その視線の向こうには、次がひける状態になり手を入れられる時を今か今かと待っている悪魔の御神籤箱が。
「あたしもお願い事叶えてもらえる運勢でないかなー…」
「うーん。残念な事に同じ運勢は出ないからねぇ~」
同じ運勢ありえない!との悪魔のお達し。
ディーヴァの言葉に、逢夏は苦笑する他なかった。
「ディーヴァ、なんか願いがあるのか?」
「え?ネロとダンテに女の子になってもらって、恥ずかしい格好させようと思って」
「ブーーーッごぇっほ、げほっ!」
「ダンテ…きたねぇ奴だな。確かにとんでもない願いだけど」
ディーヴァの願いが気になったダンテが聞けば、むせこむほどの爆弾発言。
「はいはーい!私はいいと思う」
「……逢夏?」
「ナンデモアリマセン」
逢夏はそれに賛同して、手を挙げ立ち上がる。
が、ネロに睨まれそっと腰を下ろし直した。
「……うっ!!………」
「あー。ダンテが死にそうになってるよ」
「え、マジか?」
ディーヴァが変な事を言ったからか、ダンテは餅を喉に詰まらせたもよう。
のんびりと指摘する逢夏に、まさか!と確認するネロ、そして慌てるディーヴァ。
「わー!ごめんダンテ!!あたしが変な事言ったからぁーっ!!」
「み、みずぅ~………!」
狭まった喉からやっとのことで絞り出したのだろう、か細い声でダンテがゾンビのように腕をこちらに伸ばしてそう述べた。
「ひゃあ!ダンテがお餅で死んじゃう!どどどどうしよう!」
「だいじょぶだいじょぶ、半魔はそれくらいじゃ死なないよ。ね、ネロ?」
「そ、そうか…?」
そんなディーヴァとは正反対、逢夏は気にせずのほほんとお茶を飲む始末。
何かと逢夏は、ダンテに対して手厳しい態度のまま。
理由は聞いているので理解しているが、もう少し優しくしてもいいと思う。
「もー!逢夏ったらー…。あたしお水持ってくるからダンテのこと見てて?」
「はーい」
ディーヴァはしばらくダンテの背中をさすっていたが、水を持って来るべく逢夏とネロに後のことを頼んだ。
「う゛ぅっ……!」
ディーヴァが行った後もダンテは喉を押さえ苦しそう。
顔を赤くしたり青くしたり忙しい奴だ。
逢夏はその様子を、下々の者を見下ろす王の如楽しそうに眺めた。
「昨日の仕返しになるからすこしほっとこうっと」
「……一理あるかもな」
元はと言えば、ダンテのせいでネロのくじの内容はあんなことになったのだ。
結果的にイイコトもあったが、喧嘩する羽目になったのはダンテのせい。
今やらなくていつ仕返しする?
今でしょ!
「(逢夏、てめぇ…)」
ダンテの睨み攻撃も逢夏には効かず、さらなる追い打ちをかけようとするのみ。
「あ。そういえば、詰まった時は掃除機がいいらしいよ」
「へぇ…。でも、んなことしなくても俺がバスターすれば一発だぞ」
悪ノリしたネロまでそんなことを言う始末だ。
ある意味HPが尽きようとしているこの状況で、バスターなんかされてはたまったもんじゃない。
つっかえていた餅の塊を、喉がぶっ壊れるの覚悟で飲み込むダンテは、自分へと伸ばされるネロの右腕を防いだ。
「あっぶねぇ…。おいネロ、なんでもかんでもバスターで解決しようとするなって」
防がれてもなお、ダンテの顔面向け右腕を振るう仕草からわかるように、ネロは本気でバスターする気満々だったらしい。
ダンテが右腕を弾かなかったら、今頃は床に鼻頭あたりを思い切り叩きつけられ、逢夏に鼻で笑われていただろう。
「悪いな。でも、おかげて喉のつっかえはとれたんだろうしいいだろ」
「そうそう。人間も悪魔も死ぬ気になればなんでもできる!」
「そういう問題かよ……」
と、そこでミネラルウォーターのボトルを持ったディーヴァが戻ってきた。
その顔にはダンテを心配する心情が見て取れるが…?
「ダンテ大丈…ぶ?」
ダンテはすでに復活していた。
「バスター避けたさに自力でなんとかしたよこの人」
「ぶっ飛ばす良い機会だったんだが、神回避した挙句、餅を飲み下したんだ」
「あ、そうなの。よかったよかった」
ひどい言われようだが、ディーヴァは気にもとめずほっとした様子だ。
「いいわけあるかいっ」
が、ダンテ本人の鋭いツッコミ。
ディーヴァは苦笑して謝り、拗ねているダンテの頭を引き寄せて撫でるのだった。
でかいガキだ。
などと逢夏とネロは思いながら、皆で食後の茶をしばく。
落ち着いたらくじをひかなくては、そう思いつつもなかなかくじの方に手が進まない・気持ちがのらない。
それに…。
撫でられついでにと、ディーヴァを抱きしめたまま癒しの刻をすごすダンテがいては、くじをひく予定のディーヴァは動けない。
「はー。死ぬかと思った。ディーヴァ、キスしてくれ。激おこ状態の逢夏を説得する時、あとでキスしてくれるって約束してただろ」
「ふへぇ!い、今ぁ!?」
2人きりならまだいい。
だが、目の前には逢夏とネロがいるのだ。
そんなことしたら恥ずかしくて死んでしまう!
「そうだ、今だ。深いの頼む」
「私も見たいなー、私とネロのおはようのキスとか見られてるしね!あ、写真撮ってあげるよ。ちゅーの写真」
「逢夏まで!?」
逢夏は悪ノリしてどこから取り出したのか、カメラを構えている。
ネロは我関せず、といった表情で一切口を出さなかった。
「キスしてくれないとオレ…餅のせいでHP尽きて死んじまうかもしれないぜ……?」
「た、大変!いくよ、ダンテ!」
ダンテが死にそうになっているところを今まで幾度となく見てきたディーヴァ。
ちょっと大袈裟にいえば……こうなる。
「きゃっ!濃厚なキッス!!」
目の前で繰り広げられるあつぅいキッスに、逢夏はその様子をカメラで一枚ぱちり☆と撮りつつ楽しそうに眺めた。
「若いっていいねー」
「そう…だな」
肩を寄せてすりよる逢夏を抱きしめながら、ネロも相槌。
お前だって若いだろうが。……たとえ中身が数千歳だとしても、精神年齢も見た目も。
と、ネロはツッコミたかった。
…………喧嘩になると嫌なので言わない。
チーズ餅をにょーん!と、伸ばして食べながら言うディーヴァ。
その視線の向こうには、次がひける状態になり手を入れられる時を今か今かと待っている悪魔の御神籤箱が。
「あたしもお願い事叶えてもらえる運勢でないかなー…」
「うーん。残念な事に同じ運勢は出ないからねぇ~」
同じ運勢ありえない!との悪魔のお達し。
ディーヴァの言葉に、逢夏は苦笑する他なかった。
「ディーヴァ、なんか願いがあるのか?」
「え?ネロとダンテに女の子になってもらって、恥ずかしい格好させようと思って」
「ブーーーッごぇっほ、げほっ!」
「ダンテ…きたねぇ奴だな。確かにとんでもない願いだけど」
ディーヴァの願いが気になったダンテが聞けば、むせこむほどの爆弾発言。
「はいはーい!私はいいと思う」
「……逢夏?」
「ナンデモアリマセン」
逢夏はそれに賛同して、手を挙げ立ち上がる。
が、ネロに睨まれそっと腰を下ろし直した。
「……うっ!!………」
「あー。ダンテが死にそうになってるよ」
「え、マジか?」
ディーヴァが変な事を言ったからか、ダンテは餅を喉に詰まらせたもよう。
のんびりと指摘する逢夏に、まさか!と確認するネロ、そして慌てるディーヴァ。
「わー!ごめんダンテ!!あたしが変な事言ったからぁーっ!!」
「み、みずぅ~………!」
狭まった喉からやっとのことで絞り出したのだろう、か細い声でダンテがゾンビのように腕をこちらに伸ばしてそう述べた。
「ひゃあ!ダンテがお餅で死んじゃう!どどどどうしよう!」
「だいじょぶだいじょぶ、半魔はそれくらいじゃ死なないよ。ね、ネロ?」
「そ、そうか…?」
そんなディーヴァとは正反対、逢夏は気にせずのほほんとお茶を飲む始末。
何かと逢夏は、ダンテに対して手厳しい態度のまま。
理由は聞いているので理解しているが、もう少し優しくしてもいいと思う。
「もー!逢夏ったらー…。あたしお水持ってくるからダンテのこと見てて?」
「はーい」
ディーヴァはしばらくダンテの背中をさすっていたが、水を持って来るべく逢夏とネロに後のことを頼んだ。
「う゛ぅっ……!」
ディーヴァが行った後もダンテは喉を押さえ苦しそう。
顔を赤くしたり青くしたり忙しい奴だ。
逢夏はその様子を、下々の者を見下ろす王の如楽しそうに眺めた。
「昨日の仕返しになるからすこしほっとこうっと」
「……一理あるかもな」
元はと言えば、ダンテのせいでネロのくじの内容はあんなことになったのだ。
結果的にイイコトもあったが、喧嘩する羽目になったのはダンテのせい。
今やらなくていつ仕返しする?
今でしょ!
「(逢夏、てめぇ…)」
ダンテの睨み攻撃も逢夏には効かず、さらなる追い打ちをかけようとするのみ。
「あ。そういえば、詰まった時は掃除機がいいらしいよ」
「へぇ…。でも、んなことしなくても俺がバスターすれば一発だぞ」
悪ノリしたネロまでそんなことを言う始末だ。
ある意味HPが尽きようとしているこの状況で、バスターなんかされてはたまったもんじゃない。
つっかえていた餅の塊を、喉がぶっ壊れるの覚悟で飲み込むダンテは、自分へと伸ばされるネロの右腕を防いだ。
「あっぶねぇ…。おいネロ、なんでもかんでもバスターで解決しようとするなって」
防がれてもなお、ダンテの顔面向け右腕を振るう仕草からわかるように、ネロは本気でバスターする気満々だったらしい。
ダンテが右腕を弾かなかったら、今頃は床に鼻頭あたりを思い切り叩きつけられ、逢夏に鼻で笑われていただろう。
「悪いな。でも、おかげて喉のつっかえはとれたんだろうしいいだろ」
「そうそう。人間も悪魔も死ぬ気になればなんでもできる!」
「そういう問題かよ……」
と、そこでミネラルウォーターのボトルを持ったディーヴァが戻ってきた。
その顔にはダンテを心配する心情が見て取れるが…?
「ダンテ大丈…ぶ?」
ダンテはすでに復活していた。
「バスター避けたさに自力でなんとかしたよこの人」
「ぶっ飛ばす良い機会だったんだが、神回避した挙句、餅を飲み下したんだ」
「あ、そうなの。よかったよかった」
ひどい言われようだが、ディーヴァは気にもとめずほっとした様子だ。
「いいわけあるかいっ」
が、ダンテ本人の鋭いツッコミ。
ディーヴァは苦笑して謝り、拗ねているダンテの頭を引き寄せて撫でるのだった。
でかいガキだ。
などと逢夏とネロは思いながら、皆で食後の茶をしばく。
落ち着いたらくじをひかなくては、そう思いつつもなかなかくじの方に手が進まない・気持ちがのらない。
それに…。
撫でられついでにと、ディーヴァを抱きしめたまま癒しの刻をすごすダンテがいては、くじをひく予定のディーヴァは動けない。
「はー。死ぬかと思った。ディーヴァ、キスしてくれ。激おこ状態の逢夏を説得する時、あとでキスしてくれるって約束してただろ」
「ふへぇ!い、今ぁ!?」
2人きりならまだいい。
だが、目の前には逢夏とネロがいるのだ。
そんなことしたら恥ずかしくて死んでしまう!
「そうだ、今だ。深いの頼む」
「私も見たいなー、私とネロのおはようのキスとか見られてるしね!あ、写真撮ってあげるよ。ちゅーの写真」
「逢夏まで!?」
逢夏は悪ノリしてどこから取り出したのか、カメラを構えている。
ネロは我関せず、といった表情で一切口を出さなかった。
「キスしてくれないとオレ…餅のせいでHP尽きて死んじまうかもしれないぜ……?」
「た、大変!いくよ、ダンテ!」
ダンテが死にそうになっているところを今まで幾度となく見てきたディーヴァ。
ちょっと大袈裟にいえば……こうなる。
「きゃっ!濃厚なキッス!!」
目の前で繰り広げられるあつぅいキッスに、逢夏はその様子をカメラで一枚ぱちり☆と撮りつつ楽しそうに眺めた。
「若いっていいねー」
「そう…だな」
肩を寄せてすりよる逢夏を抱きしめながら、ネロも相槌。
お前だって若いだろうが。……たとえ中身が数千歳だとしても、精神年齢も見た目も。
と、ネロはツッコミたかった。
…………喧嘩になると嫌なので言わない。