御神籤 四枚目
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「あいつ、お前の許可がないとなれないとか言ってたくせに悪魔化してやがったぞ!?
絶対に殺す気だったろ!」
「それはそうだよ…あんなの自業自得だよぉ…。
……はい、消毒できました。」
一応傷口を消毒していたディーヴァはため息をついて、肩を落とす。
ダンテの言葉に激おこな割にバイタルスターを使用しなくても完全回復する程度には加減していたところを見るとまだ理性的、なのかも?
なんて思いながらディーヴァは天井で遮られる二階の部屋を仰いだ。
「えっと…ネロ、ごめんね。
なんか、ダンテの所為で更に仲直りが遠のいた気がする。」
「………どうだろうな。」
「え?」
「いや、逢夏も案外単純な奴だから…一回しっかり怒りを爆発させておけば後は楽なんじゃないかなってさ。」
「あ、…なるほど。」
「じゃあオレはただの様子見…ってか、当て馬だったってのか!?」
「結果的にそうなっただけで、そういう理由でアンタを一番にしたんじゃねぇよ。」
う~む。
またもや頭を悩ますディーヴァとネロ。
と、そこで意を決したディーヴァが高々と手を挙げた。
「次、…あたしがいきます!」
「はぁ!?やめとけ!
逢夏がまだ悪魔化したままだったら大怪我じゃすまねぇぞ!?」
「逢夏は逢夏であって悪魔じゃないもん!
ダンテはともかく、逢夏があたしとネロに酷い事するとはあたしは思わない!
あたしは逢夏を信じてる!」
「ディーヴァ……。
頼んで、いいんだな?」
「もちろん!
待ってて、あたし…頑張って説得してくる。」
…そんな訳で。
恐る恐るノックを3回。
首を右へ左へと傾げながらおずおずとディーヴァがドアの向こう側に向かって声をかける。
「逢夏、あたしだよ…ディーヴァ。
ちょっとだけお話きいて?」
「おいネロ、もしディーヴァになにかあったらお前の嫁だろうと関係ない、絶対に八つ裂くからな。」
「絶対そんなことにはならねぇよ。
………たぶん。」
「おまっ、たぶんってなんだ、たぶんって!!?」
やっぱり少し離れたところで見守るダンテとネロの視線を受けながらディーヴァは必死に訴える。
「まずは…その、……ダンテのこと。
ごめんね、また傷つけちゃったよね。
でもね、悪気はないんだよ!
逢夏も知ってるだろうけどダンテはああいう人だから、こんな状況でワンコみたいに"待て"ってさせられてるのにイライラしてるだけなの。
だから許してあげて…お願い。」
「………よかったな、こんな状況でも庇ってもらえて。」
「だろっ、ディーヴァは最高の女だぜ。」
「いってろ。」
もう少し反省してくれないだろうかというネロの言葉に気がつく事なくディーヴァを褒めちぎるダンテに嘆息しつつ心配げにネロは事の行く末を見守る。
「それで…ネロのこと。
さっきダンテ言ってた様にダンテがネロを唆して…あと、悪魔さんも悪のりしてこうなっちゃったの。
ネロの所為じゃないよ。
それにね、あたしもすっごい驚いたし恥ずかしかったけど…でもよくよく考えたらコートを着れば…ちょっぴり涼しいけど…でもっ、そんなに恥ずかしくないよ!
ね?だから…出てきて?」
ひとつひとつ言葉を選びながら告げるディーヴァ。
すると、ゆっくりとドアが開く。
ほんの少し開いた隙間から顔だけ覗かせた逢夏は人間に戻っていて、悲しそうに目を伏せたままちらりとディーヴァを見つめる。
「逢夏!
2人を許してくれるの!?」
嬉しそうな声を上げるディーヴァ。
が、次の瞬間にはまたドアが閉められる。
そして閉まった先で小さな声でようやく返答が返ってきた。
「ごめんね、ディーヴァちゃん。
でも違うの。
私だってダンテとあの子のせいってちゃんと分かってる。
でもね、そうじゃないの。
どうしても……、これだけは…。
これだけは、……嫌なの。」
「…何が嫌なの?」
「………。」
「言ってくれなきゃわかんないよ。
ネロのこと、大好きなんでしょう?
あたしがダンテを想ってる気持ちに負けないくらい好きなんでしょう?
…………逢夏は好きだからこそこれだけは許せないって思ってるのかな?
それならあたしもなんとなく分かるよ。
だけど、これじゃあダメだよ。
2人は夫婦なんだから…せめてどう思ったのかちゃんと伝えなきゃ。
こんな一方的な怒り方したら仲直りできなくなっちゃう。
ネロだって戸惑ってるんだよ?
…逢夏とネロがケンカしてるの見るの…、あたし、辛いよ。」
ディーヴァは悲しそうに表情を暗くし項垂れながら切々と思いを告げ続ける。
しかしそれ返ってくるのは悲しくも沈黙だけ。
そう思った瞬間だった。
「お願い…今は私のことなんて放っておいて。」
「放っておいてって…放っておけるわけないでしょ。
ねぇ、出てきてよ。
ちゃんと仲直りしようよ。」
「……っ、出来ないよ!!
私の気持ちも知らないで、簡単に言わないで!」
「そんなっ、あたし…逢夏の気持ちを少しは分かってるつもりだよ。
そんな悲しいこと言わないでよ…。」
「ううん、ディーヴァちゃんには今の私の気持ちなんて一生分かんない!
私がどれだけ情けなくて…惨めな思いをしてるかなんて…絶対に分かりっこない!
だって、…だってディーヴァちゃんはっ!!」
「あたし、は…?」
「…………っ、ううん。…ごめん、酷い事いった。
お願い…頭を冷やさせて…。
お願いだから…。」
「逢夏…。
ううん、あたしの方こそごめんね。」
最後に謝罪の言葉を投げかけるとしょんぼり肩を落としてディーヴァは一部始終を見守っていた2人のところに戻る。
「だめ…でした。」
「そんなことない、ダンテよりよくやってくれたよ。
ありがとな。」
「そうそう!
結局のところ、ネロがどーにかしなきゃなんねぇってことだ。」
「………ダンテはアップルパイなしの刑。」
「なんでだよ!?」
そんな訳で再び一時撤退…。
…のつもりがダンテとディーヴァが階段を降りる中、ネロだけは最初よりも気楽そうな顔をして2人に向けて手を軽くパタパタ。
先に行ってろ。
と言わん気な仕草に肩を竦めたダンテはディーヴァの手を取ると階段を下りた。
絶対に殺す気だったろ!」
「それはそうだよ…あんなの自業自得だよぉ…。
……はい、消毒できました。」
一応傷口を消毒していたディーヴァはため息をついて、肩を落とす。
ダンテの言葉に激おこな割にバイタルスターを使用しなくても完全回復する程度には加減していたところを見るとまだ理性的、なのかも?
なんて思いながらディーヴァは天井で遮られる二階の部屋を仰いだ。
「えっと…ネロ、ごめんね。
なんか、ダンテの所為で更に仲直りが遠のいた気がする。」
「………どうだろうな。」
「え?」
「いや、逢夏も案外単純な奴だから…一回しっかり怒りを爆発させておけば後は楽なんじゃないかなってさ。」
「あ、…なるほど。」
「じゃあオレはただの様子見…ってか、当て馬だったってのか!?」
「結果的にそうなっただけで、そういう理由でアンタを一番にしたんじゃねぇよ。」
う~む。
またもや頭を悩ますディーヴァとネロ。
と、そこで意を決したディーヴァが高々と手を挙げた。
「次、…あたしがいきます!」
「はぁ!?やめとけ!
逢夏がまだ悪魔化したままだったら大怪我じゃすまねぇぞ!?」
「逢夏は逢夏であって悪魔じゃないもん!
ダンテはともかく、逢夏があたしとネロに酷い事するとはあたしは思わない!
あたしは逢夏を信じてる!」
「ディーヴァ……。
頼んで、いいんだな?」
「もちろん!
待ってて、あたし…頑張って説得してくる。」
…そんな訳で。
恐る恐るノックを3回。
首を右へ左へと傾げながらおずおずとディーヴァがドアの向こう側に向かって声をかける。
「逢夏、あたしだよ…ディーヴァ。
ちょっとだけお話きいて?」
「おいネロ、もしディーヴァになにかあったらお前の嫁だろうと関係ない、絶対に八つ裂くからな。」
「絶対そんなことにはならねぇよ。
………たぶん。」
「おまっ、たぶんってなんだ、たぶんって!!?」
やっぱり少し離れたところで見守るダンテとネロの視線を受けながらディーヴァは必死に訴える。
「まずは…その、……ダンテのこと。
ごめんね、また傷つけちゃったよね。
でもね、悪気はないんだよ!
逢夏も知ってるだろうけどダンテはああいう人だから、こんな状況でワンコみたいに"待て"ってさせられてるのにイライラしてるだけなの。
だから許してあげて…お願い。」
「………よかったな、こんな状況でも庇ってもらえて。」
「だろっ、ディーヴァは最高の女だぜ。」
「いってろ。」
もう少し反省してくれないだろうかというネロの言葉に気がつく事なくディーヴァを褒めちぎるダンテに嘆息しつつ心配げにネロは事の行く末を見守る。
「それで…ネロのこと。
さっきダンテ言ってた様にダンテがネロを唆して…あと、悪魔さんも悪のりしてこうなっちゃったの。
ネロの所為じゃないよ。
それにね、あたしもすっごい驚いたし恥ずかしかったけど…でもよくよく考えたらコートを着れば…ちょっぴり涼しいけど…でもっ、そんなに恥ずかしくないよ!
ね?だから…出てきて?」
ひとつひとつ言葉を選びながら告げるディーヴァ。
すると、ゆっくりとドアが開く。
ほんの少し開いた隙間から顔だけ覗かせた逢夏は人間に戻っていて、悲しそうに目を伏せたままちらりとディーヴァを見つめる。
「逢夏!
2人を許してくれるの!?」
嬉しそうな声を上げるディーヴァ。
が、次の瞬間にはまたドアが閉められる。
そして閉まった先で小さな声でようやく返答が返ってきた。
「ごめんね、ディーヴァちゃん。
でも違うの。
私だってダンテとあの子のせいってちゃんと分かってる。
でもね、そうじゃないの。
どうしても……、これだけは…。
これだけは、……嫌なの。」
「…何が嫌なの?」
「………。」
「言ってくれなきゃわかんないよ。
ネロのこと、大好きなんでしょう?
あたしがダンテを想ってる気持ちに負けないくらい好きなんでしょう?
…………逢夏は好きだからこそこれだけは許せないって思ってるのかな?
それならあたしもなんとなく分かるよ。
だけど、これじゃあダメだよ。
2人は夫婦なんだから…せめてどう思ったのかちゃんと伝えなきゃ。
こんな一方的な怒り方したら仲直りできなくなっちゃう。
ネロだって戸惑ってるんだよ?
…逢夏とネロがケンカしてるの見るの…、あたし、辛いよ。」
ディーヴァは悲しそうに表情を暗くし項垂れながら切々と思いを告げ続ける。
しかしそれ返ってくるのは悲しくも沈黙だけ。
そう思った瞬間だった。
「お願い…今は私のことなんて放っておいて。」
「放っておいてって…放っておけるわけないでしょ。
ねぇ、出てきてよ。
ちゃんと仲直りしようよ。」
「……っ、出来ないよ!!
私の気持ちも知らないで、簡単に言わないで!」
「そんなっ、あたし…逢夏の気持ちを少しは分かってるつもりだよ。
そんな悲しいこと言わないでよ…。」
「ううん、ディーヴァちゃんには今の私の気持ちなんて一生分かんない!
私がどれだけ情けなくて…惨めな思いをしてるかなんて…絶対に分かりっこない!
だって、…だってディーヴァちゃんはっ!!」
「あたし、は…?」
「…………っ、ううん。…ごめん、酷い事いった。
お願い…頭を冷やさせて…。
お願いだから…。」
「逢夏…。
ううん、あたしの方こそごめんね。」
最後に謝罪の言葉を投げかけるとしょんぼり肩を落としてディーヴァは一部始終を見守っていた2人のところに戻る。
「だめ…でした。」
「そんなことない、ダンテよりよくやってくれたよ。
ありがとな。」
「そうそう!
結局のところ、ネロがどーにかしなきゃなんねぇってことだ。」
「………ダンテはアップルパイなしの刑。」
「なんでだよ!?」
そんな訳で再び一時撤退…。
…のつもりがダンテとディーヴァが階段を降りる中、ネロだけは最初よりも気楽そうな顔をして2人に向けて手を軽くパタパタ。
先に行ってろ。
と言わん気な仕草に肩を竦めたダンテはディーヴァの手を取ると階段を下りた。