御神籤 三枚目
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4ダンテが、真上にジャンプして軽くそれを避ける。
「うぉっと!」
「ちっ!」
避けられたことで激突しそうになったが、間一髪静止したネロとダンテに、かるーく声をかけてほうか達のところに置いてあった武器をとる。
「ちょいと借りるぜ」
4ダンテが手にしたのはネヴァン。
今回始めての活躍となったネヴァンは、軽く弾いてもキレのいい電撃が迸り、今でも4ダンテの手にしっくりと馴染んだ。
「んー…やっぱり音楽はいいもんだな。よし、派手にいくか…!」
ネヴァンを掻き鳴らせば、激しい音楽とともに周囲に広がる電撃の嵐。
ネロもダンテも近づけずたたらを踏んだ。
「ずりぃぞおっさん!」
「武器使うんじゃねぇよ!」
「俺が武器を使わないとは言ってないからな」
ネロは舌打ちするとデビルトリガーを引き、閻魔刀を出した。
手にしたそれで、電気を纏うコウモリを斬りはらいながら進む。
ダンテも負けじと連射を繰り返しながら、進んだ。
しかし、どうやってもリンゴに触れることどころか、攻撃がかすることすらなかった。
デビルハンター歴の長さでここまで差が出るとは、ネロもダンテも逢夏も、そしてディーヴァでさえ思わなかった。
「はぁはぁ、ネロの右腕でも捕まらないって、どんなだよ…」
「ダンテの連射も当たらねぇし、マジでムカつくぜ…」
息をきらす2人に向かい、お尻ペンペン!された。
2人は体力的にもいっぱいいっぱいでネロなんかは、勝つことを諦め掛けていた。
「ほら、どうした。もうギブアップか?このままじゃ大事な天使様は返さないぞー」
「くそ、まだだ…!」
ダンテが立ち上がる。
さらには、それに追い打ちをかけるような言葉が。
「お前のディーヴァへの愛はそんなもんなのか。なら、俺がもらっちゃおうかな~?」
ブチッ…!
その瞬間、ダンテの中の怒りが爆発した。
怒りは体に顕著に現れる。
ダンテは魔人化して、未来の自分自身に飛びかかった。
***
で?結局どうなったのかって?
それでも若者2人が勝つことは出来ず、4ダンテに軽くいなされてしまった。
大の男だろうが、悪魔だろうが悲しみや悔しさの前には涙を流す。
ダンテはディーヴァを取り返すことが出来ない悔しさからか、とうとう泣いてしまった。
「頼む…ディーヴァだけは返してくれ…他のモンをやってもいい。服とかパンツとか、好きなモンを持ってっていい。だからディーヴァだけは…」
「ダンテ…」
「パンツはいらないけどな」
「年長さん、そろそろ許してあげたら~?」
それぞれがそれぞれの感想を述べる中、4ダンテは顎に手を当てて迷う。
「さて、どうするかな…?」
意地悪に笑うそれに気づかれないよう、逢夏はディーヴァに小さく耳打ちした。
「ディーヴァちゃん、『あれ』取ってきたらアップルパイ作ってあげる」
「ほぇ?」
あれとは、4ダンテの持つ真っ赤に熟れた美味しそうなリンゴ。
ディーヴァの大好きなリンゴ。
「ただのアップルパイじゃないよ。チーズのアイスを、焼き立てのアップルパイに添えたやつね」
なんですと!?
その逢夏の言葉を耳にした瞬間、ディーヴァの瞳がキラーンと、輝いた。
ディーヴァの好物はリンゴだけではなく、チーズである。
らんらんるー♪
ディーヴァはダンテ達がシリアスな場面を繰り広げる中、嬉々としてリンゴを奪うべく動いた。
頭、そして胃袋はすでにアップルパイのことしかない。
スッと伸びた腕が掴む、ひとつのリンゴ。
「はい、リンゴゲット」
言われるまで、男達は誰一人として気がつかなかった。
「「「な!?」」」
「うふ、奪っちゃった~!こっちの勝ち~」
リンゴにちゅっとキスして勝利を高らかに宣言する。
言葉を失う男性陣を置いて、女性陣はキャッキャウフフ、楽しそうだ。
「やったね、ディーヴァちゃん!」
「うん!逢夏、アップルパイよろしくぅ!!」
「…気配なかったぞ」
「わかるわけないでしょ。だってディーヴァちゃんからは殺気も敵意もないんだし」
「てか、ディーヴァが取ってもいいのかよ」
「だって、あたしが奪っちゃダメなんて聞いてないもーん」
ダンテの目元に残る涙をそっとハンカチで拭ってやりながら、ディーヴァは「ルールになかった!だからいいの!」と無理やり決めた。
勝利の女神がこちらに微笑んだところで、目の前にポンっと現れるあの悪魔。
「ォゔァタかァ!」
「終わったか、じゃねぇよこのクソ悪魔!」
まいどおなじみ、おかんむりなダンテが掴みかかろうとするのを全力で止める逢夏とディーヴァ。
この悪魔に何かしようものなら、とんでも無いところでの仕返しが恐ろしい。
「ま、ま、無事に終わったんだからおさえておさえて」
「そうそう、逢夏の言う通りだよ。なんともなかったんだし。ね?ダンテ」
「…ディーヴァがいうなら……」
渋々納得したダンテをホッとした様子で見つつ、ネロの疑問。
「けど、よくおっさんが悪魔のこんな茶番劇に協力したな」
「天使が作るストサンを食べさせてくれるっていうんでな、協力してみた」
ダンテと言ったらストサン。
歳を重ねようと好きな食べ物はそうそう変わらない。
「うーむ。あたしは約束した覚えないんだけど、悪魔さんが勝手に言い出してね…」
「作ってくれないのか?」
悲しそうな顔に、気持ちが揺らぐ。
ディーヴァは、ダンテのこういう表情には、大概弱い。
それが、違う時間軸のダンテでも…。
「いくら未来のオレだといえど、作るわけねぇだろが」
「そうそう。ディーヴァちゃんが作ることないよ」
「俺たちは勝てなかったが、結果的にはこっちの勝ちだしな」
「えーと…そういうわけで作れない…かなぁ?…ごめんなさい」
申し訳なさそうに謝るディーヴァに、ゆっくり近づき…。
「なるほど。じゃ、作ってくれないならこれでいい」
「ひょえ!?」
ちゅ。
ディーヴァの頬にひとつの唇を落とし、ケラケラ笑って消えゆく4ダンテ。
「あーーーっ!!!」
「あらまあ」
「あーあ…」
キスされた本人よりも大きな叫びを上げるダンテの声が響いたところで、4人のいる場所は元いたネロと逢夏の自宅へと、戻るのであった。
「うぉっと!」
「ちっ!」
避けられたことで激突しそうになったが、間一髪静止したネロとダンテに、かるーく声をかけてほうか達のところに置いてあった武器をとる。
「ちょいと借りるぜ」
4ダンテが手にしたのはネヴァン。
今回始めての活躍となったネヴァンは、軽く弾いてもキレのいい電撃が迸り、今でも4ダンテの手にしっくりと馴染んだ。
「んー…やっぱり音楽はいいもんだな。よし、派手にいくか…!」
ネヴァンを掻き鳴らせば、激しい音楽とともに周囲に広がる電撃の嵐。
ネロもダンテも近づけずたたらを踏んだ。
「ずりぃぞおっさん!」
「武器使うんじゃねぇよ!」
「俺が武器を使わないとは言ってないからな」
ネロは舌打ちするとデビルトリガーを引き、閻魔刀を出した。
手にしたそれで、電気を纏うコウモリを斬りはらいながら進む。
ダンテも負けじと連射を繰り返しながら、進んだ。
しかし、どうやってもリンゴに触れることどころか、攻撃がかすることすらなかった。
デビルハンター歴の長さでここまで差が出るとは、ネロもダンテも逢夏も、そしてディーヴァでさえ思わなかった。
「はぁはぁ、ネロの右腕でも捕まらないって、どんなだよ…」
「ダンテの連射も当たらねぇし、マジでムカつくぜ…」
息をきらす2人に向かい、お尻ペンペン!された。
2人は体力的にもいっぱいいっぱいでネロなんかは、勝つことを諦め掛けていた。
「ほら、どうした。もうギブアップか?このままじゃ大事な天使様は返さないぞー」
「くそ、まだだ…!」
ダンテが立ち上がる。
さらには、それに追い打ちをかけるような言葉が。
「お前のディーヴァへの愛はそんなもんなのか。なら、俺がもらっちゃおうかな~?」
ブチッ…!
その瞬間、ダンテの中の怒りが爆発した。
怒りは体に顕著に現れる。
ダンテは魔人化して、未来の自分自身に飛びかかった。
***
で?結局どうなったのかって?
それでも若者2人が勝つことは出来ず、4ダンテに軽くいなされてしまった。
大の男だろうが、悪魔だろうが悲しみや悔しさの前には涙を流す。
ダンテはディーヴァを取り返すことが出来ない悔しさからか、とうとう泣いてしまった。
「頼む…ディーヴァだけは返してくれ…他のモンをやってもいい。服とかパンツとか、好きなモンを持ってっていい。だからディーヴァだけは…」
「ダンテ…」
「パンツはいらないけどな」
「年長さん、そろそろ許してあげたら~?」
それぞれがそれぞれの感想を述べる中、4ダンテは顎に手を当てて迷う。
「さて、どうするかな…?」
意地悪に笑うそれに気づかれないよう、逢夏はディーヴァに小さく耳打ちした。
「ディーヴァちゃん、『あれ』取ってきたらアップルパイ作ってあげる」
「ほぇ?」
あれとは、4ダンテの持つ真っ赤に熟れた美味しそうなリンゴ。
ディーヴァの大好きなリンゴ。
「ただのアップルパイじゃないよ。チーズのアイスを、焼き立てのアップルパイに添えたやつね」
なんですと!?
その逢夏の言葉を耳にした瞬間、ディーヴァの瞳がキラーンと、輝いた。
ディーヴァの好物はリンゴだけではなく、チーズである。
らんらんるー♪
ディーヴァはダンテ達がシリアスな場面を繰り広げる中、嬉々としてリンゴを奪うべく動いた。
頭、そして胃袋はすでにアップルパイのことしかない。
スッと伸びた腕が掴む、ひとつのリンゴ。
「はい、リンゴゲット」
言われるまで、男達は誰一人として気がつかなかった。
「「「な!?」」」
「うふ、奪っちゃった~!こっちの勝ち~」
リンゴにちゅっとキスして勝利を高らかに宣言する。
言葉を失う男性陣を置いて、女性陣はキャッキャウフフ、楽しそうだ。
「やったね、ディーヴァちゃん!」
「うん!逢夏、アップルパイよろしくぅ!!」
「…気配なかったぞ」
「わかるわけないでしょ。だってディーヴァちゃんからは殺気も敵意もないんだし」
「てか、ディーヴァが取ってもいいのかよ」
「だって、あたしが奪っちゃダメなんて聞いてないもーん」
ダンテの目元に残る涙をそっとハンカチで拭ってやりながら、ディーヴァは「ルールになかった!だからいいの!」と無理やり決めた。
勝利の女神がこちらに微笑んだところで、目の前にポンっと現れるあの悪魔。
「ォゔァタかァ!」
「終わったか、じゃねぇよこのクソ悪魔!」
まいどおなじみ、おかんむりなダンテが掴みかかろうとするのを全力で止める逢夏とディーヴァ。
この悪魔に何かしようものなら、とんでも無いところでの仕返しが恐ろしい。
「ま、ま、無事に終わったんだからおさえておさえて」
「そうそう、逢夏の言う通りだよ。なんともなかったんだし。ね?ダンテ」
「…ディーヴァがいうなら……」
渋々納得したダンテをホッとした様子で見つつ、ネロの疑問。
「けど、よくおっさんが悪魔のこんな茶番劇に協力したな」
「天使が作るストサンを食べさせてくれるっていうんでな、協力してみた」
ダンテと言ったらストサン。
歳を重ねようと好きな食べ物はそうそう変わらない。
「うーむ。あたしは約束した覚えないんだけど、悪魔さんが勝手に言い出してね…」
「作ってくれないのか?」
悲しそうな顔に、気持ちが揺らぐ。
ディーヴァは、ダンテのこういう表情には、大概弱い。
それが、違う時間軸のダンテでも…。
「いくら未来のオレだといえど、作るわけねぇだろが」
「そうそう。ディーヴァちゃんが作ることないよ」
「俺たちは勝てなかったが、結果的にはこっちの勝ちだしな」
「えーと…そういうわけで作れない…かなぁ?…ごめんなさい」
申し訳なさそうに謝るディーヴァに、ゆっくり近づき…。
「なるほど。じゃ、作ってくれないならこれでいい」
「ひょえ!?」
ちゅ。
ディーヴァの頬にひとつの唇を落とし、ケラケラ笑って消えゆく4ダンテ。
「あーーーっ!!!」
「あらまあ」
「あーあ…」
キスされた本人よりも大きな叫びを上げるダンテの声が響いたところで、4人のいる場所は元いたネロと逢夏の自宅へと、戻るのであった。