御神籤 三枚目
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取り敢えずやっと戦闘準備は完了。
3人は足取り軽く入口を潜って、テメンニグルの中へと侵入した。
そこにあるのは、大きな氷像。
冷気はここから漂い、周りの温度を下げていた。
「うわ、さむー!凍えちゃいそう!」
「逢夏、寒いなら俺のコート着てるか?」
「ネロが寒くなっちゃうからいいよ」
「なら俺のコートに一緒に入れよ。ほら、2人で着ればあったかいだろ」
「ありがとネロ、愛してる~」
「…俺もだ」
今のダンテは、目の前でイチャイチャラブラブされるのが一番辛い。
ディーヴァが恋しい。
「オレが一番さみぃっての」
ダンテは小さくそう呟いて、氷像に目を向けた。
このキラキラ輝く氷像こそ、氷のワンちゃん基、ケルベロス。
「やい、ケルベロス!オレの大事なモン返せ!」
「出来れば先に服な」
「うんうん。いつまでもパンツ一丁じゃお腹壊すもんね」
「そこかよ!っとと!」
そのダンテの言葉とともに、物凄い地鳴りが3人を襲う。
氷像にはピシピシとヒビが走り剥がれ落ちる。
『ガァァァァウ!!』
中から雄叫びと共に現れたのは、地獄の番犬でお馴染み、三頭犬・ケルベロスだった。
「これまたでけぇ犬だな…」
「でも、ネロだってこれくらいの大きさの悪魔くらい、相手したことあるだろ?」
「まぁな…」
「それと変わらないさ」
牙を剥き出しにして唸るケルベロスを前に、のんびり会話をするダンテとネロ。
無視されて怒ったのか、ケルベロスの3つの頭が2人に噛みつこうと、同時に大きく前に出た。
「2人とも来るよ!」
「「わかってるさ」」
後ろの方で逃げの体勢に入っている逢夏が叫ぶ。
ダンテとネロは、軽く上に飛んでから、ケルベロスの馬鹿でかい頭に蹴りを放って後退させた。
『キャウン!』
「おお、犬らしい鳴き声は初めて聞いたな…」
「ダンテ」
驚きながら着地したダンテの横で、ネロは静かなトーンで声をかける。
「俺が殺る…。たまにはこういうのと殺り合いたかったんだ」
「あ?せっかく武器借りたのに使わせない気か?」
どっちゃりジャラジャラ。
パンツ一丁に纏うたくさんの魔具を見せつける。
「ダンテは一度コイツらと殺りあったんだろ?だったら俺にも回せ」
ギラギラした獣のようなネロの目つきに、気が昂ぶって力が有り余っているのが見えた。
立ち昇る青いオーラのような物が、デビルトリガーをひいてもいないのに、魔人の形をとりそうだった。
「…今回は譲ってやるよ」
ダンテは活躍の場をおとなしくネロに明け渡すと、自分は逢夏のところまで後退して観戦に徹した。
というか、逢夏は何故かかまくらの中からネロを応援していた。
「おお~、ネロの戦闘を間近で見れるのは久しぶり。ワクワクするね!フレーフレー!ネ!ロー!」
「…なんでかまくら?」
「結界代わりにと、悪魔さんに用意してもらったの。コタツとミカンもあるよ」
はい、どうぞ。
などと渡されたミカンを受け取るダンテ。
「ああ、ご丁寧にどうも。…って、ネロを心配しろよ!」
「ひへまふ、ひへまふ」
逢夏はミカンを口に大量に詰め込んだまま、ネロの様子をのんびりじっくり観戦した。
調子狂うぜ…。
そう思いながら、ダンテもコタツとミカンでネロの戦闘を観戦するのであった。
ネロが立ち向かうは、ケルベロス。
その攻撃パターンは、ダンテがかつて対戦した時とは全く異なり、氷霧・氷塊・落氷がいっぺんにネロを襲うという、かわすのは無理難題なシロモノだった。
そして足元からは無数の氷柱が、ネロを串刺しにしようと迫る。
「うへぇ…かわすの大変じゃねぇか。おいおい、オレが戦った時よか攻撃がエグくねぇか、運営さんよ?」
「運営違ーう!」
上も下も前も、ともすれば横も危険区域。
なんとかサイドロールとエアハイクの併用で避けきるが、これでは攻撃をする暇がない。
そんな中でもネロは、ケルベロスが纏う氷を引き剥がそうと、ブルーローズを撃つばかりだった。
「オレにも愛銃さえあればな。2人でやりゃあ、あの厄介な氷を引き剥がすくらいわけねぇってのに。…ネロのやつ、大丈夫かよ」
「だーいじょーうぶ!ネロは強いもの」
どう戦おうかと思案しているばかりのネロに、心配そうにハラハラと見守るダンテ。
だが一番ネロの心配をすべき逢夏は、非常に落ち着いていた。
ケルベロスの突進に頭突きに噛み付き攻撃に、鋭い爪での薙ぎ払い。
当時のダンテならかわすことができず、攻撃をまともに食らっていただろう攻撃のラッシュ。
相手の怒涛の攻撃に、ネロが攻撃の渦に巻き込まれ、煙に包まれて見えなくなった。
「お、おいおい!本当にあれで大丈夫なんだろうな!?」
「だいじょぶって言ってるじゃん」
ガクガクと逢夏の肩を掴んで揺さぶるダンテ。
なおも逢夏は動じない。
…と、煙を突き破り、ネロの右腕が上に勢いよく伸びた。
氷塊を吐き出していた青目ケルベロスの頭を、そのままガッシリと掴む。
「…ね?」
「そのようだな」
次いでネロ本体も真上に飛び出す。
「でやぁぁっ!!」
叫んだネロは、既にイクシードがレベルMAXのレッドクイーンを左手に構えている。
掴んでいたケルベロスの頭に、炎が噴き上がるそれを一気に叩き込んで、まずは一頭撃破。
この調子なら問題なさそうだと、のんびりコタツでミカンに戻るダンテと逢夏。
「そういえば、愛銃で思い出したんだけど、日本に旅行中だったんだよね」
「ああ、それがどした」
「日本に銃なんかよく持ち込めたね」
「こっそり持ち込んだんだよ、こっそり。肝心な時に手元になくて意味なかったけどな」
「ふーん」
リベリオンは、長物過ぎたため、さすがに持ち込めなかったらしい。
そんなわけで、エボニーとアイボリーだけは、手元にあったということで…。
そんな会話をしてる間に、ネロの戦闘がもう終わるようだ。
氷が剥がれきった赤い皮膚のケルベロスに、容赦なく浴びせられるバスターの嵐。
トドメにと、ネロは悪魔の右腕でケルベロスの巨体を持ち上げ、地面に勢いよく叩きつけた。
『ギャオオオオオ!』
倒し終えたケルベロスは、氷が砕け散るように消えた。
その巨体がいた中央には、クエスト報酬とも言うべき、ダンテのアミュレット。
軽い音を立てて着地したネロは、それを回収し逢夏とダンテの元へと戻った。
「久々に手応えのある悪魔だったぜ。いや~楽しかった!」
そこには、スッキリと清々しい笑顔が。
「さよけ」
「ご苦労様~!疲れてない?」
「大丈夫だよ。…ほら、アミュレット」
投げ寄越されたアミュレットを大事そうに再び首にかけるダンテ。
胸元にこの重さがなくては、やはりしっくりこない。
「はー、良かった。まずは1つ…か」
「時間はどうなってる?」
「まだ戦闘始まって10分も経ってないよ。この調子なら余裕のよっちゃんでしょ」
逢夏のつける腕時計によれば、残り時間はたっぷりまだ2時間はあるということだ。
にしても、言い回しが古すぎて、ネロが呆れている。
「逢夏、それ古い」
「そーぉ?さ、次行きまっしょーい!」
ケルベロスの間を攻略した一行は、明るい先導者の元、先へ急いだ。
3人は足取り軽く入口を潜って、テメンニグルの中へと侵入した。
そこにあるのは、大きな氷像。
冷気はここから漂い、周りの温度を下げていた。
「うわ、さむー!凍えちゃいそう!」
「逢夏、寒いなら俺のコート着てるか?」
「ネロが寒くなっちゃうからいいよ」
「なら俺のコートに一緒に入れよ。ほら、2人で着ればあったかいだろ」
「ありがとネロ、愛してる~」
「…俺もだ」
今のダンテは、目の前でイチャイチャラブラブされるのが一番辛い。
ディーヴァが恋しい。
「オレが一番さみぃっての」
ダンテは小さくそう呟いて、氷像に目を向けた。
このキラキラ輝く氷像こそ、氷のワンちゃん基、ケルベロス。
「やい、ケルベロス!オレの大事なモン返せ!」
「出来れば先に服な」
「うんうん。いつまでもパンツ一丁じゃお腹壊すもんね」
「そこかよ!っとと!」
そのダンテの言葉とともに、物凄い地鳴りが3人を襲う。
氷像にはピシピシとヒビが走り剥がれ落ちる。
『ガァァァァウ!!』
中から雄叫びと共に現れたのは、地獄の番犬でお馴染み、三頭犬・ケルベロスだった。
「これまたでけぇ犬だな…」
「でも、ネロだってこれくらいの大きさの悪魔くらい、相手したことあるだろ?」
「まぁな…」
「それと変わらないさ」
牙を剥き出しにして唸るケルベロスを前に、のんびり会話をするダンテとネロ。
無視されて怒ったのか、ケルベロスの3つの頭が2人に噛みつこうと、同時に大きく前に出た。
「2人とも来るよ!」
「「わかってるさ」」
後ろの方で逃げの体勢に入っている逢夏が叫ぶ。
ダンテとネロは、軽く上に飛んでから、ケルベロスの馬鹿でかい頭に蹴りを放って後退させた。
『キャウン!』
「おお、犬らしい鳴き声は初めて聞いたな…」
「ダンテ」
驚きながら着地したダンテの横で、ネロは静かなトーンで声をかける。
「俺が殺る…。たまにはこういうのと殺り合いたかったんだ」
「あ?せっかく武器借りたのに使わせない気か?」
どっちゃりジャラジャラ。
パンツ一丁に纏うたくさんの魔具を見せつける。
「ダンテは一度コイツらと殺りあったんだろ?だったら俺にも回せ」
ギラギラした獣のようなネロの目つきに、気が昂ぶって力が有り余っているのが見えた。
立ち昇る青いオーラのような物が、デビルトリガーをひいてもいないのに、魔人の形をとりそうだった。
「…今回は譲ってやるよ」
ダンテは活躍の場をおとなしくネロに明け渡すと、自分は逢夏のところまで後退して観戦に徹した。
というか、逢夏は何故かかまくらの中からネロを応援していた。
「おお~、ネロの戦闘を間近で見れるのは久しぶり。ワクワクするね!フレーフレー!ネ!ロー!」
「…なんでかまくら?」
「結界代わりにと、悪魔さんに用意してもらったの。コタツとミカンもあるよ」
はい、どうぞ。
などと渡されたミカンを受け取るダンテ。
「ああ、ご丁寧にどうも。…って、ネロを心配しろよ!」
「ひへまふ、ひへまふ」
逢夏はミカンを口に大量に詰め込んだまま、ネロの様子をのんびりじっくり観戦した。
調子狂うぜ…。
そう思いながら、ダンテもコタツとミカンでネロの戦闘を観戦するのであった。
ネロが立ち向かうは、ケルベロス。
その攻撃パターンは、ダンテがかつて対戦した時とは全く異なり、氷霧・氷塊・落氷がいっぺんにネロを襲うという、かわすのは無理難題なシロモノだった。
そして足元からは無数の氷柱が、ネロを串刺しにしようと迫る。
「うへぇ…かわすの大変じゃねぇか。おいおい、オレが戦った時よか攻撃がエグくねぇか、運営さんよ?」
「運営違ーう!」
上も下も前も、ともすれば横も危険区域。
なんとかサイドロールとエアハイクの併用で避けきるが、これでは攻撃をする暇がない。
そんな中でもネロは、ケルベロスが纏う氷を引き剥がそうと、ブルーローズを撃つばかりだった。
「オレにも愛銃さえあればな。2人でやりゃあ、あの厄介な氷を引き剥がすくらいわけねぇってのに。…ネロのやつ、大丈夫かよ」
「だーいじょーうぶ!ネロは強いもの」
どう戦おうかと思案しているばかりのネロに、心配そうにハラハラと見守るダンテ。
だが一番ネロの心配をすべき逢夏は、非常に落ち着いていた。
ケルベロスの突進に頭突きに噛み付き攻撃に、鋭い爪での薙ぎ払い。
当時のダンテならかわすことができず、攻撃をまともに食らっていただろう攻撃のラッシュ。
相手の怒涛の攻撃に、ネロが攻撃の渦に巻き込まれ、煙に包まれて見えなくなった。
「お、おいおい!本当にあれで大丈夫なんだろうな!?」
「だいじょぶって言ってるじゃん」
ガクガクと逢夏の肩を掴んで揺さぶるダンテ。
なおも逢夏は動じない。
…と、煙を突き破り、ネロの右腕が上に勢いよく伸びた。
氷塊を吐き出していた青目ケルベロスの頭を、そのままガッシリと掴む。
「…ね?」
「そのようだな」
次いでネロ本体も真上に飛び出す。
「でやぁぁっ!!」
叫んだネロは、既にイクシードがレベルMAXのレッドクイーンを左手に構えている。
掴んでいたケルベロスの頭に、炎が噴き上がるそれを一気に叩き込んで、まずは一頭撃破。
この調子なら問題なさそうだと、のんびりコタツでミカンに戻るダンテと逢夏。
「そういえば、愛銃で思い出したんだけど、日本に旅行中だったんだよね」
「ああ、それがどした」
「日本に銃なんかよく持ち込めたね」
「こっそり持ち込んだんだよ、こっそり。肝心な時に手元になくて意味なかったけどな」
「ふーん」
リベリオンは、長物過ぎたため、さすがに持ち込めなかったらしい。
そんなわけで、エボニーとアイボリーだけは、手元にあったということで…。
そんな会話をしてる間に、ネロの戦闘がもう終わるようだ。
氷が剥がれきった赤い皮膚のケルベロスに、容赦なく浴びせられるバスターの嵐。
トドメにと、ネロは悪魔の右腕でケルベロスの巨体を持ち上げ、地面に勢いよく叩きつけた。
『ギャオオオオオ!』
倒し終えたケルベロスは、氷が砕け散るように消えた。
その巨体がいた中央には、クエスト報酬とも言うべき、ダンテのアミュレット。
軽い音を立てて着地したネロは、それを回収し逢夏とダンテの元へと戻った。
「久々に手応えのある悪魔だったぜ。いや~楽しかった!」
そこには、スッキリと清々しい笑顔が。
「さよけ」
「ご苦労様~!疲れてない?」
「大丈夫だよ。…ほら、アミュレット」
投げ寄越されたアミュレットを大事そうに再び首にかけるダンテ。
胸元にこの重さがなくては、やはりしっくりこない。
「はー、良かった。まずは1つ…か」
「時間はどうなってる?」
「まだ戦闘始まって10分も経ってないよ。この調子なら余裕のよっちゃんでしょ」
逢夏のつける腕時計によれば、残り時間はたっぷりまだ2時間はあるということだ。
にしても、言い回しが古すぎて、ネロが呆れている。
「逢夏、それ古い」
「そーぉ?さ、次行きまっしょーい!」
ケルベロスの間を攻略した一行は、明るい先導者の元、先へ急いだ。