御神籤 二枚目
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「で、あれはなんだ?」
「街灯っぽいのがたくさんあるね。」
「なんか歓楽街って感じだな。」
「ダンテ、惜しい。
普通の町だよ、悪魔の町。
そうそう…貴方の町でもあるよね?」
ネロが指差した方にはピンク色のような赤色のような不思議な街灯に彩られた町。
町と言ってもそこは平野にひょっこりと現れた岩石地帯が広がる台地。
辺りにキノコや煙突のような形の奇岩が林立し、巨岩がそびえていた。
そしてそんな町をちらりと見た後、逢夏はにっこりと意地悪を貼付けた笑みで傍らの悪魔を見る。
見られた悪魔は悪魔でなんだかそわそわ落ち着かない様子。
首を傾げるディーヴァ、察したダンテとネロがじっと悪魔を見つめていると突然悪魔は逢夏の髪をひっぱり町から遠ざけようとし始めた。
「ホヵ行うーーーー!
ぉこダえーーーー!」
「はいはい。
言われなくてもこれ以上は近づけないから。
気配は消せても姿は消せないし。」
「いやいや、まてよ!
もしかして今ならこいつに仕返しできんじゃねぇのか!?」
「そうそう。
こいつが怖いって言う許嫁とか呼んで来てやればいいかもな。」
「そっか!悪魔さんの町なら許嫁さんがいるってことだよね。
あたし、悪魔さんの許嫁さんに会いたいなー!」
「らぇ~~~~~~~~~!」
仕返ししたいダンテ、その提案に乗るネロ。
ただただ前に聞いた許嫁という存在を思い出して気になるディーヴァ。
けれどそれには残念そうに苦笑しながら逢夏が首を横に振った。
「残念だけどダメだよ。
あの町はダンテとネロならすぐにやっつけられちゃうような弱い悪魔の町だけど
近くには危険な悪魔の巣があるところだから大騒ぎになって変なの呼ばれてディーヴァちゃんの身を危険に晒すのは良くないでしょ?
他にも紹介したい場所があるから今度はこっち。」
そうして顔を向けた先には今来た滝の水を流す大河の河口。
程少し離れたそこには海かと思うほどの大きな湖が広がっていた。
--------------------------------
ぜぇぜぇと息を切らすディーヴァの背を押しながら歩く逢夏。
その2人を守る様に前をネロが、後ろをダンテが歩く事20分、ようやく湖にたどり着いた。
なんでこんなに赤いのか、まるで鮮血のような色を誇る湖を目の前に3人が一様に首を傾げた。
「来たはいいが…。」
「赤いだけで特に何も…。」
「…逢夏、本当にここは観光名所なの?」
岩がごろごろ、足場の悪い道を歩かされた3人。
ダンテとネロに至ってはここに来てからというものずっと神経を尖らせているわけで
3人が3人それぞれ溜まってきた疲労が徐々に顔を出しだした頃ということもあり、結局赤いだけの湖を紹介されて不満そうな声を漏らす。
が、それを知ってか知らずか疲れを感じさせない笑顔を浮かべて悪魔2人が首を振る。
「何言ってるの、ディーヴァちゃん。
観光名所なんて言葉のあやだよ。
本当に魔界に観光名所なんてあるわけないじゃない。」
「「「じゃあなんでここにきたの/んだよ!?」」」
「ん~…他に行く場所がないから?」
「~~~~~~っ、はぁ…。
ってことは、だ…逢夏。
ここは赤いだけで何もないってことなんだな?」
「あら、ネロにまでそんなこと言われちゃうなんて…ちょっと心外。
何もないってことはないよ。
ここはねぇ、…………えい!」
「むぎぅ!?
にエ、あニぅる!?…ぁさあ!!!?」
「いってこーい!」
突然肩に乗っていた悪魔を引っ掴むと悪魔の混乱が解けるのを待つ事なく湖にスロー。
ぼちゃん。
と音をたてて湖に落ちる悪魔、落ちたそこから広がる波紋。
するとその波紋の中心がにわかにぶくぶくと泡立ちはじめ…?
「ひっ!?」
「なぁ!!?」
「どうどう、ネロ。
ここはね、さっき皆が乗ってたレヴィアタンの生息域であり繁殖域なの。」
「なの。…って落ち着いてる場合か、バカ!」
ざぱーーーん!と大きな水しぶきを上げて湖から飛び出てきたのは先ほどにも見た、魚のようなクジラのような悪魔レヴィアタン。
1匹が跳ねるとそれに呼応するかのように湖のあちこちで大小様々(どれも大型だが)なレヴィアタンが跳ね始める。
雨の様に振る赤い水を浴びることを余儀なくされる3人に逢夏が思い出したかの様にこの場の説明をし始めた。
「ここね、さっきも言った様にレヴィアタン、リバイアサンとも言われるこの子達の生息地なんだけど…。
昔からヨルムンガンドも出るって噂がまことしやかに流れててねー。」
「ニえーーーーー!たぅえテーーーー!」
「ねぇ、悪魔さんが助けを求めてるけど…大丈夫?」
「大丈夫でしょ。
とにかくね、性格の大人しいレヴィアタンと気性の荒いヨルムンガンドが共存してるなんてあり得ないし
私も何千年とこの湖を見てたけど一度も見た事ないし…絶対嘘だと思ってるんだよね。」
「………悪魔だこいつ。」
「奇遇だな、ダンテ。
俺もこれまでにないくらいはっきりそう思った。」
助けを求めながら湖面すれすれを飛び、大口を開けたレヴィアタン達から逃げる悪魔の声を完全無視して湖についての話を続ける逢夏。
その様子に普段とは違う悪魔的な一面を見たと3人はわなわな震えるがやっぱりお構いなし。
と、そんなときだった。
「…あれ?」
「ど、どうしたの?」
「んー…あれ、なんかレヴィアタンにしては水柱が大きすぎるなぁって…。」
「あれ?あれってどれだよ。」
「もしかして…あの奥のやつか?」
ネロが言った通り、広い湖の奥の奥。
水平線といっても過言ではないほどの奥にたった水柱が一つ。
レヴィアタン達が立てるものとは明らかに異質なほど巨大な水の壁。
それがいま…
「ダ、ダンテ?
…な、なんか近づいてきてない…かな?」
「オレは近づいてきてると思うぜ?」
「まさか、あれって…。」
「お前が言ってた…。」
いつかに見たじわじわと迫りくるサメ映画のサメよりも激しい水しぶきを上げ、迫ってくる影は長い巨躯。
まるで蛇のような体を水の中からもたげたそれは4人の目の前で大きな大きなレヴィアタンをぱくんと一匹丸呑みにしてみせた。
先ほどまでの雨とは違う、バケツを頭の上でひっくり返したような水量を全身で受けながら4人は蛇を見上げて図らずも声を揃えた。
「「「「いた!!」」」」
「街灯っぽいのがたくさんあるね。」
「なんか歓楽街って感じだな。」
「ダンテ、惜しい。
普通の町だよ、悪魔の町。
そうそう…貴方の町でもあるよね?」
ネロが指差した方にはピンク色のような赤色のような不思議な街灯に彩られた町。
町と言ってもそこは平野にひょっこりと現れた岩石地帯が広がる台地。
辺りにキノコや煙突のような形の奇岩が林立し、巨岩がそびえていた。
そしてそんな町をちらりと見た後、逢夏はにっこりと意地悪を貼付けた笑みで傍らの悪魔を見る。
見られた悪魔は悪魔でなんだかそわそわ落ち着かない様子。
首を傾げるディーヴァ、察したダンテとネロがじっと悪魔を見つめていると突然悪魔は逢夏の髪をひっぱり町から遠ざけようとし始めた。
「ホヵ行うーーーー!
ぉこダえーーーー!」
「はいはい。
言われなくてもこれ以上は近づけないから。
気配は消せても姿は消せないし。」
「いやいや、まてよ!
もしかして今ならこいつに仕返しできんじゃねぇのか!?」
「そうそう。
こいつが怖いって言う許嫁とか呼んで来てやればいいかもな。」
「そっか!悪魔さんの町なら許嫁さんがいるってことだよね。
あたし、悪魔さんの許嫁さんに会いたいなー!」
「らぇ~~~~~~~~~!」
仕返ししたいダンテ、その提案に乗るネロ。
ただただ前に聞いた許嫁という存在を思い出して気になるディーヴァ。
けれどそれには残念そうに苦笑しながら逢夏が首を横に振った。
「残念だけどダメだよ。
あの町はダンテとネロならすぐにやっつけられちゃうような弱い悪魔の町だけど
近くには危険な悪魔の巣があるところだから大騒ぎになって変なの呼ばれてディーヴァちゃんの身を危険に晒すのは良くないでしょ?
他にも紹介したい場所があるから今度はこっち。」
そうして顔を向けた先には今来た滝の水を流す大河の河口。
程少し離れたそこには海かと思うほどの大きな湖が広がっていた。
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ぜぇぜぇと息を切らすディーヴァの背を押しながら歩く逢夏。
その2人を守る様に前をネロが、後ろをダンテが歩く事20分、ようやく湖にたどり着いた。
なんでこんなに赤いのか、まるで鮮血のような色を誇る湖を目の前に3人が一様に首を傾げた。
「来たはいいが…。」
「赤いだけで特に何も…。」
「…逢夏、本当にここは観光名所なの?」
岩がごろごろ、足場の悪い道を歩かされた3人。
ダンテとネロに至ってはここに来てからというものずっと神経を尖らせているわけで
3人が3人それぞれ溜まってきた疲労が徐々に顔を出しだした頃ということもあり、結局赤いだけの湖を紹介されて不満そうな声を漏らす。
が、それを知ってか知らずか疲れを感じさせない笑顔を浮かべて悪魔2人が首を振る。
「何言ってるの、ディーヴァちゃん。
観光名所なんて言葉のあやだよ。
本当に魔界に観光名所なんてあるわけないじゃない。」
「「「じゃあなんでここにきたの/んだよ!?」」」
「ん~…他に行く場所がないから?」
「~~~~~~っ、はぁ…。
ってことは、だ…逢夏。
ここは赤いだけで何もないってことなんだな?」
「あら、ネロにまでそんなこと言われちゃうなんて…ちょっと心外。
何もないってことはないよ。
ここはねぇ、…………えい!」
「むぎぅ!?
にエ、あニぅる!?…ぁさあ!!!?」
「いってこーい!」
突然肩に乗っていた悪魔を引っ掴むと悪魔の混乱が解けるのを待つ事なく湖にスロー。
ぼちゃん。
と音をたてて湖に落ちる悪魔、落ちたそこから広がる波紋。
するとその波紋の中心がにわかにぶくぶくと泡立ちはじめ…?
「ひっ!?」
「なぁ!!?」
「どうどう、ネロ。
ここはね、さっき皆が乗ってたレヴィアタンの生息域であり繁殖域なの。」
「なの。…って落ち着いてる場合か、バカ!」
ざぱーーーん!と大きな水しぶきを上げて湖から飛び出てきたのは先ほどにも見た、魚のようなクジラのような悪魔レヴィアタン。
1匹が跳ねるとそれに呼応するかのように湖のあちこちで大小様々(どれも大型だが)なレヴィアタンが跳ね始める。
雨の様に振る赤い水を浴びることを余儀なくされる3人に逢夏が思い出したかの様にこの場の説明をし始めた。
「ここね、さっきも言った様にレヴィアタン、リバイアサンとも言われるこの子達の生息地なんだけど…。
昔からヨルムンガンドも出るって噂がまことしやかに流れててねー。」
「ニえーーーーー!たぅえテーーーー!」
「ねぇ、悪魔さんが助けを求めてるけど…大丈夫?」
「大丈夫でしょ。
とにかくね、性格の大人しいレヴィアタンと気性の荒いヨルムンガンドが共存してるなんてあり得ないし
私も何千年とこの湖を見てたけど一度も見た事ないし…絶対嘘だと思ってるんだよね。」
「………悪魔だこいつ。」
「奇遇だな、ダンテ。
俺もこれまでにないくらいはっきりそう思った。」
助けを求めながら湖面すれすれを飛び、大口を開けたレヴィアタン達から逃げる悪魔の声を完全無視して湖についての話を続ける逢夏。
その様子に普段とは違う悪魔的な一面を見たと3人はわなわな震えるがやっぱりお構いなし。
と、そんなときだった。
「…あれ?」
「ど、どうしたの?」
「んー…あれ、なんかレヴィアタンにしては水柱が大きすぎるなぁって…。」
「あれ?あれってどれだよ。」
「もしかして…あの奥のやつか?」
ネロが言った通り、広い湖の奥の奥。
水平線といっても過言ではないほどの奥にたった水柱が一つ。
レヴィアタン達が立てるものとは明らかに異質なほど巨大な水の壁。
それがいま…
「ダ、ダンテ?
…な、なんか近づいてきてない…かな?」
「オレは近づいてきてると思うぜ?」
「まさか、あれって…。」
「お前が言ってた…。」
いつかに見たじわじわと迫りくるサメ映画のサメよりも激しい水しぶきを上げ、迫ってくる影は長い巨躯。
まるで蛇のような体を水の中からもたげたそれは4人の目の前で大きな大きなレヴィアタンをぱくんと一匹丸呑みにしてみせた。
先ほどまでの雨とは違う、バケツを頭の上でひっくり返したような水量を全身で受けながら4人は蛇を見上げて図らずも声を揃えた。
「「「「いた!!」」」」