御神籤 二枚目
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夜が明ければ朝がくる。
気持ち安らかにそれぞれ幸せな夢を堪能する時間もそろそろ終焉と相成り
各々が重たい瞼をあげ、一時の幸福を名残惜しみながらも清々しい朝を享受する。
ただし、ダンテを除く。
理由は至極簡単で、昨日から自分以外の3人は家族ごっこと洒落込んでいる中、除け者状態であるからで
しかもそれが現在進行形となれば更也…である。
「ディーヴァちゃん、朝だよ。
ご飯の前にパパと顔を洗っておいで?」
「うん!」
「よし、いい返事。
あ、ダンテだ。
おはよう、ダンテも顔洗っておいてよ。」
「………逢夏…お前、今声がワントーン低くならなかったか?」
「気のせい。
あぁ!ネロってば、タオル忘れてる!」
「…どこが気のせいなんだっての。」
明らかにトーンが違う。
…よくよく考えてみれば再会した昨日から記憶にあった接し方と違うような気がするけど。
そう考えてみたり、そしてぼやいてみたり。
ダンテは忙しそうにバタバタと走り回る逢夏とその後を楽しそうに笑い声を上げながら付いて回るディーヴァを目を半眼にして眺めた後、大きくため息。
後を追うのに夢中で一向に顔を洗いにいこうとしないディーヴァを捕獲するとネロより先に洗面所へと向かった。
「おじちゃん、おはよう!」
「あぁ、おはようディーヴァ。
あとおじさんじゃなくてお兄ちゃん、昨日教えたろ?」
「おにーちゃん!」
「そうだ。
………はぁ。」
「おにい、ちゃん?
どうしたの?おなかいたいの?」
昨夜振りに見た愛しい恋人はやはり昨日と一緒、つんつるてんな幼児体型。
ふと(不純な理由で)そっと俯きため息をついたダンテにディーヴァは純粋な眼差しで見上げて首を傾げる。
瞬間、思わず潤みそうになるダンテの涙腺。
…その涙の理由は一体。
「ディーヴァ、こんなところにいたのか。
そのおじさんは女を胸でしか測れない可哀想な人だからあんまり近寄っちゃだめだぞ。」
「んだとこら!」
「ほんとの事だろ。
今だって『何時になったらオレのディーヴァの"胸"は戻るんだ』って顔してた。」
「うぐっ。」
溢れそうになった涙の理由がネロに明かされたところで押し黙るダンテ。
そして話の内容は理解できないまでも空気でネロの正当さを察したディーヴァはネロの許へ。
足に抱きつき、そっと顔を覗かせてダンテをみつめている…とその時である。
「ねー、顔洗い終わった?
…って、もう!ネロってば、早くって言ったのに。」
何故か一人急く逢夏が乱入。
逢夏はディーヴァの顔を濡れタオルで軽く拭いた後、抱き上げて洗面所を急いで出て行く。
あまりの急ぎように男2人組も気になり、追いかけるとリビングとキッチンの境界少し通路が狭くなっているところで唐突に白猫から白獅子に姿を変えたシャティが道を塞いだ。
「悪いがここから先はしばし立ち入り禁止だ。」
「はぁ!?どういう…」
「…あー…そういうこと。
おい、とりあえず向こうに行っておこうぜ。」
「お前まで!
一体なんなんだよ。」
「いーから、ぐだぐだ言ってんじゃねぇよ。」
噛み付くダンテの襟首を引っ掴んだネロは無理矢理引き摺りその場を離れた。
キッチンのカウンターまで戻ると用意してあったサンドウィッチをダンテの前に皿ごと差し出す。
「とりあえず食って待ってろ。」
「はいはい…ったく。
夫婦のお前らだけ分かった風しやがって、相変わらずだな。」
「褒め言葉として受け取っとくよ。
ん、今日も美味い。」
一足先にサンドウィッチを頬張るネロはダンテの嫌みを気にする事なく、それどころか嫁の作った朝食を褒めてきかせる。
カウンターに伏せてげんなりしながら聞いていたダンテもサンドウィッチに手を伸ばす…と、ふと突然顔を上げた。
「なぁ、相変わらずって言ったけどさ。
なんか逢夏、変わったよな。」
「へ?どこがだよ。」
「どこがって…、んな大したことじゃねぇけど…。
特にオレに関しちゃ露骨に態度が変わる…っていうか。」
「………ノーコメント。」
「おい。」
「…は、嘘。
まー…ちょっといろいろあってさ。
んで、こっちのダンテともあんななんだ。
お前も同じ"ダンテ"だし、無意識であって悪気があるわけじゃないんだ、許してやってくれると助かる。」
少しだけ苦い顔をしたネロは現在封鎖中のリビングの方を見つめて小さく息をつく。
"さすがの"ダンテも込み入った事情があると察したのか、一度首を竦めると"もう忘れた"と告げる代わりにサンドウィッチに手を伸ばした。
気持ち安らかにそれぞれ幸せな夢を堪能する時間もそろそろ終焉と相成り
各々が重たい瞼をあげ、一時の幸福を名残惜しみながらも清々しい朝を享受する。
ただし、ダンテを除く。
理由は至極簡単で、昨日から自分以外の3人は家族ごっこと洒落込んでいる中、除け者状態であるからで
しかもそれが現在進行形となれば更也…である。
「ディーヴァちゃん、朝だよ。
ご飯の前にパパと顔を洗っておいで?」
「うん!」
「よし、いい返事。
あ、ダンテだ。
おはよう、ダンテも顔洗っておいてよ。」
「………逢夏…お前、今声がワントーン低くならなかったか?」
「気のせい。
あぁ!ネロってば、タオル忘れてる!」
「…どこが気のせいなんだっての。」
明らかにトーンが違う。
…よくよく考えてみれば再会した昨日から記憶にあった接し方と違うような気がするけど。
そう考えてみたり、そしてぼやいてみたり。
ダンテは忙しそうにバタバタと走り回る逢夏とその後を楽しそうに笑い声を上げながら付いて回るディーヴァを目を半眼にして眺めた後、大きくため息。
後を追うのに夢中で一向に顔を洗いにいこうとしないディーヴァを捕獲するとネロより先に洗面所へと向かった。
「おじちゃん、おはよう!」
「あぁ、おはようディーヴァ。
あとおじさんじゃなくてお兄ちゃん、昨日教えたろ?」
「おにーちゃん!」
「そうだ。
………はぁ。」
「おにい、ちゃん?
どうしたの?おなかいたいの?」
昨夜振りに見た愛しい恋人はやはり昨日と一緒、つんつるてんな幼児体型。
ふと(不純な理由で)そっと俯きため息をついたダンテにディーヴァは純粋な眼差しで見上げて首を傾げる。
瞬間、思わず潤みそうになるダンテの涙腺。
…その涙の理由は一体。
「ディーヴァ、こんなところにいたのか。
そのおじさんは女を胸でしか測れない可哀想な人だからあんまり近寄っちゃだめだぞ。」
「んだとこら!」
「ほんとの事だろ。
今だって『何時になったらオレのディーヴァの"胸"は戻るんだ』って顔してた。」
「うぐっ。」
溢れそうになった涙の理由がネロに明かされたところで押し黙るダンテ。
そして話の内容は理解できないまでも空気でネロの正当さを察したディーヴァはネロの許へ。
足に抱きつき、そっと顔を覗かせてダンテをみつめている…とその時である。
「ねー、顔洗い終わった?
…って、もう!ネロってば、早くって言ったのに。」
何故か一人急く逢夏が乱入。
逢夏はディーヴァの顔を濡れタオルで軽く拭いた後、抱き上げて洗面所を急いで出て行く。
あまりの急ぎように男2人組も気になり、追いかけるとリビングとキッチンの境界少し通路が狭くなっているところで唐突に白猫から白獅子に姿を変えたシャティが道を塞いだ。
「悪いがここから先はしばし立ち入り禁止だ。」
「はぁ!?どういう…」
「…あー…そういうこと。
おい、とりあえず向こうに行っておこうぜ。」
「お前まで!
一体なんなんだよ。」
「いーから、ぐだぐだ言ってんじゃねぇよ。」
噛み付くダンテの襟首を引っ掴んだネロは無理矢理引き摺りその場を離れた。
キッチンのカウンターまで戻ると用意してあったサンドウィッチをダンテの前に皿ごと差し出す。
「とりあえず食って待ってろ。」
「はいはい…ったく。
夫婦のお前らだけ分かった風しやがって、相変わらずだな。」
「褒め言葉として受け取っとくよ。
ん、今日も美味い。」
一足先にサンドウィッチを頬張るネロはダンテの嫌みを気にする事なく、それどころか嫁の作った朝食を褒めてきかせる。
カウンターに伏せてげんなりしながら聞いていたダンテもサンドウィッチに手を伸ばす…と、ふと突然顔を上げた。
「なぁ、相変わらずって言ったけどさ。
なんか逢夏、変わったよな。」
「へ?どこがだよ。」
「どこがって…、んな大したことじゃねぇけど…。
特にオレに関しちゃ露骨に態度が変わる…っていうか。」
「………ノーコメント。」
「おい。」
「…は、嘘。
まー…ちょっといろいろあってさ。
んで、こっちのダンテともあんななんだ。
お前も同じ"ダンテ"だし、無意識であって悪気があるわけじゃないんだ、許してやってくれると助かる。」
少しだけ苦い顔をしたネロは現在封鎖中のリビングの方を見つめて小さく息をつく。
"さすがの"ダンテも込み入った事情があると察したのか、一度首を竦めると"もう忘れた"と告げる代わりにサンドウィッチに手を伸ばした。