御神籤 十一枚目
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ディーヴァ、思考停止。
しばしの沈黙。
「えっ!い、今何て?」
「上だけでいいから下着になるように言った」
「な、ななな、なんで!?」
予想通りの反応が楽しい。
いじわるするようで申し訳ない反面、もう少ししてから真相を明らかにしようと続けるネロ。
そういうところが、逢夏にとってはダンテと同じ血を感じる場所なのだろう。
そうこうしている間に、ネロがディーヴァのスキーウェアをスルスルと脱がせていく。やたら手際がいい。
慌てたディーヴァがネロの腕を掴むも、その時にはもうウェアは抜け落ちており、遅かった。
「な、何考えてるの!?そーいうの、よくないと思う!」
どう考えても、恋人のいる者同士がすることじゃない!
セーター姿になったディーヴァは赤い顔をして自分の体をネロから守る。
ディーヴァのキャパシティオーバーが過ぎないうちに、ネロは教えてやる事にした。
「勘違いするんじゃない。人肌同士ならあったかいからだ。
少しでもあっためておかないと風邪が悪化するだろ」
「あっ……なるほど」
ネロが考えた通り、ディーヴァも昔にドラマ等で見た、雪山で遭難したカップルの行動を思い出したようだ。
人肌同士でぴとりとくっ付き合い暖をとり、そして………その先になると家族がチャンネルを変えたので結末は知らないが、教育上よろしくない展開だったのだろう。
ネロとはそうならないし、安全だ。
「ウェアの下は自分で脱げよ?俺だって逢夏以外をそこまで脱がしてやる気はないからな」
「でも、ちょっと恥ずかしいや」
「体の調子悪くするのと恥ずかしいだけなのとどっちがいい?
心配しなくても他にはなんもしないさ。ダンテじゃあるまいし」
「ダンテだってあたし以外に変なコトしないと思うけど…たぶん」
「そこは言い切ってやれよ。かわいそうだろ」
自分で着ているウェアをネロが脱ぐのを見、ディーヴァも照れながら残りのセーターを脱いだ。
下はそのままだが、上をブラとキャミソールという出で立ちにしたディーヴァは、露わとなったネロの上半身を目にし、つい口をつぐんでしまう。
ダンテよりは細身だが、しっかりと筋肉のついた上半身。なんだかイケナイものを目撃した気分である。
顔だけはそっぽを向きながら、ネロが腕をそっと広げた先、恐る恐るだったがディーヴァはそこへ入ることにした。
「ほら。俺はあっち向いていてやるから入れ」
「はぁい………人肌ってあったかい」
暖かなそこにぴとりと体をつけ、体温を分かち合う。いや、分かち合うというよりは暖かさをもらっているに近い。
ダンテとは違う意味で安心できると悟ったか、体の緊張はすぐに消えた。
「ネロ、ずっとこのまま?あったまったらロッジ行かないの?」
「ダンテと逢夏の気配が少しずつ近くなってきてる。
2人がここを見つけて合流するまではこうしていた方が効率的にもいいと思うぜ」
「……合流するまでだと危ないんじゃない?
歩譲って逢夏は大丈夫だろうけどさ、この状態見たらダンテは許さないかもしれないよ」
裸に近い姿で抱き合っているように見えなくもないところを、ダンテが見たら修羅場確定。
逢夏はそれに便乗するか、高みの見物しているか…。
非常に面倒そうな展開が想像できた。
「そうだった、嫉妬深いんだったなアイツ…」
「心が狭いというか、なんというかね…」
「束縛激しい感じだな。そのうちこうやって物理的に監禁されたりしてな?」
「やめてよ怖い」
抱きしめるというより、腕という拘束具で動きを制限するようにぎゅう、と力を入れてみせるネロ。
ダンテなら物理的にも精神的にも、実際監禁してきそうだから怖い。ヤンデレはお帰りくださいませ。
怖いと言いつつケラケラ笑いあうと、至近距離、すぐ上のネロの顔を覗き込むディーヴァ。
こんな状況でなければ、ここまで近くでネロを見ることなんてなかったろう。
輪郭、顔のパーツ、色合い、笑った時の顔…全部似ているな、と思う。
「……なんだよ」
「親子だからかな、こうして見るとネロはバージルに似てるなあって」
「そういうの全然分からないが、そうか?」
ネロが自分の顔をぺたぺた触って感触を確かめるようにしながら言う。
実感はまったく湧かないようだった。
「うん。でも、やっぱりダンテにも似てる。甥っ子だもんね」
「その上ダンテはバージルと双子だからな。似てるの当たり前だろ。
…あんまり嬉しくないけど」
性格もアレと似ていると言われているような気分になるのか、ネロはとても遺憾の意状態であった。
「ん?…ってことは、あたしはネロと関係上は同い年の叔母で、あたしとダンテの子供がいたら、その子とは従兄弟関係になるわけだ。
なんか変な感じ~」
「ダンテと結婚するかまだわからないって、雪山来る前に言ってなかったか」
「言ったけど、あたしが本気で言ったと思う?
ちょっと揶揄っただけだよ」
「まあ、それは俺もわかってた」
「あれだけダンテに助けられて。今も守ってもらってばっかりで。それだけじゃなく、こんなにも愛をもらってて……」
ダンテの事を考えて心温かくしているのか、ディーヴァは胸に手を当ててふんわりと微笑む。
「じゃあ、そういうのじゃなければ、今一緒にいる事はなかったってことか?
悪魔は嫌いなんだろ。ディーヴァは流されやすいからただ単に絆されたんじゃないのか?」
ネロは少しいじわるな事を聞いてみた。
ディーヴァが悪魔を嫌いな事、流されやすいのは本当の事だが。
「絆されたわけじゃないよ。流されてもいない。
そう見えるかもしれないけど、あたしはあたしの気持ちで決めてる。ダンテを愛してる。この人しかいないって。
…逢夏もそう。ネロしかいないって考えてると思うよ。細かいことは本人じゃないとわかんないけど」
「逢夏が俺を愛してくれているのはよーくわかってる。俺もそうだ。
けど、心の中にはスパーダがいるんだよな。まあ、それ含めて今の逢夏があるんだろう。
全部が愛しいよ。俺にも、逢夏しかいない」
「うん。過去は忘れることなんてできないもんね。特に逢夏みたいな人生、ううん……魔生を過ごしてきたなら、過去は大事なファクターだよ」
ネロも柔らかく笑った。
「…しっかし、それでもお互い苦労するよな。相手が悪魔だと。
自由奔放すぎる逢夏とか」
「うん。たまに困っちゃうんだよね。本能に忠実な悪魔だと。
変なことばっかりしてくるダンテとか」
今ある幸せ。
それが笑顔になることも一緒なら、お互い苦労するところも一緒だったという。
悪魔が恋愛相手あるある。…ちなみにネロもその悪魔の1人だというのを、ディーヴァは忘れていない。あえて言わないだけだった。
「あり?……ねぇネロ、なんか聞こえない?」
「え。………やっべ。会話に夢中で2人が近くまで来てるの気がつかなかったぜ」
雪が降る音の他に、外で何やら音がする。
雪崩が起きる音でもなく、人為的な音。何かが発射された轟音に、雪の上を走るような足音だ。
足音、と言うことはダンテと逢夏の可能性が高く、ネロによればその気配はダンテと逢夏のものだと確定した。
合流は秒読みだ。
「ディーヴァも少しは体があったまったみたいだし、一応急いで服を着直しとくか?」
「そうだね。見られたらうるさそう。主にダンテが」
くすくすと笑いあって、ネロとディーヴァは脱いでいた服に手をかけた。
しばしの沈黙。
「えっ!い、今何て?」
「上だけでいいから下着になるように言った」
「な、ななな、なんで!?」
予想通りの反応が楽しい。
いじわるするようで申し訳ない反面、もう少ししてから真相を明らかにしようと続けるネロ。
そういうところが、逢夏にとってはダンテと同じ血を感じる場所なのだろう。
そうこうしている間に、ネロがディーヴァのスキーウェアをスルスルと脱がせていく。やたら手際がいい。
慌てたディーヴァがネロの腕を掴むも、その時にはもうウェアは抜け落ちており、遅かった。
「な、何考えてるの!?そーいうの、よくないと思う!」
どう考えても、恋人のいる者同士がすることじゃない!
セーター姿になったディーヴァは赤い顔をして自分の体をネロから守る。
ディーヴァのキャパシティオーバーが過ぎないうちに、ネロは教えてやる事にした。
「勘違いするんじゃない。人肌同士ならあったかいからだ。
少しでもあっためておかないと風邪が悪化するだろ」
「あっ……なるほど」
ネロが考えた通り、ディーヴァも昔にドラマ等で見た、雪山で遭難したカップルの行動を思い出したようだ。
人肌同士でぴとりとくっ付き合い暖をとり、そして………その先になると家族がチャンネルを変えたので結末は知らないが、教育上よろしくない展開だったのだろう。
ネロとはそうならないし、安全だ。
「ウェアの下は自分で脱げよ?俺だって逢夏以外をそこまで脱がしてやる気はないからな」
「でも、ちょっと恥ずかしいや」
「体の調子悪くするのと恥ずかしいだけなのとどっちがいい?
心配しなくても他にはなんもしないさ。ダンテじゃあるまいし」
「ダンテだってあたし以外に変なコトしないと思うけど…たぶん」
「そこは言い切ってやれよ。かわいそうだろ」
自分で着ているウェアをネロが脱ぐのを見、ディーヴァも照れながら残りのセーターを脱いだ。
下はそのままだが、上をブラとキャミソールという出で立ちにしたディーヴァは、露わとなったネロの上半身を目にし、つい口をつぐんでしまう。
ダンテよりは細身だが、しっかりと筋肉のついた上半身。なんだかイケナイものを目撃した気分である。
顔だけはそっぽを向きながら、ネロが腕をそっと広げた先、恐る恐るだったがディーヴァはそこへ入ることにした。
「ほら。俺はあっち向いていてやるから入れ」
「はぁい………人肌ってあったかい」
暖かなそこにぴとりと体をつけ、体温を分かち合う。いや、分かち合うというよりは暖かさをもらっているに近い。
ダンテとは違う意味で安心できると悟ったか、体の緊張はすぐに消えた。
「ネロ、ずっとこのまま?あったまったらロッジ行かないの?」
「ダンテと逢夏の気配が少しずつ近くなってきてる。
2人がここを見つけて合流するまではこうしていた方が効率的にもいいと思うぜ」
「……合流するまでだと危ないんじゃない?
歩譲って逢夏は大丈夫だろうけどさ、この状態見たらダンテは許さないかもしれないよ」
裸に近い姿で抱き合っているように見えなくもないところを、ダンテが見たら修羅場確定。
逢夏はそれに便乗するか、高みの見物しているか…。
非常に面倒そうな展開が想像できた。
「そうだった、嫉妬深いんだったなアイツ…」
「心が狭いというか、なんというかね…」
「束縛激しい感じだな。そのうちこうやって物理的に監禁されたりしてな?」
「やめてよ怖い」
抱きしめるというより、腕という拘束具で動きを制限するようにぎゅう、と力を入れてみせるネロ。
ダンテなら物理的にも精神的にも、実際監禁してきそうだから怖い。ヤンデレはお帰りくださいませ。
怖いと言いつつケラケラ笑いあうと、至近距離、すぐ上のネロの顔を覗き込むディーヴァ。
こんな状況でなければ、ここまで近くでネロを見ることなんてなかったろう。
輪郭、顔のパーツ、色合い、笑った時の顔…全部似ているな、と思う。
「……なんだよ」
「親子だからかな、こうして見るとネロはバージルに似てるなあって」
「そういうの全然分からないが、そうか?」
ネロが自分の顔をぺたぺた触って感触を確かめるようにしながら言う。
実感はまったく湧かないようだった。
「うん。でも、やっぱりダンテにも似てる。甥っ子だもんね」
「その上ダンテはバージルと双子だからな。似てるの当たり前だろ。
…あんまり嬉しくないけど」
性格もアレと似ていると言われているような気分になるのか、ネロはとても遺憾の意状態であった。
「ん?…ってことは、あたしはネロと関係上は同い年の叔母で、あたしとダンテの子供がいたら、その子とは従兄弟関係になるわけだ。
なんか変な感じ~」
「ダンテと結婚するかまだわからないって、雪山来る前に言ってなかったか」
「言ったけど、あたしが本気で言ったと思う?
ちょっと揶揄っただけだよ」
「まあ、それは俺もわかってた」
「あれだけダンテに助けられて。今も守ってもらってばっかりで。それだけじゃなく、こんなにも愛をもらってて……」
ダンテの事を考えて心温かくしているのか、ディーヴァは胸に手を当ててふんわりと微笑む。
「じゃあ、そういうのじゃなければ、今一緒にいる事はなかったってことか?
悪魔は嫌いなんだろ。ディーヴァは流されやすいからただ単に絆されたんじゃないのか?」
ネロは少しいじわるな事を聞いてみた。
ディーヴァが悪魔を嫌いな事、流されやすいのは本当の事だが。
「絆されたわけじゃないよ。流されてもいない。
そう見えるかもしれないけど、あたしはあたしの気持ちで決めてる。ダンテを愛してる。この人しかいないって。
…逢夏もそう。ネロしかいないって考えてると思うよ。細かいことは本人じゃないとわかんないけど」
「逢夏が俺を愛してくれているのはよーくわかってる。俺もそうだ。
けど、心の中にはスパーダがいるんだよな。まあ、それ含めて今の逢夏があるんだろう。
全部が愛しいよ。俺にも、逢夏しかいない」
「うん。過去は忘れることなんてできないもんね。特に逢夏みたいな人生、ううん……魔生を過ごしてきたなら、過去は大事なファクターだよ」
ネロも柔らかく笑った。
「…しっかし、それでもお互い苦労するよな。相手が悪魔だと。
自由奔放すぎる逢夏とか」
「うん。たまに困っちゃうんだよね。本能に忠実な悪魔だと。
変なことばっかりしてくるダンテとか」
今ある幸せ。
それが笑顔になることも一緒なら、お互い苦労するところも一緒だったという。
悪魔が恋愛相手あるある。…ちなみにネロもその悪魔の1人だというのを、ディーヴァは忘れていない。あえて言わないだけだった。
「あり?……ねぇネロ、なんか聞こえない?」
「え。………やっべ。会話に夢中で2人が近くまで来てるの気がつかなかったぜ」
雪が降る音の他に、外で何やら音がする。
雪崩が起きる音でもなく、人為的な音。何かが発射された轟音に、雪の上を走るような足音だ。
足音、と言うことはダンテと逢夏の可能性が高く、ネロによればその気配はダンテと逢夏のものだと確定した。
合流は秒読みだ。
「ディーヴァも少しは体があったまったみたいだし、一応急いで服を着直しとくか?」
「そうだね。見られたらうるさそう。主にダンテが」
くすくすと笑いあって、ネロとディーヴァは脱いでいた服に手をかけた。