御神籤 十一枚目
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「お出ましみたいよ。ただ単に遭難だけがあの悪魔の妨害じゃなさそうね」
吹雪よりも冷たく鋭い殺気が2つ、ダンテと逢夏の元へと静かに降り立った。
氷の外殻に覆われたトカゲのような姿のこの悪魔、ダンテはまだ剣を交えたことのない種類である。
「なんだこの悪魔」
「あー。まだダンテは見たことないんだっけ。初出典は「DMC無印」のトカゲ型量産悪魔で、属性で言えば氷タイプなフロストってやつ~」
「微妙にメタい説明どーも」
相手は唸り声を上げ今にも飛びかかる体勢。しかし、こちらは迎え討とうにもピストルひとつ持っていない。不利だがはてさて。
「武器なしで倒せる算段は?」
「こういう雪山は氷タイプのフロストの庭みたいなもん。このままじゃ倒せそうにないので~…」
すぅ…逢夏が大きく息を吸って。
「悪魔ァ!聞こえてるなら、武器くらいお寄越し!でないと、後で虐めるわよ!!」
自身の姿を悪魔に変えつつ、逢夏が叫んだ。
逢夏の虐めは、受ける側から見れば拷問に等しい。
空に響いた逢夏の声に、風を切って落ち、雪面に突き刺さったのは、逢夏が魔女本体の姿の時に使っていた大刀と、ダンテのリベリオン。そして大刀の柄にくっ付いてきた悪魔の登場である。
「ンン~なじむ、実に!なじむ。やっぱ慣れた武器があると負ける気がしないぜ。ナイスだ逢夏」
「ふふ、これくらいのハンデは付けてもらわないと割に合わないからね」
自身の得物をそれぞれ手にし、臨戦体勢のフロストに向けて構えるダンテと逢夏。
「…でも、どうせならアグニやイフリートを持ってきてくれればもっと良かったんだけどねぇ?私の気持ちを読み取れぬ悪魔なんてやっぱりお仕置き決定!」
「ぴィ!?ォ死ぉキ、ァだゃダー!!」
結局、悪魔はお仕置き決定のようで、逢夏が悪どい顔で笑うのを悪魔は青ざめた表情で見ていた。
そして戦いは痺れを切らしたフロスト2体によって唐突に始まった。
雪煙を巻き上げ、爪を突き出して突進してくるフロスト。ダンテと逢夏は、左右に飛び退いて氷の剣山や絶対零度の爪の猛攻を受け流し、逆に斬りかかった。
大したダメージは追わせられなかったが、これで逢夏に相手への対策を聞ける。
「思った通り、近づいて爪攻撃してくんのか。逢夏、あいつらの攻撃手段はこんだけ?」
「そんなわけないじゃーん。
フロストは距離をとると氷の爪をミサイルのように飛ばしてきたり、冷凍ビーム発射してくるのよ。そゆとこ、運動能力が高いだけのブレイドとは違うのよねー」
「…爪を飛ばしてくるだと?」
爪を飛ばせばその後すぐ新しい爪が生えようにも、そこには必ずタイムラグが発生するはずだ。
何やら閃いたダンテが、逢夏を小脇に抱え、フロストから距離をとった。
「え、きゃあ!
今言ったの聞いてなかったわけ!?」
「よォく聞いてた…ぜっ!!」
ダンテはわざとフロストに爪を飛ばさせると、リベリオンを振り回しながら、距離をとったはずのフロストの元へと突っ込んでいく。
タイムラグで爪が再生しきっていないフロストは、ダンテの渾身の一振りを諸に受ける事となった。
「っしゃあ!腕を吹っ飛ばした!!」
バキィ!氷で作られたフロストの腕が折れ、氷の結晶を撒き散らしながら遠くへ吹き飛んだ。
だがダンテの歓喜はたった一瞬。氷塊を生み出したフロストがその中に閉じこもり、自ら氷像と化したのだ。
「なんだこりゃ!?」
「あ、こいつら自ら氷に閉じこもって体力を回復してくるの言い忘れてた」
「おいおいおいそういうの言い忘れるなよ」
よく見れば確かに、中で腕が再構築されていっているのがわかる。
このままでは腕はおろか、せっかく削った体力まで回復されてしまう!
「ダンテ!完全回復までにそれ以上の攻撃を与えて氷像ごとぶっ飛ばせー!」
「簡単に言いやがる…。オラオラオラオラァ!Break down!」
逢夏の助言通りにダンテは動き、氷像となって動かない悪魔にリベリオンの集中攻撃を浴びせる。
フロストの回復速度とダンテの攻撃力、どちらが勝つかである。
「逢夏が相手にしてる方は大丈夫なんだろうな?」
「おふこーす!」
「ぃエ、ぉデまォる!!」
「守ってくれるってさ。この子も囮くらいにはなるでしょ」
「ォとぃ!?」
魔女本体の時には劣るが、今はこれでも悪魔の姿なのだ。器用に大刀を振り回してフロストとの鍔迫り合いを続ける逢夏。
一際大きく大刀を薙ぎ払うと、好機到来。相手のフロストが体勢を崩した。
フロストは後退し逃げようとするが、逢夏は逃さないとばかりにそれを追う。
が、好機に見えたそれは後退したフロストが逢夏の目の前へと、体を氷の粒へと変える事で瞬間移動し、一気に不利な状況へ変わった。
…少なくともダンテにはそう見えた。
「逢夏!!」
「あらー、瞬間移動してきたんだ」
「何のんきこいてやがる!逃げろよ!」
逢夏の目の前のフロストが、鋭い爪を振りかぶる。
相手にしていたフロストを倒し終えたダンテが叫ぶが、今から助けようにも間に合わない。トリックスターで移動しようにも遠すぎる。
ダンテが絶望的な表情を浮かべる中、逢夏の口角がにんまりと上がった。
「なーんてね」
攻撃を受けたはずの逢夏の姿は掻き消え、フロストから見て後方に現れていた。
「あんたが暗示で見たのは幻影の私よ。本物の私はピンピンしてまーす。
…そしてようこそ我が逆転結界へ」
空を切ってしまいよろめいたフロストだが、その場に縫いとめられたかのように動けなくなっていた。
結界に色がついて目に見えていたなら、逢夏のその『逆転結界』が敵を囲むようにまあるく展開しているのに気づけただろう。
逆転、つまりは中から外へ出る事が出来ぬ結界であり、中のみ攻撃が通るという事。
逢夏が大刀を素早い動きで振り下ろす。
「名付けて、次元斬・絶逢夏バージョン!」
「んな!?」
対象を何度にも渡り斬り刻むバージルの次元斬・絶が、容赦なくフロストを斬り、そして屠った。
幻影だという事すらダンテの理解を超えていたのに、加えてバージルの技使用。わき起こる疑問にダンテが声を上げるのも仕方ない。
「実はフロストが瞬間移動する前から幻影を見せてました!」
「マジか。オレも騙されたぜ…」
「ふふふ~!結界のスペシャリストな上、暗示にかけるのは得意なんだって言ったでしょ?」
大刀をこれまた長い鞘に納めながら、逢夏はあっけらかんと笑う。
「こっえー。オレ本気のお前だけは敵に回さないようにするわ。でも、結界についてはディーヴァのやつにもよォく教えてやってほしいところだけどな」
「機会があればね~」
悪魔化を解き、重いそれを持ってきた本人へ渡して辺りを見回す。
…よし、もう敵はゼロだ。
「そこまで強い悪魔じゃなかったが、文字数的に言うと結構使ったな」
「文字数とかメタい!
んー、私からすると、オールドファッションドーナツだと思ったらフレンチクルーラーだった時みたいな強さに感じたかな」
「歯ごたえがなかったってことか」
「ぼんォの借リぅ、むぃ!こpィ悪マ、ぁシ出ぃさぁィう使っあ!」
まだいたのか、逢夏から渡された大刀をヨイショヨイショと小さな体で運びながら悪魔が言う。
「本物借りるのは無理だから、コピー悪魔貸し出しサービス使ったんだってさ」
「どうりで弱かったわけだ。
でもレンタル悪魔なんてあるのかよ、おっそろしいなおい」
レンタル悪魔なんてサービスが存在する事も、本物ならばこれ以上に強かっただろう事も恐ろしくてたまらない。
「しっかし、疲れたわー。
ただでさえ、雪に足取られて疲れてイライラしてたのにさー」
「嬉々として突っ込んでったくせによく言うぜ…」
「余分な体力使ったからお腹すいたわ。……ダンテでも食べようかしら」
そう言ってダンテを上から下まで見定めるように見る逢夏。
お眼鏡には十分叶っているようで、舌舐めずりしている。
「おいおい、オレはディーヴァのモンだからダメだぜ」
「何言ってんの?そういう食べるじゃない。今回はお肉食べるだけよ。あんた半分人間なんだから」
「もっとダメだろおい!」
「冗談よ冗談、人間を食べるわけないじゃん」
「逢夏の冗談は冗談に聞こえねー」
何より目が笑ってなかったという……。
吹雪よりも冷たく鋭い殺気が2つ、ダンテと逢夏の元へと静かに降り立った。
氷の外殻に覆われたトカゲのような姿のこの悪魔、ダンテはまだ剣を交えたことのない種類である。
「なんだこの悪魔」
「あー。まだダンテは見たことないんだっけ。初出典は「DMC無印」のトカゲ型量産悪魔で、属性で言えば氷タイプなフロストってやつ~」
「微妙にメタい説明どーも」
相手は唸り声を上げ今にも飛びかかる体勢。しかし、こちらは迎え討とうにもピストルひとつ持っていない。不利だがはてさて。
「武器なしで倒せる算段は?」
「こういう雪山は氷タイプのフロストの庭みたいなもん。このままじゃ倒せそうにないので~…」
すぅ…逢夏が大きく息を吸って。
「悪魔ァ!聞こえてるなら、武器くらいお寄越し!でないと、後で虐めるわよ!!」
自身の姿を悪魔に変えつつ、逢夏が叫んだ。
逢夏の虐めは、受ける側から見れば拷問に等しい。
空に響いた逢夏の声に、風を切って落ち、雪面に突き刺さったのは、逢夏が魔女本体の姿の時に使っていた大刀と、ダンテのリベリオン。そして大刀の柄にくっ付いてきた悪魔の登場である。
「ンン~なじむ、実に!なじむ。やっぱ慣れた武器があると負ける気がしないぜ。ナイスだ逢夏」
「ふふ、これくらいのハンデは付けてもらわないと割に合わないからね」
自身の得物をそれぞれ手にし、臨戦体勢のフロストに向けて構えるダンテと逢夏。
「…でも、どうせならアグニやイフリートを持ってきてくれればもっと良かったんだけどねぇ?私の気持ちを読み取れぬ悪魔なんてやっぱりお仕置き決定!」
「ぴィ!?ォ死ぉキ、ァだゃダー!!」
結局、悪魔はお仕置き決定のようで、逢夏が悪どい顔で笑うのを悪魔は青ざめた表情で見ていた。
そして戦いは痺れを切らしたフロスト2体によって唐突に始まった。
雪煙を巻き上げ、爪を突き出して突進してくるフロスト。ダンテと逢夏は、左右に飛び退いて氷の剣山や絶対零度の爪の猛攻を受け流し、逆に斬りかかった。
大したダメージは追わせられなかったが、これで逢夏に相手への対策を聞ける。
「思った通り、近づいて爪攻撃してくんのか。逢夏、あいつらの攻撃手段はこんだけ?」
「そんなわけないじゃーん。
フロストは距離をとると氷の爪をミサイルのように飛ばしてきたり、冷凍ビーム発射してくるのよ。そゆとこ、運動能力が高いだけのブレイドとは違うのよねー」
「…爪を飛ばしてくるだと?」
爪を飛ばせばその後すぐ新しい爪が生えようにも、そこには必ずタイムラグが発生するはずだ。
何やら閃いたダンテが、逢夏を小脇に抱え、フロストから距離をとった。
「え、きゃあ!
今言ったの聞いてなかったわけ!?」
「よォく聞いてた…ぜっ!!」
ダンテはわざとフロストに爪を飛ばさせると、リベリオンを振り回しながら、距離をとったはずのフロストの元へと突っ込んでいく。
タイムラグで爪が再生しきっていないフロストは、ダンテの渾身の一振りを諸に受ける事となった。
「っしゃあ!腕を吹っ飛ばした!!」
バキィ!氷で作られたフロストの腕が折れ、氷の結晶を撒き散らしながら遠くへ吹き飛んだ。
だがダンテの歓喜はたった一瞬。氷塊を生み出したフロストがその中に閉じこもり、自ら氷像と化したのだ。
「なんだこりゃ!?」
「あ、こいつら自ら氷に閉じこもって体力を回復してくるの言い忘れてた」
「おいおいおいそういうの言い忘れるなよ」
よく見れば確かに、中で腕が再構築されていっているのがわかる。
このままでは腕はおろか、せっかく削った体力まで回復されてしまう!
「ダンテ!完全回復までにそれ以上の攻撃を与えて氷像ごとぶっ飛ばせー!」
「簡単に言いやがる…。オラオラオラオラァ!Break down!」
逢夏の助言通りにダンテは動き、氷像となって動かない悪魔にリベリオンの集中攻撃を浴びせる。
フロストの回復速度とダンテの攻撃力、どちらが勝つかである。
「逢夏が相手にしてる方は大丈夫なんだろうな?」
「おふこーす!」
「ぃエ、ぉデまォる!!」
「守ってくれるってさ。この子も囮くらいにはなるでしょ」
「ォとぃ!?」
魔女本体の時には劣るが、今はこれでも悪魔の姿なのだ。器用に大刀を振り回してフロストとの鍔迫り合いを続ける逢夏。
一際大きく大刀を薙ぎ払うと、好機到来。相手のフロストが体勢を崩した。
フロストは後退し逃げようとするが、逢夏は逃さないとばかりにそれを追う。
が、好機に見えたそれは後退したフロストが逢夏の目の前へと、体を氷の粒へと変える事で瞬間移動し、一気に不利な状況へ変わった。
…少なくともダンテにはそう見えた。
「逢夏!!」
「あらー、瞬間移動してきたんだ」
「何のんきこいてやがる!逃げろよ!」
逢夏の目の前のフロストが、鋭い爪を振りかぶる。
相手にしていたフロストを倒し終えたダンテが叫ぶが、今から助けようにも間に合わない。トリックスターで移動しようにも遠すぎる。
ダンテが絶望的な表情を浮かべる中、逢夏の口角がにんまりと上がった。
「なーんてね」
攻撃を受けたはずの逢夏の姿は掻き消え、フロストから見て後方に現れていた。
「あんたが暗示で見たのは幻影の私よ。本物の私はピンピンしてまーす。
…そしてようこそ我が逆転結界へ」
空を切ってしまいよろめいたフロストだが、その場に縫いとめられたかのように動けなくなっていた。
結界に色がついて目に見えていたなら、逢夏のその『逆転結界』が敵を囲むようにまあるく展開しているのに気づけただろう。
逆転、つまりは中から外へ出る事が出来ぬ結界であり、中のみ攻撃が通るという事。
逢夏が大刀を素早い動きで振り下ろす。
「名付けて、次元斬・絶逢夏バージョン!」
「んな!?」
対象を何度にも渡り斬り刻むバージルの次元斬・絶が、容赦なくフロストを斬り、そして屠った。
幻影だという事すらダンテの理解を超えていたのに、加えてバージルの技使用。わき起こる疑問にダンテが声を上げるのも仕方ない。
「実はフロストが瞬間移動する前から幻影を見せてました!」
「マジか。オレも騙されたぜ…」
「ふふふ~!結界のスペシャリストな上、暗示にかけるのは得意なんだって言ったでしょ?」
大刀をこれまた長い鞘に納めながら、逢夏はあっけらかんと笑う。
「こっえー。オレ本気のお前だけは敵に回さないようにするわ。でも、結界についてはディーヴァのやつにもよォく教えてやってほしいところだけどな」
「機会があればね~」
悪魔化を解き、重いそれを持ってきた本人へ渡して辺りを見回す。
…よし、もう敵はゼロだ。
「そこまで強い悪魔じゃなかったが、文字数的に言うと結構使ったな」
「文字数とかメタい!
んー、私からすると、オールドファッションドーナツだと思ったらフレンチクルーラーだった時みたいな強さに感じたかな」
「歯ごたえがなかったってことか」
「ぼんォの借リぅ、むぃ!こpィ悪マ、ぁシ出ぃさぁィう使っあ!」
まだいたのか、逢夏から渡された大刀をヨイショヨイショと小さな体で運びながら悪魔が言う。
「本物借りるのは無理だから、コピー悪魔貸し出しサービス使ったんだってさ」
「どうりで弱かったわけだ。
でもレンタル悪魔なんてあるのかよ、おっそろしいなおい」
レンタル悪魔なんてサービスが存在する事も、本物ならばこれ以上に強かっただろう事も恐ろしくてたまらない。
「しっかし、疲れたわー。
ただでさえ、雪に足取られて疲れてイライラしてたのにさー」
「嬉々として突っ込んでったくせによく言うぜ…」
「余分な体力使ったからお腹すいたわ。……ダンテでも食べようかしら」
そう言ってダンテを上から下まで見定めるように見る逢夏。
お眼鏡には十分叶っているようで、舌舐めずりしている。
「おいおい、オレはディーヴァのモンだからダメだぜ」
「何言ってんの?そういう食べるじゃない。今回はお肉食べるだけよ。あんた半分人間なんだから」
「もっとダメだろおい!」
「冗談よ冗談、人間を食べるわけないじゃん」
「逢夏の冗談は冗談に聞こえねー」
何より目が笑ってなかったという……。