御神籤 十枚目
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「ふぁー!すごいっ!
美味しそう!ねっ?ディーヴァちゃん!」
「うんっ。すっごいね!
料理もそうだけど小皿も可愛いし、綺麗!」
すっかり日も落ち、気がつけば夕食の時間。
部屋に次々と運ばれる品々にディーヴァと逢夏の目がキラキラと輝く。
前菜から始まり、吸い物、造り、煮物、焼き物…と会席料理が続くのだが…。
「逢夏、これ。」
「むっ。
ネロったらまた好き嫌いして、ちゃんと自分で食べなさい。」
「いやだ。
好きな奴が美味しく食べた方が料理も浮かばれるだろ。」
「またそんな屁理屈を…。」
意外にもというか、次々とネロは逢夏の器に自分の嫌いなものを乗せていく。
そんな2人を見てディーヴァは楽しそうに笑い、隣で箸に苦戦するダンテを見た。
「ダンテは今の所は嫌いなものない?」
「ん?ねぇ…かな。
ただこいつがさぁ、難しいんだよな。」
久しく見た神妙な面持ちがまさか食事の場なんて。
なんとなくダンテらしいとディーヴァはクスクスと小さく声を漏らしながらダンテの手を取り、箸を正しい位置で握らせた。
そんなこんなで楽し気な雰囲気のまま食事の時間も過ぎると、今度はやはり、あの時間。
「ディーヴァちゃん、背中流してあげよっか?」
「い、いいよぉ!自分でできるもん!」
「えへへー、遠慮しない!」
「遠慮じゃないってば~!」
お腹が少し苦しいけれど、せっかく温泉に来たのだからやっぱり入っておきたいと思うのが乙女心というものなのか。
食事時に頼んだ酒にすっかり酔ってしまった男2人を置いて、ディーヴァと逢夏は大浴場へと来ていた。
併設された露天風呂に出るとすぐそこまで真っ白な雪が積もり、空に輝く月明かりを淡く反射し、温泉の湯けむりと相まって幻想的だった。
肩まで湯船にどっぷりと浸かり、縁に頭を預ける逢夏が大きくため息をつく。
「いやぁ、極楽極楽。」
「…悪魔が極楽って、なんか変だね。」
「あれぇ…案外ディーヴァちゃんもいうようになったね。」
カラカラと笑い声を上げた逢夏は不意にディーヴァの顔にお湯をかける。
驚き、ひっくり返りそうになったディーヴァはなんとか持ちこたえると頬を膨らましながら仕返しにと両手で湯を掬った…が、またそのタイミングをずらすようにもう一度湯をかけられる。
「もうっ!逢夏!?」
「ごめんごめん。楽しくてつい…。
最近ね、自分が悪魔だって自覚してから特になんだけど…、なんかこう、自制が効きにくいっていうか…ね。
欲求に忠実になったというか。」
そもそもディーヴァちゃんが隙だらけなのが悪いんだよ。
だからダンテにいいようにされちゃうんだ!
とふざけたように責任転嫁を始める逢夏。
しかしそのあと言いにくそうに急に口ごもった。
「いいなぁ、ディーヴァちゃんは。」
「え?…何が?」
「いろいろと!
…やっぱりね、長生きしてるといろんな物が手に取るようにわかってくるわけで。
なんかもっと純粋に、好きな人と一緒にいたいというか。
その点でディーヴァちゃんが羨ましくなっただけ。」
「逢夏…。
あの、あのね、あたしはその…経験豊富なのもいいとおも…」
「ねぇ、ディーヴァちゃん。」
「な、なに?」
せっかくというわけではないがディーヴァがなんとか一生懸命フォローの言葉をかけようとしていたその時。
その言葉を邪魔したのは他ならない逢夏。
その表情は悪戯っぽく、口元は怪し気につり上げられている。
非常に見覚えのある表情。
人間に化けた悪魔は悪戯したい時、必ずこんな表情をするのだろうか。
1日として見ない日はないのではないかと思う、彼によく似た表情に思わず身構える。
と…
「お姉さんに聞きたいことなぁい?」
「ふぇ?え…、えと。何もない…よ?」
「本当にぃ?」
「ほ、本当に。」
「それなら、…聞いてみたくなぁい?
今、お姉さん…すっごくいい気分。」
「な、何をかな?」
少しずつ、ほんの少しずつ、天使は知らず識らずのうちに悪魔の甘言にハマっていく。
その様子に楽しそうに笑って、逢夏はゆっくりと口を開く。
「悪魔ですら永遠に逃れられない…あまぁい誘惑の方法、だよ。」
------------------------------------------------
所変わってここは女風呂とは少し離れたところに併設された男風呂。
酔いに任せてダンテとネロは風呂に浸かっていた。
酔っているのにお風呂はだめ!
そう注意する2人がいないのだから、仕方ないといえば仕方ないが、そもそも悪魔の血が流れる2人、このくらい酔ってるうちにも入らないのかもしれない。
だからなのか、特にネロが嫌な顔をして明後日の方を見る。
「どーした、ネロ。
眉間にシワなんか寄せやがって…どっかの誰かにそっくりだな。」
「誰にそっくりだって?
……っ、まぁ今はそんなことなんかよりさ、嫌な予感するんだよなぁ。」
「嫌な予感?」
ダンテの方を向いたネロは目を細めて、何か指折り数え出す。
「酒、あんたは何本あけた?」
「オレ?
あー…、んー?徳利っての?あれが3本とワイン1本だな。
そういうお前は?」
「俺も熱燗2本。
…でさ、その、……机にあったが徳利がな6本だったと思うんだけど。」
「…1本多いって?」
「そ、誰が飲んだと思う?」
「誰って、そりゃ…。」
ディーヴァが飲むわけないだろう。
飲めないことはないかもしれないが、熱燗1本空けるなんて無理に決まってる。
と言いかけて、ダンテは湯船に浸かってるにもかかわらず背筋が寒くなった。
「おい待て。それで嫌な予感って。
あいつ…酒癖悪いなんてこと、ないよな?」
「言いたかないが、…いい感じで酔った状況を放置すると相当質が悪い。」
困ったな。と他人事にしたいかのように目を逸らしながら放たれた言葉にダンテは素早く立ち上がる。
「お前っ!そういうことは早く言え、早く!!」
「仕方ないだろ。
…多分大丈夫だって、少し猥談始めるだけだから。」
「質悪すぎるだろ、おい!
ディーヴァが湯じゃなくて話で知恵熱起こして逆上せたらどうしてくれんだ!?」
悪魔の猥談なんてそんな楽しs…、いやいやそんな刺激の強そうなもの聞いたら純粋無垢なディーヴァが汚れる!
と、大慌てなダンテにネロは面倒臭そうに目を眇め、やれやれとため息をつく。
「じゃあ止めさせようか?命令ならいつでも届くけど。」
命令ならどこにだって届く。
そんな久しぶりの設定にダンテはピタリと止まるとネロを凝視する。
その間にも"どうする?"と首をかしげるネロ。
そしてダンテはというと。
「いや、別にいい。」
何を思ったか静かに湯に浸かり直した。
「どっちだよ、あんたさ。
心配なんじゃないのかよ。」
「心配だが、それはそれで美味しい話かと思ってな。」
「なんだそれ。」
こいつの考えることは逢夏と同じくらいわからない。
そうネロは静かにまた大きなため息をついた。
美味しそう!ねっ?ディーヴァちゃん!」
「うんっ。すっごいね!
料理もそうだけど小皿も可愛いし、綺麗!」
すっかり日も落ち、気がつけば夕食の時間。
部屋に次々と運ばれる品々にディーヴァと逢夏の目がキラキラと輝く。
前菜から始まり、吸い物、造り、煮物、焼き物…と会席料理が続くのだが…。
「逢夏、これ。」
「むっ。
ネロったらまた好き嫌いして、ちゃんと自分で食べなさい。」
「いやだ。
好きな奴が美味しく食べた方が料理も浮かばれるだろ。」
「またそんな屁理屈を…。」
意外にもというか、次々とネロは逢夏の器に自分の嫌いなものを乗せていく。
そんな2人を見てディーヴァは楽しそうに笑い、隣で箸に苦戦するダンテを見た。
「ダンテは今の所は嫌いなものない?」
「ん?ねぇ…かな。
ただこいつがさぁ、難しいんだよな。」
久しく見た神妙な面持ちがまさか食事の場なんて。
なんとなくダンテらしいとディーヴァはクスクスと小さく声を漏らしながらダンテの手を取り、箸を正しい位置で握らせた。
そんなこんなで楽し気な雰囲気のまま食事の時間も過ぎると、今度はやはり、あの時間。
「ディーヴァちゃん、背中流してあげよっか?」
「い、いいよぉ!自分でできるもん!」
「えへへー、遠慮しない!」
「遠慮じゃないってば~!」
お腹が少し苦しいけれど、せっかく温泉に来たのだからやっぱり入っておきたいと思うのが乙女心というものなのか。
食事時に頼んだ酒にすっかり酔ってしまった男2人を置いて、ディーヴァと逢夏は大浴場へと来ていた。
併設された露天風呂に出るとすぐそこまで真っ白な雪が積もり、空に輝く月明かりを淡く反射し、温泉の湯けむりと相まって幻想的だった。
肩まで湯船にどっぷりと浸かり、縁に頭を預ける逢夏が大きくため息をつく。
「いやぁ、極楽極楽。」
「…悪魔が極楽って、なんか変だね。」
「あれぇ…案外ディーヴァちゃんもいうようになったね。」
カラカラと笑い声を上げた逢夏は不意にディーヴァの顔にお湯をかける。
驚き、ひっくり返りそうになったディーヴァはなんとか持ちこたえると頬を膨らましながら仕返しにと両手で湯を掬った…が、またそのタイミングをずらすようにもう一度湯をかけられる。
「もうっ!逢夏!?」
「ごめんごめん。楽しくてつい…。
最近ね、自分が悪魔だって自覚してから特になんだけど…、なんかこう、自制が効きにくいっていうか…ね。
欲求に忠実になったというか。」
そもそもディーヴァちゃんが隙だらけなのが悪いんだよ。
だからダンテにいいようにされちゃうんだ!
とふざけたように責任転嫁を始める逢夏。
しかしそのあと言いにくそうに急に口ごもった。
「いいなぁ、ディーヴァちゃんは。」
「え?…何が?」
「いろいろと!
…やっぱりね、長生きしてるといろんな物が手に取るようにわかってくるわけで。
なんかもっと純粋に、好きな人と一緒にいたいというか。
その点でディーヴァちゃんが羨ましくなっただけ。」
「逢夏…。
あの、あのね、あたしはその…経験豊富なのもいいとおも…」
「ねぇ、ディーヴァちゃん。」
「な、なに?」
せっかくというわけではないがディーヴァがなんとか一生懸命フォローの言葉をかけようとしていたその時。
その言葉を邪魔したのは他ならない逢夏。
その表情は悪戯っぽく、口元は怪し気につり上げられている。
非常に見覚えのある表情。
人間に化けた悪魔は悪戯したい時、必ずこんな表情をするのだろうか。
1日として見ない日はないのではないかと思う、彼によく似た表情に思わず身構える。
と…
「お姉さんに聞きたいことなぁい?」
「ふぇ?え…、えと。何もない…よ?」
「本当にぃ?」
「ほ、本当に。」
「それなら、…聞いてみたくなぁい?
今、お姉さん…すっごくいい気分。」
「な、何をかな?」
少しずつ、ほんの少しずつ、天使は知らず識らずのうちに悪魔の甘言にハマっていく。
その様子に楽しそうに笑って、逢夏はゆっくりと口を開く。
「悪魔ですら永遠に逃れられない…あまぁい誘惑の方法、だよ。」
------------------------------------------------
所変わってここは女風呂とは少し離れたところに併設された男風呂。
酔いに任せてダンテとネロは風呂に浸かっていた。
酔っているのにお風呂はだめ!
そう注意する2人がいないのだから、仕方ないといえば仕方ないが、そもそも悪魔の血が流れる2人、このくらい酔ってるうちにも入らないのかもしれない。
だからなのか、特にネロが嫌な顔をして明後日の方を見る。
「どーした、ネロ。
眉間にシワなんか寄せやがって…どっかの誰かにそっくりだな。」
「誰にそっくりだって?
……っ、まぁ今はそんなことなんかよりさ、嫌な予感するんだよなぁ。」
「嫌な予感?」
ダンテの方を向いたネロは目を細めて、何か指折り数え出す。
「酒、あんたは何本あけた?」
「オレ?
あー…、んー?徳利っての?あれが3本とワイン1本だな。
そういうお前は?」
「俺も熱燗2本。
…でさ、その、……机にあったが徳利がな6本だったと思うんだけど。」
「…1本多いって?」
「そ、誰が飲んだと思う?」
「誰って、そりゃ…。」
ディーヴァが飲むわけないだろう。
飲めないことはないかもしれないが、熱燗1本空けるなんて無理に決まってる。
と言いかけて、ダンテは湯船に浸かってるにもかかわらず背筋が寒くなった。
「おい待て。それで嫌な予感って。
あいつ…酒癖悪いなんてこと、ないよな?」
「言いたかないが、…いい感じで酔った状況を放置すると相当質が悪い。」
困ったな。と他人事にしたいかのように目を逸らしながら放たれた言葉にダンテは素早く立ち上がる。
「お前っ!そういうことは早く言え、早く!!」
「仕方ないだろ。
…多分大丈夫だって、少し猥談始めるだけだから。」
「質悪すぎるだろ、おい!
ディーヴァが湯じゃなくて話で知恵熱起こして逆上せたらどうしてくれんだ!?」
悪魔の猥談なんてそんな楽しs…、いやいやそんな刺激の強そうなもの聞いたら純粋無垢なディーヴァが汚れる!
と、大慌てなダンテにネロは面倒臭そうに目を眇め、やれやれとため息をつく。
「じゃあ止めさせようか?命令ならいつでも届くけど。」
命令ならどこにだって届く。
そんな久しぶりの設定にダンテはピタリと止まるとネロを凝視する。
その間にも"どうする?"と首をかしげるネロ。
そしてダンテはというと。
「いや、別にいい。」
何を思ったか静かに湯に浸かり直した。
「どっちだよ、あんたさ。
心配なんじゃないのかよ。」
「心配だが、それはそれで美味しい話かと思ってな。」
「なんだそれ。」
こいつの考えることは逢夏と同じくらいわからない。
そうネロは静かにまた大きなため息をついた。