ダイススロー 10回目
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ダンテがゆっくりと倒れていく。
制限時間はたった1時間しかない。
『解ジュほぉほーしりタィやつゥ、2ヵイにいどゥすル!』
解呪方法の知りたい者は2階に移動し、探せ…ということらしい。
悪魔は続けて
ヒントもいっぱいあるよ!多分ね!
と、ディーヴァだけに追加した。
悪魔の方もディーヴァしか探さないのを知っているかのようだった。
案の定、移動したのはディーヴァのみ。
ネロと逢夏は、ぷい、と背を向けたまま壁の方を向いていた。
ディーヴァは一瞬悲しそうにネロと逢夏を見ると、倒れたままのダンテを寝苦しくないような体制に直してやった。
そして名残惜しそうに
「…待ってて」
そう呟き2階に単身、乗り込んだのである。
***
元は、ネロと逢夏の自室や寝室などが並んでいた2階。
今現在のそこには、1つの重厚な扉のみが存在を主張していた。
重々しい扉を開け中に入ると、大図書館が広がっている。
大英図書館まではいかなくとも、それに匹敵するくらい大きな図書館だ。
その広さに臆する暇なく、すぐに必死に探し出すディーヴァ。
ネロと逢夏は本気で参加しないつもりか、なかなか上がってこない。
頼れるのは自分のみだ。
「ダンテを死なせるなんて絶対にいや!」
ある程度目星はつけていた。
解呪。
ならば、呪術、悪魔関連、宗教関連…その辺りが必要なはず。
そして解毒。
毒を飲んだのなら、なんといっても医学書や毒についての書籍を漁るしかない。
ディーヴァは目星をつけていたコーナーを探しだし、これかな?と思った書籍を片っ端からたくさん抱える。
「よい、しょっ!」
かなり重いし、こんなに1人じゃ読めない。
視界が涙でじわりと揺らめくディーヴァは、閲覧用の長テーブルに書籍を置く。
まばたきで涙を取り除いたディーヴァの目に、その上に置かれていた物が映った。
「何これ…」
およそ図書館には似つかわしくない物だ。
グラスが3つに、シェーカー、マドラー。
ロックアイスの入ったアイスペールに、メジャーカップ。
そして様々な色と形をしたボトル。
そのボトルには『お酒』の表記がされている物が多い。
おかしい。
先程見た時には絶対になかった。
「さっきまでなかったのにいつのまに…」
ということは、悪魔がおいていった物に違いない。
何か他にヒントがないか探す。
するとやはり、一枚羊皮紙がペラリと置いてあった。
「『ぢしぃン、血マみレノぉンな、天シのくちズゥヶ、ミィィィっつゥぃレル』
…どうしよう、何て書いてあるかわかんないよ」
これは『地震、血まみれの女、天使の口付け、3つ淹れる』と書いてあるのだが、いかんせん、ただ天使の血が流れているだけのディーヴァには読むことが出来なかった。
やっぱり1人じゃダメ…見つけられっこない!
逢夏にしかこれを上手く解読できないとわかるやいなや、ディーヴァは扉を出て階下へ急ごうとした。
「きゃ!」
「わあっ」
扉の外には逢夏がいた。
そして逢夏は、部屋を出ようとするディーヴァと正面衝突した。
ああ言った手前、表立っては協力できなかったのだが、気になった逢夏は、そろりと様子を見に来ていたのだ。
もちろんその後ろからはネロも、である。
しばしお互いの顔を見ていたネロと逢夏が、ディーヴァの頬に涙の流れていた跡があるのに気がつく。
その涙は尚も目に溜まり続けている。
ばつの悪いような顔をするネロと逢夏。
ダンテはともかく、ディーヴァを泣かせたくてこうしたわけじゃない。
悪いことをした気分だった。
「あ…その…」
「ごめんな、ディーヴァ」
「いいの。
ダンテがやるはずないけど、証拠がないんだもん、しょうがないよね…。
でも、逢夏…お願いだから助けて。
どんなことをしたとしても、ダンテはあたしの大事な人なの。
逢夏にとってのネロ、ネロにとっての逢夏と同じ…」
「うん、わかるよ。
だから助ける…いいよね、ネロ?」
「ああ、もちろんだ」
「よかった…ありがと逢夏、ネロ」
ほっとしたディーヴァは今度は嬉しさからくる涙を流す。
逢夏は追加にと発言した。
「でもね、勘違いはしないでほしいんだけど、ダンテのためじゃないよ。
ディーヴァちゃんのためだからね!」
こうして、あまりに必死なディーヴァを気の毒に思い、共に探すことにした逢夏とネロだった。
制限時間はたった1時間しかない。
『解ジュほぉほーしりタィやつゥ、2ヵイにいどゥすル!』
解呪方法の知りたい者は2階に移動し、探せ…ということらしい。
悪魔は続けて
ヒントもいっぱいあるよ!多分ね!
と、ディーヴァだけに追加した。
悪魔の方もディーヴァしか探さないのを知っているかのようだった。
案の定、移動したのはディーヴァのみ。
ネロと逢夏は、ぷい、と背を向けたまま壁の方を向いていた。
ディーヴァは一瞬悲しそうにネロと逢夏を見ると、倒れたままのダンテを寝苦しくないような体制に直してやった。
そして名残惜しそうに
「…待ってて」
そう呟き2階に単身、乗り込んだのである。
***
元は、ネロと逢夏の自室や寝室などが並んでいた2階。
今現在のそこには、1つの重厚な扉のみが存在を主張していた。
重々しい扉を開け中に入ると、大図書館が広がっている。
大英図書館まではいかなくとも、それに匹敵するくらい大きな図書館だ。
その広さに臆する暇なく、すぐに必死に探し出すディーヴァ。
ネロと逢夏は本気で参加しないつもりか、なかなか上がってこない。
頼れるのは自分のみだ。
「ダンテを死なせるなんて絶対にいや!」
ある程度目星はつけていた。
解呪。
ならば、呪術、悪魔関連、宗教関連…その辺りが必要なはず。
そして解毒。
毒を飲んだのなら、なんといっても医学書や毒についての書籍を漁るしかない。
ディーヴァは目星をつけていたコーナーを探しだし、これかな?と思った書籍を片っ端からたくさん抱える。
「よい、しょっ!」
かなり重いし、こんなに1人じゃ読めない。
視界が涙でじわりと揺らめくディーヴァは、閲覧用の長テーブルに書籍を置く。
まばたきで涙を取り除いたディーヴァの目に、その上に置かれていた物が映った。
「何これ…」
およそ図書館には似つかわしくない物だ。
グラスが3つに、シェーカー、マドラー。
ロックアイスの入ったアイスペールに、メジャーカップ。
そして様々な色と形をしたボトル。
そのボトルには『お酒』の表記がされている物が多い。
おかしい。
先程見た時には絶対になかった。
「さっきまでなかったのにいつのまに…」
ということは、悪魔がおいていった物に違いない。
何か他にヒントがないか探す。
するとやはり、一枚羊皮紙がペラリと置いてあった。
「『ぢしぃン、血マみレノぉンな、天シのくちズゥヶ、ミィィィっつゥぃレル』
…どうしよう、何て書いてあるかわかんないよ」
これは『地震、血まみれの女、天使の口付け、3つ淹れる』と書いてあるのだが、いかんせん、ただ天使の血が流れているだけのディーヴァには読むことが出来なかった。
やっぱり1人じゃダメ…見つけられっこない!
逢夏にしかこれを上手く解読できないとわかるやいなや、ディーヴァは扉を出て階下へ急ごうとした。
「きゃ!」
「わあっ」
扉の外には逢夏がいた。
そして逢夏は、部屋を出ようとするディーヴァと正面衝突した。
ああ言った手前、表立っては協力できなかったのだが、気になった逢夏は、そろりと様子を見に来ていたのだ。
もちろんその後ろからはネロも、である。
しばしお互いの顔を見ていたネロと逢夏が、ディーヴァの頬に涙の流れていた跡があるのに気がつく。
その涙は尚も目に溜まり続けている。
ばつの悪いような顔をするネロと逢夏。
ダンテはともかく、ディーヴァを泣かせたくてこうしたわけじゃない。
悪いことをした気分だった。
「あ…その…」
「ごめんな、ディーヴァ」
「いいの。
ダンテがやるはずないけど、証拠がないんだもん、しょうがないよね…。
でも、逢夏…お願いだから助けて。
どんなことをしたとしても、ダンテはあたしの大事な人なの。
逢夏にとってのネロ、ネロにとっての逢夏と同じ…」
「うん、わかるよ。
だから助ける…いいよね、ネロ?」
「ああ、もちろんだ」
「よかった…ありがと逢夏、ネロ」
ほっとしたディーヴァは今度は嬉しさからくる涙を流す。
逢夏は追加にと発言した。
「でもね、勘違いはしないでほしいんだけど、ダンテのためじゃないよ。
ディーヴァちゃんのためだからね!」
こうして、あまりに必死なディーヴァを気の毒に思い、共に探すことにした逢夏とネロだった。