ダイススロー 9回目
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頬に激しくも鈍い痛みを感じ、ダンテが目を覚ますとそこには烈火のごとく怒るネロが拳を握り、すぐ側にいた。
何事かと問う前に左頬が熱く感じて、口の中に鉄の味が広がる。
殴られたのだと気付くのにそう時間はいらなかった。
「…な゛ぁっ、…テ、メェ…いきなり何、しやがる!」
「何しやがる、だぁ!?
さっきまであれだけ煽っておいて今度はしらばっくれる気か!?
っざけんじゃねぇよ!てめぇが何をやったか分からねぇとは言わせねぇからな!」
「何、した?」
視線だけを寄越して再び見渡すリビング。
テーブルの側で大声を上げて泣きじゃくる逢夏と、必死にネロの腕を押さえ、止めようとしているディーヴァ。
そして何より
…テーブルの端、空の割れた瓶。
その途端、フラッシュバックする光景は気を失う前。
魔除けと魔封じの瓶が割れた。
赤い結晶が宙を舞った瞬間、理性も吹き飛んだ。
手を伸ばして、赤い結晶を拾って…
それから…どうした?
「逢夏…!?」
ネロの声に再び現実に引き戻されたダンテがもう一度目の前に視線を移す。
先ほどまでいたネロを押しやり、代わりにそこには目の周りを真っ赤に泣きはらした逢夏がいた。
肩のあたりに手を置かれ、手が白くなるほど力を込めて服を握ると壁へと抑え込まれた。
見上げてくる茶色は、暗い憎悪の瞳。
「返してよ…。
私の大切な…、何よりも…大切な…。」
「逢夏、待って!
ダンテは…!」
「うるさいっ!
返して、……返して!!!
ネロとの約束が…、私が…元に戻る為の大切なものっ…!
返してよ……返してぇぇ!」
服から手を離し、握りこぶしを作ると、胸を強く何度も叩く逢夏。
ディーヴァが止めに入るも、それを撥ねのけ止めることをしなかった。
するとそこに場違いな明るい声が響く。
『ぉマいラ、何シてルぅ?
んンぅ?モしカシてェ、なヵまわレィ!!?
デぇモ、ざぁんネェん!ダぃススろーぉ時ヵん!!
ダゐす、振ルぅ!!!』
悪魔が宣言するなり、ダンテの手の中に現れるダイス。
嵌められたのだと気付いたダンテが睨むと悪魔は今まで通り、つまり先ほどとは違う無邪気な笑みで返した。
何事かと問う前に左頬が熱く感じて、口の中に鉄の味が広がる。
殴られたのだと気付くのにそう時間はいらなかった。
「…な゛ぁっ、…テ、メェ…いきなり何、しやがる!」
「何しやがる、だぁ!?
さっきまであれだけ煽っておいて今度はしらばっくれる気か!?
っざけんじゃねぇよ!てめぇが何をやったか分からねぇとは言わせねぇからな!」
「何、した?」
視線だけを寄越して再び見渡すリビング。
テーブルの側で大声を上げて泣きじゃくる逢夏と、必死にネロの腕を押さえ、止めようとしているディーヴァ。
そして何より
…テーブルの端、空の割れた瓶。
その途端、フラッシュバックする光景は気を失う前。
魔除けと魔封じの瓶が割れた。
赤い結晶が宙を舞った瞬間、理性も吹き飛んだ。
手を伸ばして、赤い結晶を拾って…
それから…どうした?
「逢夏…!?」
ネロの声に再び現実に引き戻されたダンテがもう一度目の前に視線を移す。
先ほどまでいたネロを押しやり、代わりにそこには目の周りを真っ赤に泣きはらした逢夏がいた。
肩のあたりに手を置かれ、手が白くなるほど力を込めて服を握ると壁へと抑え込まれた。
見上げてくる茶色は、暗い憎悪の瞳。
「返してよ…。
私の大切な…、何よりも…大切な…。」
「逢夏、待って!
ダンテは…!」
「うるさいっ!
返して、……返して!!!
ネロとの約束が…、私が…元に戻る為の大切なものっ…!
返してよ……返してぇぇ!」
服から手を離し、握りこぶしを作ると、胸を強く何度も叩く逢夏。
ディーヴァが止めに入るも、それを撥ねのけ止めることをしなかった。
するとそこに場違いな明るい声が響く。
『ぉマいラ、何シてルぅ?
んンぅ?モしカシてェ、なヵまわレィ!!?
デぇモ、ざぁんネェん!ダぃススろーぉ時ヵん!!
ダゐす、振ルぅ!!!』
悪魔が宣言するなり、ダンテの手の中に現れるダイス。
嵌められたのだと気付いたダンテが睨むと悪魔は今まで通り、つまり先ほどとは違う無邪気な笑みで返した。