ダイススロー 9回目
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
片付けも終わって皆集合のリビング。
とはいえ今度は順繰りにバスタイムと相なっている時分だった。
「逢夏、一緒に入るか?」
「入りません!」
「…いっつも思ってるけどさ、そんな即答しなくたっていいだろ?
昨日だって俺が入れてやっ…」
「わー!わーーー!!
言わないで恥ずかしいでしょ!?」
見せつけられているのだろうか?
とダンテとディーヴァが思う中、バスルームに向かったネロを除いて、リビング内の人数が4人から3人となる。
するとなぜか静かになるリビング。
話題が無い…わけではないのだが、どうも話し辛い空気が今のリビングには漂っていた。
けれどそこに
「逢夏。
あのね、聞きたいことあるんだけど。」
「なあに?」
「さっき、ネロにアルバムを見せてもらったんだけどね。
その…収めようとした時にちょっと、瓶を落としちゃって。」
ごめんね?
でも、瓶も中身も無事だったから安心して?
…と、ディーヴァが続けようとした時だった。
サァッと逢夏の顔が青ざめる。
「え…?
大丈夫!?怪我してない!?
中身を触ったりしてないよね!?」
「きゃっ!
だ、大丈夫だよ!
瓶も割れてないし、中身も無事だったよ。
その…ごめんなさい。そんなに、…大切なものだった?」
あまりの剣幕に恐る恐る問いかけるディーヴァ。
そんなディーヴァの表情を見た所為か、ハッと我に返ったように逢夏はぎこちなくもいつもの笑みを浮かべた。
「ごめんね、いきなり大きな声出して。
怪我してないなら…いいの。」
「逢夏?」
「ディーヴァちゃんはやっぱり天使なんだね。
これ、気になってたんだ。」
徐に立ち上がった逢夏は棚から瓶を取ってテーブルまで戻ってくる。
なんだなんだと寄ってきたダンテと共にディーヴァは再びその小瓶を覗きこんだ。
そこに響く、小さな驚きの声。
「これ…まさか悪魔の血か?」
「悪魔の、血?
え、でも…ダンテが悪魔を倒したあとにこんなの見たことないよ。」
「そうなの、ていうのもね、通常なら悪魔の血って蒸発しちゃうんだって。
これみたいに結晶化することは極偶に有るみたいだけど、液状の形ならほぼ奇跡ってネロが言ってた。」
結晶も十分稀少な所為であっちこっちオークションに出されていることがあって大変なんだけど。
と逢夏は苦笑して話を続ける。
「これはただの悪魔の血の結晶じゃなくて、元々私の主だった…私の感情や記憶を奪った悪魔の血と…私の血が混ざったものなの。
諸々省いちゃうけど、とにかく…私が私に戻る為の掛け替えのない大切なものなんだ。」
魔封じと魔よけのお呪いがされた瓶に入れているから今は安心だけれど
そうでもない時に欠片を手にすると何があるか分からないし、失くすと困るから見つけたとしても触っちゃダメだよ?
優しげな口調ながらその実厳しく、ここに来て初めての禁止事項を設けた逢夏は瓶を握りしめると何処かに小走りで去ってしまう。
小瓶を隠しに行ってしまったのだろうと想像は簡単だった。
「大変…なんだね。」
「そういう体質なんだ、仕方ない。
…で済ませられることじゃねぇよな。」
そう言いながら
ダンテもディーヴァも決して他人事とは思えなかった。
特に、同じく悪魔に虐げられる側の者であるディーヴァにとっては。
とはいえ今度は順繰りにバスタイムと相なっている時分だった。
「逢夏、一緒に入るか?」
「入りません!」
「…いっつも思ってるけどさ、そんな即答しなくたっていいだろ?
昨日だって俺が入れてやっ…」
「わー!わーーー!!
言わないで恥ずかしいでしょ!?」
見せつけられているのだろうか?
とダンテとディーヴァが思う中、バスルームに向かったネロを除いて、リビング内の人数が4人から3人となる。
するとなぜか静かになるリビング。
話題が無い…わけではないのだが、どうも話し辛い空気が今のリビングには漂っていた。
けれどそこに
「逢夏。
あのね、聞きたいことあるんだけど。」
「なあに?」
「さっき、ネロにアルバムを見せてもらったんだけどね。
その…収めようとした時にちょっと、瓶を落としちゃって。」
ごめんね?
でも、瓶も中身も無事だったから安心して?
…と、ディーヴァが続けようとした時だった。
サァッと逢夏の顔が青ざめる。
「え…?
大丈夫!?怪我してない!?
中身を触ったりしてないよね!?」
「きゃっ!
だ、大丈夫だよ!
瓶も割れてないし、中身も無事だったよ。
その…ごめんなさい。そんなに、…大切なものだった?」
あまりの剣幕に恐る恐る問いかけるディーヴァ。
そんなディーヴァの表情を見た所為か、ハッと我に返ったように逢夏はぎこちなくもいつもの笑みを浮かべた。
「ごめんね、いきなり大きな声出して。
怪我してないなら…いいの。」
「逢夏?」
「ディーヴァちゃんはやっぱり天使なんだね。
これ、気になってたんだ。」
徐に立ち上がった逢夏は棚から瓶を取ってテーブルまで戻ってくる。
なんだなんだと寄ってきたダンテと共にディーヴァは再びその小瓶を覗きこんだ。
そこに響く、小さな驚きの声。
「これ…まさか悪魔の血か?」
「悪魔の、血?
え、でも…ダンテが悪魔を倒したあとにこんなの見たことないよ。」
「そうなの、ていうのもね、通常なら悪魔の血って蒸発しちゃうんだって。
これみたいに結晶化することは極偶に有るみたいだけど、液状の形ならほぼ奇跡ってネロが言ってた。」
結晶も十分稀少な所為であっちこっちオークションに出されていることがあって大変なんだけど。
と逢夏は苦笑して話を続ける。
「これはただの悪魔の血の結晶じゃなくて、元々私の主だった…私の感情や記憶を奪った悪魔の血と…私の血が混ざったものなの。
諸々省いちゃうけど、とにかく…私が私に戻る為の掛け替えのない大切なものなんだ。」
魔封じと魔よけのお呪いがされた瓶に入れているから今は安心だけれど
そうでもない時に欠片を手にすると何があるか分からないし、失くすと困るから見つけたとしても触っちゃダメだよ?
優しげな口調ながらその実厳しく、ここに来て初めての禁止事項を設けた逢夏は瓶を握りしめると何処かに小走りで去ってしまう。
小瓶を隠しに行ってしまったのだろうと想像は簡単だった。
「大変…なんだね。」
「そういう体質なんだ、仕方ない。
…で済ませられることじゃねぇよな。」
そう言いながら
ダンテもディーヴァも決して他人事とは思えなかった。
特に、同じく悪魔に虐げられる側の者であるディーヴァにとっては。