ダイススロー 9回目
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「石畳の広場に噴水、それに近くにはフラワーショップ!
素敵、映画のワンシーンみたいな場所だね!」
さながらデートの待ち合わせスポットの様な場所に出たディーヴァとダンテ。
自然と漂うロマンチックな雰囲気…なのだが。
「…何食べてるの?」
「ジェラート。」
「どこにそんなお金…って、ネロの財布は!?」
「こっちにある。」
まさか恋人が持っていた財布をスるという芸当をして見せたダンテは意地悪く笑うとベンチに座る。
その隣に座れとでも言うかのように財布で数回軽く叩いて報せるとその財布を手放しそこに置いた。
もちろんすぐさま回収の上、座るディーヴァ。
ぷりぷりと怒っているのは言わずもがなである。
「ダンテ!
勝手に人の財布使っちゃうなんて酷いよ!」
「楽しめって言ったのは逢夏だぜ?
ネロも頷いてたし、言われるまま楽しめばいいんだって。
それとも?ディーヴァはジェラートいらない、とか?」
口の端を今以上に意地悪くゆがめたダンテは二つ目のジェラートをどこからともなく取り出す。
ディーヴァの目の前で右へ左へと数回揺らしたと思うと
「ひゃぅっ。」
「意地なんか張らずに行こうぜ、Honey?」
ほんのりと赤い唇にジェラートをほんの一瞬触れさせ、ディーヴァの手に握らせた。
甘いバニラの香りに誘われてプラスチックの薄っぺらなスプーンでジェラートを掬い、舌先に乗せるディーヴァをダンテが覗き込んで見る。
「…美味しい。」
「だろ?」
「けど、なんか…。
遠慮しちゃってる所為か、味が今一つパッとしない…かも。」
「…それ逢夏が聞いたら多分泣くぞ。」
「だってぇ…。」
美味しい!美味しいけれど、やっぱり遠慮するなというのは無理がある。
葛藤しているディーヴァにダンテが苦笑して髪を撫でる。
「なら、今度はオレ達の世界のここに来るか。」
「え…?本当!?」
「嘘言って何になんだよ。
とにかく、帰ったらここに来て遠慮無しに美味いジェラート食おうぜ。」
「うんっ、絶対だから!
約束、ね?」
ダンテの方から差しだした小指にディーヴァが細い指を絡める。
絶対に元の世界に戻ろう。
そんな決意と共に未来の幸せの約束を交わした。
-----------------------------------
ダンテとディーヴァの若人グループがいちゃいちゃとしているその頃。
テクテクと慣れた道を歩くこと十数分、ネロと逢夏は人気もすっかりなくなった路地裏にやってきていた。
お目当ての店を見つけるなり、せっかくの小窓部分にカーテンが付けられた重々しいドアのノブをネロが握る。
そんなこんなで妖しげと云われれば妖しげな雰囲気を醸し出す店にお二人様来店。
チリンチリンとなったドアベルの音と共に奥から真黒なローブを被った女性が出てきた。
「あらあら、いつも2人ね。
相変わらずお熱いこと。」
「ほっとけ。
にしても相変わらずここは人が来ない店だな。」
「お久しぶりです。
あの、急で申し訳ないんですが"いつものお呪い"をお願いしたいんです。」
「別にいいわよ。
貴女達には贔屓にしてもらってるから。
それじゃあ、いらっしゃい。」
呼ばれるがままに店の奥へ。
真っ暗な階段は一歩進むたびにその横の蝋燭に火が灯る…というなんともドッキリハウスな訳だが
慣れている2人は特に驚くこともなく店主についていく。
「それで、今日は何にお呪いするのかしら。
ペンダント?指輪?
…でも、一カ月前にそのペンダントを買っていったばかりよね?」
「あぁ、云い忘れてたけど今日はこいつのじゃねぇんだ。
あんた、天使って知ってるか?」
「天使?
何よいきなり……もちろん知ってるわよ?」
「じゃあ話は早い。
そいつにぴったりのと、あとダンテに良く似た奴に丁度いい呪いの品が欲しいんだ。」
「特に天使さんの方!
薄い緑の髪をした可愛い天使さんなんですけど、なにかぴったりの可愛い物有りませんか?」
店主は口ぐちに告げられる要求に文句も言わず逢夏とネロの前に様々な品が並べていく。
その間ちらりとネロは壁にかけられた時計を見ると
時刻は既に別行動を開始してから30分経過しようとしているところ。
「何がいいかな。」
「とりあえず、約束した時間も近い。
逢夏はディーヴァのを選べ。
俺はダンテのを選ぶ。」
「はーい。
どれなら喜んでくれるだろ~…。」
悩みながらも店主と話し合い、逢夏はとある一つの品を手に取った。
素敵、映画のワンシーンみたいな場所だね!」
さながらデートの待ち合わせスポットの様な場所に出たディーヴァとダンテ。
自然と漂うロマンチックな雰囲気…なのだが。
「…何食べてるの?」
「ジェラート。」
「どこにそんなお金…って、ネロの財布は!?」
「こっちにある。」
まさか恋人が持っていた財布をスるという芸当をして見せたダンテは意地悪く笑うとベンチに座る。
その隣に座れとでも言うかのように財布で数回軽く叩いて報せるとその財布を手放しそこに置いた。
もちろんすぐさま回収の上、座るディーヴァ。
ぷりぷりと怒っているのは言わずもがなである。
「ダンテ!
勝手に人の財布使っちゃうなんて酷いよ!」
「楽しめって言ったのは逢夏だぜ?
ネロも頷いてたし、言われるまま楽しめばいいんだって。
それとも?ディーヴァはジェラートいらない、とか?」
口の端を今以上に意地悪くゆがめたダンテは二つ目のジェラートをどこからともなく取り出す。
ディーヴァの目の前で右へ左へと数回揺らしたと思うと
「ひゃぅっ。」
「意地なんか張らずに行こうぜ、Honey?」
ほんのりと赤い唇にジェラートをほんの一瞬触れさせ、ディーヴァの手に握らせた。
甘いバニラの香りに誘われてプラスチックの薄っぺらなスプーンでジェラートを掬い、舌先に乗せるディーヴァをダンテが覗き込んで見る。
「…美味しい。」
「だろ?」
「けど、なんか…。
遠慮しちゃってる所為か、味が今一つパッとしない…かも。」
「…それ逢夏が聞いたら多分泣くぞ。」
「だってぇ…。」
美味しい!美味しいけれど、やっぱり遠慮するなというのは無理がある。
葛藤しているディーヴァにダンテが苦笑して髪を撫でる。
「なら、今度はオレ達の世界のここに来るか。」
「え…?本当!?」
「嘘言って何になんだよ。
とにかく、帰ったらここに来て遠慮無しに美味いジェラート食おうぜ。」
「うんっ、絶対だから!
約束、ね?」
ダンテの方から差しだした小指にディーヴァが細い指を絡める。
絶対に元の世界に戻ろう。
そんな決意と共に未来の幸せの約束を交わした。
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ダンテとディーヴァの若人グループがいちゃいちゃとしているその頃。
テクテクと慣れた道を歩くこと十数分、ネロと逢夏は人気もすっかりなくなった路地裏にやってきていた。
お目当ての店を見つけるなり、せっかくの小窓部分にカーテンが付けられた重々しいドアのノブをネロが握る。
そんなこんなで妖しげと云われれば妖しげな雰囲気を醸し出す店にお二人様来店。
チリンチリンとなったドアベルの音と共に奥から真黒なローブを被った女性が出てきた。
「あらあら、いつも2人ね。
相変わらずお熱いこと。」
「ほっとけ。
にしても相変わらずここは人が来ない店だな。」
「お久しぶりです。
あの、急で申し訳ないんですが"いつものお呪い"をお願いしたいんです。」
「別にいいわよ。
貴女達には贔屓にしてもらってるから。
それじゃあ、いらっしゃい。」
呼ばれるがままに店の奥へ。
真っ暗な階段は一歩進むたびにその横の蝋燭に火が灯る…というなんともドッキリハウスな訳だが
慣れている2人は特に驚くこともなく店主についていく。
「それで、今日は何にお呪いするのかしら。
ペンダント?指輪?
…でも、一カ月前にそのペンダントを買っていったばかりよね?」
「あぁ、云い忘れてたけど今日はこいつのじゃねぇんだ。
あんた、天使って知ってるか?」
「天使?
何よいきなり……もちろん知ってるわよ?」
「じゃあ話は早い。
そいつにぴったりのと、あとダンテに良く似た奴に丁度いい呪いの品が欲しいんだ。」
「特に天使さんの方!
薄い緑の髪をした可愛い天使さんなんですけど、なにかぴったりの可愛い物有りませんか?」
店主は口ぐちに告げられる要求に文句も言わず逢夏とネロの前に様々な品が並べていく。
その間ちらりとネロは壁にかけられた時計を見ると
時刻は既に別行動を開始してから30分経過しようとしているところ。
「何がいいかな。」
「とりあえず、約束した時間も近い。
逢夏はディーヴァのを選べ。
俺はダンテのを選ぶ。」
「はーい。
どれなら喜んでくれるだろ~…。」
悩みながらも店主と話し合い、逢夏はとある一つの品を手に取った。