ダイススロー 9回目
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時は冬。
だとすればテラスは寒風吹きすさぶ…わけでもなく。
こちらも店内同様で人ばかり、盛況のようだった。
「冬なのにテラス席が人気って変な光景だよな。」
「寒いつったって朝夜を除いてここはスラム方面に比べれば断然温かいからな。
今日なんか特に天気がいいから、昼間は長袖じゃ暑い位だ。」
「ディーヴァちゃん、向こうでサーフィンやってるよ。」
「本当!あんな大きな波に乗るのって気持ちよさそう。
でも、海水冷たくないのかな?」
一時この地方が見せる初秋の過ごし易い気候の中、キャッキャと声を上げながらメニューを見始めるディーヴァと逢夏。
それをなんだか小動物でも観察するかのような眼差しで見つめるのはもちろんダンテとネロである。
「私はパルメジャーノチーズのリゾットとパプリカのマリネにしようかな。
ディーヴァちゃんは?」
「あたしはラザニア!すっごく好きなの!
あと、白いんげん豆とツナのクロスティーニにする!
う~ん、だけどリゾットも美味しそう…。」
「ディーヴァはチーズが好きだからな。
イタリア料理とかどこ見てもチーズばかり…と、もちろんオレはピザにするぜ。」
「俺はツナとほうれん草のフジッリとズッキーニのサラダにするか。」
各々の注文もし終わったところで、10数分後には料理が続々と運ばれ、小さなテーブルは埋め尽くされんばかり。
そんな中、チーズの香りとソースの濃厚な味に思わずディーヴァはスプーンを置いて両頬に手を当ていた。
「美味しい…!
逢夏が3日に1回は通っちゃうのが分かるかも!」
「でしょ?
こっちのリゾットもチーズたっぷりで、すっごく美味しいよ。」
と、そこで思い付いたかのように逢夏はスプーンでリゾットを掬うと…。
「はいっ、ディーヴァちゃん。」
「え!
い、いいの…?」
「うん、ディーヴァちゃんはチーズ大好きなんでしょう?
これ、本当に美味しいから食べてみて?」
「う…うぅ…。
いただきますっ!」
チーズの誘惑に負け、ディーヴァは口元まで運ばれたリゾットをパクり。
途端、美味しさにディーヴァの顔が綻ぶのを見、嬉しそうに笑う逢夏。
そしてそれを引き続き観察を続ける男性2名。
「なんかさー、ネロ。」
「あぁ?」
「こーやってお互い好いてる奴同士が仲良い様ってのは思った以上に目の保養になるな。」
「…そうだな。」
でもまぁ、見つめる先は自分の嫁(恋人)ばっかりなんだけど。
という言葉はお互い飲み込んで、再び見つめた普段とは違うとびきりの笑顔。
幸せならそれでいい。
自分で思うのも何だが、やっぱりこれはこれで結構良いマスに当たったんじゃないかと
「やっぱりラザニア美味しい~!
パプリカも食べる?」
「うん!
じゃあこっちのクロスティーニと交換!」
相変わらず元気な2人を見て思うネロであったりする。
----------------------------
お腹も満たされ、次に出掛けたのはマーケット。
海岸沿いは野菜や魚、肉などの生鮮食品を扱う店が並び
道路沿いには落ち着いた色合いの建物と少し派手にデザインされた看板が犇めき合っていた。
前を歩くネロと逢夏が何やら楽しげに耳打ちしあってるのを辺りを見ながらもダンテとディーヴァが気にしていると、唐突に前の2人の足が止まる。
「2人ともストップ!」
「わっ!?ど、どうしたの?」
クルリと右足のかかとを軸にし、急に後ろを振り返った逢夏がダンテとディーヴァの前で手を広げて止まれと合図。
その後すぐにネロが進行方向とは90度違う、ディーヴァ達から見て右手にある少し細い道を指差した。
「俺達、これから行くところがあるんだ。
だからディーヴァ、ダンテ、悪いけど俺の財布預けるから…そうだな、一時間くらいここらを好きに見てまわててくれないか?」
「そりゃあいい!
すっからかんにして返してやるぜ。」
「ダンテ!?もう……ネロ、安心して!
無駄遣いなんてさせないから。」
「うん、でもそんなに気にしなくていいんだよ?
せっかくなんだからしっかり楽しんでいってね。」
ネロの手から財布を受け取ったディーヴァはさらに伸びてくるダンテの手を払ってしっかりと握りしめる。
その様子に安心したように笑った2人はゆっくりと小じんまりとしながらもこれまた人通りの多い道へと人影にまぎれて消えていった。
ぽつんと取り残されたディーヴァとダンテは一度、顔を見合わせる。
「とりあえず、オレ達の世界でだってなかなか来れない様な観光地な訳だし…。
言われた通り、楽しんでいこうぜ。」
「…うん、そうしよっか!
どこから行く?」
「さっきからあっちのほうでいい匂いがすんだよなぁ。」
「えぇ?
さっき食べたばっかりなのに!?」
どちらともなく手を繋ぐと2人が消えた道とは全く逆の開けた方へ。
更に人で賑わうマーケットの方へと歩んでいく。
だとすればテラスは寒風吹きすさぶ…わけでもなく。
こちらも店内同様で人ばかり、盛況のようだった。
「冬なのにテラス席が人気って変な光景だよな。」
「寒いつったって朝夜を除いてここはスラム方面に比べれば断然温かいからな。
今日なんか特に天気がいいから、昼間は長袖じゃ暑い位だ。」
「ディーヴァちゃん、向こうでサーフィンやってるよ。」
「本当!あんな大きな波に乗るのって気持ちよさそう。
でも、海水冷たくないのかな?」
一時この地方が見せる初秋の過ごし易い気候の中、キャッキャと声を上げながらメニューを見始めるディーヴァと逢夏。
それをなんだか小動物でも観察するかのような眼差しで見つめるのはもちろんダンテとネロである。
「私はパルメジャーノチーズのリゾットとパプリカのマリネにしようかな。
ディーヴァちゃんは?」
「あたしはラザニア!すっごく好きなの!
あと、白いんげん豆とツナのクロスティーニにする!
う~ん、だけどリゾットも美味しそう…。」
「ディーヴァはチーズが好きだからな。
イタリア料理とかどこ見てもチーズばかり…と、もちろんオレはピザにするぜ。」
「俺はツナとほうれん草のフジッリとズッキーニのサラダにするか。」
各々の注文もし終わったところで、10数分後には料理が続々と運ばれ、小さなテーブルは埋め尽くされんばかり。
そんな中、チーズの香りとソースの濃厚な味に思わずディーヴァはスプーンを置いて両頬に手を当ていた。
「美味しい…!
逢夏が3日に1回は通っちゃうのが分かるかも!」
「でしょ?
こっちのリゾットもチーズたっぷりで、すっごく美味しいよ。」
と、そこで思い付いたかのように逢夏はスプーンでリゾットを掬うと…。
「はいっ、ディーヴァちゃん。」
「え!
い、いいの…?」
「うん、ディーヴァちゃんはチーズ大好きなんでしょう?
これ、本当に美味しいから食べてみて?」
「う…うぅ…。
いただきますっ!」
チーズの誘惑に負け、ディーヴァは口元まで運ばれたリゾットをパクり。
途端、美味しさにディーヴァの顔が綻ぶのを見、嬉しそうに笑う逢夏。
そしてそれを引き続き観察を続ける男性2名。
「なんかさー、ネロ。」
「あぁ?」
「こーやってお互い好いてる奴同士が仲良い様ってのは思った以上に目の保養になるな。」
「…そうだな。」
でもまぁ、見つめる先は自分の嫁(恋人)ばっかりなんだけど。
という言葉はお互い飲み込んで、再び見つめた普段とは違うとびきりの笑顔。
幸せならそれでいい。
自分で思うのも何だが、やっぱりこれはこれで結構良いマスに当たったんじゃないかと
「やっぱりラザニア美味しい~!
パプリカも食べる?」
「うん!
じゃあこっちのクロスティーニと交換!」
相変わらず元気な2人を見て思うネロであったりする。
----------------------------
お腹も満たされ、次に出掛けたのはマーケット。
海岸沿いは野菜や魚、肉などの生鮮食品を扱う店が並び
道路沿いには落ち着いた色合いの建物と少し派手にデザインされた看板が犇めき合っていた。
前を歩くネロと逢夏が何やら楽しげに耳打ちしあってるのを辺りを見ながらもダンテとディーヴァが気にしていると、唐突に前の2人の足が止まる。
「2人ともストップ!」
「わっ!?ど、どうしたの?」
クルリと右足のかかとを軸にし、急に後ろを振り返った逢夏がダンテとディーヴァの前で手を広げて止まれと合図。
その後すぐにネロが進行方向とは90度違う、ディーヴァ達から見て右手にある少し細い道を指差した。
「俺達、これから行くところがあるんだ。
だからディーヴァ、ダンテ、悪いけど俺の財布預けるから…そうだな、一時間くらいここらを好きに見てまわててくれないか?」
「そりゃあいい!
すっからかんにして返してやるぜ。」
「ダンテ!?もう……ネロ、安心して!
無駄遣いなんてさせないから。」
「うん、でもそんなに気にしなくていいんだよ?
せっかくなんだからしっかり楽しんでいってね。」
ネロの手から財布を受け取ったディーヴァはさらに伸びてくるダンテの手を払ってしっかりと握りしめる。
その様子に安心したように笑った2人はゆっくりと小じんまりとしながらもこれまた人通りの多い道へと人影にまぎれて消えていった。
ぽつんと取り残されたディーヴァとダンテは一度、顔を見合わせる。
「とりあえず、オレ達の世界でだってなかなか来れない様な観光地な訳だし…。
言われた通り、楽しんでいこうぜ。」
「…うん、そうしよっか!
どこから行く?」
「さっきからあっちのほうでいい匂いがすんだよなぁ。」
「えぇ?
さっき食べたばっかりなのに!?」
どちらともなく手を繋ぐと2人が消えた道とは全く逆の開けた方へ。
更に人で賑わうマーケットの方へと歩んでいく。