ダイススロー 8回目
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そのまま何事もなく1時間が経過した。
半獣化が始まる、と言われていた時間の到来とともに、悪魔の放送も何もなくいきなり煙が焚かれる。
その煙が消えると同時に、ネロの狼としての姿は耳と尻尾を残して消え、ダンテのキツネ姿は尖った耳とふさふさの尻尾のみとなった。
そしてネロとダンテの目には信じられない嬉しい贈り物が映りこんだ。
「え、なにこれ」
ネロの前にいる逢夏は、頭にウサギの耳をつけ、薄い膜のようなピンク色のベビードールに包まれていた。
丈はショーツギリギリ、すごく短い。
「キャッ、やぁだぁ」
そして、ディーヴァに至っては羊の角が頭部に飾られ、もふもふの綿を見えそうで見えない際どいところまでだけ、纏っている。
どちらもどう見ても下着である。
カチリ。
それを見た男性陣2人の心と体の中では、スイッチが切り替わる様な、そんな感覚があった。
獲物の対象が逆になる。
ダンテが逢夏を、ネロがディーヴァを…から、ダンテがディーヴァ、ネロが逢夏を…に。
嬉しいような嬉しくない感覚だ。
ネロは、贄という意味ではなく、愛する女性が、しかも誘うような格好をしている…そんな様子でいるため押し倒して料理してやりたくなった。
おあつらえ向きにここはキッチンだ。
いわば逢夏はまな板の上の食材である。
「……ネロ」
物欲しそうに自分を見つめるネロのその視線に、逢夏は名前を強い口調で呼ぶ。
ネロはハッとして自分のしようとしていた行動をやめた。
だてに一緒に結婚生活を送っているわけではない。
我慢することなど容易く出来る。
どうしてもしたければダンテ達が元の世界に帰ったその後に、ゆっくり時間をかけて逢夏を愛でればいいのだ。
それに、自分は大人だ。
間違いなくダンテより、は。
ここで我慢が出来なかったら、ダンテと同じ子供である。
「…ごめん。」
シュンとしたからか、ネロの頭についた狼の耳が垂れて愛くるしい。
「いいよいいよー。
それにしてもネロ、かわいいねっ」
狼のしっぽに耳…人狼というよりは、ネロの貴重なコスプレシーンだった。
誰かカメラプリーズ。
「お前のがどう考えてもかわいいし、誘ってるようにしか見えない。
悪魔の命令さえなかったら、今頃ベッド行きだぜ?」
「もう、ネロったら…」
「知ってるか?
ウサギは万年発情期なんだ…何回出来るか試したくなる」
ネロはそう言うと逢夏を壁まで後退させ、キスをしようと唇に顔を近づけた。
「待って、今はだめ。
キスが『危害』のカテゴリーに入ってたら命令失敗しちゃう」
「そんなことになってたら大変だもんな。
わかってるって」
熱い視線がかち合う。
そのまま2人は至近距離で笑いあった。
「あ。」
と、ネロが思い出したように言葉を発した。
「どうしたの」
「ちょっと待て。ディーヴァもやばくね?」
「あ…そうかも。
ネロがこんな状態なんだもの、ダンテはもっとすごい状態だよ!」
「「ダンテは子供だから我慢が出来ないからな/ね」」
2人の言葉が重なる。
その瞬間だった。
「きゃー!!」
ディーヴァの叫びが聞こえたかと思うと、彼女はこちらへと一目散に駆けてきた。
「もー我慢ならん!!」
その後ろからは尖った耳を持ち、ふさふさのしっぽを振り乱してダンテが追ってきている。
やはり自分と違い、ダンテは我慢できなかったようだ。
無理もない。
昨日からお預けにお預けを重ねているのだから。
だが、これはお遊びではないのだ。
帰れるか帰れないか…時には命すらかけている悪魔のボードゲーム。
負けるわけにいかない。
「大変!ネロっ!」
「ああ、わかってる」
ネロはダンテを止めるため、「やめろ!」と叫びながら飛び出した。
半獣化が始まる、と言われていた時間の到来とともに、悪魔の放送も何もなくいきなり煙が焚かれる。
その煙が消えると同時に、ネロの狼としての姿は耳と尻尾を残して消え、ダンテのキツネ姿は尖った耳とふさふさの尻尾のみとなった。
そしてネロとダンテの目には信じられない嬉しい贈り物が映りこんだ。
「え、なにこれ」
ネロの前にいる逢夏は、頭にウサギの耳をつけ、薄い膜のようなピンク色のベビードールに包まれていた。
丈はショーツギリギリ、すごく短い。
「キャッ、やぁだぁ」
そして、ディーヴァに至っては羊の角が頭部に飾られ、もふもふの綿を見えそうで見えない際どいところまでだけ、纏っている。
どちらもどう見ても下着である。
カチリ。
それを見た男性陣2人の心と体の中では、スイッチが切り替わる様な、そんな感覚があった。
獲物の対象が逆になる。
ダンテが逢夏を、ネロがディーヴァを…から、ダンテがディーヴァ、ネロが逢夏を…に。
嬉しいような嬉しくない感覚だ。
ネロは、贄という意味ではなく、愛する女性が、しかも誘うような格好をしている…そんな様子でいるため押し倒して料理してやりたくなった。
おあつらえ向きにここはキッチンだ。
いわば逢夏はまな板の上の食材である。
「……ネロ」
物欲しそうに自分を見つめるネロのその視線に、逢夏は名前を強い口調で呼ぶ。
ネロはハッとして自分のしようとしていた行動をやめた。
だてに一緒に結婚生活を送っているわけではない。
我慢することなど容易く出来る。
どうしてもしたければダンテ達が元の世界に帰ったその後に、ゆっくり時間をかけて逢夏を愛でればいいのだ。
それに、自分は大人だ。
間違いなくダンテより、は。
ここで我慢が出来なかったら、ダンテと同じ子供である。
「…ごめん。」
シュンとしたからか、ネロの頭についた狼の耳が垂れて愛くるしい。
「いいよいいよー。
それにしてもネロ、かわいいねっ」
狼のしっぽに耳…人狼というよりは、ネロの貴重なコスプレシーンだった。
誰かカメラプリーズ。
「お前のがどう考えてもかわいいし、誘ってるようにしか見えない。
悪魔の命令さえなかったら、今頃ベッド行きだぜ?」
「もう、ネロったら…」
「知ってるか?
ウサギは万年発情期なんだ…何回出来るか試したくなる」
ネロはそう言うと逢夏を壁まで後退させ、キスをしようと唇に顔を近づけた。
「待って、今はだめ。
キスが『危害』のカテゴリーに入ってたら命令失敗しちゃう」
「そんなことになってたら大変だもんな。
わかってるって」
熱い視線がかち合う。
そのまま2人は至近距離で笑いあった。
「あ。」
と、ネロが思い出したように言葉を発した。
「どうしたの」
「ちょっと待て。ディーヴァもやばくね?」
「あ…そうかも。
ネロがこんな状態なんだもの、ダンテはもっとすごい状態だよ!」
「「ダンテは子供だから我慢が出来ないからな/ね」」
2人の言葉が重なる。
その瞬間だった。
「きゃー!!」
ディーヴァの叫びが聞こえたかと思うと、彼女はこちらへと一目散に駆けてきた。
「もー我慢ならん!!」
その後ろからは尖った耳を持ち、ふさふさのしっぽを振り乱してダンテが追ってきている。
やはり自分と違い、ダンテは我慢できなかったようだ。
無理もない。
昨日からお預けにお預けを重ねているのだから。
だが、これはお遊びではないのだ。
帰れるか帰れないか…時には命すらかけている悪魔のボードゲーム。
負けるわけにいかない。
「大変!ネロっ!」
「ああ、わかってる」
ネロはダンテを止めるため、「やめろ!」と叫びながら飛び出した。