ダイススロー 8回目
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そして10分が過ぎた頃のことである。
ネロとダンテは体に異変を感じ始めていた。
ネロはディーヴァ…つまり羊を。
ダンテは逢夏…つまりウサギを。
それぞれがそれぞれを、気がつくと目線で追ってしまっていた。
ウサギの逢夏の耳やしっぽがピコピコと動くたび、なぜかダンテは涎が出る。
そしてネロも同じくディーヴァが言葉の端に「めぇ」と羊の鳴き声をつける度、その喉…頸動脈を震わす度に口の中にジワリと唾液が分泌していくのがわかった。
お互いその事実に気がつきため息をこぼし合う。
全く、嫌なことに気がついたものだ。
まるで悪魔の心に支配された時のようで嫌な気分だった。
「どうしたのネロ」
「ダンテも」
近づいて首を傾げるようなしぐさをする2人。
正直、今は見たくない。
その首に齧り付いたらどんなに美味しいだろう、と想像してしまうからだ。
動物の体に馴染み、本能に支配されつつあるようだ。
でも、我慢しなければならない。
悪魔の狙いはこれだったのだ。
それを示唆するかのように、悪魔からの臨時放送が入った。
内容はこうだった。
『狼の獲物、羊と相場がきまってる!
反対にキツネの獲物、ウサギ!
これ、ここでの常識☆おわかり?』
「どういうこと?」
「ネロのターゲットはディーヴァちゃんで、ダンテのターゲットが私ってことなんだと思うよ」
「ターゲットって…食べるってこと?」
「物理的にね」
「えー。
でもさっき朝ごはん食べたばっかりだもん、大丈夫だよ。ねっ?ダン…
逢夏避けて!!」
「うわっと!ディーヴァちゃんこそ逃げて!!」
ネロとダンテが逢夏とディーヴァに肉薄しその牙を剥く。
2人は完全に、獲物を前にした肉食動物の顔をしていた。
自分達が獲物になりえる存在だからか本能で、今は悪魔よりも恐ろしく見えた。
素早いスピードでキツネ…ダンテから逃げる逢夏。
ちなみにウサギの最高時速は60~80㎞である。
その上ここは逢夏とネロの家の中。
細やかな地の利は彼女にある。
「ウサギの肉ッ!柔らかお肉ッ!
ピザの上に乗っけて食いてぇ!!」
「ピザの上は絶対美味しくないからせめて鍋にしようよ」
ダンテは狂ったように肉、肉、言いながら逢夏を追う。
逢夏は口調こそのほほんとしていたが、捕まりたくはないとジグザグに駆けキツネの入れない隙間に入り込んで事なきを得た。
ネロとダンテは体に異変を感じ始めていた。
ネロはディーヴァ…つまり羊を。
ダンテは逢夏…つまりウサギを。
それぞれがそれぞれを、気がつくと目線で追ってしまっていた。
ウサギの逢夏の耳やしっぽがピコピコと動くたび、なぜかダンテは涎が出る。
そしてネロも同じくディーヴァが言葉の端に「めぇ」と羊の鳴き声をつける度、その喉…頸動脈を震わす度に口の中にジワリと唾液が分泌していくのがわかった。
お互いその事実に気がつきため息をこぼし合う。
全く、嫌なことに気がついたものだ。
まるで悪魔の心に支配された時のようで嫌な気分だった。
「どうしたのネロ」
「ダンテも」
近づいて首を傾げるようなしぐさをする2人。
正直、今は見たくない。
その首に齧り付いたらどんなに美味しいだろう、と想像してしまうからだ。
動物の体に馴染み、本能に支配されつつあるようだ。
でも、我慢しなければならない。
悪魔の狙いはこれだったのだ。
それを示唆するかのように、悪魔からの臨時放送が入った。
内容はこうだった。
『狼の獲物、羊と相場がきまってる!
反対にキツネの獲物、ウサギ!
これ、ここでの常識☆おわかり?』
「どういうこと?」
「ネロのターゲットはディーヴァちゃんで、ダンテのターゲットが私ってことなんだと思うよ」
「ターゲットって…食べるってこと?」
「物理的にね」
「えー。
でもさっき朝ごはん食べたばっかりだもん、大丈夫だよ。ねっ?ダン…
逢夏避けて!!」
「うわっと!ディーヴァちゃんこそ逃げて!!」
ネロとダンテが逢夏とディーヴァに肉薄しその牙を剥く。
2人は完全に、獲物を前にした肉食動物の顔をしていた。
自分達が獲物になりえる存在だからか本能で、今は悪魔よりも恐ろしく見えた。
素早いスピードでキツネ…ダンテから逃げる逢夏。
ちなみにウサギの最高時速は60~80㎞である。
その上ここは逢夏とネロの家の中。
細やかな地の利は彼女にある。
「ウサギの肉ッ!柔らかお肉ッ!
ピザの上に乗っけて食いてぇ!!」
「ピザの上は絶対美味しくないからせめて鍋にしようよ」
ダンテは狂ったように肉、肉、言いながら逢夏を追う。
逢夏は口調こそのほほんとしていたが、捕まりたくはないとジグザグに駆けキツネの入れない隙間に入り込んで事なきを得た。