ダイススロー 8回目
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キッチンではディーヴァが鼻歌交じりに鍋をかき混ぜていた。
ダンテはその後ろから驚かせないように声をかけた。
「おはよう、darling」
「あ、おはようダンテ。逢夏達は?」
「逢夏達よりもまずはココに挨拶、だろ?」
そう言って自分の口をトントンと叩く。
キスしろ、と言っているのだ。
「イヤ。人様のおうちだから恥ずかしい」
「そこをなんとか!一回でいいから消毒してくれ」
「消毒?」
朝から何があったのか話すダンテ。
「それは…うん。災難だったね…」
しかたないなあ、とディーヴァはダンテの唇に自分の唇を押し付けた。
その小さなリップ音は、鍋の中身がぐつぐつ煮える音にかき消される。
「ネロのほっぺと間接キスだね!」
「ひゃっ!」
「うわぁ!」
キッチンに入ってきた逢夏が、そのラブラブな様子をニヤニヤと観察しながら言葉を発した。
続けてネロも入ってくる。
「逢夏、お前が驚かせてどうすんだよ、ハヨ、ディーヴァ」
「あ、ごめーん☆」
「お…おはよう逢夏、ネロ」
「おはようディーヴァちゃん、朝ごはん…ありがとう」
「うん、勝手に借りちゃってごめんね」
「いいのいいの」
作られていたのはやはりベーコンエッグ。
それにサラダ、鍋の中身はミネストローネだった。
「おいしそう…」
「スープに火が通ったらあとはパン焼くだけだよ」
「じゃあ私が代わるね。
ディーヴァちゃんはリビングで待っててくれる?」
「うん」
リビングのテーブル上は再び片され、ボードゲームは端に追いやられた。
その上にはパン以外の料理が並べられている。
パンが焼けるのを待つ間テレビをなんとなくで見ていると、3人の耳にすすり泣くような声が聞こえてきた。
ボードゲームのコマだ。
「なんだ、まだこの看板立ってたのかよ」
「うん。シャティによると、まだ傷心中らしいよ」
「悪魔のクセに器が小っせぇな」
"傷心中、たちなおるまでダイススロー禁止"
と書かれた看板をつついて笑い飛ばすダンテ。
『オで、負ヶてばヵりィで、ぶろゥくぅン、はァと!
さぃフモからっぽ!ヘソクりモすッカラかン!
パぱとまマにぉしりペンペンさレチャぅ!』
悪魔が起きたのか、コマの小さな目から大粒の涙をこぼしている。
父親と母親のお尻ぺんぺんがどのくらい威力かどうかはわからないが、その悪魔の言葉にディーヴァは胸を痛めた。
「…ちょっとかわいそうかも」
「「甘い!」」
ネロとダンテの声が重なる。
その後ろからトーストラックに焼いたパンをこれでもかと乗せた逢夏も声をかぶせた。
「うん、ディーヴァちゃん悪魔に甘すぎるって。
だから変な悪魔にひっかかるのよ?」
その目はダンテに向けられている。
「おい、何でオレを見て言うんだよ」
「……」
「黙るなよ!」
「でもかわいそうだよ。ねぇ、悪魔さん。
もう少ししたら、ダイス振って続きやるから泣かないで?
だから、あたし達が朝御飯食べ終わるまでは大人しく待ってね?」
ディーヴァがコマに目線を合わせて呼びかける。
悪魔のコマは泣くのをやめた。
『ゥン!ォで、ぉとナしくゥまッテル!
やッパりてン使、やさシィ!げぇむオヮたラ、嫁にしテヤル!』
「てめっ!」
嫁にしてやる。
悪魔のとんでもない発言に、黙っていられないダンテは拳を握った。
「わあ、悪魔のプロポーズだ」
「ハハハ、ダンテ先越されたな!」
「ほう…」
上から逢夏、ネロ、シャティのセリフだ。
コマに危害を加えようと拳を振りかぶるダンテを止めながら、ディーヴァは微妙そうな顔をした。
「うーん…せっかくだけど遠慮するね。
あたしなんかよりもっとお似合いの悪魔がいると思うよ?」
「やーいやーい断られてやんのー!
ハンッ!大体ディーヴァはオレのだっつの!」
ぺぺぺ、と唾を吐き捨てるかのように、大人げなくダンテが言う。
その腹が空腹にきゅるる、と鳴り出した。
ディーヴァは苦笑しながらダンテを離すと逢夏と顔を見合わせた。
「取りあえず、朝ごはんにしよっか?」
「ん、そうしようよ。せっかく逢夏が焼いたパンが固くなっちゃう」
4人はシャティも交えて朝食にすることにした。
ダンテはその後ろから驚かせないように声をかけた。
「おはよう、darling」
「あ、おはようダンテ。逢夏達は?」
「逢夏達よりもまずはココに挨拶、だろ?」
そう言って自分の口をトントンと叩く。
キスしろ、と言っているのだ。
「イヤ。人様のおうちだから恥ずかしい」
「そこをなんとか!一回でいいから消毒してくれ」
「消毒?」
朝から何があったのか話すダンテ。
「それは…うん。災難だったね…」
しかたないなあ、とディーヴァはダンテの唇に自分の唇を押し付けた。
その小さなリップ音は、鍋の中身がぐつぐつ煮える音にかき消される。
「ネロのほっぺと間接キスだね!」
「ひゃっ!」
「うわぁ!」
キッチンに入ってきた逢夏が、そのラブラブな様子をニヤニヤと観察しながら言葉を発した。
続けてネロも入ってくる。
「逢夏、お前が驚かせてどうすんだよ、ハヨ、ディーヴァ」
「あ、ごめーん☆」
「お…おはよう逢夏、ネロ」
「おはようディーヴァちゃん、朝ごはん…ありがとう」
「うん、勝手に借りちゃってごめんね」
「いいのいいの」
作られていたのはやはりベーコンエッグ。
それにサラダ、鍋の中身はミネストローネだった。
「おいしそう…」
「スープに火が通ったらあとはパン焼くだけだよ」
「じゃあ私が代わるね。
ディーヴァちゃんはリビングで待っててくれる?」
「うん」
リビングのテーブル上は再び片され、ボードゲームは端に追いやられた。
その上にはパン以外の料理が並べられている。
パンが焼けるのを待つ間テレビをなんとなくで見ていると、3人の耳にすすり泣くような声が聞こえてきた。
ボードゲームのコマだ。
「なんだ、まだこの看板立ってたのかよ」
「うん。シャティによると、まだ傷心中らしいよ」
「悪魔のクセに器が小っせぇな」
"傷心中、たちなおるまでダイススロー禁止"
と書かれた看板をつついて笑い飛ばすダンテ。
『オで、負ヶてばヵりィで、ぶろゥくぅン、はァと!
さぃフモからっぽ!ヘソクりモすッカラかン!
パぱとまマにぉしりペンペンさレチャぅ!』
悪魔が起きたのか、コマの小さな目から大粒の涙をこぼしている。
父親と母親のお尻ぺんぺんがどのくらい威力かどうかはわからないが、その悪魔の言葉にディーヴァは胸を痛めた。
「…ちょっとかわいそうかも」
「「甘い!」」
ネロとダンテの声が重なる。
その後ろからトーストラックに焼いたパンをこれでもかと乗せた逢夏も声をかぶせた。
「うん、ディーヴァちゃん悪魔に甘すぎるって。
だから変な悪魔にひっかかるのよ?」
その目はダンテに向けられている。
「おい、何でオレを見て言うんだよ」
「……」
「黙るなよ!」
「でもかわいそうだよ。ねぇ、悪魔さん。
もう少ししたら、ダイス振って続きやるから泣かないで?
だから、あたし達が朝御飯食べ終わるまでは大人しく待ってね?」
ディーヴァがコマに目線を合わせて呼びかける。
悪魔のコマは泣くのをやめた。
『ゥン!ォで、ぉとナしくゥまッテル!
やッパりてン使、やさシィ!げぇむオヮたラ、嫁にしテヤル!』
「てめっ!」
嫁にしてやる。
悪魔のとんでもない発言に、黙っていられないダンテは拳を握った。
「わあ、悪魔のプロポーズだ」
「ハハハ、ダンテ先越されたな!」
「ほう…」
上から逢夏、ネロ、シャティのセリフだ。
コマに危害を加えようと拳を振りかぶるダンテを止めながら、ディーヴァは微妙そうな顔をした。
「うーん…せっかくだけど遠慮するね。
あたしなんかよりもっとお似合いの悪魔がいると思うよ?」
「やーいやーい断られてやんのー!
ハンッ!大体ディーヴァはオレのだっつの!」
ぺぺぺ、と唾を吐き捨てるかのように、大人げなくダンテが言う。
その腹が空腹にきゅるる、と鳴り出した。
ディーヴァは苦笑しながらダンテを離すと逢夏と顔を見合わせた。
「取りあえず、朝ごはんにしよっか?」
「ん、そうしようよ。せっかく逢夏が焼いたパンが固くなっちゃう」
4人はシャティも交えて朝食にすることにした。