ダイススロー 7回目
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「ダンテ、血生臭い…。」
「うるせぇ。
お前、嬉しそうに"ぷぎゃー"とかいってたじゃねぇか。」
歩けないことはないが、歩けば傷が広がる。
そう判断したダンテは一度自分の全身を顧み、妙な病気が感染する可能性をいれながらも逢夏をおぶって、ゆっくりと山道を歩いていた。
「あれはダンテの所為でしょ?
悪魔の言うとおり、レディを大切にしないからです。」
「…あー、そーかい。
それにしても、痛くは…ねぇとして、出血とかしすぎてないだろうな?」
「うん。
なんとか大丈夫。
助けてくれてありがと。」
木の悪魔はダンテのリベリオンによる一太刀のもと、すぐさま消えうせた。
ただし、他の木も悪魔の姿を見せてその後たっぷり十数分を費やして殲滅したのだが…。
そんな中、動けなくなった逢夏は格好の的と化し、あちこちに怪我をさせてしまったというわけ。
あまりのあり様に、もしこれで連れてきていたのがディーヴァだとしたらとダンテは背筋に寒い物を感じていた。
「…ネロの言いたい事、なんとなくわかった気がする。」
「そう?なら良かった。」
惨状を見て、逃げればよかったのだと後悔した。
しかしそもそもあの時、"逃げる"と言う選択肢が頭になかったことに更に後悔した。
苦々しげに舌打ちしながら結果を振りかえるダンテ。
そこに背からなんでもないと言った風の元気な声が響く。
「前にね、こっちのダンテが私に言ったの。
私が来てから、ネロは卑怯に姑息に臆病に戦う様になったって。」
「さすがオレ。
言い方がひでぇな。」
「でもその後、ちゃんと褒めてた。
全部私のことを、…誰かを護ることを第一にした戦い方が完成してるって。
オレには絶対無理だろうって。」
「…だろうな。」
こっちのオレが言う様にそんな戦い方、オレには絶対無理だ。
だとしても、気付かなきゃいけなかった事だろうという声に心の中だけで頷いた。
「ネロはね、悪魔を狩ることはまだまだらしいけど、人を護るプロなのよ?
私はそんなネロを尊敬してる。
これ以上にない、……素敵な旦那様でしょう?」
「…はいはい、そーだな。
ったく、だから腹いっぱいだっていってんのに…。」
とはいえ正直、ネロが羨ましかった。
オレだっていつか…
「ねぇ、ダンテ。
ダンテもいつかディーヴァちゃんに素敵な旦那様って言ってもらえるようになるといいね。」
「ぶっ!!
おまっ、ここで下ろすぞ!」
「えぇ…?
止めてよ、本当に…死んじゃう。」
「じゃあ黙ってろ!」
「…うん、ちょ…と黙って、る。」
バクバクといつもよりも大きく脈打つ鼓動に気付かないふりをしたダンテは再び山道を歩きだす。
すこしだけ増した重みを背に感じながら、その歩みが早足になった。
--------------------------------
ダンテ達が悪魔の想定する正規ルートを通っている最中、ネロとディーヴァは非常に幻想的な洞穴の中にいた。
「綺麗!
地底湖の底が光ってる…。」
「何が光ってんだ…?」
悪魔の気配を探るものの、特に異常は見られない。
とするとこれはまぎれもない自然現象なのか。
この浮世離れした綺麗な世界が?まさか!
しかし、あまりに美しいその場に釘付けになっていた時。
「ここにダンテがいたらなぁ。」「ここに逢夏がいればなぁ。」
「「!?」」
「なんだ、同じこと考えてたんだ。
ふふっ、あははは!」
「そーだな。
考えてること、なんでこう被るんだろうな。」
お互い笑い声が洞穴の中、反響していく。
そこでふととある光景を目の前に2人の笑い声が同時に止んだ。
そして再び2人の考え事が今度はお互い知ることなく被る。
"あれ?
この島って罠と悪魔だらけらしいのに…
なんか自分たち、すごい余裕なんじゃないか?"
と。
そのとある光景とは湖のそこに見える"あ、私?宝箱ですけど。"と言わんばかりのシルエット。
「…ディーヴァ。」
「なに?」
「お前って本当についてるよな。」
「そんなことないよ。
ネロの方こそ、すっごい観察力あるじゃない。
花のときだって、ネロが止めてくれなかったら、今頃あたし、悪魔のお腹の中だったもん。」
「いや、お前の運がすげぇだけだと思う。
運だめしの時とかそうだろ?
次のマス、期待してるな。」
「いやいやそんな…。
期待されちゃうと緊張しちゃうよ。
それになんだかんだネロだって…」
湖を見ながら勃発、謙・遜・合・戦!
あの箱をどう引き上げるか。
もうこれっきゃない、潜りましょう!
という意見にまとまるまでその不毛な合戦は続くこととなった。
「うるせぇ。
お前、嬉しそうに"ぷぎゃー"とかいってたじゃねぇか。」
歩けないことはないが、歩けば傷が広がる。
そう判断したダンテは一度自分の全身を顧み、妙な病気が感染する可能性をいれながらも逢夏をおぶって、ゆっくりと山道を歩いていた。
「あれはダンテの所為でしょ?
悪魔の言うとおり、レディを大切にしないからです。」
「…あー、そーかい。
それにしても、痛くは…ねぇとして、出血とかしすぎてないだろうな?」
「うん。
なんとか大丈夫。
助けてくれてありがと。」
木の悪魔はダンテのリベリオンによる一太刀のもと、すぐさま消えうせた。
ただし、他の木も悪魔の姿を見せてその後たっぷり十数分を費やして殲滅したのだが…。
そんな中、動けなくなった逢夏は格好の的と化し、あちこちに怪我をさせてしまったというわけ。
あまりのあり様に、もしこれで連れてきていたのがディーヴァだとしたらとダンテは背筋に寒い物を感じていた。
「…ネロの言いたい事、なんとなくわかった気がする。」
「そう?なら良かった。」
惨状を見て、逃げればよかったのだと後悔した。
しかしそもそもあの時、"逃げる"と言う選択肢が頭になかったことに更に後悔した。
苦々しげに舌打ちしながら結果を振りかえるダンテ。
そこに背からなんでもないと言った風の元気な声が響く。
「前にね、こっちのダンテが私に言ったの。
私が来てから、ネロは卑怯に姑息に臆病に戦う様になったって。」
「さすがオレ。
言い方がひでぇな。」
「でもその後、ちゃんと褒めてた。
全部私のことを、…誰かを護ることを第一にした戦い方が完成してるって。
オレには絶対無理だろうって。」
「…だろうな。」
こっちのオレが言う様にそんな戦い方、オレには絶対無理だ。
だとしても、気付かなきゃいけなかった事だろうという声に心の中だけで頷いた。
「ネロはね、悪魔を狩ることはまだまだらしいけど、人を護るプロなのよ?
私はそんなネロを尊敬してる。
これ以上にない、……素敵な旦那様でしょう?」
「…はいはい、そーだな。
ったく、だから腹いっぱいだっていってんのに…。」
とはいえ正直、ネロが羨ましかった。
オレだっていつか…
「ねぇ、ダンテ。
ダンテもいつかディーヴァちゃんに素敵な旦那様って言ってもらえるようになるといいね。」
「ぶっ!!
おまっ、ここで下ろすぞ!」
「えぇ…?
止めてよ、本当に…死んじゃう。」
「じゃあ黙ってろ!」
「…うん、ちょ…と黙って、る。」
バクバクといつもよりも大きく脈打つ鼓動に気付かないふりをしたダンテは再び山道を歩きだす。
すこしだけ増した重みを背に感じながら、その歩みが早足になった。
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ダンテ達が悪魔の想定する正規ルートを通っている最中、ネロとディーヴァは非常に幻想的な洞穴の中にいた。
「綺麗!
地底湖の底が光ってる…。」
「何が光ってんだ…?」
悪魔の気配を探るものの、特に異常は見られない。
とするとこれはまぎれもない自然現象なのか。
この浮世離れした綺麗な世界が?まさか!
しかし、あまりに美しいその場に釘付けになっていた時。
「ここにダンテがいたらなぁ。」「ここに逢夏がいればなぁ。」
「「!?」」
「なんだ、同じこと考えてたんだ。
ふふっ、あははは!」
「そーだな。
考えてること、なんでこう被るんだろうな。」
お互い笑い声が洞穴の中、反響していく。
そこでふととある光景を目の前に2人の笑い声が同時に止んだ。
そして再び2人の考え事が今度はお互い知ることなく被る。
"あれ?
この島って罠と悪魔だらけらしいのに…
なんか自分たち、すごい余裕なんじゃないか?"
と。
そのとある光景とは湖のそこに見える"あ、私?宝箱ですけど。"と言わんばかりのシルエット。
「…ディーヴァ。」
「なに?」
「お前って本当についてるよな。」
「そんなことないよ。
ネロの方こそ、すっごい観察力あるじゃない。
花のときだって、ネロが止めてくれなかったら、今頃あたし、悪魔のお腹の中だったもん。」
「いや、お前の運がすげぇだけだと思う。
運だめしの時とかそうだろ?
次のマス、期待してるな。」
「いやいやそんな…。
期待されちゃうと緊張しちゃうよ。
それになんだかんだネロだって…」
湖を見ながら勃発、謙・遜・合・戦!
あの箱をどう引き上げるか。
もうこれっきゃない、潜りましょう!
という意見にまとまるまでその不毛な合戦は続くこととなった。