ダイススロー 7回目
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先へ先へと分け入る様に森を進みながら悪魔を殲滅していくダンテ。
ついていく逢夏はそれまで地図に向けていた視線を先を行くダンテの方へと向けた。
「ここ!
ここに宝物の鍵があるみたいだよ!」
「マジか!
よっしゃ、まずはそれを探し…。
なぁ逢夏。もしかして、あれ…じゃねぇよな?」
嬉々ときょろきょろ辺りを見渡していたダンテが"あれ"を見た途端、固まる。
その先にはぐつぐつと煮えたぎっているのか、それとも発酵しているのか気味の悪い如何にもな色をした沼と真ん中にちょこんと佇む小さな島と…。
「ご丁寧に今にも壊れそうな橋。
うん、あれだろうね。」
「行きたくねぇ…。」
「大丈夫!ダンテならきっとひとっ飛びだよ!
頑張って!」
「俺を誰だと思ってんだよ!10mはあんだぞ!?
それをどうひとっ飛びしろってんだ!!」
「ですよねー。
ネロがいればなぁ…。」
あの距離なら右手が届くだろうに。
けれどいくら愛しい夫と言えど今はライバルの身、むざむざ宝物の鍵を渡す様な事はしたくない。
「と思うのは私だけですか!」
「いや!よく言ったぜ逢夏!
てな訳で、行って来い!」
「え…?
うそうそうそ!?
私!?」
「だって、俺の体重じゃ壊れそうだろ?」
「そうだけど!」
それから繰り広げられる"行け"、"やだ"、"行って来いってば!"、"絶対に嫌!"の十数秒間の押し問答。
最終的に折れた逢夏がボロボロの縄で出来た手すりを掴んで一歩、橋に足をのせたところでダンテを振りかえり見た。
「もし落ちたら…ううん、落ちなくたって生き霊になって呪ってやる~、絶対に何倍にもして仕返してやる~!
あと、ネロに危険なことさせられたよって絶対チクってやる~。」
「はいはい、そん時はネロに本体がいるから迎えに来いって言っといてやるよ。」
日本の生き霊をなめんな!
一週間は眠れないようにしてやるんだから!!
そう叫んだ逢夏は再び一歩橋の上へ。
完全に橋の上に立った、…その時だった。
<ピンポンパンポーン>
無人島なのに天からアナウンス開始のお知らせ。
『れデぃ大切ニしぃロ!
半端モノぉ!沼ぉちるゥるるるぅ~!』
「レディは大切にしろ!
半端者!沼におちるるるる~!だって!」
「はぁ!?
なんだって!?」
『「ぷぎゃー!」』
「逢夏、ってめぇ!!悪魔と声揃えて、しかも、んな笑顔で指差すんじゃね…っておわぁぁぁぁ~~!!」
逢夏の足元にあった沼が枯れたと思った矢先、すぐさまダンテを中心に再構成された沼。
もちろんどこに縋りつける物など無く、何もできずにドボン。
その間に逢夏は鍵の入手に成功し、浮かんでこないダンテを沼の端から見つめていた。
それも僅か10秒の後。
悲壮に満ちた顔をした逢夏は膝を地に付け、果たして本当に流れたのか涙を服の裾で拭いながら
「…ダンテ、貴方の事は忘れません。
ディーヴァちゃんのことは安心して?
私とネロで何不自由なく養うことを誓います。」
「まてーーーー!!!
勝手に殺すんじゃねぇ!!!」
バシャァ!!と派手な音を立ててダンテが浮上。
相当粘度の高い液体の様で浮かび上がるまでに時間がかかっただけだったようだ。
「ロープ!ロープよこせ!!」
「はーい。」
ダンテの要求に同じく何故か沼の端に移動していたリベリオンを使って橋を解体すると
その先端に石を括りつけ、ダンテの方へと放ってよこす。
そして、最後の仕上げ。
「ちょっと待ってて、大きな木に括りつけてくるから!」
「早くしろー!」
数十秒後、"良いよ!"という遠くからの合図でダンテがロープを引く。
ゆっくりと沼から這い出たダンテは赤黒く濡れた全身を見まわし、こびり付いた大きな肉の破片や千切れた毛皮を払いながら大きなため息をついた。
「生臭せぇ…。
なんなんだよこれ、…って聞かなくても分かるか。」
『ブツ切りドぅ物のヌま煮込ミィ!!!』
「分かってるつってんだろ、このボケ!!
ったく、ここに来てからこういうもんにいやに縁があるな…。」
「ダンテ。」
「あぁ?なんだよ、逢夏…、?」
静かな呼び声に苛立ちを抑えながら、ロープをくくり付けてあるのだろう木の方をダンテが見る。
するとそこには無理やり引き裂かれた大きな亀裂の様な口を開けた木が逢夏の後ろに。
そしてなにより
「ごめんなさい。
…逃げようとしたんだけど、動けないの。」
逢夏の右ふくらはぎを悪魔の木の鋭い枝が地面に縫いとめるように貫いていた。
ついていく逢夏はそれまで地図に向けていた視線を先を行くダンテの方へと向けた。
「ここ!
ここに宝物の鍵があるみたいだよ!」
「マジか!
よっしゃ、まずはそれを探し…。
なぁ逢夏。もしかして、あれ…じゃねぇよな?」
嬉々ときょろきょろ辺りを見渡していたダンテが"あれ"を見た途端、固まる。
その先にはぐつぐつと煮えたぎっているのか、それとも発酵しているのか気味の悪い如何にもな色をした沼と真ん中にちょこんと佇む小さな島と…。
「ご丁寧に今にも壊れそうな橋。
うん、あれだろうね。」
「行きたくねぇ…。」
「大丈夫!ダンテならきっとひとっ飛びだよ!
頑張って!」
「俺を誰だと思ってんだよ!10mはあんだぞ!?
それをどうひとっ飛びしろってんだ!!」
「ですよねー。
ネロがいればなぁ…。」
あの距離なら右手が届くだろうに。
けれどいくら愛しい夫と言えど今はライバルの身、むざむざ宝物の鍵を渡す様な事はしたくない。
「と思うのは私だけですか!」
「いや!よく言ったぜ逢夏!
てな訳で、行って来い!」
「え…?
うそうそうそ!?
私!?」
「だって、俺の体重じゃ壊れそうだろ?」
「そうだけど!」
それから繰り広げられる"行け"、"やだ"、"行って来いってば!"、"絶対に嫌!"の十数秒間の押し問答。
最終的に折れた逢夏がボロボロの縄で出来た手すりを掴んで一歩、橋に足をのせたところでダンテを振りかえり見た。
「もし落ちたら…ううん、落ちなくたって生き霊になって呪ってやる~、絶対に何倍にもして仕返してやる~!
あと、ネロに危険なことさせられたよって絶対チクってやる~。」
「はいはい、そん時はネロに本体がいるから迎えに来いって言っといてやるよ。」
日本の生き霊をなめんな!
一週間は眠れないようにしてやるんだから!!
そう叫んだ逢夏は再び一歩橋の上へ。
完全に橋の上に立った、…その時だった。
<ピンポンパンポーン>
無人島なのに天からアナウンス開始のお知らせ。
『れデぃ大切ニしぃロ!
半端モノぉ!沼ぉちるゥるるるぅ~!』
「レディは大切にしろ!
半端者!沼におちるるるる~!だって!」
「はぁ!?
なんだって!?」
『「ぷぎゃー!」』
「逢夏、ってめぇ!!悪魔と声揃えて、しかも、んな笑顔で指差すんじゃね…っておわぁぁぁぁ~~!!」
逢夏の足元にあった沼が枯れたと思った矢先、すぐさまダンテを中心に再構成された沼。
もちろんどこに縋りつける物など無く、何もできずにドボン。
その間に逢夏は鍵の入手に成功し、浮かんでこないダンテを沼の端から見つめていた。
それも僅か10秒の後。
悲壮に満ちた顔をした逢夏は膝を地に付け、果たして本当に流れたのか涙を服の裾で拭いながら
「…ダンテ、貴方の事は忘れません。
ディーヴァちゃんのことは安心して?
私とネロで何不自由なく養うことを誓います。」
「まてーーーー!!!
勝手に殺すんじゃねぇ!!!」
バシャァ!!と派手な音を立ててダンテが浮上。
相当粘度の高い液体の様で浮かび上がるまでに時間がかかっただけだったようだ。
「ロープ!ロープよこせ!!」
「はーい。」
ダンテの要求に同じく何故か沼の端に移動していたリベリオンを使って橋を解体すると
その先端に石を括りつけ、ダンテの方へと放ってよこす。
そして、最後の仕上げ。
「ちょっと待ってて、大きな木に括りつけてくるから!」
「早くしろー!」
数十秒後、"良いよ!"という遠くからの合図でダンテがロープを引く。
ゆっくりと沼から這い出たダンテは赤黒く濡れた全身を見まわし、こびり付いた大きな肉の破片や千切れた毛皮を払いながら大きなため息をついた。
「生臭せぇ…。
なんなんだよこれ、…って聞かなくても分かるか。」
『ブツ切りドぅ物のヌま煮込ミィ!!!』
「分かってるつってんだろ、このボケ!!
ったく、ここに来てからこういうもんにいやに縁があるな…。」
「ダンテ。」
「あぁ?なんだよ、逢夏…、?」
静かな呼び声に苛立ちを抑えながら、ロープをくくり付けてあるのだろう木の方をダンテが見る。
するとそこには無理やり引き裂かれた大きな亀裂の様な口を開けた木が逢夏の後ろに。
そしてなにより
「ごめんなさい。
…逃げようとしたんだけど、動けないの。」
逢夏の右ふくらはぎを悪魔の木の鋭い枝が地面に縫いとめるように貫いていた。