ダイススロー 6回目
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逢夏とディーヴァが順調に次の車両へ移った一方で、こちらはネロとダンテの乗った電車である。
彼らは1号車に乗り込んでいた。
まとめて押し込まれたせいで、ネロとダンテの頬がおしくら饅頭のようにくっついている。
少し動くと互いの唇が触れてしまいそうで怖かった。
…潰されて死ぬことよりも恐ろしいだろう。
「こんな身動きとれない電車なんて聞いたことねぇぞ!
地獄への幽霊列車か何かなのか?」
「悪魔のだからそれも考えられるかもな。
でも、前に逢夏から聞いた気がするぜ」
ダンテが微動だにしないで疑問を口にする。
ネロもそのままの姿勢で、逢夏が教えてくれたという日本の列車事情について答えた。
「マジでこんな電車あんのか?信じられねえ。
日本人クレイジー!」
「俺も聞いたときはびっくりした…
逢夏と一緒だったら対処方法もわかるだろうし、どんなにいいことか」
「オレだってそうだ。
何が楽しくて野郎と顔くっつけなきゃなんねぇんだよ。
ま、ディーヴァと一緒なら、毎日この電車に乗ってもいいかもな!」
「…どうせお前は一緒につぶされたいだけとか言うんだろ」
「それも良いが触り放題だからな、へっへっへ」
にやにやするダンテ。
「お前いい加減一回死んでこいよ」
そして吐き捨てるように言うネロに、ダンテが逆ギレする。
「てめぇだって同じだろ!
くそ、息苦しいな」
そのまま、少し出来た空洞に移動したが、やはり身動きのとれない状況だということは変わらなかった。
ネロから少し離れることが出来ただけよしとしよう。
「他の駅はないのか?
まったく止まらねえぞ」
頭上の路線図を確認すれば、他にも『針山』『血の池』『鋸解』『呑火食炭』と、たくさん駅がある。
止まらないならその方がいい、そんな駅名だ。
だが、おしくら饅頭状態は解消してもらうと助かる。
乗客の数名でも降りてくれればもっと楽なのだが…。
しかし、電車の窓から見えるのは、のどかな田園風景…などではなく、長い長いトンネルを進み続けているかのような、色濃い闇だった。
「はあ…」
ダンテが深いため息をつく。
その表情は『オレ、頑張ったよな?もういいよな?限界まで我慢したから爆発していいよな?』と言っていた。
「ダンテ、お前ブチ切れそうな顔になってるぞ」
「てめぇこそな。
だああああ!じっとしてるなんてオレの性分じゃねえ!
うがー!!開け、ドアァァァ!!」
電車の扉に手を伸ばし、ダンテは無理矢理こじ開けようとする。
ネロはその腕をなんとか拘束して思い止まらせた。
「黙れ!今開いたってダンテが落ちるだけだろ。
それとも『血の池』とか『鋸解』に逝きたいか?」
「行くの字が違ぇ!
つーか、ネロが落ちて隙間作れよ」
ダンテがとんでもないことをのたまう。
「…はあ?死ぬだろうが!」
「大丈夫、悪魔の血が流れてれば電車に轢かれても『鋸解』とやらに逝っても死なないぜ!…多分」
「今小さく多分って言ったな!
てめえのが悪魔の血は濃いだろうが!
うわ、ちょっ…押すなダンテ、このバカ!」
扉を開けようとしながら、ぐいぐいとネロを開きつつある隙間に押し付けるダンテ。
なんて酷い奴だ!
ネロはダンテに反撃するために、魔人化したくなった。
だが、周りは人間ばかりでありそれは出来ないだろう。
実は、逢夏とディーヴァには周りの人が悪魔の化けた姿だとわかっていたが、ネロとダンテには人間にしか見えていないのである。
だからこそ、この狭い空間で魔人化は出来ないのだ。
彼らは1号車に乗り込んでいた。
まとめて押し込まれたせいで、ネロとダンテの頬がおしくら饅頭のようにくっついている。
少し動くと互いの唇が触れてしまいそうで怖かった。
…潰されて死ぬことよりも恐ろしいだろう。
「こんな身動きとれない電車なんて聞いたことねぇぞ!
地獄への幽霊列車か何かなのか?」
「悪魔のだからそれも考えられるかもな。
でも、前に逢夏から聞いた気がするぜ」
ダンテが微動だにしないで疑問を口にする。
ネロもそのままの姿勢で、逢夏が教えてくれたという日本の列車事情について答えた。
「マジでこんな電車あんのか?信じられねえ。
日本人クレイジー!」
「俺も聞いたときはびっくりした…
逢夏と一緒だったら対処方法もわかるだろうし、どんなにいいことか」
「オレだってそうだ。
何が楽しくて野郎と顔くっつけなきゃなんねぇんだよ。
ま、ディーヴァと一緒なら、毎日この電車に乗ってもいいかもな!」
「…どうせお前は一緒につぶされたいだけとか言うんだろ」
「それも良いが触り放題だからな、へっへっへ」
にやにやするダンテ。
「お前いい加減一回死んでこいよ」
そして吐き捨てるように言うネロに、ダンテが逆ギレする。
「てめぇだって同じだろ!
くそ、息苦しいな」
そのまま、少し出来た空洞に移動したが、やはり身動きのとれない状況だということは変わらなかった。
ネロから少し離れることが出来ただけよしとしよう。
「他の駅はないのか?
まったく止まらねえぞ」
頭上の路線図を確認すれば、他にも『針山』『血の池』『鋸解』『呑火食炭』と、たくさん駅がある。
止まらないならその方がいい、そんな駅名だ。
だが、おしくら饅頭状態は解消してもらうと助かる。
乗客の数名でも降りてくれればもっと楽なのだが…。
しかし、電車の窓から見えるのは、のどかな田園風景…などではなく、長い長いトンネルを進み続けているかのような、色濃い闇だった。
「はあ…」
ダンテが深いため息をつく。
その表情は『オレ、頑張ったよな?もういいよな?限界まで我慢したから爆発していいよな?』と言っていた。
「ダンテ、お前ブチ切れそうな顔になってるぞ」
「てめぇこそな。
だああああ!じっとしてるなんてオレの性分じゃねえ!
うがー!!開け、ドアァァァ!!」
電車の扉に手を伸ばし、ダンテは無理矢理こじ開けようとする。
ネロはその腕をなんとか拘束して思い止まらせた。
「黙れ!今開いたってダンテが落ちるだけだろ。
それとも『血の池』とか『鋸解』に逝きたいか?」
「行くの字が違ぇ!
つーか、ネロが落ちて隙間作れよ」
ダンテがとんでもないことをのたまう。
「…はあ?死ぬだろうが!」
「大丈夫、悪魔の血が流れてれば電車に轢かれても『鋸解』とやらに逝っても死なないぜ!…多分」
「今小さく多分って言ったな!
てめえのが悪魔の血は濃いだろうが!
うわ、ちょっ…押すなダンテ、このバカ!」
扉を開けようとしながら、ぐいぐいとネロを開きつつある隙間に押し付けるダンテ。
なんて酷い奴だ!
ネロはダンテに反撃するために、魔人化したくなった。
だが、周りは人間ばかりでありそれは出来ないだろう。
実は、逢夏とディーヴァには周りの人が悪魔の化けた姿だとわかっていたが、ネロとダンテには人間にしか見えていないのである。
だからこそ、この狭い空間で魔人化は出来ないのだ。