ダイススロー 6回目
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人でごったがえした駅構内に悪魔のアナウンスが響き渡る。
ここから、少し分かりやすく直して記す。
『さっきのマスはお疲れさま☆悪魔との運試しは楽しかったかな?
今回は更に簡単!魔界と人間界のハザマに位置する、環状線を電車に乗ってたった1回ひとまわり~。時間にして1時間かからない!
ネ?簡単!バカなお前らでもできるハズ』
「一言余計だっつの」
「ダンテなら兎も角、俺はバカじゃねぇ」
「なんだとネロ、どういう意味だ」
「そのままの意味だろ」
「私はどっちもどっちだと思う」
「ねー?」
『乗ってる間は寝てもよし、遊ぶもよし、チャンバラするもよし、何してもいいよ。
それが出来るならだけどね☆』
「出来るなら、っていうのがちょっと気になるね。怖いなぁ」
「大丈夫だ、ディーヴァのことはオレが守…」
『贄と天使は内回りの1号線、半端な悪魔は外回りの2号線に乗る乗るぅ!つまり、別の電車!』
「一緒じゃないからダメそう…」
「…だな」
『4時44分になったら電車くる。そしたらスタァトね!』
「うわあ、4時44分かあ…」
「何かあるのか?」
「あのね、私のいた国…日本だと『4』という数は『死』に繋がるの。
それが、3つも繋がってるんだよ。…わかるでしょ?」
「まさに悪魔や死神の数、ってわけね。ホントに怖いなあ」
「ディーヴァ…無理すんなよ?」
「うん…」
不安そうに返事したディーヴァの肩を支えて言う逢夏。
「大丈夫よ、一人じゃないもの。ディーヴァちゃんには私がついてるよ」
「…ああ、そうだな。
逢夏、ディーヴァを頼んだぜ?」
「もちろん!
ディーヴァちゃん、貴女は私がしっかり守るからねっ。
お姉さんに任せなさい!」
胸を張り、ドンと叩く逢夏はすごく頼もしく見えた。
「ふふっ、ありがとう逢夏。でもほどほどにね?
ほら、ネロが心配してる」
ネロが怒っているような眉間にしわを寄せた顔でこちらを見ていた。
逢夏にはわかる。
これは怒っているわけではなく、心配してこんな顔をしているのだ。
「ディーヴァの言う通りだ。逢夏だって気を付けろよ?
死なないからって命や体の安売りはするな」
「わかってるって。
なんなら命令していいんだよ」
「命令は極力したくない。
それに、逢夏を信じてる」
「ネロ…」
じーん…。
ネロと逢夏は見つめあった。
場所が許せばキスを交わしていたことだろう。
『あ、いい忘れ!
10号車まである内、3~6号車は乗ってもいいよ?楽しいことに、ただ死ぬだけ。
お前らと違うやつ、違う死のゲェム、楽しんでる。
開けたら最後、お前ら参加者と勘違~い』
「楽しいことに…って死ぬのなんか楽しくないよ!
あの悪魔バカなの!?」
「落ち着けディーヴァ、アナウンスにマジ切れするな」
ネロがどうどう、とディーヴァをいさめる横でダンテが不思議そうに逢夏に聞く。
「ところで違うゲームってなんだ?」
「さあ、知らない。けど3~6号車は乗らないように気をつけないと!」
そして4時43分と58秒、59、00…
4時44分だ。
秒針が12の方向を指すと同時に、赤と黒に彩られた闇の向こうから電車が到着した。
反対側にも同じく到着するのが確認できる。
ネロとダンテ、そしてディーヴァはその正確さに驚いている。
「悪魔のくせに時間に正確すぎないかな」
「そうかな?普通は電車のダイヤって正確なものでしょ?」
逢夏のいたところ…日本では電車のダイヤは正確なものである。
反対にここではそこまで正確ではないのだった。
そしてさらに驚くべきことが。
「これ、どこに乗る場所があるんだよ…」
「次の電車じゃダメなのか?」
「もう乗れないよ!」
「え、このくらい普通でしょ?」
満員電車である。
それは重箱の中身のようにぎゅうぎゅう詰めであり、今にも扉が壊れそうな状態だった。
入るのを躊躇うネロ、ダンテ、ディーヴァの3人。
逢夏はなんとかして乗り込もうと他の乗客を押しのけている。
そんなところに駅員が駆けてきた。
「ちょちょちょ、無理だろこれは!ぎゃああああ」
「俺らはパンパンに詰められた詰め放題のチョコレートじゃねぇんだぞ!うわあああ」
「痛い痛い入らないってば!いやああああ」
「ちょっときついけど我慢我慢♪」
叫び声がフェードアウトしていく。
駅員は4人をぎゅうぎゅうと扉に押し込むと、無理矢理扉を閉めて発車させた。
4人はがんばれ、の一言をお互い言うこともできないままだった。
ここから、少し分かりやすく直して記す。
『さっきのマスはお疲れさま☆悪魔との運試しは楽しかったかな?
今回は更に簡単!魔界と人間界のハザマに位置する、環状線を電車に乗ってたった1回ひとまわり~。時間にして1時間かからない!
ネ?簡単!バカなお前らでもできるハズ』
「一言余計だっつの」
「ダンテなら兎も角、俺はバカじゃねぇ」
「なんだとネロ、どういう意味だ」
「そのままの意味だろ」
「私はどっちもどっちだと思う」
「ねー?」
『乗ってる間は寝てもよし、遊ぶもよし、チャンバラするもよし、何してもいいよ。
それが出来るならだけどね☆』
「出来るなら、っていうのがちょっと気になるね。怖いなぁ」
「大丈夫だ、ディーヴァのことはオレが守…」
『贄と天使は内回りの1号線、半端な悪魔は外回りの2号線に乗る乗るぅ!つまり、別の電車!』
「一緒じゃないからダメそう…」
「…だな」
『4時44分になったら電車くる。そしたらスタァトね!』
「うわあ、4時44分かあ…」
「何かあるのか?」
「あのね、私のいた国…日本だと『4』という数は『死』に繋がるの。
それが、3つも繋がってるんだよ。…わかるでしょ?」
「まさに悪魔や死神の数、ってわけね。ホントに怖いなあ」
「ディーヴァ…無理すんなよ?」
「うん…」
不安そうに返事したディーヴァの肩を支えて言う逢夏。
「大丈夫よ、一人じゃないもの。ディーヴァちゃんには私がついてるよ」
「…ああ、そうだな。
逢夏、ディーヴァを頼んだぜ?」
「もちろん!
ディーヴァちゃん、貴女は私がしっかり守るからねっ。
お姉さんに任せなさい!」
胸を張り、ドンと叩く逢夏はすごく頼もしく見えた。
「ふふっ、ありがとう逢夏。でもほどほどにね?
ほら、ネロが心配してる」
ネロが怒っているような眉間にしわを寄せた顔でこちらを見ていた。
逢夏にはわかる。
これは怒っているわけではなく、心配してこんな顔をしているのだ。
「ディーヴァの言う通りだ。逢夏だって気を付けろよ?
死なないからって命や体の安売りはするな」
「わかってるって。
なんなら命令していいんだよ」
「命令は極力したくない。
それに、逢夏を信じてる」
「ネロ…」
じーん…。
ネロと逢夏は見つめあった。
場所が許せばキスを交わしていたことだろう。
『あ、いい忘れ!
10号車まである内、3~6号車は乗ってもいいよ?楽しいことに、ただ死ぬだけ。
お前らと違うやつ、違う死のゲェム、楽しんでる。
開けたら最後、お前ら参加者と勘違~い』
「楽しいことに…って死ぬのなんか楽しくないよ!
あの悪魔バカなの!?」
「落ち着けディーヴァ、アナウンスにマジ切れするな」
ネロがどうどう、とディーヴァをいさめる横でダンテが不思議そうに逢夏に聞く。
「ところで違うゲームってなんだ?」
「さあ、知らない。けど3~6号車は乗らないように気をつけないと!」
そして4時43分と58秒、59、00…
4時44分だ。
秒針が12の方向を指すと同時に、赤と黒に彩られた闇の向こうから電車が到着した。
反対側にも同じく到着するのが確認できる。
ネロとダンテ、そしてディーヴァはその正確さに驚いている。
「悪魔のくせに時間に正確すぎないかな」
「そうかな?普通は電車のダイヤって正確なものでしょ?」
逢夏のいたところ…日本では電車のダイヤは正確なものである。
反対にここではそこまで正確ではないのだった。
そしてさらに驚くべきことが。
「これ、どこに乗る場所があるんだよ…」
「次の電車じゃダメなのか?」
「もう乗れないよ!」
「え、このくらい普通でしょ?」
満員電車である。
それは重箱の中身のようにぎゅうぎゅう詰めであり、今にも扉が壊れそうな状態だった。
入るのを躊躇うネロ、ダンテ、ディーヴァの3人。
逢夏はなんとかして乗り込もうと他の乗客を押しのけている。
そんなところに駅員が駆けてきた。
「ちょちょちょ、無理だろこれは!ぎゃああああ」
「俺らはパンパンに詰められた詰め放題のチョコレートじゃねぇんだぞ!うわあああ」
「痛い痛い入らないってば!いやああああ」
「ちょっときついけど我慢我慢♪」
叫び声がフェードアウトしていく。
駅員は4人をぎゅうぎゅうと扉に押し込むと、無理矢理扉を閉めて発車させた。
4人はがんばれ、の一言をお互い言うこともできないままだった。