ダイススロー 4回目
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ボロボロで、目の代わりのボタンが取れかかっているテディベアは、汎用うさぎ改め逢夏と、ピカチュウ改めディーヴァに詰め寄られ、後ずさった。
かわいらしいぬいぐるみ状態の2人だが、その纏う空気はデビルトリガーをひいた悪魔のごとく恐ろしい。
「オれ、アゃまル。マっテほしィ」
テディベアは背中に手を回したかと思うと、背中にあったらしきZIPPERを下げだした。
「え…中になんかいたの?」
「着ぐるみだったの…知らなかった」
「ミんナ、中にアクマいタ。ォデ、ボス」
中からは悪魔が出てきた。
テディベアの声があの悪魔の声と同じだったからなんとなくわかってはいたが、やはり中身はあの悪魔だったようだ。
「痛イノ、ゃダ。剣、やル。
もゥイーィ、おマェら勝チ」
死を繰り返し体験させるなどあれだけ酷いことをしておきながら、自分は痛い思いはしたくないとのたまう悪魔。
細長く節くれだった指で示した先には剣がある。
「逢夏…勝ち、だってさ」
「だったら別にいいよね、取りに行って終わりにしよっか」
このマスの命令が終わって早いところ次に行けるのであるなら、怒りをぶつけることはないだろう。
逢夏とディーヴァは、剣に向かってテコテコ歩き出した。
…悪魔に背を向けて。
ぱちん!
悪魔が指を鳴らすと上から鋼の鳥籠が降りてきて2人を閉じ込めてしまった。
ガチャン!
「きゃっ!」
「え、何これ?」
見れば悪魔が腹を抱えて笑い転げている。
「ひヵヵタ。ひヵヵた」
「騙したわね!」
「ひどい!」
鳥籠の中から文句を言う逢夏とディーヴァ。
2人に悪魔は意地悪く言った。
「だまス、アクマのせんばィとっキよ。
メイレイはくヅがェさなァィ!」
その時、悪魔の背後にラジコンカーが到着した。
そして乗っていた西洋人形から剣を受けとる。
その剣は逢夏達の陣地の物らしかった。
「ごくローォさマ!」
悪魔は自分の陣地の剣隣に、受け取った剣をブスリと刺した。
「ォまぇラ、負ヶ、ォデの勝チィ!………ぁレ?」
揃えて刺せば、5分のカウントが始まるという仕組みになっているはずなのに、カウントされない。
「ォかシィ、まサヵ!」
悪魔が西洋人形を振り返る。
「そのまさかだよ。そいつは偽の剣だぜ。
剣を持ち逃げした人形はぶっとばして中の悪魔の代わりに俺が入ってたのさ」
西洋人形の背中もZIPPER式だったのか、中からはネロが出てきた。
「ネロッ!」
「でもなんで西洋人形にまでZIPPERが…
あ。ダンテは?」
歓喜する逢夏の横で、ディーヴァが疑問を口にした。
その直後にダンテがフリーライド…敵をボード代わりに滑ってやってきた。
「ヒャッフゥー!」
乗り捨てた敵をそのまま鳥籠にぶつけて壊す。
赤い綿が飛び出てボロボロの状態ではあるが、ひどく楽しそうである。
「2人共、大丈夫だったか」
「ありがとうダンテ、助かったわ」
「色々突っ込みたいとこ満載だけど、取り合えず元気そうで何よりだよ」
こうして4人揃って悪魔を再び囲む。
「ダまシタなァ!」
「悪いがオレ達も多少『悪魔』なんでね」
「つうかよく見りゃあの時の悪魔じゃねぇか!?
覚悟しろよ…」
ネロが気がついて、拳を握りしめる。
それがわかった悪魔は、ここにいてはボコボコにのされてしまうと、指を再び鳴らした。
「さょなラッ」
「あっ、テメッ!!」
悪魔はぼふんと煙をあげて逃げてしまった。
そしてまた、どこからか放送しているような声が響く。
《次回マス、ォ楽シみニ!》
「…逃げられちゃった」
「あいつ…次見たら絶対にぶっとばしてやる」
「ところでオレ達の勝ちならいつ終わるんだ?」
「あ。命令はくつがえさないって言ってた。
私、思うんだけど、ここの剣を持っていって『刺して5分間待機』はするんじゃないかな?」
4人はテコテコと自分の陣地に戻り、剣を床に刺した。
床に時間表示が現れ、カウントが始まる。
そして5分たつと同時に、陣地全体が光に包まれ、周りの景色が回転して元のリビングへと戻った。
姿もぬいぐるみからいつもの姿に戻っている。
「やっと終わったか…」
「懐かしくって少し嬉しかったな~」
「あたしはちょっと疲れた。…ダンテ、どうかしたの?」
ダンテが自分の両手を見つめてワナワナと震えている。
まさかヒヨコのままの部分があるとかではないだろうか。
ディーヴァが覗き込むと同時に叫んだ。
「いつものオレに戻ったーッ!ディーヴァに心行くまで抱きつけるーッ!!」
そして思いきりディーヴァを抱きしめる。
「いきなりはホントやめてってば!
あーあ、電撃の能力はずっとあってもいいのに…」
「真っ黒焦げにされても、オレはお前を抱き締め続けるぞ」
さらりと言うダンテに、ため息をこぼしてされるがままになるディーヴァだった。
一方、こちらはソファに座る逢夏とネロである。
ネロは逢夏を愛しく抱き寄せ、指通り滑らかな髪をすきながら話した。
「逢夏、強かったそうじゃねえか。
ちょっと見たかったな、どんなだったんだ?」
「恥ずかしいから教えなぁい!
それよりネロの猫姿…抱き締めたかったなぁ」
「冗談だろ?抱き締められるよりは抱き締めたい」
ぎゅう、と逢夏を抱く力をさらに強めるネロ。
「俺こそ逢夏のうさぎ姿を抱き締めたかったよ」
「ふふっ、ありがと。今のは意外と楽しかったね」
「まあ、他のに比べたらましな方だよな。
さて、次は俺だな。どんなマスになるやら…」
ネロは手の中で転がるダイスを見つめた。
かわいらしいぬいぐるみ状態の2人だが、その纏う空気はデビルトリガーをひいた悪魔のごとく恐ろしい。
「オれ、アゃまル。マっテほしィ」
テディベアは背中に手を回したかと思うと、背中にあったらしきZIPPERを下げだした。
「え…中になんかいたの?」
「着ぐるみだったの…知らなかった」
「ミんナ、中にアクマいタ。ォデ、ボス」
中からは悪魔が出てきた。
テディベアの声があの悪魔の声と同じだったからなんとなくわかってはいたが、やはり中身はあの悪魔だったようだ。
「痛イノ、ゃダ。剣、やル。
もゥイーィ、おマェら勝チ」
死を繰り返し体験させるなどあれだけ酷いことをしておきながら、自分は痛い思いはしたくないとのたまう悪魔。
細長く節くれだった指で示した先には剣がある。
「逢夏…勝ち、だってさ」
「だったら別にいいよね、取りに行って終わりにしよっか」
このマスの命令が終わって早いところ次に行けるのであるなら、怒りをぶつけることはないだろう。
逢夏とディーヴァは、剣に向かってテコテコ歩き出した。
…悪魔に背を向けて。
ぱちん!
悪魔が指を鳴らすと上から鋼の鳥籠が降りてきて2人を閉じ込めてしまった。
ガチャン!
「きゃっ!」
「え、何これ?」
見れば悪魔が腹を抱えて笑い転げている。
「ひヵヵタ。ひヵヵた」
「騙したわね!」
「ひどい!」
鳥籠の中から文句を言う逢夏とディーヴァ。
2人に悪魔は意地悪く言った。
「だまス、アクマのせんばィとっキよ。
メイレイはくヅがェさなァィ!」
その時、悪魔の背後にラジコンカーが到着した。
そして乗っていた西洋人形から剣を受けとる。
その剣は逢夏達の陣地の物らしかった。
「ごくローォさマ!」
悪魔は自分の陣地の剣隣に、受け取った剣をブスリと刺した。
「ォまぇラ、負ヶ、ォデの勝チィ!………ぁレ?」
揃えて刺せば、5分のカウントが始まるという仕組みになっているはずなのに、カウントされない。
「ォかシィ、まサヵ!」
悪魔が西洋人形を振り返る。
「そのまさかだよ。そいつは偽の剣だぜ。
剣を持ち逃げした人形はぶっとばして中の悪魔の代わりに俺が入ってたのさ」
西洋人形の背中もZIPPER式だったのか、中からはネロが出てきた。
「ネロッ!」
「でもなんで西洋人形にまでZIPPERが…
あ。ダンテは?」
歓喜する逢夏の横で、ディーヴァが疑問を口にした。
その直後にダンテがフリーライド…敵をボード代わりに滑ってやってきた。
「ヒャッフゥー!」
乗り捨てた敵をそのまま鳥籠にぶつけて壊す。
赤い綿が飛び出てボロボロの状態ではあるが、ひどく楽しそうである。
「2人共、大丈夫だったか」
「ありがとうダンテ、助かったわ」
「色々突っ込みたいとこ満載だけど、取り合えず元気そうで何よりだよ」
こうして4人揃って悪魔を再び囲む。
「ダまシタなァ!」
「悪いがオレ達も多少『悪魔』なんでね」
「つうかよく見りゃあの時の悪魔じゃねぇか!?
覚悟しろよ…」
ネロが気がついて、拳を握りしめる。
それがわかった悪魔は、ここにいてはボコボコにのされてしまうと、指を再び鳴らした。
「さょなラッ」
「あっ、テメッ!!」
悪魔はぼふんと煙をあげて逃げてしまった。
そしてまた、どこからか放送しているような声が響く。
《次回マス、ォ楽シみニ!》
「…逃げられちゃった」
「あいつ…次見たら絶対にぶっとばしてやる」
「ところでオレ達の勝ちならいつ終わるんだ?」
「あ。命令はくつがえさないって言ってた。
私、思うんだけど、ここの剣を持っていって『刺して5分間待機』はするんじゃないかな?」
4人はテコテコと自分の陣地に戻り、剣を床に刺した。
床に時間表示が現れ、カウントが始まる。
そして5分たつと同時に、陣地全体が光に包まれ、周りの景色が回転して元のリビングへと戻った。
姿もぬいぐるみからいつもの姿に戻っている。
「やっと終わったか…」
「懐かしくって少し嬉しかったな~」
「あたしはちょっと疲れた。…ダンテ、どうかしたの?」
ダンテが自分の両手を見つめてワナワナと震えている。
まさかヒヨコのままの部分があるとかではないだろうか。
ディーヴァが覗き込むと同時に叫んだ。
「いつものオレに戻ったーッ!ディーヴァに心行くまで抱きつけるーッ!!」
そして思いきりディーヴァを抱きしめる。
「いきなりはホントやめてってば!
あーあ、電撃の能力はずっとあってもいいのに…」
「真っ黒焦げにされても、オレはお前を抱き締め続けるぞ」
さらりと言うダンテに、ため息をこぼしてされるがままになるディーヴァだった。
一方、こちらはソファに座る逢夏とネロである。
ネロは逢夏を愛しく抱き寄せ、指通り滑らかな髪をすきながら話した。
「逢夏、強かったそうじゃねえか。
ちょっと見たかったな、どんなだったんだ?」
「恥ずかしいから教えなぁい!
それよりネロの猫姿…抱き締めたかったなぁ」
「冗談だろ?抱き締められるよりは抱き締めたい」
ぎゅう、と逢夏を抱く力をさらに強めるネロ。
「俺こそ逢夏のうさぎ姿を抱き締めたかったよ」
「ふふっ、ありがと。今のは意外と楽しかったね」
「まあ、他のに比べたらましな方だよな。
さて、次は俺だな。どんなマスになるやら…」
ネロは手の中で転がるダイスを見つめた。