ダイススロー 21回目
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振られたダイスはボードの上へと落ちた。
初めはころころと勢いよくゲームボード上で踊る。
が、1秒…2秒と時が過ぎるにつれその勢いがなくなっていく。
その矢先。
『そィヤぁ!!!』
「あぁ!
悪魔さん、それっ、反則だよ!」
静かにダイスを見ていたと思った悪魔が唐突に手を…否、足を出す。
蹴られたダイスは再び元気よく右へ左へと転がり始めた。
それに胸の前で両手を組み、祈るようにダイスを見守っていたディーヴァが声を上げる。
すると、ぶんぶん!と音を立てて首を振り否定する悪魔。
『ハんソクちガぅ~~!!
ぉデなりぉ、おぃヮい!』
「お、祝い?悪魔さんなりの…お祝い、ねぇ…。
ディーヴァちゃん、信用してあげよ?」
意味深な悪魔の言葉に逢夏は一度首を傾げ、そっと組まれたディーヴァの両手を上からそっと包む。
"大丈夫だよ、きっと悪い様にはならないから"
言外に伝えるような温かさを感じてディーヴァは小さく頷き、再びダイスを見守る。
静かに、…ただ静かに時間が過ぎていく。
その間にもダイスは転がる力を失い、徐々に大人しくなっていき
そしてとうとう、ダイスがぴたりと止まった。
恐る恐るダイスの目を覗き込むディーヴァと逢夏。
エメラルドと茶色の瞳に映った数字は…。
「1…、1だよ!」
「ほん…、とだ!
1!帰れるよ、ダンテ!!」
「やったな、ディーヴァ!!
ネロ、見なおしたぜ!!」
「はぁ~…ようやく荷が下りたぜ、ったく。」
抱き合うダンテとディーヴァ。
そんな2人をちょっとだけ寂しそうに、けれど嬉しそうに微笑みながら見守る逢夏とその肩をそっと抱き寄せるネロ。
最後に
ふよふよとボード上を漂っていた悪魔はニンマリと4人を見るとコマに姿を変え、大きく跳躍を一つ。
青いマス、"ディーヴァとダンテが元の世界に戻るマス"に止まった。
『てン使トぁク魔がヵえぅぞ!
ぉデ、なンだヵンだタぉシィヵた!!
記ぉク、ヶサなぃでぉイてャルゥ!!』
「あれ?悪魔さん、意外と優しいんだね?」
『ぃガイ、ョケぃ!!』
「ん?悪魔、なんだって?」
「本当なら帰す時に記憶を消すつもりだったみたいなんだけど悪魔さんも楽しかったから消さないでおいてやる、だって。」
「本当!?
よか、った…、よかったよぉっ…!」
「ひゃんっ!?
ディーヴァちゃん!?」
嬉しさのあまりか逢夏に飛びつくディーヴァ。
なんとか抱きとめた逢夏はディーヴァの輝くエメラルドの髪を撫で、優しく
「よかった。
本当に、よかった。」
と言葉少なに返した。
そのすぐ後
「…本当に、もう…お別れなんだね。」
「え?…きゃっ!?」
「おわっ!?体が透けてきてやがる!」
「落ちつけよ、ダンテ。
ただ単にこれからお前らが帰るってだけのことなんだろうからさ。
お前がディーヴァを守ってやらなきゃならねぇのに一々うろたえんな。」
抱きとめていたディーヴァの体が透けていく
さっきまで騒々しかったダンテの声がエコーをかけながら小さくなっていく
その様子を笑顔で見守る逢夏とネロ。
対してディーヴァとダンテは
白んでいく視界の中で
静寂に包まれていく中で
「またっ…また会おうね!」
「おい、ネロ!
こっちの世界でてめぇにあったら、絶対にぼこぼこにしてやるからなっ!
覚えとけ!」
「ディーヴァちゃん、またいつか!
いつまでも元気でね!絶対、ダンテと幸せになってね!」
「やれるもんならやってみろ。
お前みたいな柔なやつに俺が負けるかよ。
ま、こっちのおっさん並みに強くなってから挑むんだな。」
あっという間の別れを告げたのだった。
初めはころころと勢いよくゲームボード上で踊る。
が、1秒…2秒と時が過ぎるにつれその勢いがなくなっていく。
その矢先。
『そィヤぁ!!!』
「あぁ!
悪魔さん、それっ、反則だよ!」
静かにダイスを見ていたと思った悪魔が唐突に手を…否、足を出す。
蹴られたダイスは再び元気よく右へ左へと転がり始めた。
それに胸の前で両手を組み、祈るようにダイスを見守っていたディーヴァが声を上げる。
すると、ぶんぶん!と音を立てて首を振り否定する悪魔。
『ハんソクちガぅ~~!!
ぉデなりぉ、おぃヮい!』
「お、祝い?悪魔さんなりの…お祝い、ねぇ…。
ディーヴァちゃん、信用してあげよ?」
意味深な悪魔の言葉に逢夏は一度首を傾げ、そっと組まれたディーヴァの両手を上からそっと包む。
"大丈夫だよ、きっと悪い様にはならないから"
言外に伝えるような温かさを感じてディーヴァは小さく頷き、再びダイスを見守る。
静かに、…ただ静かに時間が過ぎていく。
その間にもダイスは転がる力を失い、徐々に大人しくなっていき
そしてとうとう、ダイスがぴたりと止まった。
恐る恐るダイスの目を覗き込むディーヴァと逢夏。
エメラルドと茶色の瞳に映った数字は…。
「1…、1だよ!」
「ほん…、とだ!
1!帰れるよ、ダンテ!!」
「やったな、ディーヴァ!!
ネロ、見なおしたぜ!!」
「はぁ~…ようやく荷が下りたぜ、ったく。」
抱き合うダンテとディーヴァ。
そんな2人をちょっとだけ寂しそうに、けれど嬉しそうに微笑みながら見守る逢夏とその肩をそっと抱き寄せるネロ。
最後に
ふよふよとボード上を漂っていた悪魔はニンマリと4人を見るとコマに姿を変え、大きく跳躍を一つ。
青いマス、"ディーヴァとダンテが元の世界に戻るマス"に止まった。
『てン使トぁク魔がヵえぅぞ!
ぉデ、なンだヵンだタぉシィヵた!!
記ぉク、ヶサなぃでぉイてャルゥ!!』
「あれ?悪魔さん、意外と優しいんだね?」
『ぃガイ、ョケぃ!!』
「ん?悪魔、なんだって?」
「本当なら帰す時に記憶を消すつもりだったみたいなんだけど悪魔さんも楽しかったから消さないでおいてやる、だって。」
「本当!?
よか、った…、よかったよぉっ…!」
「ひゃんっ!?
ディーヴァちゃん!?」
嬉しさのあまりか逢夏に飛びつくディーヴァ。
なんとか抱きとめた逢夏はディーヴァの輝くエメラルドの髪を撫で、優しく
「よかった。
本当に、よかった。」
と言葉少なに返した。
そのすぐ後
「…本当に、もう…お別れなんだね。」
「え?…きゃっ!?」
「おわっ!?体が透けてきてやがる!」
「落ちつけよ、ダンテ。
ただ単にこれからお前らが帰るってだけのことなんだろうからさ。
お前がディーヴァを守ってやらなきゃならねぇのに一々うろたえんな。」
抱きとめていたディーヴァの体が透けていく
さっきまで騒々しかったダンテの声がエコーをかけながら小さくなっていく
その様子を笑顔で見守る逢夏とネロ。
対してディーヴァとダンテは
白んでいく視界の中で
静寂に包まれていく中で
「またっ…また会おうね!」
「おい、ネロ!
こっちの世界でてめぇにあったら、絶対にぼこぼこにしてやるからなっ!
覚えとけ!」
「ディーヴァちゃん、またいつか!
いつまでも元気でね!絶対、ダンテと幸せになってね!」
「やれるもんならやってみろ。
お前みたいな柔なやつに俺が負けるかよ。
ま、こっちのおっさん並みに強くなってから挑むんだな。」
あっという間の別れを告げたのだった。