ダイススロー 20回目
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しばらくすると、ドアベルの音が響いた。
ネロが気配を探ると、トリッシュが来たもよう。
「お客様第二段がやってきたようだぜ」
「みたいだね。
ディーヴァちゃん、ダンテ、ちょっとお迎えに行ってくるから待っててね」
「うん」
「もごもご(食べて待ってるぜ)」
「ダンテ、口に物いれたまましゃべらないの!」
いつもの光景をあとにして、ネロと逢夏は玄関へ。
壊されて立て付けの悪くなった玄関のドアを四苦八苦しながら開けたネロは、トリッシュを招き入れた。
「悪い、待たせたな。さっき来たおっさんにドア壊されちまって」
「あいつ、またなの…しょうがないヤツね!
それよりトリックオアトリート、ネロ、逢夏!」
「お菓子ならいっぱい作ってあるよ?」
「ウフフ、だと思って来ちゃったわ。
逢夏はシスターでネロは神父の格好なのね、似合ってるわ」
「ありがとう。
トリッシュは仮装してないんだね。しないの?」
「おっさんはヴァンパイアの格好してたぞ。
いい歳したおっさんなのにな」
「あら、だってワタシ、すでに悪魔でしょ?」
「ははっ違いねえや!」
玄関先で会話が弾む。
「トリッシュ、あがってくか?」
「若いダンテと天使のお客様が滞在中だけどねー」
「…みたいね。この間リボンにまじないをかけた時、言ってた子のことね。
若いダンテっていうのも気になるし、ちょっとだけお邪魔しようかしら」
「じゃあ入って入って!」
気配を察知したトリッシュは若いダンテも天使も非常に気になる様子。
ネロと逢夏はトリッシュをリビングへと案内した。
「ダンテ、ディーヴァ。客追加な」
「こんにちは。若いダンテに天使さん♪」
ネロの後ろから、黒い合皮のビスチェを身に纏った長いブロンドの美女がひょっこり顔を出した。
「ぶふぉあッ!!」
「えぇぇっ!!」
その姿を目にしたダンテが飲んでいた紅茶をふきだし、ディーヴァは驚いてガチャンとフォークを落とす。
「きったねぇな!」
「どしたの2人とも。
まあいいや、この人はアルバムでも見たと思うけどダンテの相棒だよ」
「『元』だけどね」
「うん…アルバムで見たけど表情とか見てなかったや。
は、はじめまして、ディーヴァと申します」
「よろしく、トリッシュよ」
手を差し出し固く握手を交わすディーヴァとトリッシュ。
ディーヴァはにこやかに笑う彼女を失礼にならない程度にじっと見つめた。
似ている。
似すぎているのだ、ダンテの大事な人に。
「へぇ、貴女が緑髪の天使…。
逢夏の言う通り、確かにかわいらしい子ね」
「でしょでしょ?
帰さないで正直うちの子にしたいくらいなの!」
それは困ります逢夏さん。
望月さんちのお話が進みません!
「…母さん」
か細く響いたダンテの声。
それは隣にいたディーヴァにだけ聞こえた。
「えぇと…その。トリッシュ、さん。
ダンテのお母様にすごくよく似てます…ね」
ダンテの気持ちを代弁してディーヴァが聞いた。
ディーヴァ自身も非常に気になるからというのもある。
「貴女、ダンテの母親見たことあるの?」
「写真でだけあります。
ダンテが持ってる写真立てに飾られているので」
写真立て。
そういえばおっさんの事務所に、唯一埃のかぶってない写真立てがあった気がするが…なるほど、母親の写真が飾られていたのか。
ちらっとネロを見てトリッシュが言う。
「あまり詳しく話さないほうがいいわよね?」
「アンタのこと、俺はよく知らねえぞ。
でも、話すことで未来に影響あるならやめとけよ」
「ディーヴァちゃんちではまだトリッシュ出てないもんねー」
「…逢夏、そういうメタ発言しなくていい」
「てへ☆」
ネロの助言にトリッシュはディーヴァに向き直った。
「…ということで禁則事項、ね?」
「とりあえず、よく似てる別人ってことで。
トリッシュは完全な悪魔だし」
悪魔。
その言葉に気配を探るダンテ。
「………確かに悪魔だな」
だが、それでも気になる。
自分の母親そっくりなのだから当たり前か。
そんなわけで、先程からダンテは凝視し続けていた。
その熱視線を受け止めてトリッシュはダンテの目の前に移動した。
「若いわね、あいつにもこんな時があったのねぇ…」
そして母が子どもにするように抱き締める。
「わわっ、か、母さん!?」
女性だが、ダンテよりもトリッシュは若干背が高い。
引き寄せられたダンテの顔が、その豊満な胸にむぎゅっと押し付けられた。
恥ずかしそうにするやら、ディーヴァに申し訳ないやら考えていたダンテも、親がまだ恋しい時期に母親を失ったこともあり、されるがまま抱き締められていた。
ちらっ。
そのままディーヴァを見るトリッシュは、勝ち誇ったような笑みを見せつけた。
ディーヴァをからかって遊んでいるのだ。
「~む…~」
「どったのディーヴァちゃん」
眉間にしわを寄せては唸るディーヴァを、逢夏は覗き込む。
「変な感じするの、…なんか胸がモヤモヤする。
ねえ逢夏、あたしケーキ食べ過ぎたのかな…?」
ディーヴァは胸をさすっては、首を傾げた。
これはめずらしい。
ディーヴァちゃんが嫉妬してる。しかも自分が嫉妬してることに気がついてないぞ!?
逢夏はあわててネロを呼んだ。
ネロはダンテがこぼした紅茶を拭くのを止めて逢夏の元へ。
「ネロ、カメラカメラ!
シャッターチャンスは一度だけ♪」
「はぁ?」
その視線の先は頬を膨らませるディーヴァが。
「こら逢夏っ。
嫉妬中のディーヴァを写してどうすんだ。そういうの、いい趣味とは言えないぞ」
「えへへ!」
ちなみにほんとに菓子をもらいにきただけだったらしいトリッシュは、ドキマギしている若いダンテと嫉妬しているディーヴァをさんざんからかったあげく菓子を手に帰っていった。
ネロが気配を探ると、トリッシュが来たもよう。
「お客様第二段がやってきたようだぜ」
「みたいだね。
ディーヴァちゃん、ダンテ、ちょっとお迎えに行ってくるから待っててね」
「うん」
「もごもご(食べて待ってるぜ)」
「ダンテ、口に物いれたまましゃべらないの!」
いつもの光景をあとにして、ネロと逢夏は玄関へ。
壊されて立て付けの悪くなった玄関のドアを四苦八苦しながら開けたネロは、トリッシュを招き入れた。
「悪い、待たせたな。さっき来たおっさんにドア壊されちまって」
「あいつ、またなの…しょうがないヤツね!
それよりトリックオアトリート、ネロ、逢夏!」
「お菓子ならいっぱい作ってあるよ?」
「ウフフ、だと思って来ちゃったわ。
逢夏はシスターでネロは神父の格好なのね、似合ってるわ」
「ありがとう。
トリッシュは仮装してないんだね。しないの?」
「おっさんはヴァンパイアの格好してたぞ。
いい歳したおっさんなのにな」
「あら、だってワタシ、すでに悪魔でしょ?」
「ははっ違いねえや!」
玄関先で会話が弾む。
「トリッシュ、あがってくか?」
「若いダンテと天使のお客様が滞在中だけどねー」
「…みたいね。この間リボンにまじないをかけた時、言ってた子のことね。
若いダンテっていうのも気になるし、ちょっとだけお邪魔しようかしら」
「じゃあ入って入って!」
気配を察知したトリッシュは若いダンテも天使も非常に気になる様子。
ネロと逢夏はトリッシュをリビングへと案内した。
「ダンテ、ディーヴァ。客追加な」
「こんにちは。若いダンテに天使さん♪」
ネロの後ろから、黒い合皮のビスチェを身に纏った長いブロンドの美女がひょっこり顔を出した。
「ぶふぉあッ!!」
「えぇぇっ!!」
その姿を目にしたダンテが飲んでいた紅茶をふきだし、ディーヴァは驚いてガチャンとフォークを落とす。
「きったねぇな!」
「どしたの2人とも。
まあいいや、この人はアルバムでも見たと思うけどダンテの相棒だよ」
「『元』だけどね」
「うん…アルバムで見たけど表情とか見てなかったや。
は、はじめまして、ディーヴァと申します」
「よろしく、トリッシュよ」
手を差し出し固く握手を交わすディーヴァとトリッシュ。
ディーヴァはにこやかに笑う彼女を失礼にならない程度にじっと見つめた。
似ている。
似すぎているのだ、ダンテの大事な人に。
「へぇ、貴女が緑髪の天使…。
逢夏の言う通り、確かにかわいらしい子ね」
「でしょでしょ?
帰さないで正直うちの子にしたいくらいなの!」
それは困ります逢夏さん。
望月さんちのお話が進みません!
「…母さん」
か細く響いたダンテの声。
それは隣にいたディーヴァにだけ聞こえた。
「えぇと…その。トリッシュ、さん。
ダンテのお母様にすごくよく似てます…ね」
ダンテの気持ちを代弁してディーヴァが聞いた。
ディーヴァ自身も非常に気になるからというのもある。
「貴女、ダンテの母親見たことあるの?」
「写真でだけあります。
ダンテが持ってる写真立てに飾られているので」
写真立て。
そういえばおっさんの事務所に、唯一埃のかぶってない写真立てがあった気がするが…なるほど、母親の写真が飾られていたのか。
ちらっとネロを見てトリッシュが言う。
「あまり詳しく話さないほうがいいわよね?」
「アンタのこと、俺はよく知らねえぞ。
でも、話すことで未来に影響あるならやめとけよ」
「ディーヴァちゃんちではまだトリッシュ出てないもんねー」
「…逢夏、そういうメタ発言しなくていい」
「てへ☆」
ネロの助言にトリッシュはディーヴァに向き直った。
「…ということで禁則事項、ね?」
「とりあえず、よく似てる別人ってことで。
トリッシュは完全な悪魔だし」
悪魔。
その言葉に気配を探るダンテ。
「………確かに悪魔だな」
だが、それでも気になる。
自分の母親そっくりなのだから当たり前か。
そんなわけで、先程からダンテは凝視し続けていた。
その熱視線を受け止めてトリッシュはダンテの目の前に移動した。
「若いわね、あいつにもこんな時があったのねぇ…」
そして母が子どもにするように抱き締める。
「わわっ、か、母さん!?」
女性だが、ダンテよりもトリッシュは若干背が高い。
引き寄せられたダンテの顔が、その豊満な胸にむぎゅっと押し付けられた。
恥ずかしそうにするやら、ディーヴァに申し訳ないやら考えていたダンテも、親がまだ恋しい時期に母親を失ったこともあり、されるがまま抱き締められていた。
ちらっ。
そのままディーヴァを見るトリッシュは、勝ち誇ったような笑みを見せつけた。
ディーヴァをからかって遊んでいるのだ。
「~む…~」
「どったのディーヴァちゃん」
眉間にしわを寄せては唸るディーヴァを、逢夏は覗き込む。
「変な感じするの、…なんか胸がモヤモヤする。
ねえ逢夏、あたしケーキ食べ過ぎたのかな…?」
ディーヴァは胸をさすっては、首を傾げた。
これはめずらしい。
ディーヴァちゃんが嫉妬してる。しかも自分が嫉妬してることに気がついてないぞ!?
逢夏はあわててネロを呼んだ。
ネロはダンテがこぼした紅茶を拭くのを止めて逢夏の元へ。
「ネロ、カメラカメラ!
シャッターチャンスは一度だけ♪」
「はぁ?」
その視線の先は頬を膨らませるディーヴァが。
「こら逢夏っ。
嫉妬中のディーヴァを写してどうすんだ。そういうの、いい趣味とは言えないぞ」
「えへへ!」
ちなみにほんとに菓子をもらいにきただけだったらしいトリッシュは、ドキマギしている若いダンテと嫉妬しているディーヴァをさんざんからかったあげく菓子を手に帰っていった。