ダイススロー 20回目
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ディーヴァはまだ少し眠いと思いながらも、下に降りた。
こっそり作っていた物の仕上げをしにきたのだ。
「これで完成…と!」
「だ~れだっ!」
「ひゃうっ!」
突然目を隠される。
びっくりしながらその手をどけて振り向くと、その先には逢夏。
「お、おはよう、逢夏。
もうっびっくりしたじゃない!」
「アハハ!ごめんごめん。
おはよう、ディーヴァちゃん。
もうハロウィンは始まってるよね?
と、いうわけでトリックオアトリート!!」
「へ?」
「お菓子がないなら悪戯しちゃうよー?」
逢夏のにぎにぎした手がディーヴァの背中やわきの下に移動。
そして…こちょこちょこちょこちょ!
「ひゃああ!
あるよぉっ!ここにいっぱい昨日作ったのあるでしょー!
だからくすぐらないでアハハハハ」
「だが断る~!」
「やめ、ホントやめて!ひ~~ッ!!」
逢夏のくすぐり攻撃!
ディーヴァに効果は抜群だ!
そんな2人にあくびをしながら近づいてきたネロ。
その後ろからはダンテも見えていた。
「ふぁ…お前ら朝からにぎやかだな。
逢夏、そのへんで勘弁しといてやれよ?」
「あ、ネロおはよ。
そうだね、悪戯完了っと!」
「はぁはぁ…お菓子ならあるのにぃ~」
ディーヴァは若干涙目になりながら呼吸を整える。
ダンテは近づきながらにっこり笑顔でディーヴァに話しかけた。
「ディーヴァ♪トリックオアトリ「そこにクッキーあるから悪戯はナシの方向で」…ちぇっ」
「今、私に悪戯受けたばっかだしね!」
「ったく。
逢夏?ディーヴァに悪戯していいのはオレだけなんだからな!」
「それも違うと俺は思う」
「あたしはどっちもいやだよ」
ガックリしながらため息を吐くディーヴァ。
そんな彼女に逢夏がさらなる追いうちをかける。
「で、ディーヴァちゃん、私へのお菓子は?
くれなきゃもっと悪戯しちゃうゾ☆」
「だからクッキ「クッキーはだぁめ~」えぇ~…」
クッキーはだめ、と言われてしまったので、しばし思案してからディーヴァは背後の物を取りだした。
お皿に盛られた薄いピンク色の食べ物だ。
「あとであげたかったんだけど…
はい、これ」
それは桜の花びらの形をしたねりきりだった。
和菓子、日本のスイーツである。
「え…これ…
どうしたの!?」
「作ってみました!」
えっへん!
胸を張って主張するも、すぐに落ち込んだ。
「ただ、美味くできてるかわかんないけどね」
「サクラって…まだ春じゃねーぞ?」
ダンテが手の中のねりきりを覗きこみながら言う。
静かにしていたと思ったらお、もしゃもしゃとハロウィン用のクッキーを食べ散らかしているようだった。
「ちょっと、ダンテ全部食べないでよ」
「そうそう、今日のメイン達が減っちゃうでしょう?」
「食べてないっつの!」
「じゃあ何でこんなに減ってるの」
ずいぶん減っている。
かなりの量をつくったはずなのに、もう半分ほどなくなっていた。
じっくり煮込んで3時間、ぱぱっと食べて約3分とはよく言ったもの。
食べる側は作り手の手間や苦労を考えない物である。
「悪い、俺も食べてる。だってお前らの菓子美味いからさ」
ネロが静かに挙手する。
こっちも大人しいなとは思ったが、ダンテと一緒になって食べていたもよう。
「ネーロー?
朝食にお菓子は体に悪いよー?ほどほどにしといてね」
「はいはい」
確かディーヴァはハロウィンの日に、朝ごはんにお菓子を食べるというのを許していた気がする。
ダンテはもしゃもしゃ食べながら、ディーヴァにそっと耳打ちした。
「逢夏って結構厳しいな」
「そうかな?
あの時はあたしが他に何か作るのめんどくさかっただけだもん」
「…さよか」
新事実発覚。
なんとただお菓子の他に作るのが億劫になっただけとのこと。
ちょっぴり悲しいダンテだった。
「ネロ!見て見て!
ディーヴァちゃんに和菓子作ってもらっちゃった!」
「はいはい見てるよ」
きゃふー!!
その場でくるくる回って喜ぶ逢夏を、苦笑しつつ見守るネロ。
妻がうれしいと自分もうれしい。
逢夏が喜ぶ姿を見ると、なんだかこのボードゲームを始めて良かったと思えてくる。
「ふふふ、かわいい!
なんか食べるのもったいないなぁ」
「いくらもったいなくても悪くならないうちにたべてね?」
「わかってるよ。でもなんで桜にしたの?」
少し疑問に思う。
桜が好きと話した覚えがないし、ネロは自分の好きな花は彼岸花と教えたと言っていた。
「逢夏は日本人でしょ?
日本の国花ってサクラだと思ったけど」
「確かに日本の国花はサクラだな。
前に行った時に見た満開のサクラ、綺麗だったな」
「また行きたいね」
遥かなる極東の祖国に思いはせる。
ネロと逢夏は春の季節に咲き誇る桜、夏のセミの煩い声、秋の赤く染まった紅葉、冬のまっ白な雪景色…
懐かしい日本を思いだしてしみじみと語り合った。
「そのうちまた行こうぜ」
「うん、絶対だよ!」
そしてディーヴァに向き直った逢夏はその手を取って握る。
ディーヴァも固く逢夏の手を握り返した。
「ありがとうディーヴァちゃん。すごくうれしい」
「喜んでもらえてよかった。
ただ材料費が払えないのが心苦しいんだけどね。…ダンテもあたしも財布持ってきてないし」
「そこはきにすんなって!なぁ逢夏、ネロ」
「「ダンテには言われたくない」」
ネロと逢夏の声が揃う。
ディーヴァはため息交じりにしょんぼりするダンテを見た。
「はぁ…ダンテは一言多いのよ」
こっそり作っていた物の仕上げをしにきたのだ。
「これで完成…と!」
「だ~れだっ!」
「ひゃうっ!」
突然目を隠される。
びっくりしながらその手をどけて振り向くと、その先には逢夏。
「お、おはよう、逢夏。
もうっびっくりしたじゃない!」
「アハハ!ごめんごめん。
おはよう、ディーヴァちゃん。
もうハロウィンは始まってるよね?
と、いうわけでトリックオアトリート!!」
「へ?」
「お菓子がないなら悪戯しちゃうよー?」
逢夏のにぎにぎした手がディーヴァの背中やわきの下に移動。
そして…こちょこちょこちょこちょ!
「ひゃああ!
あるよぉっ!ここにいっぱい昨日作ったのあるでしょー!
だからくすぐらないでアハハハハ」
「だが断る~!」
「やめ、ホントやめて!ひ~~ッ!!」
逢夏のくすぐり攻撃!
ディーヴァに効果は抜群だ!
そんな2人にあくびをしながら近づいてきたネロ。
その後ろからはダンテも見えていた。
「ふぁ…お前ら朝からにぎやかだな。
逢夏、そのへんで勘弁しといてやれよ?」
「あ、ネロおはよ。
そうだね、悪戯完了っと!」
「はぁはぁ…お菓子ならあるのにぃ~」
ディーヴァは若干涙目になりながら呼吸を整える。
ダンテは近づきながらにっこり笑顔でディーヴァに話しかけた。
「ディーヴァ♪トリックオアトリ「そこにクッキーあるから悪戯はナシの方向で」…ちぇっ」
「今、私に悪戯受けたばっかだしね!」
「ったく。
逢夏?ディーヴァに悪戯していいのはオレだけなんだからな!」
「それも違うと俺は思う」
「あたしはどっちもいやだよ」
ガックリしながらため息を吐くディーヴァ。
そんな彼女に逢夏がさらなる追いうちをかける。
「で、ディーヴァちゃん、私へのお菓子は?
くれなきゃもっと悪戯しちゃうゾ☆」
「だからクッキ「クッキーはだぁめ~」えぇ~…」
クッキーはだめ、と言われてしまったので、しばし思案してからディーヴァは背後の物を取りだした。
お皿に盛られた薄いピンク色の食べ物だ。
「あとであげたかったんだけど…
はい、これ」
それは桜の花びらの形をしたねりきりだった。
和菓子、日本のスイーツである。
「え…これ…
どうしたの!?」
「作ってみました!」
えっへん!
胸を張って主張するも、すぐに落ち込んだ。
「ただ、美味くできてるかわかんないけどね」
「サクラって…まだ春じゃねーぞ?」
ダンテが手の中のねりきりを覗きこみながら言う。
静かにしていたと思ったらお、もしゃもしゃとハロウィン用のクッキーを食べ散らかしているようだった。
「ちょっと、ダンテ全部食べないでよ」
「そうそう、今日のメイン達が減っちゃうでしょう?」
「食べてないっつの!」
「じゃあ何でこんなに減ってるの」
ずいぶん減っている。
かなりの量をつくったはずなのに、もう半分ほどなくなっていた。
じっくり煮込んで3時間、ぱぱっと食べて約3分とはよく言ったもの。
食べる側は作り手の手間や苦労を考えない物である。
「悪い、俺も食べてる。だってお前らの菓子美味いからさ」
ネロが静かに挙手する。
こっちも大人しいなとは思ったが、ダンテと一緒になって食べていたもよう。
「ネーロー?
朝食にお菓子は体に悪いよー?ほどほどにしといてね」
「はいはい」
確かディーヴァはハロウィンの日に、朝ごはんにお菓子を食べるというのを許していた気がする。
ダンテはもしゃもしゃ食べながら、ディーヴァにそっと耳打ちした。
「逢夏って結構厳しいな」
「そうかな?
あの時はあたしが他に何か作るのめんどくさかっただけだもん」
「…さよか」
新事実発覚。
なんとただお菓子の他に作るのが億劫になっただけとのこと。
ちょっぴり悲しいダンテだった。
「ネロ!見て見て!
ディーヴァちゃんに和菓子作ってもらっちゃった!」
「はいはい見てるよ」
きゃふー!!
その場でくるくる回って喜ぶ逢夏を、苦笑しつつ見守るネロ。
妻がうれしいと自分もうれしい。
逢夏が喜ぶ姿を見ると、なんだかこのボードゲームを始めて良かったと思えてくる。
「ふふふ、かわいい!
なんか食べるのもったいないなぁ」
「いくらもったいなくても悪くならないうちにたべてね?」
「わかってるよ。でもなんで桜にしたの?」
少し疑問に思う。
桜が好きと話した覚えがないし、ネロは自分の好きな花は彼岸花と教えたと言っていた。
「逢夏は日本人でしょ?
日本の国花ってサクラだと思ったけど」
「確かに日本の国花はサクラだな。
前に行った時に見た満開のサクラ、綺麗だったな」
「また行きたいね」
遥かなる極東の祖国に思いはせる。
ネロと逢夏は春の季節に咲き誇る桜、夏のセミの煩い声、秋の赤く染まった紅葉、冬のまっ白な雪景色…
懐かしい日本を思いだしてしみじみと語り合った。
「そのうちまた行こうぜ」
「うん、絶対だよ!」
そしてディーヴァに向き直った逢夏はその手を取って握る。
ディーヴァも固く逢夏の手を握り返した。
「ありがとうディーヴァちゃん。すごくうれしい」
「喜んでもらえてよかった。
ただ材料費が払えないのが心苦しいんだけどね。…ダンテもあたしも財布持ってきてないし」
「そこはきにすんなって!なぁ逢夏、ネロ」
「「ダンテには言われたくない」」
ネロと逢夏の声が揃う。
ディーヴァはため息交じりにしょんぼりするダンテを見た。
「はぁ…ダンテは一言多いのよ」