ダイススロー 17回目
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見ていた悪夢の長さに因るものなのか、まずはダンテが。
次にネロが目を覚ました。
身を起こしたダンテはすぐさまディーヴァに駆け寄り抱きしめる。
現実のことではないとは分かっていながら、あの生々しい体験を経た後ではそうして無事を確かめなければ心が折れてしまいそうだった。
対してネロは目を覚ました後、一度は逢夏に近づこうとしたが結局しなかった。
近づけば、体験した内容と同じように贄の血肉を求めてしまうかもしれない。
そんな恐怖が頭から離れていかない。
と、そこでディーヴァが閉じていた瞼を上げる。
「ディーヴァ!!」
「ひぁっ!……ダ、…ダン、テ?」
起き抜けに名前を呼ばれた事、抱きしめられていた事に驚き、ディーヴァの体が大きく跳ねる。
また、同時にディーヴァの脳裏を過る先の体験の最後。
一度はダンテを拒絶せんと無意識にディーヴァの手がダンテの胸へと動く。
が…
「!
ねぇ…あなたは、正真正銘の…ダンテ、…だよね?」
「あぁ。
オレだ、他に…誰がいるっていうんだよ。」
ディーヴァの頬に落ちてきたダンテの涙に拒絶の手が寸での所で止まった。
そして…行き場を失ったかのように思われたディーヴァの手は、そっとダンテの背へと回される。
もちろんダンテに命を奪われるという体験は恐ろしかった。
…けれど今はそれよりも再び体験させられた家族の死と、三夜の暗闇と三日間の孤独の方が悲しく、辛く胸に突き刺さっていた。
「ダ、ンテ…ダンテっ、…恐かった…。
恐かったよぉ…!!」
じくじくと痛む胸の痛みに堪え切れずにディーヴァはダンテに強く強く抱きつく。
ダンテはそんなディーヴァを抱きしめ返し、嗚咽と共に寄せては返す波のように揺れるエメラルドの髪を撫でた。
…とそんな二人で横で最後の一人、逢夏が目を覚ます。
お互いの恐怖を消し去り合う様に抱きしめ合う2人を逢夏は一瞥。
すくりと立ち上がると暖炉側、怪訝な顔を浮かべるシャティの方へと歩み寄り、白い体を抱き上げ…
「…ごめんなさい……。
勝手で悪いけど…今日はもう、……休ませて。」
誰へともなく静かに告げ
カーペットの上に座り込んだままのネロの横を通り過ぎて二階へと消えていく。
微かに聞こえたドアの開閉音は寝室ではなく、更に家の奥、おそらく逢夏の書斎から聞こえ
それきり物音ひとつもしないまま、上階はシンと静まりかえった。
それから暫くして、ネロが腰を上げる。
そして逢夏と同じく
「悪い、…俺も休む。
ディーヴァ、今日はダンテとゲストルーム使ってくれ。
あぁ、…別に気にならないっていうなら寝室を使ってくれてもいい。」
無理やりな笑みを浮かべ、力なくそう告げたネロはキッチンとダイニングのさらに奥、プレールームの方へと消えていく。
取り残されたダンテとディーヴァ。
その二人がいるにもかかわらず、耳が痛くなるほどの静寂にリビングが包まれた。
そこでふとディーヴァは気付く。
そういえば、ここに来て初めてではないだろうか。
こんな静かな夜、…なんて。
と。
そんな中、ボードの上で声を殺して嗤う悪魔。
しかし誰もがそれに気付くことなく…静かに、負った心の傷を抱えた4人の夜は更けていく。
次にネロが目を覚ました。
身を起こしたダンテはすぐさまディーヴァに駆け寄り抱きしめる。
現実のことではないとは分かっていながら、あの生々しい体験を経た後ではそうして無事を確かめなければ心が折れてしまいそうだった。
対してネロは目を覚ました後、一度は逢夏に近づこうとしたが結局しなかった。
近づけば、体験した内容と同じように贄の血肉を求めてしまうかもしれない。
そんな恐怖が頭から離れていかない。
と、そこでディーヴァが閉じていた瞼を上げる。
「ディーヴァ!!」
「ひぁっ!……ダ、…ダン、テ?」
起き抜けに名前を呼ばれた事、抱きしめられていた事に驚き、ディーヴァの体が大きく跳ねる。
また、同時にディーヴァの脳裏を過る先の体験の最後。
一度はダンテを拒絶せんと無意識にディーヴァの手がダンテの胸へと動く。
が…
「!
ねぇ…あなたは、正真正銘の…ダンテ、…だよね?」
「あぁ。
オレだ、他に…誰がいるっていうんだよ。」
ディーヴァの頬に落ちてきたダンテの涙に拒絶の手が寸での所で止まった。
そして…行き場を失ったかのように思われたディーヴァの手は、そっとダンテの背へと回される。
もちろんダンテに命を奪われるという体験は恐ろしかった。
…けれど今はそれよりも再び体験させられた家族の死と、三夜の暗闇と三日間の孤独の方が悲しく、辛く胸に突き刺さっていた。
「ダ、ンテ…ダンテっ、…恐かった…。
恐かったよぉ…!!」
じくじくと痛む胸の痛みに堪え切れずにディーヴァはダンテに強く強く抱きつく。
ダンテはそんなディーヴァを抱きしめ返し、嗚咽と共に寄せては返す波のように揺れるエメラルドの髪を撫でた。
…とそんな二人で横で最後の一人、逢夏が目を覚ます。
お互いの恐怖を消し去り合う様に抱きしめ合う2人を逢夏は一瞥。
すくりと立ち上がると暖炉側、怪訝な顔を浮かべるシャティの方へと歩み寄り、白い体を抱き上げ…
「…ごめんなさい……。
勝手で悪いけど…今日はもう、……休ませて。」
誰へともなく静かに告げ
カーペットの上に座り込んだままのネロの横を通り過ぎて二階へと消えていく。
微かに聞こえたドアの開閉音は寝室ではなく、更に家の奥、おそらく逢夏の書斎から聞こえ
それきり物音ひとつもしないまま、上階はシンと静まりかえった。
それから暫くして、ネロが腰を上げる。
そして逢夏と同じく
「悪い、…俺も休む。
ディーヴァ、今日はダンテとゲストルーム使ってくれ。
あぁ、…別に気にならないっていうなら寝室を使ってくれてもいい。」
無理やりな笑みを浮かべ、力なくそう告げたネロはキッチンとダイニングのさらに奥、プレールームの方へと消えていく。
取り残されたダンテとディーヴァ。
その二人がいるにもかかわらず、耳が痛くなるほどの静寂にリビングが包まれた。
そこでふとディーヴァは気付く。
そういえば、ここに来て初めてではないだろうか。
こんな静かな夜、…なんて。
と。
そんな中、ボードの上で声を殺して嗤う悪魔。
しかし誰もがそれに気付くことなく…静かに、負った心の傷を抱えた4人の夜は更けていく。