ダイススロー 3回目
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さてさて…
時と場所は変わってこちらは山深い場所に建つたった一つの小屋の前。
狼の耳に狼の尻尾を付けた赤いコートの男がどうするべきかと立っていた。
「念願の狼になれたわけだけが…。
…まさか婆さんを獲って食って、女装する訳にもいかねぇしなぁ。」
小屋の中にいるであろう『おばあさん』の処遇についてダンテは頭を悩ませていた。
先ほどはなんだかんだとあったが、根っからのフェミニストなダンテ。
いくら歳を重ねていようと女性を、しかも病人を外に放り出すことはできないと思っていた。
しかし、己の目的遂行のためにはおばあさんには何処かに行ってもらわなければならない…。
「…まぁ、どうにでもなるか。」
結局、無計画、行き当たりばったりで行くことを決め込んだダンテはドアノブを握りこむ。
…すると、狼役ということでなのか異様に鋭くなった嗅覚が獣の匂いを捕らえた。
振り向くと、そこには…
「なんだよ、団体様でパーティでもする気か?
お生憎さま、こっちはこの後たっぷりディーヴァと二人っきりで楽しむ予定なんだっ!」
リベリオンもエボニー、アイボリーは再び何処かに消えうせた今頼れるのは己の力のみ。
「来いよ、わんちゃん。
皆まとめて相手にしてやる。」
腰を軽く落として構えたダンテはカンフー映画のワンシーンさながら手をつきだすとクイクイと狼たちを手招き。
それを合図に悪魔達はダンテへと飛びかかった。
まずは、一番に飛びかかってきた狼の腹に正拳突をお見舞いする。
そのまま伸ばした腕を防御も兼ねて横に薙ぎ、横から喰らいつこうと牙をむき出しにした狼に肘鉄を叩きこんだ。
しかしそこで注意とは逆方向から襲いかかった狼に左腕を噛まれる。
途端、ダンテを襲う激しい痛み。
けれどそれは何とも有益な情報を齎した。
前のマスと違い、痛みが急激に引いていく。
ちらりと噛まれた箇所を視線を送ると現実の世界通り、傷が癒えていくのが目に映る。
「はっ、こりゃあいい。」
あっという間に地に伏した狼はその2匹ともポシュンッと気の抜ける様な軽い音を伴って消えうせる。
一匹一匹の力はさほどにない、こっちに魔力の制限はないと判断したダンテは一気に攻撃に転じた。
…だが、それもたっぷり十数分後が経過した時のことである。
蹴り飛ばした最後の一匹があろうことか"ガシャンッ!!"と激しい音を立てて、窓を突き破り小屋の中に消えていった。
「っ、やべ!」
小屋には老婆がいるはず。
蹴りの入りが浅かったのは自覚していた。
とすると、狼は…
「婆さん!?」
ダンテは慌ててドアノブを捻り、小屋へと押し入る。
小屋の隅のベッドの横にはシーツに包まれた丸みを帯びた何か…人らしきシルエットが見てとれた。
そしてその上にはし損なった狼が牙をむき出し、今にも食らいつかんとしていた。
「させるかっての!!」
そんな狼にダンテは渾身の体当たりを見舞った。
するともともと弱っていた狼はその体当たりの前に姿を消した。
シンと静まりかえった小屋に残されたのは丁度体当たりの拍子に下敷きにしてしまったおばあさん…らしきシルエットのみ。
ピクリとも動かないシルエットにまさかベッドから落ちた拍子にとダンテは慌てた。
「婆さん?
おい、婆さん!しっかりしろ!」
声をかけ、少し躊躇しながらもシーツをはぐ。
するとそこには
「…逢夏?」
ドアノブキャップの様な帽子にネグリジェ姿の逢夏が健やかに眠っていた。
あまりの健やかぶりにダンテも一息ついた
…そんなところ。
ガチャンと唐突に開いたドア、そしてそこにはディーヴァとネロ。
しかし…
「ダンテ!?
良かった、探してたんだ……よ?
----っ!?
……さいってい!!バカバカバカ!大っきらいーーーー!」
「お、おい?
あ゛…、まて!これは違う!誤解だーーー!」
傍から見れば押し倒している様にも見えるダンテの姿に赤ずきんに扮した愛らしいディーヴァとの感動の再会とはならなかった。
加えて、ディーヴァの後ろではゆらゆらと魔人の影を揺らしながら紅い目で睨むネロが。
「…てめぇ…、まさか俺の嫁に手ぇ出そうなんてな…。
いい度胸だ、褒めてやる…。」
「ネロ、まてって!!話くらい聞けよ!!?
俺は逢夏を助けようと…と言うか、元々俺は逢夏だったなんて知らなかった………って、嫁!!?」
「ダンテの不潔!!
人妻に手を出すなんて…本当に最低!!」
「ちょっ、俺はディーヴァ一筋で……本当に誤解だーーーーー!」
「言い訳なんてきかねぇ!
喰らいやがれっ!」
ガラスを割れるよりも激しい音と衝撃に見舞われた小屋は、なんとか倒壊を免れた。
時と場所は変わってこちらは山深い場所に建つたった一つの小屋の前。
狼の耳に狼の尻尾を付けた赤いコートの男がどうするべきかと立っていた。
「念願の狼になれたわけだけが…。
…まさか婆さんを獲って食って、女装する訳にもいかねぇしなぁ。」
小屋の中にいるであろう『おばあさん』の処遇についてダンテは頭を悩ませていた。
先ほどはなんだかんだとあったが、根っからのフェミニストなダンテ。
いくら歳を重ねていようと女性を、しかも病人を外に放り出すことはできないと思っていた。
しかし、己の目的遂行のためにはおばあさんには何処かに行ってもらわなければならない…。
「…まぁ、どうにでもなるか。」
結局、無計画、行き当たりばったりで行くことを決め込んだダンテはドアノブを握りこむ。
…すると、狼役ということでなのか異様に鋭くなった嗅覚が獣の匂いを捕らえた。
振り向くと、そこには…
「なんだよ、団体様でパーティでもする気か?
お生憎さま、こっちはこの後たっぷりディーヴァと二人っきりで楽しむ予定なんだっ!」
リベリオンもエボニー、アイボリーは再び何処かに消えうせた今頼れるのは己の力のみ。
「来いよ、わんちゃん。
皆まとめて相手にしてやる。」
腰を軽く落として構えたダンテはカンフー映画のワンシーンさながら手をつきだすとクイクイと狼たちを手招き。
それを合図に悪魔達はダンテへと飛びかかった。
まずは、一番に飛びかかってきた狼の腹に正拳突をお見舞いする。
そのまま伸ばした腕を防御も兼ねて横に薙ぎ、横から喰らいつこうと牙をむき出しにした狼に肘鉄を叩きこんだ。
しかしそこで注意とは逆方向から襲いかかった狼に左腕を噛まれる。
途端、ダンテを襲う激しい痛み。
けれどそれは何とも有益な情報を齎した。
前のマスと違い、痛みが急激に引いていく。
ちらりと噛まれた箇所を視線を送ると現実の世界通り、傷が癒えていくのが目に映る。
「はっ、こりゃあいい。」
あっという間に地に伏した狼はその2匹ともポシュンッと気の抜ける様な軽い音を伴って消えうせる。
一匹一匹の力はさほどにない、こっちに魔力の制限はないと判断したダンテは一気に攻撃に転じた。
…だが、それもたっぷり十数分後が経過した時のことである。
蹴り飛ばした最後の一匹があろうことか"ガシャンッ!!"と激しい音を立てて、窓を突き破り小屋の中に消えていった。
「っ、やべ!」
小屋には老婆がいるはず。
蹴りの入りが浅かったのは自覚していた。
とすると、狼は…
「婆さん!?」
ダンテは慌ててドアノブを捻り、小屋へと押し入る。
小屋の隅のベッドの横にはシーツに包まれた丸みを帯びた何か…人らしきシルエットが見てとれた。
そしてその上にはし損なった狼が牙をむき出し、今にも食らいつかんとしていた。
「させるかっての!!」
そんな狼にダンテは渾身の体当たりを見舞った。
するともともと弱っていた狼はその体当たりの前に姿を消した。
シンと静まりかえった小屋に残されたのは丁度体当たりの拍子に下敷きにしてしまったおばあさん…らしきシルエットのみ。
ピクリとも動かないシルエットにまさかベッドから落ちた拍子にとダンテは慌てた。
「婆さん?
おい、婆さん!しっかりしろ!」
声をかけ、少し躊躇しながらもシーツをはぐ。
するとそこには
「…逢夏?」
ドアノブキャップの様な帽子にネグリジェ姿の逢夏が健やかに眠っていた。
あまりの健やかぶりにダンテも一息ついた
…そんなところ。
ガチャンと唐突に開いたドア、そしてそこにはディーヴァとネロ。
しかし…
「ダンテ!?
良かった、探してたんだ……よ?
----っ!?
……さいってい!!バカバカバカ!大っきらいーーーー!」
「お、おい?
あ゛…、まて!これは違う!誤解だーーー!」
傍から見れば押し倒している様にも見えるダンテの姿に赤ずきんに扮した愛らしいディーヴァとの感動の再会とはならなかった。
加えて、ディーヴァの後ろではゆらゆらと魔人の影を揺らしながら紅い目で睨むネロが。
「…てめぇ…、まさか俺の嫁に手ぇ出そうなんてな…。
いい度胸だ、褒めてやる…。」
「ネロ、まてって!!話くらい聞けよ!!?
俺は逢夏を助けようと…と言うか、元々俺は逢夏だったなんて知らなかった………って、嫁!!?」
「ダンテの不潔!!
人妻に手を出すなんて…本当に最低!!」
「ちょっ、俺はディーヴァ一筋で……本当に誤解だーーーーー!」
「言い訳なんてきかねぇ!
喰らいやがれっ!」
ガラスを割れるよりも激しい音と衝撃に見舞われた小屋は、なんとか倒壊を免れた。