ダイススロー 15回目
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やがて落ち着いた悪魔はご機嫌そうにディーヴァの回りをふよふよと飛び始める。
その途端、ディーヴァは笑顔を引っ込め、少し困った苦笑で悪魔を見つめた。
すると…?
『むゥ!?
どしタ、天使!』
「え?
あぁ…ううん、なんでもないの。」
『ナんでもナクなィ!!
おレでぃょヶれヴぁなンデェもぉ願イきぃク!!』
「…本当?」
『ホん当!
アク魔にぃ、にごォンわナァい!!!』
悪魔は右手で軽く作った拳で元気に胸を叩いてみせる。
それを確認したディーヴァはすかさず悪魔に便箋を見せた。
悪魔の書いた、ぐちゃぐちゃの文字が羅列する便箋を。
もちろん見るや否や、しまったと驚愕を顔に浮かべる悪魔。
が、幸いな事はこれがディーヴァだったことだろう。
「お願い、意味を教えてとは言わないから…。
ひらがなで書きなおすか、読み方を教えてくれるだけでいいの!」
『ダめぇだメ…だ…。
ぇ?』
願いを聞く前に悪魔は完全拒否の体を取ったが、ディーヴァの願いを聞くなり拒否が止まる。
一縷の望みをかけたディーヴァは拒否に瞳を潤ませ悪魔を見つめていたのだが、突然の素っ頓狂な疑問の声に同じ音で返した。
「…え?」
『ナァんだ!
ョみヵたくラぃナラ、ヒぃんトとぅしテゃル!!』
「本当に!?」
『ぉウ!
でムォ、今ヵいだケ!いぃナ?』
「うんっ!
ありがとぉ!」
そうして教えてもらえた最後の材料の読みは『まんじゅしゃげのはなびら』。
花弁…という事は花の一種だろうと簡単な予想はついた。
だが、そこに二つ問題が上がる。
「この家に花なんて有るのか?」
一つはダンテの素朴な疑問。
「"まんじゅしゃげ"…、どんな花かは詳しく覚えておらぬが確か夏から秋にかけての花ではないのか?」
一つはシャティの長年の知識からの疑問。
しかも現状分かったのは音、文字の読みだけ。
その"まんじゅしゃげ"という花は英語にするとどういう花か分からないまま。
今度こそネロが捜索中の辞書待ち。
しかしそれがもし時間内に分かったとしても…
「花を買いに行く時間はないし、何より時期外れだった場合は…どうすればいいの?」
「そんなのこの悪魔の事だ、失敗にするつもりだろ。」
『ぁっタりぃ!』
「とんだ卑怯者だな。」
この悪魔の様子。
"もしかすると"ではなく本当に時期外れの花を指定している可能性がある。
急に不安に胸を押しつぶされそうになるディーヴァ。
そしてそんなディーヴァをそっとダンテが抱き寄せた。
「そんときは仕方ねぇよ。
ディーヴァが気にする事じゃない。
ここまでよくやったな。」
「…ダンテっ。」
自然と見つめ合う二人。
あら、なんだかとてもいい雰囲気。
けれどそれを許すほどには天は甘くはなかった様子。
丁度そこに本を抱えたネロが姿を見せた。
「「…あ。」」
「……悪い、邪魔したな。」
目が合うなり、ネロは踵を返す。
しかしそれを止めたのは他でもないダンテとディーヴァ。
二人とも同じタイミングで手を伸ばし、ネロの服をつかんだ。
「こんなときにだけ空気読まなくていいから、さっさとそれをよこせっつの!」
「そうだよ!
それに!あた、あたし達なな何も変なことしてな…っ!」
「あのな、本当に変なことするつもりがないならそんなにどもらねぇよ…。」
ディーヴァの見え見えの弁明にため息をついたネロは辞書を床に置く。
それはこんな辞書があるのかと誰もが驚いてしまうような大きな辞書。
辞書をしてはもちろん、更には植物や物体に関してはカラー写真付きと辞典としても用いることができるいうそれ。
そんな辞書のページをネロはディーヴァに"まんじゅしゃげ"という発音を聞くなり、荒々しく捲っていく。
捲り始めて数十秒。
ようやく辿り着いたページには放射状に細い花弁を伸ばす真っ赤な花の写真が掲載されていた。
本曰く、毒を持った花。
そして…9月中旬に花を咲かせるとあるその花。
「この花、どっかで……、!?」
「まんじゅしゃげって…red spider lilyのことだったの?」
「なるほど彼岸花か!」
「なんか、気味のわりぃ花だな。」
写真の中、可憐に咲き誇る彼岸花を見つめる3人と1匹。
この最後の情報は
ある二人には命令失敗の悲しい報せを
残る一人と一匹には命令成功の嬉しい希望をもたらす事となった。
その途端、ディーヴァは笑顔を引っ込め、少し困った苦笑で悪魔を見つめた。
すると…?
『むゥ!?
どしタ、天使!』
「え?
あぁ…ううん、なんでもないの。」
『ナんでもナクなィ!!
おレでぃょヶれヴぁなンデェもぉ願イきぃク!!』
「…本当?」
『ホん当!
アク魔にぃ、にごォンわナァい!!!』
悪魔は右手で軽く作った拳で元気に胸を叩いてみせる。
それを確認したディーヴァはすかさず悪魔に便箋を見せた。
悪魔の書いた、ぐちゃぐちゃの文字が羅列する便箋を。
もちろん見るや否や、しまったと驚愕を顔に浮かべる悪魔。
が、幸いな事はこれがディーヴァだったことだろう。
「お願い、意味を教えてとは言わないから…。
ひらがなで書きなおすか、読み方を教えてくれるだけでいいの!」
『ダめぇだメ…だ…。
ぇ?』
願いを聞く前に悪魔は完全拒否の体を取ったが、ディーヴァの願いを聞くなり拒否が止まる。
一縷の望みをかけたディーヴァは拒否に瞳を潤ませ悪魔を見つめていたのだが、突然の素っ頓狂な疑問の声に同じ音で返した。
「…え?」
『ナァんだ!
ョみヵたくラぃナラ、ヒぃんトとぅしテゃル!!』
「本当に!?」
『ぉウ!
でムォ、今ヵいだケ!いぃナ?』
「うんっ!
ありがとぉ!」
そうして教えてもらえた最後の材料の読みは『まんじゅしゃげのはなびら』。
花弁…という事は花の一種だろうと簡単な予想はついた。
だが、そこに二つ問題が上がる。
「この家に花なんて有るのか?」
一つはダンテの素朴な疑問。
「"まんじゅしゃげ"…、どんな花かは詳しく覚えておらぬが確か夏から秋にかけての花ではないのか?」
一つはシャティの長年の知識からの疑問。
しかも現状分かったのは音、文字の読みだけ。
その"まんじゅしゃげ"という花は英語にするとどういう花か分からないまま。
今度こそネロが捜索中の辞書待ち。
しかしそれがもし時間内に分かったとしても…
「花を買いに行く時間はないし、何より時期外れだった場合は…どうすればいいの?」
「そんなのこの悪魔の事だ、失敗にするつもりだろ。」
『ぁっタりぃ!』
「とんだ卑怯者だな。」
この悪魔の様子。
"もしかすると"ではなく本当に時期外れの花を指定している可能性がある。
急に不安に胸を押しつぶされそうになるディーヴァ。
そしてそんなディーヴァをそっとダンテが抱き寄せた。
「そんときは仕方ねぇよ。
ディーヴァが気にする事じゃない。
ここまでよくやったな。」
「…ダンテっ。」
自然と見つめ合う二人。
あら、なんだかとてもいい雰囲気。
けれどそれを許すほどには天は甘くはなかった様子。
丁度そこに本を抱えたネロが姿を見せた。
「「…あ。」」
「……悪い、邪魔したな。」
目が合うなり、ネロは踵を返す。
しかしそれを止めたのは他でもないダンテとディーヴァ。
二人とも同じタイミングで手を伸ばし、ネロの服をつかんだ。
「こんなときにだけ空気読まなくていいから、さっさとそれをよこせっつの!」
「そうだよ!
それに!あた、あたし達なな何も変なことしてな…っ!」
「あのな、本当に変なことするつもりがないならそんなにどもらねぇよ…。」
ディーヴァの見え見えの弁明にため息をついたネロは辞書を床に置く。
それはこんな辞書があるのかと誰もが驚いてしまうような大きな辞書。
辞書をしてはもちろん、更には植物や物体に関してはカラー写真付きと辞典としても用いることができるいうそれ。
そんな辞書のページをネロはディーヴァに"まんじゅしゃげ"という発音を聞くなり、荒々しく捲っていく。
捲り始めて数十秒。
ようやく辿り着いたページには放射状に細い花弁を伸ばす真っ赤な花の写真が掲載されていた。
本曰く、毒を持った花。
そして…9月中旬に花を咲かせるとあるその花。
「この花、どっかで……、!?」
「まんじゅしゃげって…red spider lilyのことだったの?」
「なるほど彼岸花か!」
「なんか、気味のわりぃ花だな。」
写真の中、可憐に咲き誇る彼岸花を見つめる3人と1匹。
この最後の情報は
ある二人には命令失敗の悲しい報せを
残る一人と一匹には命令成功の嬉しい希望をもたらす事となった。