ダイススロー 15回目
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3人各々その場で四苦八苦。
このまま命令を失敗という形で終えてしまうのか!
そんな危機的状況の中。
ディーヴァは涙目になりながらも再度、便箋を読みなおし始めた。
「…読まなきゃっ。
今この中で読めるのはあたしだけだもん!」
黒い悪魔達に奪われてしまったぽかぽかと暖かなあの場所を取り戻すから!
その一心でエメラルドの眼差しはぐにゃぐにゃとのたうちまわる様な筆跡を追い始める。
その間にも無情にも刻一刻と流れる時間。
そんな時だった。
天はやはり天使の味方か。
「…なんなのだ、あれは。」
新しい声にディーヴァがダイニングの奥、プレールームの方を見る。
そこにはリビングの惨状に釘付けの青いまなざし、白いふわふわした毛並みを自慢げに揺らすシャティの姿。
…はて?そういえば彼、…逢夏と同じ出身だという話を夜の雑談で聞いたような。
「シャ、シャティ!!!」
「む?どうしたのだ?」
「シャティは日本出身だよね?」
「我の出身はこの世界の魔界だが…?
まぁ…人間の目から見れば日本での生活もそれなりに長かったぞ。」
「なら、日本語は!?」
「…日本語?」
「そう!日本語は読める!?」
藁にもすがる思いとはこの事。
ディーヴァがシャティに問うと、シャティはぎこちなくその問いに頷いて返した。
----------------------------------
「えと…、う~んと…。
マ、リヨク?」
「それは魔力だ。」
「そうなんだ!
じゃあ、えっと…サル、サ…!
サルサパリラのエキス!」
「何故悪魔はこんな文字しか書けぬのに漢字を書こうと思ったのだ?
ディーヴァ、これはレモンと書いてある。」
「うんっ、分かった!」
まあるい前足の先で指示するシャティと魔界産黒い悪魔の駆除剤の精製方法を調べるディーヴァ。
気になる駆除剤の材料は
・レモン
・オレンジ
・サルサパリラのエキス
・何者かの魔力
・箱を開けてしまった者の血
ただ一つを除き、以上の通りと判明した。
上3つだけならどこぞでソーダとして販売していそうなラインナップである。
さて、そして除いていた最後の材料…なのだが。
「すまぬが…これは我にも分からぬ。」
「そう…。
でも、これじゃ日本語読める人だって読めないよ!
シャティ、ありがとう。」
漢字で書かれているらしいその文字はシャティにも読めなかった様子。
すまないとただでさえ丸い体がさらに丸く、ただでさえ折れた耳を更に深く折り
申し訳なさそうにするシャティを見てディーヴァはゆるゆると首を振った。
しかし…
あと一つなのだ。
たった一つ、それであのおぞましい悪魔たちを退治できる。
そう悩んでいた時。
悩みに伏せていた顔を上げたディーヴァの目の前にある光景が繰り広げられていた。
『ぃタイ!
ボぅリヨく、反たィ!!』
「るっせぇ!!
そーいや、てめぇはぶん殴るって決めてたんだ!
歯ぁ食い縛れ!」
『いャァアああァぁ!!』
その時、ディーヴァの脳裏に過ったティータイム時のネロと逢夏の会話。
「…そっか、…懐柔!」
「ディーヴァ?
どうしたのだ?」
「ちょっと名案が思い浮かんだの!
ダンテ!悪魔さんに酷いことしちゃダメ!!」
「はぁ!?
何いってんだよ、ディーヴァ!!
って、返せ!」
『タ、助ヵつタァ!
てム使ィ、半端ぁもぉ、コゎヵつたぁ!!!』
ダンテの手から悪魔を救い出したディーヴァは喚く悪魔をすぐに優しく撫でて慰めた。
「ごめんね、ダンテが乱暴して。
あたしが後でしっかり言い聞かせておくから。」
『天シ~~~!!ぁリガとぅ!!』
すりすりとその豊満な胸部に顔を擦りつける悪魔。
それに笑顔で絶えるディーヴァと…額に青筋を浮かべるダンテ。
「てっめぇ…!」
「ダンテ、…ちょっといいか。」
そんなダンテの爆発しそうな怒りの声はシャティが止めた。
どうやらディーヴァの作戦を察したらしいシャティはそのままダンテの肩へと飛び乗るとそっと耳打ち。
しかしそれでも、ダンテは苛立ちを隠せないまま。
けれどなんとか怒りを堪えてその様子を見守るまでに至ったのだった。
このまま命令を失敗という形で終えてしまうのか!
そんな危機的状況の中。
ディーヴァは涙目になりながらも再度、便箋を読みなおし始めた。
「…読まなきゃっ。
今この中で読めるのはあたしだけだもん!」
黒い悪魔達に奪われてしまったぽかぽかと暖かなあの場所を取り戻すから!
その一心でエメラルドの眼差しはぐにゃぐにゃとのたうちまわる様な筆跡を追い始める。
その間にも無情にも刻一刻と流れる時間。
そんな時だった。
天はやはり天使の味方か。
「…なんなのだ、あれは。」
新しい声にディーヴァがダイニングの奥、プレールームの方を見る。
そこにはリビングの惨状に釘付けの青いまなざし、白いふわふわした毛並みを自慢げに揺らすシャティの姿。
…はて?そういえば彼、…逢夏と同じ出身だという話を夜の雑談で聞いたような。
「シャ、シャティ!!!」
「む?どうしたのだ?」
「シャティは日本出身だよね?」
「我の出身はこの世界の魔界だが…?
まぁ…人間の目から見れば日本での生活もそれなりに長かったぞ。」
「なら、日本語は!?」
「…日本語?」
「そう!日本語は読める!?」
藁にもすがる思いとはこの事。
ディーヴァがシャティに問うと、シャティはぎこちなくその問いに頷いて返した。
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「えと…、う~んと…。
マ、リヨク?」
「それは魔力だ。」
「そうなんだ!
じゃあ、えっと…サル、サ…!
サルサパリラのエキス!」
「何故悪魔はこんな文字しか書けぬのに漢字を書こうと思ったのだ?
ディーヴァ、これはレモンと書いてある。」
「うんっ、分かった!」
まあるい前足の先で指示するシャティと魔界産黒い悪魔の駆除剤の精製方法を調べるディーヴァ。
気になる駆除剤の材料は
・レモン
・オレンジ
・サルサパリラのエキス
・何者かの魔力
・箱を開けてしまった者の血
ただ一つを除き、以上の通りと判明した。
上3つだけならどこぞでソーダとして販売していそうなラインナップである。
さて、そして除いていた最後の材料…なのだが。
「すまぬが…これは我にも分からぬ。」
「そう…。
でも、これじゃ日本語読める人だって読めないよ!
シャティ、ありがとう。」
漢字で書かれているらしいその文字はシャティにも読めなかった様子。
すまないとただでさえ丸い体がさらに丸く、ただでさえ折れた耳を更に深く折り
申し訳なさそうにするシャティを見てディーヴァはゆるゆると首を振った。
しかし…
あと一つなのだ。
たった一つ、それであのおぞましい悪魔たちを退治できる。
そう悩んでいた時。
悩みに伏せていた顔を上げたディーヴァの目の前にある光景が繰り広げられていた。
『ぃタイ!
ボぅリヨく、反たィ!!』
「るっせぇ!!
そーいや、てめぇはぶん殴るって決めてたんだ!
歯ぁ食い縛れ!」
『いャァアああァぁ!!』
その時、ディーヴァの脳裏に過ったティータイム時のネロと逢夏の会話。
「…そっか、…懐柔!」
「ディーヴァ?
どうしたのだ?」
「ちょっと名案が思い浮かんだの!
ダンテ!悪魔さんに酷いことしちゃダメ!!」
「はぁ!?
何いってんだよ、ディーヴァ!!
って、返せ!」
『タ、助ヵつタァ!
てム使ィ、半端ぁもぉ、コゎヵつたぁ!!!』
ダンテの手から悪魔を救い出したディーヴァは喚く悪魔をすぐに優しく撫でて慰めた。
「ごめんね、ダンテが乱暴して。
あたしが後でしっかり言い聞かせておくから。」
『天シ~~~!!ぁリガとぅ!!』
すりすりとその豊満な胸部に顔を擦りつける悪魔。
それに笑顔で絶えるディーヴァと…額に青筋を浮かべるダンテ。
「てっめぇ…!」
「ダンテ、…ちょっといいか。」
そんなダンテの爆発しそうな怒りの声はシャティが止めた。
どうやらディーヴァの作戦を察したらしいシャティはそのままダンテの肩へと飛び乗るとそっと耳打ち。
しかしそれでも、ダンテは苛立ちを隠せないまま。
けれどなんとか怒りを堪えてその様子を見守るまでに至ったのだった。