ダイススロー 15回目
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ぐたぁ~…とテーブルに突っ伏し、すっかりやる気を削がれた雰囲気を漂わすダンテとネロ。
かたやオリーブと生クリームの異色のコラボ
かたやうにょうにょと蠢くタコ
これらを完食したのだから致し方あるまいと女性陣はキッチンでひそひそと…けれど楽しげに会話をしながら手を動かしていた。
「美味しそうっ!
でも…いいの?
こんなに豪勢にしちゃって。」
「いいのいいの。
ネロも、もちろんダンテも頑張ってくれたんだもの。
このくらいはね?」
ディーヴァの手元には赤と白のコントラストが鮮やかな大きなストロベリーサンデー。
逢夏の持つトレーの上にはほんのりピンク色に染まり、苺の香を纏うマドレーヌとスノーボール。
そして、林檎の匂いを漂わすポットとカップが4つ。
二人で笑い合いながらリビングに足を踏み入れると、ぐったりとしながらそれでもゆっくりとダンテとネロがキッチンの方を振り返った。
その途端。
「ストロベリーサンデー!!」
ディーヴァが運んでいるそれにダンテは目を輝かしてテーブルに両手を置いて立ち上がる。
ネロもネロでダンテのように声を上げるまではなかったが、菓子と紅茶の香りにほっと息をついた。
----------------------------------
「やっぱサンデーはこうでなくっちゃな♪」
あれだけ大きなストロベリーサンデーをものの数分で平らげたダンテはアップルティーすら一気に飲み干す。
それをクスクスを笑いながら、両の手の指先で支えるティーカップに唇の先をつけたディーヴァはボードゲームをふと見つめた。
そこには…
「あれ?
悪魔さんもティータイムにするの?」
ボードの上にはもし人間サイズであれば引く手数多だろう非常に繊細な細工の施された黒檀の重厚なテーブルが。
その上には黒いティーカップとマドレーヌとスノーボールをのせたティースタンド。
そしてその前で行儀よくテーブルと揃えの椅子に座る悪魔がいた。
これらは全てコマサイズ。
だとすればお人形遊びに見えなくもないそれにディーヴァはまたクスリと笑う。
『ぉデ、こんぁてィ~タいム、ハじメェテ!!』
"♪"が飛び交っている様を錯覚しそうなほどにウキウキとする悪魔の小さなティーカップに慎重に紅茶を注ぐ逢夏。
それを見守るネロは非常に複雑そうな表情をしてその様子を見守る。
が、やはり我慢ならず。
そっと逢夏の耳元にネロは唇を寄せて囁いた。
「なぁ、逢夏。
そいつにまで菓子と茶を出すことはないだろ?」
「そう?でも今までの事を思い出してみてよ。
ご飯とか除け者にしたら次のマスはいっつも酷い目にあったでしょう?
こうやって懐柔しちゃうのもありかなぁって。」
「悪魔を懐柔…って、おまえなぁ…。」
悪い癖が出たと言いたげなネロの視線に気付かないふりの逢夏は悪魔が菓子に齧りつく様を観察し始めた。
幸いなことに逢夏の懐柔作戦に悪魔は気付いていないようで、菓子を大きな一口で頬張り、頬を柔らかいピンク色に染める。
そこにおもむろに逢夏が口を開いた。
「それ、ディーヴァちゃんと私で作ったんだよ。
美味しいかな?」
『ぅマい!!』
「そかそか。
じゃあディーヴァちゃんにお礼言わなきゃ。」
『おォ!そゥだナ!!
天しィ、ヵし、うまィ!ぁりガトぅ!』
「え?
う~ん…悪魔にお礼されるなんて、なんか変な感じだなぁ。
でも美味しくできててよかった。」
「何いってんだ!
俺のディーヴァが作ったんだぜ?美味いに決まってんだろ。」
さっきまでの暗い雰囲気が嘘のような笑顔を浮かべたダンテがディーヴァの髪を撫でながらを周囲に自慢するかのように声高に褒める。
それにディーヴァは頬を染め、困ったようにぎこちなく笑いながら答えた。
…のだが。
「もう、ダンテったら…って、一人でそんなに食べないでよ!
ネロにもって逢夏と作ったのに!」
「ん?
こんだけあるんだ、固い事いうなよ。」
苺味の菓子はやはりダンテの守備範囲内なのか…。
マドレーヌとスノーボールが一つ、また一つと消えていくそのスピードの前にディーヴァの感動は脆くも打ち崩されていく。
対してダンテは飄々とディーヴァの声に返答。
けれどやはりというか、あの人の右手がすぐさまその頬を捕えた。
「げふっ!」
「てめぇはいい加減少しくらい遠慮を覚えろ。
サンデーまで食っといて、なおかつ俺らの菓子にまで手出してんじゃねぇよ。」
「まぁまぁ、ネロ。
ダンテに遠慮なんて覚えさせたらその時点でダンテじゃなくなっちゃうからね?」
「…逢夏、絶対ダンテをフォローする気ないよね?」
「?
だって、ダンテは私がフォローしきれるような人じゃないもの。
出来ないことはしない。
知り合いのオッドアイの綺麗なデビルハンターさんに教えてもらったんだ。」
「ひでぇ…。」
がっくりと肩を落としたダンテ。
少しだけ不機嫌そうに、しかし仕方がないと言いたげに苦笑し、横目でダンテを見るネロ。
なんだか少し悩ましげな笑みを浮かべて、再びティーカップを傾けるディーヴァ。
楽しそうに小さな笑い声を上げる逢夏。
そして、我関せずとお菓子に夢中な悪魔。
永遠に続くかの様な心地よい暖かさを伴った幸せ。
しかし、まさかそれがこの後
ひょっこりと顔を出したダイスの女神の気紛れと悪魔のいらぬお節介によって跡形もなく破壊される事など…
誰も予想だにしなかったのです…。
かたやオリーブと生クリームの異色のコラボ
かたやうにょうにょと蠢くタコ
これらを完食したのだから致し方あるまいと女性陣はキッチンでひそひそと…けれど楽しげに会話をしながら手を動かしていた。
「美味しそうっ!
でも…いいの?
こんなに豪勢にしちゃって。」
「いいのいいの。
ネロも、もちろんダンテも頑張ってくれたんだもの。
このくらいはね?」
ディーヴァの手元には赤と白のコントラストが鮮やかな大きなストロベリーサンデー。
逢夏の持つトレーの上にはほんのりピンク色に染まり、苺の香を纏うマドレーヌとスノーボール。
そして、林檎の匂いを漂わすポットとカップが4つ。
二人で笑い合いながらリビングに足を踏み入れると、ぐったりとしながらそれでもゆっくりとダンテとネロがキッチンの方を振り返った。
その途端。
「ストロベリーサンデー!!」
ディーヴァが運んでいるそれにダンテは目を輝かしてテーブルに両手を置いて立ち上がる。
ネロもネロでダンテのように声を上げるまではなかったが、菓子と紅茶の香りにほっと息をついた。
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「やっぱサンデーはこうでなくっちゃな♪」
あれだけ大きなストロベリーサンデーをものの数分で平らげたダンテはアップルティーすら一気に飲み干す。
それをクスクスを笑いながら、両の手の指先で支えるティーカップに唇の先をつけたディーヴァはボードゲームをふと見つめた。
そこには…
「あれ?
悪魔さんもティータイムにするの?」
ボードの上にはもし人間サイズであれば引く手数多だろう非常に繊細な細工の施された黒檀の重厚なテーブルが。
その上には黒いティーカップとマドレーヌとスノーボールをのせたティースタンド。
そしてその前で行儀よくテーブルと揃えの椅子に座る悪魔がいた。
これらは全てコマサイズ。
だとすればお人形遊びに見えなくもないそれにディーヴァはまたクスリと笑う。
『ぉデ、こんぁてィ~タいム、ハじメェテ!!』
"♪"が飛び交っている様を錯覚しそうなほどにウキウキとする悪魔の小さなティーカップに慎重に紅茶を注ぐ逢夏。
それを見守るネロは非常に複雑そうな表情をしてその様子を見守る。
が、やはり我慢ならず。
そっと逢夏の耳元にネロは唇を寄せて囁いた。
「なぁ、逢夏。
そいつにまで菓子と茶を出すことはないだろ?」
「そう?でも今までの事を思い出してみてよ。
ご飯とか除け者にしたら次のマスはいっつも酷い目にあったでしょう?
こうやって懐柔しちゃうのもありかなぁって。」
「悪魔を懐柔…って、おまえなぁ…。」
悪い癖が出たと言いたげなネロの視線に気付かないふりの逢夏は悪魔が菓子に齧りつく様を観察し始めた。
幸いなことに逢夏の懐柔作戦に悪魔は気付いていないようで、菓子を大きな一口で頬張り、頬を柔らかいピンク色に染める。
そこにおもむろに逢夏が口を開いた。
「それ、ディーヴァちゃんと私で作ったんだよ。
美味しいかな?」
『ぅマい!!』
「そかそか。
じゃあディーヴァちゃんにお礼言わなきゃ。」
『おォ!そゥだナ!!
天しィ、ヵし、うまィ!ぁりガトぅ!』
「え?
う~ん…悪魔にお礼されるなんて、なんか変な感じだなぁ。
でも美味しくできててよかった。」
「何いってんだ!
俺のディーヴァが作ったんだぜ?美味いに決まってんだろ。」
さっきまでの暗い雰囲気が嘘のような笑顔を浮かべたダンテがディーヴァの髪を撫でながらを周囲に自慢するかのように声高に褒める。
それにディーヴァは頬を染め、困ったようにぎこちなく笑いながら答えた。
…のだが。
「もう、ダンテったら…って、一人でそんなに食べないでよ!
ネロにもって逢夏と作ったのに!」
「ん?
こんだけあるんだ、固い事いうなよ。」
苺味の菓子はやはりダンテの守備範囲内なのか…。
マドレーヌとスノーボールが一つ、また一つと消えていくそのスピードの前にディーヴァの感動は脆くも打ち崩されていく。
対してダンテは飄々とディーヴァの声に返答。
けれどやはりというか、あの人の右手がすぐさまその頬を捕えた。
「げふっ!」
「てめぇはいい加減少しくらい遠慮を覚えろ。
サンデーまで食っといて、なおかつ俺らの菓子にまで手出してんじゃねぇよ。」
「まぁまぁ、ネロ。
ダンテに遠慮なんて覚えさせたらその時点でダンテじゃなくなっちゃうからね?」
「…逢夏、絶対ダンテをフォローする気ないよね?」
「?
だって、ダンテは私がフォローしきれるような人じゃないもの。
出来ないことはしない。
知り合いのオッドアイの綺麗なデビルハンターさんに教えてもらったんだ。」
「ひでぇ…。」
がっくりと肩を落としたダンテ。
少しだけ不機嫌そうに、しかし仕方がないと言いたげに苦笑し、横目でダンテを見るネロ。
なんだか少し悩ましげな笑みを浮かべて、再びティーカップを傾けるディーヴァ。
楽しそうに小さな笑い声を上げる逢夏。
そして、我関せずとお菓子に夢中な悪魔。
永遠に続くかの様な心地よい暖かさを伴った幸せ。
しかし、まさかそれがこの後
ひょっこりと顔を出したダイスの女神の気紛れと悪魔のいらぬお節介によって跡形もなく破壊される事など…
誰も予想だにしなかったのです…。