ダイススロー 14回目
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「で、結局のところはネロの箱って何が入ってたの?」
切り替えの早い逢夏が疑問を口にする。
ネロはふかーいため息を吐きだすと、逢夏の方に自分の箱を押してよこした。
「…開ければわかる」
逢夏がそうっと蓋をずらす。
すると隙間から腕に、ぬるっとした物が絡みついてきた。
吸盤もついている。
「え、これって…」
見覚えのあるシルエットに、逢夏は蓋を豪快に開け放った。
中にあった…いや、いたのは、丸々一匹のタコだった。
まだ生きていて、水もないというのに8本の足をうねうねと動かし続けている。
ずいぶん元気な個体なようだ。
「あのー…生き物が入ってますけど…
これ、このままネロに食べろってことですか?」
「いいえ、皆様の箱の中身の確認が済み次第、ここで活け造りにいたしますのでご心配なさらず。
そちらのタコはわたくし自ら漁に出て獲ってきた、ジャパンは兵庫県の明石産最高級マダコでございます」
「へぇ~。
やったね、ネロ!最高級なんてめったに味わえないよっ!!
きっとネロの食わず嫌いも治っちゃうかも」
「最高級でもタコはタコ!
それに食わず嫌いじゃねぇっての」
愛する逢夏が腕によりをかけて作ったタコ料理でさえ口にするのを躊躇したネロだ。
どんなに高かろうが、他に食べるものがなくなろうが嫌いな物は嫌いなのである。
ブンブンと千切れそうなくらい、ネロは首を横に振った。
そして悪魔は、謙虚にも伝えることだけ伝えたら壁際に下がり、こちらの動向を見守ることに徹した。
さすが執事!
突っ伏した体勢から首だけを起こしてダンテの方を見る。
「俺もダメだけどさ。
…とりあえず、ダンテも無理だろ」
「うん、ダンテは無理だろうねー」
「あたしもそう思う。
だって、ダンテったらあたしがピザ作った時も絶対口にしなかったもん。
歯をがっちり閉じて口に入らないよう塞き止めてたし」
「器用なやつ…」
愛しのディーヴァが作ってこうなら、口にするのは無理だろう。
そしてネロ自身もこちらのダンテの事務所で似たようなシーンを見たことがあった。
「こっちの世界のダンテのことなんだが…。
あんなちまちま細かい作業するダンテを見たのはアレが初めてだったな」
「ああ、アレね!
オリーブの乗ってた生地だけまぁるくくりぬいてたもんねー」
「えー、なにそれ!おっかしー!!」
クスクス笑う逢夏に、ディーヴァもカラカラと笑った。
切り替えの早い逢夏が疑問を口にする。
ネロはふかーいため息を吐きだすと、逢夏の方に自分の箱を押してよこした。
「…開ければわかる」
逢夏がそうっと蓋をずらす。
すると隙間から腕に、ぬるっとした物が絡みついてきた。
吸盤もついている。
「え、これって…」
見覚えのあるシルエットに、逢夏は蓋を豪快に開け放った。
中にあった…いや、いたのは、丸々一匹のタコだった。
まだ生きていて、水もないというのに8本の足をうねうねと動かし続けている。
ずいぶん元気な個体なようだ。
「あのー…生き物が入ってますけど…
これ、このままネロに食べろってことですか?」
「いいえ、皆様の箱の中身の確認が済み次第、ここで活け造りにいたしますのでご心配なさらず。
そちらのタコはわたくし自ら漁に出て獲ってきた、ジャパンは兵庫県の明石産最高級マダコでございます」
「へぇ~。
やったね、ネロ!最高級なんてめったに味わえないよっ!!
きっとネロの食わず嫌いも治っちゃうかも」
「最高級でもタコはタコ!
それに食わず嫌いじゃねぇっての」
愛する逢夏が腕によりをかけて作ったタコ料理でさえ口にするのを躊躇したネロだ。
どんなに高かろうが、他に食べるものがなくなろうが嫌いな物は嫌いなのである。
ブンブンと千切れそうなくらい、ネロは首を横に振った。
そして悪魔は、謙虚にも伝えることだけ伝えたら壁際に下がり、こちらの動向を見守ることに徹した。
さすが執事!
突っ伏した体勢から首だけを起こしてダンテの方を見る。
「俺もダメだけどさ。
…とりあえず、ダンテも無理だろ」
「うん、ダンテは無理だろうねー」
「あたしもそう思う。
だって、ダンテったらあたしがピザ作った時も絶対口にしなかったもん。
歯をがっちり閉じて口に入らないよう塞き止めてたし」
「器用なやつ…」
愛しのディーヴァが作ってこうなら、口にするのは無理だろう。
そしてネロ自身もこちらのダンテの事務所で似たようなシーンを見たことがあった。
「こっちの世界のダンテのことなんだが…。
あんなちまちま細かい作業するダンテを見たのはアレが初めてだったな」
「ああ、アレね!
オリーブの乗ってた生地だけまぁるくくりぬいてたもんねー」
「えー、なにそれ!おっかしー!!」
クスクス笑う逢夏に、ディーヴァもカラカラと笑った。