もふもふ達のポケモンバトル・前編
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ようやくお待ちかねの昼食が出来上がった。
若とバージルとティナの方も洗濯は終えたようで、食卓に揃ってランチタイムである。
半魔達はマトマのみを隠し味に作ったという、トマトソースで煮込まれたポルペッティーネを、ブイズにはこちらの世界の果物を中心にポケモンの世界の品だというきのみを食べてもらった。
やはり自分達の世界の物は安心して口に出来るのか、ホッとした顔で食していたと、2代目は語る。
そんなの2代目にしかわかんねーYO、とは他の半魔達の言葉だ。
若「ふー。食った食った」
髭「腹ごなしも済んだことだし、さっきのブツを見てみるとするか」
落ちて来た道具類についてダンテ達は食事中も気になってチラチラ見ていたが、それは全員同じ事。
それを上回る空腹が、全員を食卓の椅子へ繋ぎ止めただけに過ぎない。
だって育ち盛りのポケモン達と、ガッツリ食べる男ばっかりのむさ苦しい食卓。
更にはいつも金欠すかんぴんなのだから、いつだって空腹という敵は潜んでいるのだ。
簡単に選り分けた物の一番近くを手に取る半魔達と、それを見守るブイズ達。
きのみと、大きくてまぁるいマフィンのような焼き菓子に、そしてスフレカップケーキのようなもの。
それらがまるでスイーツビュッフェのように置かれている。
ネ「食いもの系が多い……」
髭「きのみは分かる。が、どっからどう見ても女が好きそうなスイーツもあるなぁ。こんな美味そうなモンこいつら食ってたのか」
ずるいやっちゃ、とひとしきり匂いを嗅いでから足元で物欲しそうにするブイズにそれらを与え、そして手元に残るもう一つを大口開けて食べようとする髭。
バ「おい髭お前が食うのは待て。このポケモンについての書物を読んでからだ。ヒトが食べて変な効果が出たらどうする?」
ポケモンのすべて、などと題された分厚い本を開いてバージルが髭を止める。
髭はつまらなそうに鼻を鳴らした。
髭「オニイチャンは疑り深いねェ。あー、お堅いお堅い!」
バ「ふん、貴様のような奴の兄になった覚えはない」
いつもはそんなことないというに、バージルはたまに石橋は叩いて割る性格になる。
良いことであるが、それが髭含むダンテ達には理解できないのだ。
ネ「けどきのみは大丈夫だったんだろ?」
若「味が不味かっただけだ……」
思い出して舌をべ、と出して顔を顰める若に、同じように不味い味のイチゴ……チーゴのみを食べた初代と2代目が小さく苦笑する。
バ「そのマフィンはポフィンというものらしいな。きのみを煮て作られ、滑らかさの度合いでポケモン達の毛艶をよくし、味によってコンディションが変わる……」
初「きのみから作られてるんじゃ結局まじぃ!……ってことか?」
バ「とりあえずヒトが食べても害はないと思、」
若「どれどれ……ウッ!」
ネ「あほ!言い終わらねぇ内に食べるやつがあるか。ほら、水!」
若「んぐんぐ、ぷはっ。さんきゅ……」
バージルが話し終わる前に若はひょいぱく!ポフィンを一個丸呑みする勢いで食べてしまった。
水分もなしに一気食いしたからか案の定喉に詰まらせた若を、ネロは叱りつつもなんだかんだ世話焼きな性分を発揮した。
若「はー…………美味かったっ!」
髭「まじでか」
つらそうにしつつも、美味い!と言う若に倣い、髭も初代も2代目も、そしてネロまでもがおもいおもいのポフィンを手に取って口にする。
髭「おお、ちと渋いが美味いじゃねぇか」
初「ああ。これは多分もとは苦いきのみで作っていたんだろうな。菓子特有の甘さの中にほろ苦さを感じる……」
2「甘酸っぱいのにこってり……不思議な味だ」
ネ「オレのは甘辛くてくどい感じ。美味いけどな」
それぞれ口に運んで感想を述べる。
はいはーい!個人的には2代目の食していた甘酸っぱこってりポフィン食べたいです(挙手)。
バ「滑らかさグレードによって食感が違うようだ」
本から目を離さぬまま、バージルが解説を続けた。
若「ん?ブイズ達が食ってるポフィン、色は違うがおんなじぽい」
髭「何?きっと美味いに違いねぇな。ちょっとよこせよフォルテ」
若「オレにもオレにも!な、ティナ」
と、ここで美味しそうに食べていたブイズの輪に突撃していったのは、毎度おなじみのダンテの中ではトラブルを起こしやすいこのおふたり。
見ただけでわかるのか、表面すべすべ滑らかなポフィンをフォルテとティナの元から取り上げる。
了承?そんなものは得ずとも勝手に食べるようだ、酷い。
「ニッフィ!?」
「ぶぶーぃ!?」
案の定、2匹が驚いている隙に、取り上げたそれをひょいっとパクっと食べてしまった。
髭「ん~まろやか~」
若「まろやか~」
思った通り、味は最高級のまろやかポフィン。
至極御満悦な表情な髭と若とは正反対、フォルテとティナは悲しそうな、でもグレン火山大噴火しそうなそれであった。
初「ブイズから奪うとか大人げねーな若……」
ネ「何してるんだよおっさん……」
いそいで鈴が新しいまろやか甘々ポフィンをティナに与えなければ、ティナは『なみのり』もかくや、というほどの涙を流していただろう。
反対を見れば、グレン火山と化していたフォルテは、リアラが他のポフィンを与えて宥め賺していた。
でないとまた『ようせいのかぜ』否、『ムーンフォース』の刑だった。
食べ物の恨みというのは怖い。
若とバージルとティナの方も洗濯は終えたようで、食卓に揃ってランチタイムである。
半魔達はマトマのみを隠し味に作ったという、トマトソースで煮込まれたポルペッティーネを、ブイズにはこちらの世界の果物を中心にポケモンの世界の品だというきのみを食べてもらった。
やはり自分達の世界の物は安心して口に出来るのか、ホッとした顔で食していたと、2代目は語る。
そんなの2代目にしかわかんねーYO、とは他の半魔達の言葉だ。
若「ふー。食った食った」
髭「腹ごなしも済んだことだし、さっきのブツを見てみるとするか」
落ちて来た道具類についてダンテ達は食事中も気になってチラチラ見ていたが、それは全員同じ事。
それを上回る空腹が、全員を食卓の椅子へ繋ぎ止めただけに過ぎない。
だって育ち盛りのポケモン達と、ガッツリ食べる男ばっかりのむさ苦しい食卓。
更にはいつも金欠すかんぴんなのだから、いつだって空腹という敵は潜んでいるのだ。
簡単に選り分けた物の一番近くを手に取る半魔達と、それを見守るブイズ達。
きのみと、大きくてまぁるいマフィンのような焼き菓子に、そしてスフレカップケーキのようなもの。
それらがまるでスイーツビュッフェのように置かれている。
ネ「食いもの系が多い……」
髭「きのみは分かる。が、どっからどう見ても女が好きそうなスイーツもあるなぁ。こんな美味そうなモンこいつら食ってたのか」
ずるいやっちゃ、とひとしきり匂いを嗅いでから足元で物欲しそうにするブイズにそれらを与え、そして手元に残るもう一つを大口開けて食べようとする髭。
バ「おい髭お前が食うのは待て。このポケモンについての書物を読んでからだ。ヒトが食べて変な効果が出たらどうする?」
ポケモンのすべて、などと題された分厚い本を開いてバージルが髭を止める。
髭はつまらなそうに鼻を鳴らした。
髭「オニイチャンは疑り深いねェ。あー、お堅いお堅い!」
バ「ふん、貴様のような奴の兄になった覚えはない」
いつもはそんなことないというに、バージルはたまに石橋は叩いて割る性格になる。
良いことであるが、それが髭含むダンテ達には理解できないのだ。
ネ「けどきのみは大丈夫だったんだろ?」
若「味が不味かっただけだ……」
思い出して舌をべ、と出して顔を顰める若に、同じように不味い味のイチゴ……チーゴのみを食べた初代と2代目が小さく苦笑する。
バ「そのマフィンはポフィンというものらしいな。きのみを煮て作られ、滑らかさの度合いでポケモン達の毛艶をよくし、味によってコンディションが変わる……」
初「きのみから作られてるんじゃ結局まじぃ!……ってことか?」
バ「とりあえずヒトが食べても害はないと思、」
若「どれどれ……ウッ!」
ネ「あほ!言い終わらねぇ内に食べるやつがあるか。ほら、水!」
若「んぐんぐ、ぷはっ。さんきゅ……」
バージルが話し終わる前に若はひょいぱく!ポフィンを一個丸呑みする勢いで食べてしまった。
水分もなしに一気食いしたからか案の定喉に詰まらせた若を、ネロは叱りつつもなんだかんだ世話焼きな性分を発揮した。
若「はー…………美味かったっ!」
髭「まじでか」
つらそうにしつつも、美味い!と言う若に倣い、髭も初代も2代目も、そしてネロまでもがおもいおもいのポフィンを手に取って口にする。
髭「おお、ちと渋いが美味いじゃねぇか」
初「ああ。これは多分もとは苦いきのみで作っていたんだろうな。菓子特有の甘さの中にほろ苦さを感じる……」
2「甘酸っぱいのにこってり……不思議な味だ」
ネ「オレのは甘辛くてくどい感じ。美味いけどな」
それぞれ口に運んで感想を述べる。
はいはーい!個人的には2代目の食していた甘酸っぱこってりポフィン食べたいです(挙手)。
バ「滑らかさグレードによって食感が違うようだ」
本から目を離さぬまま、バージルが解説を続けた。
若「ん?ブイズ達が食ってるポフィン、色は違うがおんなじぽい」
髭「何?きっと美味いに違いねぇな。ちょっとよこせよフォルテ」
若「オレにもオレにも!な、ティナ」
と、ここで美味しそうに食べていたブイズの輪に突撃していったのは、毎度おなじみのダンテの中ではトラブルを起こしやすいこのおふたり。
見ただけでわかるのか、表面すべすべ滑らかなポフィンをフォルテとティナの元から取り上げる。
了承?そんなものは得ずとも勝手に食べるようだ、酷い。
「ニッフィ!?」
「ぶぶーぃ!?」
案の定、2匹が驚いている隙に、取り上げたそれをひょいっとパクっと食べてしまった。
髭「ん~まろやか~」
若「まろやか~」
思った通り、味は最高級のまろやかポフィン。
至極御満悦な表情な髭と若とは正反対、フォルテとティナは悲しそうな、でもグレン火山大噴火しそうなそれであった。
初「ブイズから奪うとか大人げねーな若……」
ネ「何してるんだよおっさん……」
いそいで鈴が新しいまろやか甘々ポフィンをティナに与えなければ、ティナは『なみのり』もかくや、というほどの涙を流していただろう。
反対を見れば、グレン火山と化していたフォルテは、リアラが他のポフィンを与えて宥め賺していた。
でないとまた『ようせいのかぜ』否、『ムーンフォース』の刑だった。
食べ物の恨みというのは怖い。