一方、こちらはネロとフォルテの仲良しコンビ。

ネロは日課であるブルーローズという愛銃の分解掃除をしていた。
日々の掃除を怠れば自分が、果ては大切な者達が怪我をする元となる。
大事な大事な作業だ。

根をつめているように見えるほど、丁寧に細かく作業していく。
ダンテ以上に丁寧なのはネロの性格か遺伝だろうか。

それは誰にもわからない。

そして、フォルテはというと……。
とても退屈そうに、分解掃除を見ていた。

『Tedious』。
ネロにその言葉を突きつけるも「待ってろ、あとで構ってやっから」とひと蹴りされてしまう。

何か楽しいことはないのだろうか。
つまらないあまりにフォルテはリボン状の部分を器用に使い、ネロの髪の毛を後ろからみつあみして遊んでいた。
小さなみつあみが一本増えるのと同時に、ネロの青筋が増えていく。

そして十本目に差し掛かろうとしたあたりで、ネロという活火山が噴火の時を向かえた。

ネ「だあーっ！気が散るっての！！」
「ニンフィ……」

せっかくみつあみにしていた髪の毛を手櫛で元に戻されてしまった。
不服そうに口を尖らすフォルテに、ネロは食事のひとつである大好物のスイートポテトを与えた。

ネ「これやるからもうちょっとおとなしくしてろよ」
「ニンフィアアア！」
おおお！やった！ネロ、太っ腹！！

目を輝かせて、スイートポテトに飛び付くフォルテ。
美味しいのか口一杯に頬張るのを見て、ネロは作業を再開した。

ちなみにこのスイートポテトが美味しいのは当たり前といえよう。
スイートポテトで有名な洋菓子店の商品であり、フォルテが美味しそうに食べる写真を撮りたいという２代目が買ってきたのだから。

その笑顔を写真におさめるためならば散財もいとわない、キリッ！
とのこと。
２代目は一体何を目指しているのやら……。

だが、写真を撮りたかったであろう２代目は買い物に出掛けていていない。
残念だったな、２代目！！