最後の買い物という事で、スーパーに来た。
周りを見て学習したようで最早説明なしにショッピングカートを押していく沖田。

ただ、片っ端から気になる物をカゴに入れるのはやめて欲しい。

ちょ！！
アワビとか国産松坂牛塊とかやめてー！！！

今日は何を作ろうかなと、頭の中で献立を考える。
数日分のご飯の分も買い物しなくちゃ。

でもせっかくだし今夜くらいは豪華にしたいと思う。
アワビとかは豪華すぎだけど、とりあえず何が言いか、と聞いてみる。

「じゃぁさっきの書物にあったやつ全部がいいな」

本屋でみたやつか……って！うおおい！
アワビよか高くなるぅぅぅぅ！！
それどころかそんなに作れねぇぇぇ！！

「もしくは永久の得意料理」

くすくす笑いながら沖田が言う。

またからかわれたッッ
むむむ、でも得意料理でいいならよかったかも。

「わかったよ」

最初だし豪華とはいっても和食にする事にした。
いきなりがっつりと洋食で重たいものは胃がびっくりしちゃうだろうから。

もりもりと食品を買い込んだので重くてたまらない。
しかし、女だからと軽い物を持つのも癪にさわるので均等に分けて持っている。

あ、トイレ行きたい。
すんごく行きたい。
何これいきなり洩れそう。

「総司、あたし、ちーしてくるから荷物ちょっとの間持ってまってて！」
「ちーって？」
「そんな恥ずかしいこと言わせんな！おしっこ！！厠！！」
「えー荷物僕がもつの？もらせば？」

もらせば、のところでものすごく爽やかな笑顔なんですけどこの人！

「やだよ！トイレの間持っててって言ってんの！だいたい総司の買い物でしょうが！そんなこというと出た後手をあらわないからね！！ばっちっちだからね！」
「うわっきたないな……わかってるよ、言ってみただけ」