とうらぶの短いお話
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好文亭、偕楽園の中を思う存分堪能した二人は、今、行きと同じ線路を走る電車に揺られている。
反対の電車は帰宅ラッシュで混んでいるが、こちらの電車はほとんど乗っていない。
夕焼けの差し込む車内で、この車両に乗るのは二人と、少し遠くに優先席に座って眠りこける老夫婦のみ。
かくいうこちらも同じようなものか。
すー。
疲れたのか、深見は隣で寝息を立て、手すりに頭を預けている。
「ほんと、今日は楽しかったなあ……」
最後の最後でちょっとカッコ悪い嫉妬をしてしまったけれど。
真名さえ知っていたら。
そしたらずっと一緒にいられるのに。
でも、それはまだだめ。
せめて、今はずっと僕の隣に……。
「!!」
コテン、手すり側に倒れていた深見の頭が、電車が揺れた拍子にか、こちらに倒れてきた。
驚いて肩を震わせてしまったではないか。
審神者として奔走し、時に胸を痛め、塞ぎ込み、一生懸命頑張っている人間と本当に同じなのだろうか。
そうは感じられないほど寝顔はあどけない。
警戒することなく寝顔を晒されるというのがこんなに嬉しいものなのか。
この瞬間だけは僕のもの。
光忠は顔にかかった前髪をそっと直し、そして軽く頬を撫でた。
「ふふ、これは僕だけの特権だね」
撫でられた感覚で目が覚まされたか、深見が薄く目を開けた。
しまった、起こしてしまったか。
「ん……みつただ?」
「大丈夫、まだ駅に着かないよ。ゆっくりおやすみ」
寝惚けていただけなのか、深見はへにゃりと笑って、また眠りに落ちてしまった。
***
とうらぶ光忠も好きだけど刀の光忠も好きだなって思った話。
審神者が光忠と徳川ミュージアム行った設定です。
反対の電車は帰宅ラッシュで混んでいるが、こちらの電車はほとんど乗っていない。
夕焼けの差し込む車内で、この車両に乗るのは二人と、少し遠くに優先席に座って眠りこける老夫婦のみ。
かくいうこちらも同じようなものか。
すー。
疲れたのか、深見は隣で寝息を立て、手すりに頭を預けている。
「ほんと、今日は楽しかったなあ……」
最後の最後でちょっとカッコ悪い嫉妬をしてしまったけれど。
真名さえ知っていたら。
そしたらずっと一緒にいられるのに。
でも、それはまだだめ。
せめて、今はずっと僕の隣に……。
「!!」
コテン、手すり側に倒れていた深見の頭が、電車が揺れた拍子にか、こちらに倒れてきた。
驚いて肩を震わせてしまったではないか。
審神者として奔走し、時に胸を痛め、塞ぎ込み、一生懸命頑張っている人間と本当に同じなのだろうか。
そうは感じられないほど寝顔はあどけない。
警戒することなく寝顔を晒されるというのがこんなに嬉しいものなのか。
この瞬間だけは僕のもの。
光忠は顔にかかった前髪をそっと直し、そして軽く頬を撫でた。
「ふふ、これは僕だけの特権だね」
撫でられた感覚で目が覚まされたか、深見が薄く目を開けた。
しまった、起こしてしまったか。
「ん……みつただ?」
「大丈夫、まだ駅に着かないよ。ゆっくりおやすみ」
寝惚けていただけなのか、深見はへにゃりと笑って、また眠りに落ちてしまった。
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とうらぶ光忠も好きだけど刀の光忠も好きだなって思った話。
審神者が光忠と徳川ミュージアム行った設定です。